日本史映画・江戸時代前期
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原始〜平安時代鎌倉〜室町時代戦国時代安土桃山時代◎江戸前期◎江戸後期明治〜戦前戦後〜現代
宮本武蔵三部作
1954年〜1956年
東宝
カラー映画
「宮本武蔵」94分
「一乗寺の決闘」105分
「決闘巌流島」104分
スタッフ○監督:稲垣浩○脚本:稲垣浩/若尾徳平○劇化:北条秀司○原作:吉川英治○撮影:安本淳/山田一夫○美術:園真/伊藤熹朔○音楽:團伊玖磨○製作:滝村和男
キャスト 三船敏郎(宮本武蔵)、八千草薫(お通)、三國連太郎(第一部の又八)、堺左千夫(第二部の又八)、尾上九朗右衛門(沢庵)、三好栄子(お杉)、水戸光子(お甲)、岡田茉莉子(朱実)、平田昭彦(吉岡清十郎)、鶴田浩二(佐々木小次郎)ほか
ストーリー武蔵(たけぞう)は幼馴染の又八と共に関ヶ原に参戦するが、敗残兵となって一人故郷に帰った。故郷で兵士や村人に追われ野獣のように荒れ狂った武蔵は沢庵の諭しとお通の愛を受けて改心、武芸者として身を立てようと決意する。吉岡一門など名高い武芸者たちと次々に対決した武蔵は、ついに宿敵・佐々木小次郎と巌流島で決闘する。
解説数多く創られた「宮本武蔵」の三船バージョン。第一作は海外公開され、なんとアカデミー賞外国語映画賞を受賞している!確か「サムライ・サガ」とかいうタイトルになっていたような…。錦之助版と比較すると三部作と短くまとめたため終盤のストーリー改変がかなり激しい。
メディアDVD発売:東宝

宮本武蔵五部作
1961〜1965年
東映
カラー映画
「宮本武蔵」110分
「般若坂の決斗」106分
「二刀流開眼」104分
「一乗寺の決斗」128分
「巌流島の決斗」120分
スタッフ○監督:内田吐夢○脚本:成澤昌茂/鈴木尚之○原作:吉川英治○撮影:坪井誠/吉田貞次○美術:鈴木孝俊○音楽:伊福部昭(第一部のみ)/小杉太一郎○製作:大川博
キャスト中村錦之助(宮本武蔵)、入江若葉(お通)、木村功(又八)、三國連太郎(沢庵)、浪花千栄子(お杉)、木暮実千代(お甲)、丘さとみ(朱実)、江原真二郎(吉岡清十郎)、高倉健(佐々木小次郎)ほか
ストーリー武蔵(たけぞう)は幼馴染の又八と共に関ヶ原に参戦するが、敗残兵となって一人故郷に帰った。故郷で兵士や村人に追われ野獣のように荒れ狂った武蔵は沢庵の諭しとお通の愛を受けて改心、武芸者として身を立てようと決意する。吉岡一門など名高い武芸者たちと次々に対決した武蔵は、ついに宿敵・佐々木小次郎と巌流島で決闘する。
解説吉川英治の名作「宮本武蔵」の数多くある映像化作品の中でも吐夢−錦之助コンビの本作が最も高い評価を受けている。吐夢監督のリアリズム描写が特徴で、巌流島の決闘の後「しょせん剣は武器か」と武蔵がつぶやくラストが印象的。東宝版で又八だった三國連太郎がこちらでは沢庵というのも面白い。五部作ではカットされた宍戸梅軒との対決は同じ主演・監督による映画「真剣勝負」で描かれた。
メディアDVD発売:東映

