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98’11.1〜11.29

11月29日 「閉鎖病棟」
精神科のある病院が小学校の通学路の途中にあった。 誰になんと言われたのか、ただその病院の少し普通でない空気を感じていたのか、その病院の前は なにやらひっそりとしていて、少し怖かったような覚えがある。
精神病患者というものに対しての、イメージはやっぱり怖いものがある。物事に対して自制の聞かない人達、 もしかしたら、危害を加えられるのではないかと…
実際、その現状を知ることは身近にそういう方がいない限りないだろう。

帚木蓬生(ほほきぎ ほうせい)さんのこの本は、精神病棟に入院するチョウさんの目を 通して、病棟の中の生活、人間が書かれている。そこに来るようになったいきさつまでもが、淡々と。
精神科の中にも病棟が分かれていて、その中の一番自由な規則の病棟の生活だからということもあるが、 読んでいると普通の病院のとそう変りはない。みんなまっすぐに生きている。ただ少し、弱いだけ。
演芸会で、劇をやったり、遠足に行ったり…歌を歌ったり…。私は、祖母が入っている老人ホームを 少し思い出しながら、読んでいた。
仲間という意識。友達を思いあう心は、やはり一般の生活を送っているものよりも強いみたい。 もちろんノンフィクションの中のこと、実際はこんなに穏やかな生活ではないかもしれない。ただ、 病院に入らなくても、おかしい人は一杯いるし…危害を加えるとかっていえば、今話題の生命保険の 話なんか…もっと怖いぞ(´〜`)
作者は現役の精神科医らしい。この病棟に入ってくる人達のエピソードは、実際にあったものの脚色だろうか。 病棟の生活は、ともかく、その経緯の話はかなり悲惨なものだった。いまよりももっと閉鎖的だった 日本人の少し昔の話は残酷でもある。いや今でもそうなのだろうか…。
知らない世界がが、多すぎるなぁとつくづく思った。

11月26日 「北京のふたり」
大好きなリチャード・ギアの映画が公開される〜ってわめいていたにもかかわらず、 大阪での公開の時、気がついたら終わってた^^;。ビデオで見るしかないかぁなんてあきらめていたら、 なんと地元の映画館でやってたんです\(^o^)/。
即座に行ってきました。まだできてから1年という映画館。すごーくきれいで、 なによりも全部指定席っていうのが嬉しい(しかし、指定席にしなくちゃ行けないほど今回は、 人入ってなかったなぁ。10人もいたかしら)。そして、ちゃんと椅子の横にはジュースなどをおく場所が 作ってあって…気に入りました。

肝心の映画のほうは…
ギア様なんかちょっと丸くなったぁ??やはり色気があって、女性をくどくのうまいわぁ、そんなにその女 信用してええんかぁなんて、つっこみながら見ていたら…目が覚めたらその女性は、殺されていて、 いきなり警察につかまって裁判にかけられてしまった。
その後は、英語が通じない、アメリカとは全然違う感覚をもつ中国人相手に、無罪を主張して頑張る。
刑務所の中とかでの、虐待みたいなものはこの国に限ったことではないのだろうけれど、入るなり、 死刑執行のビデオが洗脳されるように流れていて…怖かったわ。罪を認めて誤ったら、助けるが、 無罪を主張すると死刑になる。それも1週間以内って…そんなぁ(-_-;)。
中国の法廷ってこんなんだったのねぇ。がらーんとして、 寒々しい雰囲気があるのは中国独特の色彩のせいかもしれない。現在の中国であるという点が 意外な気がする。旅行案内などの情報ではみられない、中国をみたような気分

