あけおめ・・・Zzzz・・
途中で、ものすごい量の花火(爆竹)音に目を覚ますが
もうろうとしていたため、すぐに寝付く
多分あの爆音が、新年を迎えた際のものだったのだろう。
中国同様、ここカンボジアでも爆竹で祝う風習があるようだ。
そして本当の起床
本日は、1年の最初ということで
初日の出をアンコールワットで見るのだ。
ということで、5:30にホテルを出発
当然ながらあたりは真っ暗である。
おまた
アンコールワットの遺跡に近づくにつれて、
徐々に空が漆黒から藍色へ、そして蒼色へと変化し、
すでに懐中電灯はいらなくなっていた。
昨日述べたように、アンコールワットは西向きに建っている。
なので、お天道様はアンコールワットの背後から登場する。
期待に胸を膨らませて待つ人々・・・
なかなか登場しない。
たくさんの見物人が待っているのに中々登場しない、
まるで、わがままなパリス・ヒルトンのようだ。
すっかり辺りが明るくなり
夏休みのラジオ体操ができそうな明るさになったところで
やっと遺跡の隙間から明かりが滲み出してきた。
と、思ったらあっという間にドンドン日は昇り
南国特有の熱線を放射し始めるではないか
以上終了である。
昔、槍ヶ岳で見たご来光に比べると世俗的な登場で
神々しさはあまり感じなかった。
アイドルの新曲発表会に期待して並んでいたら
中々登場せず、来たと思ったら「クチパク」であっという間に
帰ってしまった心境である。
(これも分かりにくい?自分でも経験がないのでわかりません、ハハハ)
まぁ、雲も無く、きれいな朝日が見られたことは
運が良かったようだ。
(ちなみにカメラで撮ると結構いい感じになります。
写真は、真実を映すものではなく、意図を表現するものなのだ。)
次はトムなのだ
その後、ホテルに戻り朝食を済ませ、アンコールトムへ出発!
アンコール・トムは、「大きな町」という意味らしく
王都のあった場所で、周囲12km!の城壁に囲まれた
巨大な遺跡である。
大きさ的には、平安京の都全体に匹敵するくらいの大きさだと思う。(たぶん)
それくらい巨大な遺跡なので、建物間をバスで移動なのだ。
そして、巨大さゆえに人ごみもまばらで、のんびりと散策することができた。
南大門、バイヨン、象のテラス、ライ王のテラス等の遺跡を観察する。
全体でも広大だが、ひとつひとつの遺跡の巨大さにも圧倒される。
特にバイヨン。
遺跡の上部に高さ3mほどの顔型の4面塔が林立する様は、圧巻!
建物に登り、近づくとなんだか別世界にいるような気さえしてくる。
この仏像のような造形物のおかげで、アンコールワットより仏教的に感じる。
なんとなく落ち着くのは、わたしだけ・・?
へい!タクシー!
場内の道にはマイクロバスと並んで、「ゾウ」が頻繁に往来する。「象タク」である。
「トムとジェリー」というアニメをご存知でしょうか?
そこに、象に乗った探検隊のシーンがよく登場していた。
この象に乗ってみたいなぁと子供ながらに思っていた。
ここカンボジアでは、そのテレビで見たとおり象に乗れるのだ。
ほとんどがアニメどおり「欧米人」が乗っている
(探検隊の服は着ていないが・・・)
我々日本人は、「ツアー」なので自由行動ができない。
ちょっと羨ましいのだ・・・
しかし、像さばきというのか、運転というのか
運転手の手さばき足さばきは、巧みである。
お客様は、背中の上にくくりつけられた台座の中に乗り込む。
(鬼太郎の小屋みたいに、木の上に組まれたやぐらが乗り場なのだ)
運転手は、その台座の手前、象の首の付け根のところに直接座り
足を象の耳の後ろに添える。
そして、両足で耳後ろをトントンしながら象に方向を指示しているようだ。
どっちの足がアクセルで、どっちがブレーキなのかねぇ?
自分の車両が決まっているのかな(My象?)
象タク協会なんてものがあったりして・・・2種免許もあるかも?
なんてくだらないことを思っている我々を尻目に、
足早に象が過ぎ去ってゆく。
背中に括り付けられた乗り台を縛るため
紐が腹に食い込み、皮膚が擦れているのが痛々しい。
アホなことを言っている間にアンコール・トムは、終了。
もうかりまっか?