宮本武蔵
1984年
NHK
新大型時代劇(全45回)
スタッフ○脚本:杉山義法○演出:岡本憙侑/吉村芳之/布施実/松本享一/永山あつし/石井慎/高橋幸作/秋山茂樹○原作:吉川英治○カメラ:飯田孟司/塩谷貞夫/吉野照久/布施俊英○美術:川口直次/大鹿文明○音楽:三枝成彰○制作:澁谷康生
キャスト役所広司(宮本武蔵)、古手川祐子(お通)、奥田瑛二(又八)、津川雅彦(沢庵)、鈴木光枝(お杉)、草笛光子(お甲)、池上季実子(朱実)、藤堂新二(吉岡清十郎)、竹脇無我(柳生宗矩)、中康次(佐々木小次郎)ほか
ストーリー武蔵(たけぞう)は幼馴染の又八と共に関ヶ原に参戦するが、敗残兵となって一人故郷に帰った。故郷で兵士や村人に追われ野獣のように荒れ狂った武蔵は沢庵の諭しとお通の愛を受けて改心、武芸者として身を立てようと決意する。吉岡一門など名高い武芸者たちと次々に対決した武蔵は、ついに宿敵・佐々木小次郎と巌流島で決闘する。
解説僕ぐらいの世代だと「武蔵」といえばこれ。NHK大河ドラマが近現代になったので、水曜日の大型時代劇として一年間放送された。何といっても役所広司の武蔵の新鮮な荒々しさと、それをいびりまくるお杉婆さんのトコトンまでの悪女ぶりが印象的な作品。
メディアDVD発売:NHKエンタープライズより完全版と総集編。

武蔵-MUSASHI-
2003年
NHK
大河ドラマ(全49回)
スタッフ○脚本:鎌田敏夫○脚本:尾崎充信/木村隆文/後藤高久/野田雄介/椰川善郎/櫻井賢/大原拓○原作:吉川英治○撮影:熊木良次/宮路信広/中村忍/岡田裕○美術:岸聡光/荒井敬/近藤智○音楽:エンニオ=モリコーネ○制作:岩谷可奈子○制作統括:一井久司/古川法一郎
キャスト市川新之助(宮本武蔵)、米倉涼子(お通)、堤真一(本位田又八)、松岡昌宏(佐々木小次郎)、中村玉緒(お杉)、榎木孝明(吉岡清十郎)、中井貴一(柳生宗矩)、中村雅俊(真田幸村)、北村和夫(徳川家康)、若尾文子(淀殿)、渡瀬恒彦(沢庵)ほか
ストーリー武蔵(たけぞう)は幼馴染の又八と共に関ヶ原に参戦するが、敗残兵となって一人故郷に帰った。故郷で兵士や村人に追われ野獣のように荒れ狂った武蔵は沢庵の諭しとお通の愛を受けて改心、武芸者として身を立てようと決意する。吉岡一門など名高い武芸者たちと次々に対決した武蔵は、ついに宿敵・佐々木小次郎と巌流島で決闘する。その後武蔵は村を作って柳生にそれをつぶされ、その恨みから大坂の陣に豊臣方で参戦したりするのだった。
解説吉川英治の「宮本武蔵」を原作にしつつ大幅に改造(改悪?)し、「巌流島」以後も強引に加えてどうにか一年間放送。「バガボンド」人気に便乗した勘違い企画としか思えない内容で、大河史上ワースト3位の視聴率(当時)に終わった。おまけに「七人の侍」のパクリ騒動もあり(裁判はNHK側が勝ったが)ソフト化もされずアーカイブスでも見られない大河史上の「黒歴史」となっている。
メディア現時点でソフト化は一切されていない。

巌流島
小次郎と武蔵
1992年
NHK
スペシャルドラマ(120分)
スタッフ○脚本:ジェームス三木○演出:村上祐二
キャスト渡辺謙(佐々木小次郎)、滝田栄(宮本武蔵)、名取裕子(鈴香)、榎木孝明(細川忠利)、夏八木勲(細川忠興)、松村達雄(宮本無二斎)、ほか
ストーリー小倉藩に仕えた佐々木小次郎は天下一の武芸者の座をかけて、宮本武蔵と決闘をすることになった。しかしこの決闘の裏には小倉藩のお家騒動があり、小次郎も武蔵も葬り去ろうとする計画があった…
解説ジェームズ三木脚本による、ちょっと変わり種の「巌流島の決闘」ドラマ。実は武蔵・小次郎の対決の背景には小倉藩の権力闘争があったとする新解釈で、小次郎は武蔵ではなく小倉藩の藩士によって止めを刺される。なんでもそれをほのめかす資料があるとのこと。
メディアDVD発売:NHKエンタープライズ

