石鯛釣りの醍醐味
水面に対して少し斜めに構えた穂先にパンと前あたり、穂先がプッと押さえられる。少し穂先を下げる。スースーと穂先が押え込まれる。穂先を引きにあわせて少し遅らせ気味に下げる。穂先が水面に吸い込まれる。少し待つ。グーッと竿に引きが伝わる。思いっきりビュンッと合せをくれる。ガッツンと手応え、竿がビュンと張る。この感触がたまらない。竿をためながらリールを巻く。竿をためると道糸が限界まで伸び切って、水面の水をはじく。水面に白いものがきラット光る。そこからまたひと勝負だ。この引きが又たまらない。
私の釣り日誌
平成9年11月9日(日)
浜田 長潮 満潮 AM6:36
久しぶりに浜田へ行ってみようかと釣友の渡辺君と11月9日午前1時我が家を出発。中国道、浜田道を経由して4時ごろ浜田着。国道9号線沿いの「レジャックス」にて小物を仕入れ、浜田港のそばにある渡船「つり寿」(0855−23−5600)さんから沖波止め
シャックリへ上げてもらう。今回は、私はいつものとおりイシダイねらい。渡辺君は、上物青物タイねらい。餌はサザエを3.5Kほど用意した。サオはNFT石鯛ベイシス軟調5.00M、仕掛けは、いつものように長岡式テンビン捨て錘30号、根ずれワイヤー無し、ハリスワイヤー38番25センチ、針14号、シャックリ波止左側に位置を確保。ピトンにセット置き竿にて釣り始める。沖向き斜め左側15M位投げて足もとに持ってくる。潮はあまり動いていないようだが、沖から手前に押してきている感じでよく根掛かりをする。餌がサザエなので餌取りがよくアタる。交換の前に必ず餌の確認をするがイシダイ特有の三角に切った歯形は付いてこない。波止めの上で足元も良いし、ほかに誰もイシダイ釣り師はいないのでのんびりと構える。9時頃か、パンと少し、らしいアタリがあった。さっそく少し大き目のサザエを取り出して硬い所は切とって柔らかい身を2つに分け丁寧に針に刺し、手持ちにてアタリを待つ。即、当たった。パン、パンと当たって、スーと穂先が入った。思わず合わせる。ガツンとした手応えの後に竿が柔らかいためか、手許までひん曲がるほどの引きが伝わってきた。何度も何度も、ためては巻きためては巻くがなかなか水面まで姿を見せない。かなり絞めているはずのドラッグがカラまわりする。これはイシダイのでかバンだと久しぶりに興奮した。夢中でサオを立てる、がしかし、キラッと光ったのはオレンジ色の魚体だった。何だこれは。急速に精神の高ぶりは収まったが、浮いてきたのはグロテスクな顔をした奴、実寸全長84センチ、体重12.1Kのカンダイだった。
後日談 :運よく、平成9年度
全日本磯釣連盟「カンダイ」の部にて、1位になりました。
* 平成10年1月3日
御五神 中潮 満潮 11:00AM (旧
12月5日)
我がクラブの岡君、山本君が正月休みに釣りに行こうと誘ってくれたので同行する。行き先は昨年12月14日に小生はイシガキの小学生だったが、岡君が57センチのカンダイを釣って少し気をよくしている四国「御五神」だ。クラブ員ではないが釣り好きのグレねらい3人組みを含め計6人で2日午後8;30分三和出発、高速をとおって3日午前4;00北灘「浜田渡船」(TEL0895−32−3408)着、少し仮眠を取り、予約しておいたガンガセウニ一人20個を受け取り午前6;30出港、御五神寝床前での各渡船間の抽選(本日12隻)の後、小生は寝床3番瀬へ渡礁、岡君たちはイマバリへあがった模様。ハリスワイヤー37番7本より14号イシダイ針、捨て錘30号テンビン仕掛け。エサはまずサルボウ貝を半割りにしてウニ通しで10個刺しハリスいっぱいに付けてほおり込む。潮は左から右へ緩やかに通している。タナトルリールでカウントは16。コツコツときたらもう餌はない。が、撒き餌のつもりで5,6回繰り返す。それからはいつものように、サルボウ貝の剥き身を4個付け、糸でくるくる巻き、大き目の貝の殻をかぶせて糸で巻き、同じ棚へ。コツコツで餌無し。また同じ事の繰り返し。気の遠くなるような作業。だが好きで始めたこと、やめられない。貝餌がなくなると、ウニを1個付けて置き竿にし、サルボウ餌の剥き身を作っては、又コツコツで餌無しをくり返しているうちに、9時30分頃だったか、辛抱していた貝餌の方ではなく、置き竿のウニの方へアタリが来た。新年早々笑顔をしてくれたのは、実寸41センチのかわいい奴だった。以降ウニの置き竿でアタリを待つことにして、投入を繰り返しているうちに11時には餌切れとなってしまった。残念!納竿して基地に戻ると岡君が実寸42センチのイシダイを釣り上げていた。彼にとっては、イシダイ釣を始めて、苦節1年、やっと釣り上げた始めてのイシダイである。おめでとう!