法廷弁護人になったバイ・リンも、最初は法にのっとり有罪にして、保釈を要求しようとするが、 彼の孤軍奮闘ぶりをみているうちに、真実をつきとめようとする。その間に彼に惹かれて…
事件の裏には、仕事の契約がらみのことがあったのだけれど、なにせ顔と名前と人間関係が覚えられなくて私。 事件の真相についてはちょっと?マークです(笑)。
拘置所の中で襲われたり、街中で銃殺されそうになったりなかなかサスペンスタッチ。そのわりには 真犯人が分かる終盤がものすごくスピーディーで…あっけなかった。
しかし、この映画難しいこと考えるよりバイ・リンとの気持ちのいい恋愛をみせてくれただけで満足!!って 感じですね。

この映画、ギア様が中国に入れないため、北京の町並みは全部セットらしいということを読んでいたけれど、 完全に忘れていた。ものすごいよ。

11月22日 「ローマの休日」
東宝ミュージカルの新作、「ローマの休日」を観て来ました。飛天の3階の端っこの飛び出ているところ、 立つと少々、高くて怖いんだけれど、舞台には近いし、前には誰もいないし、ちょっとしたビップ気分(^^ゞ。
ただ、そのせいなのかどうかはわからないのだけれど、声が聞き取りにくかった。最初の歌からなんか違和感。 生で歌っているのは観ていてよく分かるのだけれど、耳に届いてくる音がどうも、テープみたいに感じてしまった。
映画の「ローマの休日」を昔見た時に感じたのは、これはオートリ・ヘップバーンがかわいいからいいんだろうな ということ。正直言って、話の内容自体に感動した覚えがなかった。同じヘップバーンの映画なら「愛しのサブリナ」 だったかの方が私は好きだった。
今回、東京公演を経て、飛天に来て、不思議なくらいに悪い評を聞かない。まあ、真央さんのやっている舞台の もひとつだったなぁって声も聞いたことないけれどね(^^ゞ。だから、わりと期待して行ったわけです。

最初の印象としては、映画を見たときとあまりかわらなかった。セットがおもちゃみたいでかわいいなぁって… 「美女と野獣」のアニメがそのまんま、舞台になったように、 この舞台も映画がそのまんま舞台になったような軽い 気がした。映画のイメージを壊さないように、そのまんま板にのせた結果なのだろう。
映画に対してあまり思い入れのない私としては、全然違うインパクトのあるものになっていた方が 嬉しかったかもしれない。
なんだか漠然とみていたのだけれど、、2幕の中盤ぐらいから、そう、二人の中でお互いに対する愛情が芽生 えてきた頃から、どんどんのめりこんでいきましたねぇ(^^ゞ。アン王女が、王女としての責任や義務から 逃げ出したいと思う気持ちも、だけど、絶対に逃げ出すわけにはいかないということを、自覚している気持ちも なんだか、規模は違うけれど、日常生活の中にころがっている…。
「〜しなければならない」っていう言葉に、がんじがらめになりそうになっている日本人の気質としては、 かなり同化しちゃうんだよねぇ。この恋の結末が、二人で逃亡ってなことになってもなんだか夢があって よいけれど、アン王女が、ちゃんと王女としての生活に戻るあたりが、せつなくていいお話なんだなぁって つくづく思った。

真央さんのアン王女は、かわいかったです。 (でも…化粧が濃くてちょっとオペラグラスでみるのは…。パジャマ姿に目の回り青いアイシャドー っていうのは…ちょっと^^;)いつもよりも軽やかな雰囲気でした。
部屋を抜け出して、薬のために酔った状態になっちゃって、ジョーにからむところぐらいから、 すごく生き生きとしてきて…面白かった。
しっかりと自分の意思で王女としていきることを決意した後の、気品と威厳はさすがです。 最初のなんだかお人形のような記者会見とは全然違う、ラストシーン。写真を大事そうにもって まっすぐ歩いていく姿が、いじらしくて涙でそうになりました。
真中でひとりスポットライトを浴びている姿が、これほどあたりまえの人って…やっぱりいないわ(^^ゞ。