巌流島
GANRYUJIMA

2003年
NOMO/日本テレビ
カラー映画(75分)
スタッフ○監督/脚本:千葉誠治○撮影:佐光朗○美術:小林和美○音楽:大坪直樹○エグゼクティヴプロデューサー:佐藤敦/川上泰弘○プロデューサー:長崎佳子/進藤淳一○製作:奥田誠治/仁平幸男/小玉圭太○製作総指揮:平井文宏
キャスト本木雅弘(宮本武蔵)、田村淳(助蔵)、西村雅彦(佐々木小次郎)ほか
ストーリー佐々木小次郎の待つ舟島へ決闘に赴く武蔵。野獣のように荒々しい武蔵は近くの漁師一家に乱暴を働き、その家の助蔵を脅迫して島へ舟を出させる。あまりにも極悪な武蔵に耐えかねた助蔵は武蔵の隙を突いて櫂で武蔵を殴り倒す。そしてそのまま舟島にたどりついてしまい…
解説日本テレビが製作した1時間20分程度の小品で巌流島決闘の新解釈(?)をリアルタイムに近い時間で見せる。圧巻(悪漢?)なのが極悪非道・傍若無人の武蔵像で本木雅弘自身も自らのイメージに挑戦した形。武蔵が「五輪書」で巌流島決闘について触れていないことに皮肉な「真説」を出したもので、ロンドンブーツの田村淳が実質的主役ともいえる漁師役を好演。映画全体としてはもう一つひねりが欲しかったところ。
メディアDVD発売:ケイエスエス

かぶき者慶次
2015年
NHK
木曜時代劇(全11回)
スタッフ○脚本:小松江里子/山上ちはる○演出:佐藤峰世/吉村芳之/田中英治○音楽:渡辺俊幸○原案:火坂雅志○政策統括:内藤愼介/原林麻奈
キャスト藤竜也(前田慶次)、中村蒼(前田新九郎)、西内まりや(佐乃)、田畑智子(竹)、江波杏子(美津)、青山倫子(華)、火野正平(又吉)、工藤阿須加(安田勝之進)、壇蜜(雫)、前田美波里(和泉局)、伊武雅刀(天徳)、綿引勝彦(徳川家康)ほか
ストーリー関ヶ原の戦いののち、「かぶき者」として知られた前田慶次は上杉氏の米沢藩に仕えて悠々自適な晩年を送りつつ、一人息子・新九郎の成長を見守っていた。実は新九郎は慶次の盟友・石田三成の遺児で、慶次はそれを自分の子としてひそかに育てていたのである。おりしも上杉家家臣たちは幕府への対応をめぐって対立を深め、幕府の隠密らは新九郎が三成の遺児だと察して暗躍し始める。
解説小説・漫画の主人公にもなって有名な前田慶次をとりあげたドラマだが、その晩年にスポットを当てた異色作。史実関係がどうこうと言うより、藤竜也演じる「日頃はとぼけた老人だけど、イザとなると大活躍」という慶次像が面白い。
メディア現時点ではソフトかは未定。

葵・徳川三代
2000年
NHK
大河ドラマ(全49回)
スタッフ○脚本:ジェームズ三木○演出:重光享彦/尾崎充信/佐藤譲/渡辺一貢○音楽:岩代太郎○制作統括:川合淳志
キャスト津川雅彦(徳川家康)、西田敏行(徳川秀忠)、尾上辰之助(徳川家光)、岩下志麻(お江)、小川真由美(淀殿)、尾上菊五郎(豊臣秀頼)、江守徹(石田三成)、細川俊之(大谷吉継)、西郷輝彦(真田幸村)、樹木希林(春日局)、山田五十鈴(於大)、中村梅雀(徳川光圀)ほか
ストーリー豊臣秀吉の死後、徳川家康は天下取りの策謀に動き出し、石田三成らを関ヶ原で破り江戸幕府を開いた。その関ヶ原に遅参した息子の秀忠は廃嫡の危機にもあい、偉大な父親に対してコンプレックスを抱きつつ二代将軍の地位をつとめる。その息子・家光は母に疎まれて世継ぎの地位を弟と争い、三代将軍となって江戸幕府の基盤を固めてゆく。
解説関ヶ原の戦いから家光の時代まで三代にわたる徳川家ホームドラマを展開するが、メインはどうしても地味な扱いを受ける「中継ぎ」の秀忠。関ヶ原の戦いはやたらに力が入っていたが、後半は一般時代劇ファンにはやや退屈だったかも知れない。朝廷との政治抗争など滅多に見られない見所は多かったのだが…。なお、案内役は家康の孫の水戸光圀がコント調につとめている。
メディアDVD発売:ジェネオンエンタテインメントより完全版、NHKエンタープライズより総集編。