*平成10年3月22日(日) 松尾 小潮
満潮 9;50AM (旧 2月24日)
福山友好石鯛クラブの釣大会に参加する。場所は四国「松尾」目指すは「オキウス」。黒潮源流の真っ只中に有り、毎年、四国で最初に大型イシダイの釣れる一級磯である。今年もすでに70センチ級のクチジロ石鯛をはじめ60センチ級のイシダイは数匹釣れていると言う。21.22日と二日釣りの予定だったが、天候不順のため21日出発22日の一日釣りとなる。参加者は、会長の奥林氏、神原、関谷、住吉さん、小生を含めて5名、21日午後1時
福山出発。高速にて四国高知インターまで。松尾到着は午後8時頃。みんなで夕食のパーティを開き寝たのは11時頃か、酔ってしまってよく覚えていない。翌朝6時、渡船開始。私は、奥林会長の好意で、一級磯「オキウス」の一番ポイントにピトンを打たせて頂いた。私にとっては、このオキウスへ上がるのは今回で二度目。奥林会長にポイントの指導を受けながら釣り開始。潮は上り潮がゆっくりとおきの方へ流れている。このオキウスでは、ちょうど程よい流れだ。一発大物をと、お昼過ぎまで頑張ったが、残念ながらイシダイらしきアタリは出ず、せっかくの奥林会長の好意を無にしてしまった。本日の釣果は、私の隣りで奥林会長が、45センチ弱のイガミ(ブダイ)を一匹、オキウス裏のポイントで関谷氏が、60センチ級青ブダイを一匹だった。前日の時化により水温が下がったようだが本日の海水温18.3度。水温が安定すると、大物の便りが聴けるだろう。
4月上旬、68センチのイシダイが出ました。
*平成10年4月11〜12日(土、日)
男女群島 大潮 満潮 8:00AM(旧
3月15.16日)
今年の「男女群島」遠征は、日程の都合で、チャーターではなく乗合船での挑戦となった。いつものように、三日釣りではなく、二日釣りとなる。昨年は、6月に遠征したために、エサ取りのイズスミに悩まされ、たいした釣果に恵まれなかったので、本年は、少し時期が早すぎるかと思ったが4月中旬でのアタックである。メンバーは、我が新市石鯛クラブから、小生と、クエ、上物、イシダイと欲張り狙いの高田君、イシダイオンリーの小川君、福山愛潮荒磯クラブから、還暦を迎え益々盛ん、酒豪の滝本さん、福山南九離島クラブの、豪腕イシダイ師岩本さんら二人組みの計6人で、車2台に分乗、4月10日、午前9時30分新市町出発。三原久井インターから山陽高速道に入り、時間もたっぷりとあるので安全運転ドライブ気分で、九州道、長崎道を経由し午後4時30分長崎インター着、途中男女群島でのおかず食料、小物道具など調達し、渡船基地の長崎新港に5時過ぎ到着。今回も、お世話になる渡船は「飛龍」(0950−23−3388)。3隻ある内の新船「キング」に、予約しておいたエサ(一人、赤貝30KG、ウニガラ2缶、その他)、それぞれの思いを込めた釣り具、クーラーなど手際良く積み込み、軽く夕食をとって、夕焼けに燃える午後7時15分出航、二日間すべてをお任せする船長は真っ黒に日焼けした若船長である。たのんまっせ!午後10時15分、エンジンスロー、男女群島着、ただちに渡礁開始。最初に着いたのは「有田瀬」それから「上の赤瀬」「中尾瀬」「....」、私は小川君とペアーとなり、「石塚の鼻」へ上がった。前方の「ヤスナガバエ」には何度も上がったが、この石塚は今回が始めての渡礁である。満月、満天の星空を仰ぎ、明朝からの幸運を祈って一眠り。