途中で土産物屋に寄る(ツアーではおなじみ)
カンボジアは、定価と言う概念の無い国で、すべて交渉で値段が決まる。
ただし、我々日本人観光客の訪れる土産物屋では、値札が付いていた。
装飾の施されたノート、12$の値札シール。
手にとって眺めていると「7$にするよ」
店員がすかさず値切ってくる。
息子が友達へのお土産にしたいから5冊欲しいというと
「それなら4$で!」あっという間に3分の1の値段に・・・
隣のコンビニ風スーパーでビールをゲット(夜食用)
0.7$であった。(安い!!)
4本買っても2.8$、プレミアムモルツ1本ぐらいの価格である。
本日の昼食は、地元クメール料理。
長粒米(タイ米)独自の匂いが漂ってくる。
薄味で結構いける。と、思ったら日本人向けに若干アレンジしてあるとの事。
本来はもう少し、甘いらしい。(暑い国なので体力が必要なのだ)
ベトナム、タイなどと異なり、カンボジアは香辛料の効いた料理は少なく
どちらかというとやさしい味で日本料理に通ずるものがあるような気がする。
アモック(ココナッツミルクと白身魚のカレー)、かぼちゃプリンなど
おいしく頂きました。
お腹が膨れたところで、本日もお昼寝タイム
「Zzz・・・」
ぼちぼち
出発は、すでにおやつの時間、午後3時であった。
昨日も言ったように、アンコールワット以外はすべて東向きに建つ
ということで、これから向かう場所は、逆光になる東向き。
そうなのだ、これから向かう場所はいわば2軍の遺跡たちなのだ。
ベストの時間ではないが、何もしないわけにはいかぬ。
これがツアーの定め。
のんびりとプールでペーパーバックを片手にくつろいでいる欧米人を背にし、
「いざしゅっぱつ」 なのだ。
午後からは、ロリュオス遺跡(ロレイ、プリア・コー、バコン)を順にめぐる
2軍選手らしく人気が無く、逆にのんびりと散策できて面白かった。
しかし、どの遺跡も損傷が激しく瀕死の状況である。
遺跡から遺跡跡(いせきあと)になるのは時間の問題である。
傾きかけた建造物をつっかえ棒で押さえているのがやっとで
募金も募っているが焼け石に水といった感じであった。
「ときの〜ながれ〜にみ〜をまかせ〜♪」
頭の中にふと歌詞がよぎる。(ちょっと不謹慎?)
なわけないでしょ
しかし、地元の方々は必死である。
観光客が近づくと老若男女いろんなものを売りに来る。
たまに足の無い人がいるのが痛々しい、地雷の犠牲者なのかな・・・
「サマイセンエン、サマイセンエン」
無視をすると・・・
「ゴーマイセンエン、ゴーマイセンエン」
あっという間に、3枚で千円のTシャツが5枚で千円に値下げである。
数人の5〜6歳の子供たちがブレスレットのようなお土産を手に
「ニコセンエン」、「サンコセンエン」
近づいてくるほどに値段が下がってくる・・・
子供たちから遠ざかる我々を尻目に、近寄って行く男性がいた
買うんだ・・・、やさしい人だな・・・
と、思っていたら大間違いであった。
なんとその男性、1$紙幣を目の前にチラつかせながら片手を広げている。
5本のブレスレットを要求しているではないか!
早口の中国語でまくし立てる。
その威圧感に圧倒されつつ、
その子は隣の女の子に目配せをして、どうしようかと迷っていると
中国人男性は、さらによこせと要求している様子。
結局、手に持っていたブレスレットすべてと1$札を交換されてしまった。
半泣きになりながら、その場を離れる男の子。
他の子供も慌てて追いかける。
勝ち誇った顔の、中国人青年
一緒に来ていた仲間たちに得意気に配り始めた。
2本千円が、8本100円になってしまったのだ・・・
交渉ではなく、威圧。
嫌なものを見てしまった。
去って行った子供たちの悲しそうな顔が脳裏に焼きついている。
やるせないねぇ
「・・・」
さぁて
さあ、ここからは気分を買えてショッピングなのだ!
遺跡めぐりは終了。オールドマーケットに到着。
途中で寄ったお土産屋は、観光客相手のお店。
ここオールドマーケットは、市民の台所で、
野菜・果物・魚、香辛料、日用雑貨品がメイン。
これらに混じって観光客相手のお土産物やが軒を連ねていた。
埃っぽい土産屋で、昼に買ったノートと同じものが売っていた
もう2冊欲しかったとのことで、追加で購入!