真田幸村の謀略
1979年
東映
カラー映画(148分)
スタッフ○監督:中島貞夫○脚本:笠原和夫/松本功/田中陽造○撮影:赤塚滋○美術:井川徳道○音楽:佐藤勝○特撮監督:矢島信男○企画:高岩淡/日下部五朗/松平乗道
キャスト方弘樹(真田幸村)、萬屋錦之介(徳川家康)、片岡千恵蔵(真田昌幸)、高峰三枝子(淀君)、梅宮辰夫(真田信幸)、丹波哲郎(加藤清正)、寺田農(霧隠才蔵)、あおい輝彦(猿飛佐助)、真田広之(三好伊三入道)、秋野暢子(三好清海入道=ジュリアおたあ)ほか
ストーリー関ヶ原の戦いに勝利した家康はキリシタン、傾奇者、草の者たちを弾圧するかたわら、豊臣家つぶしの謀略をしかける。九度山に蟄居していた真田幸村は草の者たち「十勇士」を集め、家康の首を狙う。
解説「柳生一族の陰謀」の流れを汲む奇想天外な東映型娯楽時代劇。冒頭のっけから巨大隕石が地球に落下してきたり、十勇士たちもテレパシーやら気象魔術やらもうなんでもアリの忍法乱舞。ラストは予想通り(以下略)。大阪の陣の戦闘シーンはかなり大掛かりなもの。
メディアDVD発売:東映

真田十勇士
2016年
「真田十勇士」製作委員会
オフィスクレッシェンド
カラー映画(134分)
スタッフ○監督:堤幸彦○脚本:マキノノゾミ/鈴木哲也○撮影:唐沢悟○美術:清水剛○音楽:ガブリエル=ロベルト○製作:大角正/佐藤直樹/熊谷宜和/藪下維也/永井聖士/安部順一/弓矢政法/長坂信人〇製作総指揮:中山良夫
キャスト中村勘九郎(猿飛佐助)、松坂桃李(霧隠才蔵)、大島優子(火垂)、加藤雅也(真田幸村)、望月歩(真田大助)、 永山絢斗(根津甚八)、高橋光臣(筧十蔵)、駿河太郎(三好清海)、村井良大(海野六郎)、加藤和樹(由利鎌之助)、大竹しのぶ(淀殿)、松平健(徳川家康)ほか
ストーリーすでに勇将として知られていた真田幸村だったが、それは外見だけのことで実際の当人は小心者で臆病者。そんな幸村を助けて猿飛佐助・霧隠才蔵ら「十勇士」たちが集結、大阪城に入った幸村と共に出城「真田丸」で徳川軍相手に大暴れする。しかし夏の陣で幸村は壮絶な戦死を遂げ、佐助たちはその遺志を受けて豊臣秀頼救出のために奮闘する。
解説2014年にほぼ同じメインスタッフ・キャストで上演された舞台劇の映画化。ちょうど大河ドラマ「真田丸」人気に便乗する形での公開となった。意表を突く設定は悪くないのだが十勇士集めの部分が延々アニメで表現されるのや、エンドクレジットでハチャメチャな「後日談」が延々語られるというのは奇をてらいすぎ。佐助と才蔵以外の十勇士のキャラが立ってないのも物足りない。
メディアDVD・BD発売:ポニーキャニオン

乞食大将
1952年
大映
白黒映画(62分)
スタッフ○監督:松田定次○脚本:八尋不二○原作:大仏次郎○撮影:川崎新太郎
キャスト市川右太衛門(後藤又兵衛基次)、中村芳子(鶴姫)、月形龍之介(黒田長政)、羅門光三郎(宇都宮鎮房)ほか
ストーリー黒田長政の家臣・後藤又兵衛は猛将として知られ、主君の危機をたびたび救った。しかし長政が宇都宮鎮房を騙し討ちにし、又兵衛は不本意ながらその鎮房にとどめを刺すと、恩賞と引き換えに鎮房の妹と遺児の命を救い黒田家を去って浪人となる。又兵衛を慕って百人もの家臣が後を追い、大所帯の浪人集団に。又兵衛は各地の大名から誘いも受けるが、ひそかに鎮房の遺児に手柄を立てさせてやろうと考えていた。
解説戦後初の時代劇映画の一つで、黒田家家臣から浪人となり大坂の陣で戦死した後藤基次の生一本な生涯を描く。62分という短さながら右太衛門が豪快な又兵衛を演じて気持ち良くまとめた一品。勝新太郎主演によるリメイク版もある。
メディアDVD発売:コスモコンテンツ