H10.04.12(土)一日目
AM4;00頃より、雲が厚くなりまわりが真っ暗となる。雨が来るかと思ったが、どんよりとしたまま夜が明けた。急いで赤貝を割り、荒割のまま6〜7個針にこき上げ、前方10メートル位のところにほりこむ。水深はタナトルで16。左側を釣っている小川君は、27だという。仕掛けは、針、オーナー針イシダイ15号、ハリスワイヤー37番27センチ、ネズレワイヤー36番一ひろ、真空オモリ20号1ケ中通し全遊動、道糸バリバス20号、竿は、ダイコー「プレシオ石鯛500M」5メートル。左側角に小川君、ヤスナガバエ向き正面に小生。満潮7;30頃、本潮はヤスナガ向きに流れるが、石塚のポイントへは廻り潮で右から左向きに流れている。急流というではなく丁度程よい流れである。もう少し沖に投げて水深は24、コツコツと当たるが、イシダイではない。早めに上げて歯形を見ると「U」の字、ハリスもキンクしていない。撒き餌さをしながらしばらく底を攻めるがイシダイのアタリが出ない。根掛かりもキツイ。思いきって棚をカウント8と足許に変える。正面から潮に乗って左側の角に落ち着く。コツコツと来て、急にスッと道糸が引っ張られた。そっとリールを巻く。餌は少し残っているし、ハリスの真ん中辺りが「コ」の字型にキンクしている。イシダイや!。赤貝の殻をきれいに取り、3個付けにして、同じ棚へそっとほりこむ。すぐにアタリが来た。コツコツ、ギュウン。43センチ、唇の横に外側から針が刺さっている。丁寧にスカリに入れて、同じ棚を攻める。すぐに又来た。今度は少し小さめ。小川君にもすぐ来た。これは、数釣りのパターンと期待に胸をふくらませる。が、どうした事か。小川君へのアタリを最後に、全くあたらなくなってしまった。イシダイがどこかに移動してしまったか、棚が変わったか、と少しずつ深めを攻める、が当たらず。そのうち潮が動かなくなってしまった。9時頃だったか、潮が左から通し始める。右の角ヤスナガ向きに釣っていた小川君にアタリ。しかし途中でバレル。小生も同じポイントを攻める。カウントは15。スースーと来た。思い切って合わせる。ガツン。すごい引き、竿をタメル、グググ、その瞬間パッと軽くなった。最悪のバラシである。それきり、イシダイはどこかへ行ってしまった。潮も右から左へとどんどん流れ始めさっぱり当たらなくなった。左側の水道よりも攻めてみるが、当たらず、水深カウント34クチジロイシダイのポイントも根掛かりばかりで、途中で諦めてしまった。PM2;00頃が、底潮なので一日中「石塚の鼻」で辛抱しても良かったのだが、船長の勧めも有り、PM1;00頃「まんじゅう」へ磯替わりする。PM6;00まで粘ったが、ハリスをキンクさせるようなアタリは出ず。途中ジンガサでも攻めてみたが、「U」の字の歯形のみ。イズスミか?残念。夜釣りに磯に残る連中の磯渡しを終えると、船に残ったのはたったの7人。夕食に、美味なるイシダイの水炊きを頂き、お酒も充分に頂き、早めに横になる。
H10.04.13(日)二日目