なんとここでの値段は、2$!!
最初の12$と比べると6分の1、どんな値段付けなんだ。
さっきの2個千円が8個100円になるのは、極端なのかもしれないが
一声半額が当たり前の世界ではあるようだ。
魚・野菜を売っているいわゆる市場の一角は、
独特の匂い&雰囲気で、東南アジアに来たんだと改めて感じずにはおられない。
買い食いしたい気持ちを抑えつつ通り過ぎる。
途中で不釣合いなおしゃれな店に出会う。
やっぱり
やっぱり・・・
日本人が経営している、日本人向けのお土産屋であった。
単純な我々は、ここでカンボジア胡椒、コーヒー、伝統焼菓子(葉巻型)
をゲット!
この焼菓子は、8本で6$。結構な値段である。
しかも、ここでは価格交渉する余地はなさそうである。
焼菓子を店頭で作っていた為、試食したら欲しくなってしまったのだ。
(スーパーと同じ手口に乗せられたのだ、さすが日本人の気持ちを分かっている)
クレープのようにホットプレートの上に生地を拡げ、
それをコテでくるくると巻いただけのシンプルな菓子である。
そのアツアツで頂く焼き菓子は、美味でした。
もう少し市場をウロウロしたかったが時間切れである。
すっかり暗くなり街灯もほとんど無いため、足元がおぼつかない。
(キャンプ用小型懐中電灯が大活躍なのだ!持参することをお勧めします!)
オープンなのだ
バスに乗り、夕食へGo!
今夜は、カンボジア鍋。「オープンテラスのお店」とのこと
が・・・
雰囲気は、海の家または、屋台ラーメンの雰囲気である。
「オープンテラス」と言うより、「露地店」である。
地面の上に直接張られた長屋風天幕の中には、
安っぽい長テーブルとイスがずらりと並んでいる。
中途半端に飾り付けがされていて
懐かしい昭和50年代のビアガーデンを思い起こさせる。
ただ日本の屋台と圧倒的に違うのが光量で、
鍋の中が良く見えないのだ。まさに闇鍋状態である。
これでは、虫が入っても分からないのだ。
そんなことを気にしていたら、何も美味しくなくなってしまう。
気にせず行きましょう!
で、実際のカンボジア鍋はと言うと
想像していたのは、銅鍋のようなしゃぶしゃぶ鍋のような容器であったのだが
実際に登場したのは、土鍋風の輩であった。
何が入っているのか良く見えないのでドキドキしながら
口に入れると・・・・うまいじゃないの
なかなかの美味でした。
なんと表現してよいか分かりませんが、肉団子や野菜が入ったやさしい味の、
いろんな出汁が効いた鍋でした。
(気になる方は、自分でお召し上がりください。)
クローズ
これで本日はおしまい
ではなく、希望者にはエステツアーが用意されていた。
楽しく会話をしていたツアーの面々と別れて、我々は、ホテルの自室に戻る。
昼に売店で購入した70円ビールとスナック菓子で
2次会開催なのだ。
スナック菓子を食べながら包装を見ていると
なんと「カルビー」ではないか!!
カンボジア風のパッケージですっかり現地に溶け込んでいる
スナック菓子なのに・・・恐るべしカルビー!
そういえば逆に、街中にあふれているマイクロバスは
「○○学習塾」、「結婚会館○○殿」のロゴ入りで、日本風(?)であった。
もちろん(?)ナンバープレートも無かった・・・
(アバウトな国なのだ)
原付バイクも日本製のお古っぽい感じで、
ツアーのバスから覗くと
ほとんどのバイクがオレンジのランプを点灯させたまま走っている。
ガス欠の警告ランプである。
ガソリンが無くなってから考えよう
そんな感じなのだ。
(アバウトなのだ)
ただその需要に応えるように
街角の露天では、「ヤシ砂糖」にならんで瓶入りの「ガソリン」を
売っていた。
しかもそこいらのガソリンスタンドより安いのである。
どっから仕入れているんだ? 彼ら(彼女ら)は・・・
後から気になって調べたところ
これらの液体は、「密輸」 らしい
それらが堂々と露店に並ぶ国、それがここカンボジアなのだ。
<今日の写真はこちら!>
ひとつめ 「アンコールワットからの初日」 は、コチラ
本日メインの 「アンコールトム」 は、コチラ と、コチラ
(つづく・・・)
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