影武者徳川家康
2014年
テレビ東京/松竹
新春ワイド時代劇(270分)
スタッフ○監督:重光享彦○脚本:田村恵○原作:隆慶一郎○撮影:安田雅彦○美術:原田哲男○音楽:遠藤浩二○プロデューサー:佐々木彰/山鹿達也/佐々木淳一/足立弘平/西麻美
キャスト西田敏行(世良田二郎三郎・徳川家康)、観月ありさ(お梶)、山本耕史(徳川秀忠)、及川光博(石田三成)、榎木孝明(風魔小太郎)、高橋光臣(甲斐の六郎)、谷村美月(おふう)、柴俊夫(本多忠勝)、目黒祐樹(本多正信)、中村雅俊(加藤清正)、山田純大(真田幸村)、内藤剛志(柳生宗矩)、名取裕子(淀君)、高橋英樹(島左近)ほか
ストーリー関ヶ原の合戦のさなか、徳川家康は石田三成の家臣・島左近の放った刺客に殺害される。やむなく周囲は家康の影武者をつとめていた世良田二郎三郎を家康に見せかけ、二郎三郎の機転もあって戦いに勝利する。家康の嫡子・秀忠は真相を知り苦々しく思いながらも二郎三郎をいったん将軍に就任させてその地位を引き継ぐ。庶民出身で平和を望む二郎三郎は、生きていた島左近や忍者の風魔小太郎らと協力して秀忠の豊臣家つぶしを阻止しようとする。
解説不思議と人気があり漫画やドラマになっている隆慶一郎作品の二度目のドラマ化(前回は本作で島左近を演じた人が主人公だった)。今度は家康役も演じている西田敏行が「影武者」となった。もともと破天荒なアイデアなのでツッコんでもしょうがないのだが、いろんなところで無理が出ている。後年、紀伊家の吉宗が将軍家を継いだことで「影武者の子孫の勝利」となるエンディングなのだが、その吉宗もそういえば本作の家康に良く似ていた(爆)。
メディアDVD発売:

春日局
1989年
NHK
大河ドラマ(全50回)
スタッフ○脚本:橋田壽賀子○演出:富沢正幸/兼歳正英/一井久司/小見山佳典/小松隆一/三井智一○撮影:吉野照久/鈴木秀夫○美術:吉野照久○音楽:坂田晃一○制作:澁谷康生
キャスト大原麗子(おふく)、丹波哲郎(徳川家康)、中村雅俊(徳川秀忠)、江口洋介(徳川家光)、藤岡弘(織田信長)、藤岡琢也(豊臣秀吉)、渡辺徹(豊臣秀頼)、山下真司(稲葉正成)、唐沢寿明(稲葉正勝)、五木ひろし(明智光秀)、江守徹(斎藤利三)、長山藍子(お江与)、香川照之(小早川秀秋)、大空真弓(淀殿)ほか
ストーリー斎藤利三の娘として生まれたおふく。利三が明智光秀の家臣として本能寺の変に関与して戦死したため、少女時代のおふくは身分を隠して奉公をしながら成長する。やがて稲葉正成と結婚したおふくは徳川家に乳母として雇われ、家康の孫・竹千代(のちの家光)を育てることになる。
解説橋田壽賀子脚本の大河ドラマ。江戸初期の大奥で権勢を振るい、家光の将軍就任に大きく力があったと言われる春日局を主人公に、本能寺の変から家光の時代までを描く。
メディアDVD発売:NHKエンタープライズより完全版・総集編(2015年にようやく実現)