AM3;00ゴゴーンとエンジン音で、一日が始まった。昨日12枚の釣果の有った「有田瀬」へ滝本氏を上げ、私達は、今年は良くクロが釣れたという、クロキ島の水道にある「無名磯」へ渡礁する。夜明けまでに、時間があると思い、ちょっと横になったら、4;30までぐっすりと眠ってしまった。本日は、満潮の9;00頃までの予定なので、残りの赤貝を全部、荒割り、1/3は撒き餌、ウニガラも一度に撒いてしまう。本潮は沖目を右から左、磯際は廻り潮で左からつっかけている。磯の前方左側に沈み磯が有るのか、ポイントの前は、鏡のように潮が浮き上がっているようになっている。15メートルくらい投げると、本潮に乗って左に流れる。水深はタナトルで15、根掛かりをよくする。廻り潮に乗せ、正面に落ち着かせると、タナトルで9〜8。このポイントを二人で攻める。本日は、テンビン仕掛けでオモリ30号捨て糸30センチにする。コツコツと来るが、スースーとこないので、仕掛けのせいかなと思いながらも、そのままテンビン仕掛けで打ち返す。棚を6にする。するとどうだ、スースー、ギューンと乗ってきた。イシダイ42センチ男女での平均クラス。時会いとばかりに、残りの赤貝を全部撒く。が、どうした事か。昨日と同じように、又全くアタリが無くなってしまった。イシダイがまた、何処かへ移動してしまった。潮はそんなに動いていないのに、不思議だ。ハリスは全くキンクせず、あとは例によってブルルギュンギュンのイズスミのアタリになってしまった。AM9;00大粒の雨が来て、納竿。
今回の、男女遠征は、6人で釣果は、男女平均サイズばかり16枚。私にとっては全くの惨敗である。が、場所、釣り方、によっては岩本氏らのように「トーフ」で、二人で9枚とそこそこの釣果もあったし「有田瀬」でも、12枚と釣れている。上り潮がうまく当たり、時会いの30分を逃がさず、丁寧に釣れば、満足のいく釣果にも恵まれよう。船長さんの話によれば、今年は、昨年のような事はなく、出足も好調で、もうひと潮か、ふた潮もすれば、男女全体で例年のごとく釣れ始めるだろうとの事である。5月の連休前後の「男女」に期待しましょう。
*平成10年6月7日(日)松尾
オキウス 満潮 AM 4;07 中潮
(旧5月13日)
全磯連山陽支部の春季大会が四国
足摺り松尾にて開催されたので参加する。我がクラブより小生、渡辺、岡、山本の4名、6日PM8:30三和出発。山陽道、瀬戸大橋、四国高知道と通って翌朝2時すぎ松尾港着。途中大粒の雨になったが雨も上がり、出船は5時30分。小生は、オキウスへ渡礁。オキウスへは底物6名上物2名が上がった。本命ポイントと灯台向きへ3名づつ別れる。小生は本命の右側ポイントへピトンを打つ。昨日からのウネリが残っているが何とかやれそうである。潮はゆっくりと沖向きへ流れている。今日のように潮が緩いときは、オキウス灯台向きポイントの方が期待が持てる。案の定灯台向きに竿を出した馬場さんに一投目で当たり。強烈で、一発で道糸が飛んでしまった。本日は、緩い潮が行ったり来たりでとうとうお昼まで、アタリがでず6人とも釣果なし。ハナレのホンカゲ向きで、クエを狙っていた福山友好石鯛クラブの神原君がメートル級のクエをゲットしたとの情報が入り、写真撮影に行く。久しぶりの大物にみんな興奮気味。楽しい一日だった。
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