貯蔵庫:小人の茶葉納品帳


1999年の納品帳

1999.01.15 風邪をひいたら……1999.04.04 ウィッタード『スプリング』
1999.06.06 アイスサクラティー


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tea1999.06.06 の納品帳・アイスサクラティ

ついこの間春が来たと思っていたら、あっという間にもう6月。
で、6月に入ったとたん、ものすごい蒸し暑さ……。
特にこの週末は、どんよりとした灰色の空の下で30℃近い気温で、外に出ると まとわりついてくるような気持ち悪い空気でした……。

……というわけで、久しぶりに予定のない休日を、私は今年初のクーラーを入れた部屋のベットの上で本を読みつつぐうたらしておりました(笑)。

本当は、今日一日このままのはずだったのですが(笑)、ふと「お茶でも飲もうかなぁ」と思って、リビングに下りてお茶菓子探しをしてみると、冷蔵庫の中に涼しげなくず桜が。

ここでふと思い出したのが、この店の掲示板で聞いた、サクラのアイスティ。
これは涼しくて良さそうだと嬉しくなって、今年初のアイスティ作りにぐうたら状態から起きあがるのでありました。

せっかくなので、もしおいしかったら納品帳に出せるように、兄が最近買った「デジタルマピカ」を拝借して……(笑)


丸い缶のレピシエのサクラティ。
ちょっと暗くて見にくいけど、薄緑に見えるのが桜の葉です。


サクラティは、去年納品帳に書いたのと同じ、レピシエのサクラティです。

去年は50gしか買わなかったので春の間になくなっちゃったのですが、
今年は100g買った上に、忙しくて減るスピードが遅かったので、結構在庫が残ってます。

薄緑の桜の葉の入った茶葉を、今日はアイスティ用にいつもの2倍、ポットにいれます。

そして、いつもは砂時計1回と3分の1(……あまり砂時計の意味がない……)回転分、葉っぱが開くのを待つのですが、
今日は少し多めにちょうど2回転分。


綺麗に濃く色づいたお茶を、一度口のひろいカップに移します。
そして用意しておいた、氷で一杯の背の高いプラスチックグラスに、一気に「とりゃあっ」と注ぐ!
あとは、クリームダウンが起こらないよう祈ります(笑)

今シーズン初アイスティの今回は、祈りのかいあって(笑)、あまり濁らずきれいなアイスティができました(^-^)。縁起がいいかな?
……本当は、毎回きれいにできるよう技術を身につけなきゃいかんのですが……。

アイスではじめて入れてみたサクラティ。

香りはホットの時に比べて少し飛んじゃっていましたけど、さっぱりとしたその飲み口には、ほんのりと桜の葉の香りと味が広がります。
ほのかなコクとその香味が、冷たさにあっておいしかったです。

そして、当たり前なのですが、また冷たいくず桜と合うこと!
春はさくら餅とホットのサクラティ、夏はくず桜とアイスのサクラティ、このパターンはすごくいいかもしれません。

ちょっと、あっという間に過ぎて行った春を思い出しつつ……。


紫のプラスチックグラスにいれたアイスサクラティ。
冷やしたくず桜がまた涼しくておいしいのです。

……というわけで、何とか、完全ぐうたらな6月の休日にならなくて済んだのでありました。
でも、この蒸し暑さはつらいなぁと、はやくも秋・冬が待ち遠しい今日この頃……

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tea1999.04.04 の納品帳・スプリング(ウィッタード)

ようやく桜の花も咲いて、春めいた日も増えてきました。

四季の中で私が一番好きなのは冬なのですが、冬が好きな理由の一つに春を待つ楽しみがあります。
2月の終わり頃から、夕暮れが少しずつ遅くなってきて、寒い日の合間にたまにふわりと暖かい日が顔を覗かせたりすると、気分が軽やかになってきます。
続いて駅までの道に、雪柳、辛夷が順に花をつけ、桜の樹につぼみが現れると、いよいよ新しい季節だなぁと嬉しくなるのです。
(とりあえず、「それは春の楽しみでは?」という意見は置いといて・・・・・・)

で、今年、この冬の楽しみ(笑)を味わいつつ飲んでいたのが、この春のお茶「スプリング」なのです。


もとは大学のサークルの後輩に、「ウィッタードに春夏秋冬のお茶がある」と聞いたのが始まりでした。
その後しばらくその四季のお茶には出会わなかったのですが、3月ごろたまたま「少し歩いて帰ろう」と思って、いつも使っている駅とは少し遠い駅で電車を降りたのでした。
で、途中の雑貨屋さんにちょっと寄り道したら、そこの紅茶の棚に、ウィッタードのきれいな青い春夏秋冬の紅茶缶が。
本当は「冬」のお茶が欲しかったのですが、冬だけ売り切れ。そこで、ちょっと早いけどと思いつつ「春」のお茶を買って帰りました。


さて、この「スプリング」、説明書きによると「インドと中国の茶葉にマラクーヤの花の香りをつけた」と書いてありました。
・・・「マラクーヤってなんぞや(笑)?」と思いつつ缶を開けてみると、ふわりと甘い香り。
薄黄色の花びらをブレンドしたその茶葉には、さわやかなあんずの様な香りが着けてありました。