女帝 春日局
1990年
東映京都
カラー映画(114分)
スタッフ○監督:中島貞夫○脚本:高田宏治○撮影:木村大作○美術:井川徳道○音楽:佐藤勝丸○プロデューサー:本田達男/中山正久○チーフプロデューサー:日下部五朗製作:岡田茂
キャスト十朱幸代(おふく)、名取裕子(民部卿の局)、草笛光子(大姥局)、吉川十和子(お江与)、金田賢一(徳川秀忠)、鳥越マリ(おつめ)、原田大二郎(稲葉正成)、長門裕之(本田正信)、淡路恵子(勝山)、若山富三郎(徳川家康)ほか
ストーリー関ヶ原の戦いから間もなく小早川秀秋が死に、家臣の稲葉正成は浪人となった。正成の妻おふくは夫の仕官を求めようと徳川家康に面会するが、そこで家康の手がつき、やがて家康の子を産んでしまう。折しも秀忠の妻お江与が待望の男子を死産してしまい、大奥を仕切る民部卿の局らはおふくの子を身代りに立て、おふくが乳母となって育てることに。しかしお江与に男子が生まれると民部卿の局らはおふくの子の命を狙おうとする。
解説明らかに大河ドラマ便乗企画ながら、中身はいつもの東映ハチャメチャ時代劇。毒を盛った食事を身代わりで食べて…って展開は「先代萩」からのいただきなんだけど、この場面を演じた子役がのちの堂本剛というのがささやかな話題。
メディアDVD発売:東映ビデオ

春の坂道
1971年
NHK
大河ドラマ(全52回)
スタッフ○脚本:杉山義法○演出:小林利雄/斎藤暁/深町幸男○原作:山岡荘八○美術:斉藤博巳○音楽:間宮芳生
キャスト中村錦之助(柳生宗矩)、原田芳雄(柳生十兵衛)、山村聡(徳川家康)、青山哲也(徳川秀忠)、市川海老蔵(徳川家光)、中村芝鶴(豊臣秀吉)、中村敦夫(石田三成)、芥川比呂志(柳生石舟斎)、高橋悦史(黒田長政)、田村高広(沢庵)、若林豪(荒木又右衛門)、高橋英樹(坂崎出羽守)ほか
ストーリー剣の家・柳生家に生まれた宗矩は剣の道をきわめながら太平の世を求めて関ヶ原から大坂の陣の時代を生き、将軍家の兵法指南役となる。家光の時代になり、清の侵攻を受けた明から要請を受けて大陸出兵の計画が持ち上がるが、宗矩はこれに断固反対、命を賭して家光を諌める。
解説ドラマ向けに山岡荘八が原作小説を書き下ろしている。剣豪・柳生但馬を主役にすえ、彼を平和を求める人物として理想化している。残念ながら映像はほとんど残っておらず、カラー放送でありながら白黒録画された最終回(明出兵反対を家光に説く回)くらいしか保存されていない「幻の大河」である。
メディアDVD発売:NHKエンタープライズより白黒録画の最終回のみ収録のDVDが発売されているほか、NHKアーカイブスで視聴可能。

柳生一族の陰謀
1978年
東映
カラー映画(130分)
スタッフ○監督:深作欣二○脚本:野上龍雄/松田寛夫/深作欣二○撮影:中島徹○美術:井川穂道○音楽:津島利章○企画 ::高岩淡/三村敬三/日下部五朗/松平乗道
キャスト萬屋錦之介(柳生但馬守宗矩)、千葉真一(柳生十兵衛)、松方弘樹(徳川家光)、西郷輝彦(徳川忠長)、成田三樹夫(烏丸少将)、真田広之(ハヤテ)、大原麗子(出雲の阿国)、原田芳雄(名護屋山三郎)、丹波哲郎(小笠原玄信斎)、高橋悦史(松平信綱)、中原早苗(春日局)、芦田伸介(土井利勝)、山田五十鈴(お江与)、三船敏郎(徳川義直)ほか
ストーリー二代将軍・徳川秀忠が急死。しかし実はこれは不遇の長子・家光を後継者とするために柳生但馬守が仕掛けた謀略だった。家光に対抗して弟の駿河大納言忠長を擁立する勢力、幕府の内紛に乗じて政権奪回を狙う朝廷が入り乱れ、柳生十兵衛と根来衆がその狭間で暗躍する。
解説東映が時代劇復活を狙って企画し、事実見事に大ヒットを飛ばした、徹底的な娯楽時代劇。もう史実なんて屁でもありません。面白けりゃいいんです!ヤクザアクション映画の巨匠・深作欣二監督の時代劇だが、ぜんぜん手を抜いていない豪華さ。しかしまぁ、家光ってよくこの手の時代劇で殺される将軍だよなぁ。この映画をもとに同じメインキャストでテレビシリーズが作られたほか、後年TVドラマでリメイクもされた。
メディアDVD発売:東映ビデオ