山口さん、もうかっこよいってなんの、足長いしぃ〜(^○^)。低く甘い声がたまりません、もっと歌って 欲しかった。かなりミーハーしてみてたなぁ私。 ただ、遅刻しそうで借金一杯やっちゃうような人間にはちょっと見えなかった。 この人もなんか貴公子然としたところが、どうしてもぬけないのだろうねぇ。
さりげなくキスするシーンをみながら、この二人だったら、こんなかわいい話じゃなくて もっと、しっとりとした大人の恋愛を見てみたいなぁと思ってしまいました。
ラストシーン。名残惜しそうに立ち去る彼。観ている場所のせいでほとんど表情がみえなかったのが残念(T_T)。 どんな顔していたのだろう…それが、ちょっと心残りです。

11月17日 「チケットを取る裏技」
舞台やコンサートのチケットを電話予約しようとしてつながらない!! という経験のある方は多いと思う。
今月に入って、来年の見たい舞台の発売日がいくつか重なって、別にそんなに急いでとらなくても大丈夫と おもいつつも、先行予約っていうものをがんばったりしている。
基本的に一般の発売日には、「並ぶ」という策をとる私。しんどいながらも、ちょっと楽しかったりするのだ。 しかし、先行予約というものほとんどが電話予約のみ、それも平日。 仕方がないので仕事の合間にがんばっちゃったりするわけです(忙しい時はしませんよ^^;)。
それでもって、つくづく電話ってつながらないなぁと身にしみているところ、テレビ欄に 「コンサートチケットを取る裏技」ってな文字発見!!。

その番組は「伊東家の食卓」(だったよなぁ)。少しでも参考になればとみてみるが…
今人気のシャズナのコンサートのチケットを、この方法が取りやすいと噂される3つのパターンで、 各300人づつの人に10:00〜5:00の間にがんばってもらってそのパターンごとに集計を 出すというもの。
そのパターンとは、1.地方から掛ける(なぜか三重県の町がかかりやすいという評判だそうで三重県)、 2.公衆電話から掛ける(これも、どこかの沿線沿いだった)、3.゛001゛を使う(回線ができたばかりで すいているだろうということで)の3つ。
目新しい情報でもないなぁと、ちょっとがっかり。どんな確実な裏技かぁ〜って期待してたんだけれどね。 いわゆる、噂の検証ってやつでした。
で,結果は、1.のパターンが一番つながったのかな。やっぱり回線を使用する密度が多いところとは かかりにくいのかしら…。NTTさんの「この電話はただいま混雑しておりますー」ってブロック掛けられたら しまいだものね。(宝塚の友の会で、真夜中の2時にかけてこのメッセージが出ることあるので、こんな時間に 回線が混んでいるわけないだろーと、NTTに対して不信感持ってます私)
でも、一番腹立つのは、つながったと思って喜んだら、その劇場の留守電みたいなので、 「しばらくお待ちください」ってでるの。もーこれにゃ怒り浸透ですわ。おまけに電話代とられるし・・・
しかし、シャズナのコンサートって夕方に電話がつながってもとれるものなのねぇと変なところに感心するが、 夕方につながっては遅いんですよ。特に優先なんかだと1時間越えるとだめだったりするもの。
うーん、最終的にはやっぱり運ってことなんでしょうかねぇ(~_~メ)。

11月12日 「墓地を見おろす家」
「墓地を見下ろす家」…この題名を聞いただけで恐いでしょ(^^ゞ。 私が今まで読んだホラー小説の中で、1,2を争う怖さがある。
最近、金欠状態で文庫本購入をちょっと我慢している私。前に読んだ本をひっぱり出して読んでいる。 気ばかりはやって読むのが早いし、私の脳みそちっちゃいので、時間を置くと漠然とした印象だけが残って、 結末を忘れていることが多い…特に推理小説なんかはほとんど忘れている。 だから、読み直しても結構新鮮で良いもの(ちょっと悲しいものもあるし、たまに失敗する^^;)。