透明なポットの中で花びらがくるくる廻るのを眺めつついれたお茶は、春らしい味がしました・・・ってこれじゃそのまんまで説明になってないですね(笑)。

どちらかというとキーマン等の中国茶の味に近い、渋味の少ないまろやかな味です。
その味の中にほんのりと杏のような若々しい甘い香りが混じって、さっぱりと飲めます。
逆に、コクはやや少な目なので、ミルクティにはあまり向かないかもしれません。
どちらかというとさっぱりとした甘さの和菓子と一緒に、ストレートで飲む方が美味しいと思います。

・・・なんというか、やっぱり春のお茶だなぁ、という気がしました。

季節によって違う味が楽しめるのも、またお茶の一つの面白さかもしれません。
せっかくだから、春夏秋冬そろえてみようかなとも思ってます。


ところで、調べようと思いつつ、いまだに「マラクーヤ」がどんな花なのか知らないままだったりします・・・(笑)
もし、ご存知の方がいらっしゃたら、無知なオーナーに教えてやってくださると嬉しいです・・・・。

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tea1999.01.15 の納品帳・風邪をひいたら……

家や職場ではやっていた風邪が巡り巡って、ついに私も新年そうそう風邪をひいてしまいました。
風邪をひくのは久しぶりなので、なんか体がふわふわするのが不思議な感じだったりします。
しかしこの店のオーナー、風邪をひいてもただでは起きません(笑)
前々から風邪をひいたらいれてみよう、と思っていたお茶があったので、ふわふわする体で早速お湯を沸かしにいくのでした。


谷山浩子さんの曲の一つに、『ハーブガーデン』という曲があるのですが、その詞の中にこんな一節が出てきます。

 風邪をひいたら エルダーフラワー ラベンダー タイム マーシュマロウ
 体を暖めてね ラベンダー タイム マーシュマロウ

……もうお分かりですね?(笑)
そう、この曲で出てくるハーブティを実際にいれてみるのが今回の試みです。


エルダーフラワーは、薄い黄色の花を鈴なりに咲かせるハーブで、体を暖め、咳や寒気などの風邪の諸症状に効き目があり、通称「万能の薬箱」とも呼ばれています。
香りは、ちょっとスパイスめいた甘い香り。かなり強いので、単体だとちょっと香りがきついかもしれません。

ラベンダーはおなじみの青紫の小さな花。その香りには心をリラックスさせ、安眠へと導いてくれる効果があります。

タイムは薄緑色の小さな草。お茶の他にも、肉料理や魚料理の匂い消しや香りつけ、シチューなどの隠し味にも使われます。
たまに肉料理のお店で「魔女風味の……」と出てくる場合、たいてい香りつけにこのタイムか、ローズマリーが使われています。
その香りは、甘くてツンとして、そして微かに苦い香り(よくわからない……)
のどあめの香りを連想する近いかもしれません。

さて、最後のマーシュマロウですが、手元になかったので代わりに同じマロウの仲間のブルーマロウを使いました。
ブルーマロウは濃い青紫色の花。お茶としていれると、はじめは鮮やかな青紫色に染まった後、ゆっくりと薄い赤色へと変化します。この色の移り変わりから、「夜明けのハーブティ」と言われることもあるとか。
マーシュマロウのが薬効は優れていますが、この花も喉の痛み、気管支炎に効果があります。


さて、量の比率までは歌では教えてくれないので、この4種のハーブを独断でブレンドします。
このブレンドするのがハーブティの楽しみの一つ。何だか、薬草の調合みたいでわくわくするのです。同じブレンドでもその時々の微妙な量の差で味が変わってしまったり……。
いつか、もっといろいろなハーブを使いこなして魔法みたいに美味しいお茶をブレンドしたいなぁとか思っています。

で、独断で作った割合は、大体歌の順に4:3:1:2です。ラベンダーは単体だときついけどブレンドすると飲みやすいいい味になるので大目に、タイムは多すぎると苦くなるので隠し味に……という風に決めていきます。

実際にいれてみると、まずお湯を注ぐと直ちに透明なポットがふわっと鮮やかな青色にそまります。ラベンダーとマロウの青。
そして、だんだんと青が薄くなってやがてエルダーの黄色が顔を見せ、最終的には薄黄色のお茶になります。この色を眺めるのもハーブティの楽しみのひとつです。


味は、4種のハーブの個性が溶け合って、何ともいえない暖かい味。そこに微かにタイムのスーッとする刺激があります。体の内からほかほかとしてきて、体のだるさとあいまって、ふわふわと暖かい。
この暖かさと、お茶をいれた満足感に包まれて、すぐにお布団に戻って眠ってしまいました。


立春を過ぎても外は寒くて、まだまだ周囲では風邪がはやっているみたいです。
もし、風邪をひいてしまったら、ただお布団で寝ているだけでは退屈ですし、風邪ならではのお茶の楽しみ、試してみてはいかがでしょうか?

……もちろん、風邪はひかないに越したことはないですけど……。


余談。谷山浩子さんファンの友人の誕生日に、この4種のハーブをあげたのですが、最初のエルダーフラワーをあげた瞬間、一発でネタがばれてしまいました(笑)

余談その2。この『ハーブガーデン』には2番があって、そこではまた違うハーブの組み合わせで歌われています。今度風邪ひいたら、2番のブレンドをつくってみようかな……。

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