駅から近く、新築で日当たりの良い格安物件のマンション。ただひとつ気になるのは、 マンションの前が墓地であること…
引っ越してきてすぐに、買っていた文鳥が死ぬ。すこーしずつすこーしずつ不安になってくる家族と共に、 どんどん寒くなってくる。霊的なものを信じないでいようと考えれば考えるほど、 説明できない出来事が起こる。エレベータでしか行けない地下室。 外からの空気が入るわけじゃないのに、風を感じる…
怖くなって、引越しをしようとすると、事故がおこり引越しできなくなる。そこから、 出ていってしまうのを止めるように。そして、最後には…(>_<)。

結局、このマンションの住人に原因があるわけでもない。その霊達が、何物であったのかも不明のままだ。 ただ、何事もなかったように、最初よりも少しだけ値下げされた格安物件の広告でEND。
これもまたシーンとした無人のマンションに風に吹かれるように、貼ってある風景が、想像できて…怖いわ。 まだつづくんかいな^^;

怖いのが好きな方には、お勧めしますが、通勤に本を読まれる方、くれぐれも夜道を歩く前の電車の中では 読まないように…(^^ゞ(経験者は語る(笑))。

11月1日 「プライベート・ライアン」
映画って、あまり朝早くからやってないんだなぁと、変なことに気づきました。なんか7時ごろからやっている イメージあったのですけどねぇ〜。夜行バスで東京に行き昼に友人との待ち合わせ、その間にちょうど 映画でみれるかなぁと気軽に思っていたので、ちょっと意外だったな。
でこれなら見れると気づいのが少し遅くて、10分ぐらい始まってからみました。隣の劇場では「踊る走査官」 だったかをやっていて満席の札。すごいなぁと思っていたら、初日の舞台挨拶があったそうです。
途中で入ったので端っこの席で見たのですが、すごいみやすい劇場で嬉しかった。
入るといきなりもう戦争のシーンで、このまま話について行けなかったら完璧に寝るよなぁと思いつつ… でも、あまりのえぐいシーンに思わず目が覚めましたね。
戦争を題材にした映画は何度もみているけどいつみても本当にこの世で起こっていることとは思いたくない 映像だ。ただ、こういうものを映画でしか知らない私達は、リアルタイムに世界の裏側で起こっている ニュースをみてもあまり危機感を感じなくなっているところがあり、それが少し怖いです。

途中で入ったので、結局この戦争は何の戦争なのか良くわからなかった(ヒットラーとか連合軍とか言ってい たので、第二次世界大戦かな)のだけれど、その戦争中、 5人の兄弟の内4人までを一度になくした、母親のために、まだ生きている末の弟 ブライアン2等兵を探しに行くという命令を受ける。危険な敵地にブライアンを助けるためだけに 乗り込んでいく部隊。
チームワークというか信頼関係がすごかった。トムハンクス扮する 中隊長を信頼して、GOサインひとつで相手からくる弾の中を走って行く。これってすごいよね。 一瞬の隙で命がなくなるのだから。「部下を一人死なせたら、50人を助けるためだったと、思って割り切る」そう 淡々と語っていたのが印象的。そして、「このやるせない戦争の中、ブライアンを連れて帰ることができたら、 故郷の妻に胸を張って帰れる」とも…。
日本の戦争映画の悲壮さとはやっぱり違うわ。日本のは「お国のためにー」ってなんか必死の形相 のシーンが多いもの。どうしても外国のものよりは、身近に感じてしまうので感覚的に比べられない部分も あるけれどね。
ぴあの紹介文には「心から泣けます」と書いてあったけれど、泣けるというよりかはほっこりした映画でした。 確かに悲惨な戦争で、次々仲間が死んで行く悲しい話ではあるけれど、 いいものをみたなという気がしました。スピルバーグの映画ってだけで敬遠するのはやめよう(笑)

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