魔界転生
1981年
角川春樹事務所/東映
カラー映画(122分)
スタッフ○監督:深作欣二○脚本:野上龍雄/石川孝人/深作欣二○原作:山田風太郎○撮影:長谷川清○美術:井川徳道/佐野義和○音楽:山本邦山/菅野光亮○プロデューサー:佐藤雅夫/本田達男/稲葉清治
キャスト千葉真一(柳生十兵衛)、沢田研二(天草四郎)、佳那晃子(細川ガラシャ)、緒形拳(宮本武蔵)、室田日出男(宝蔵院胤瞬)、真田広之(伊賀の霧丸)、成田三樹夫(松平信綱)、松橋登(徳川家綱)、若山富三郎(柳生宗矩)ほか
ストーリー島原の乱に敗れ、無念の死を遂げた天草四郎が魔界の力により蘇った。四郎は信徒たちの仇を討つべく細川ガラシャ、宮本武蔵、柳生但馬らの亡霊を呼び集め、江戸幕府の転覆を謀る。これに立ち向かう柳生十兵衛!
解説全然違う原作なんだけど、千葉真一演じる柳生十兵衛のせいで見ようによっては「柳生一族の陰謀」の後日談みたいな映画。同じ原作で映画リメイク、アニメも製作されている。
メディアDVD発売:東映ビデオ

黒田騒動
1956年
東映
白黒映画(108分)
スタッフ○監督:内田吐夢○脚本:高岩肇○原作:北条秀司○撮影:吉田貞次○美術:鈴木孝俊○音楽:小杉太一郎○製作:大川博
キャスト片岡千恵蔵(栗山大膳)、大友柳太朗(竹中妥女正)、片岡栄二郎(黒田忠之)、南原伸二(倉橋十太夫)、高千穂ひづる(お秀)、高堂国典(黒田長政)ほか
ストーリー家康の死後、幕府は危険な外様大名の取り潰し政策を進めていた。そんな大名の一つ・筑前黒田家では黒田長政が死に、長子の忠之が相続。忠之はキリシタンの娘・お秀に吹き込まれて大砲や軍船建造を進める。家老・栗山大膳はこれを次々と妨害し、激怒した忠之から討手を差し向けられる事態に。決着は幕府による審問に持ち込まれる。
解説江戸三大お家騒動の一つながら、かなり地味な素材を骨太に映像化した一本。アクションも派手な見せ場もあまりなく、家老・大膳を演じる片岡千恵蔵の寡黙で抑えた演技が見所。
メディア現時点でソフト化はされていない模様。

将軍家光の乱心・激突 1989年
東映
カラー映画(111分)
スタッフ○監督:降旗靖男○脚本:中島貞夫/松田寛夫○撮影:北坂清○美術:井川徳道/園田一佳○音楽:佐藤勝○アクション監督:千葉真一○企画:日下部五朗
キャスト緒形拳(石河刑部)、千葉真一(伊庭庄左衛門)、加納みゆき(矢島局)、長門裕之(多賀谷六兵衛)、丹波哲郎(堀田正盛)、真矢武(堀田正俊)、茂山逸平(竹千代)、京本政樹(徳川家光)、松方弘樹(阿部重次)ほか
ストーリー将軍家嫡男・竹千代が突然刺客に襲われた。危機一髪のところへ救いに現れたのは石河刑部らつわものぞろいの集団。竹千代の暗殺を指示したのはなんと父親の将軍家光で、ことの真相を突き止めるため、竹千代と刑部らは襲いかかる敵を突破しつつ江戸を目指す。
解説東映時代劇がウェスタン風アクションを狙って作った娯楽時代劇。クライマックスの大がかりなセットを駆使した大アクションは見ものではあるが、見せ場をつないで作った映画の宿命で話は散漫。オチは東映時代劇にありがちな展開(笑)。まともに顔も映らないで爆死する駆けだし時代の織田裕二が貴重と言えば言える。
メディアDVD発売:東映ビデオ

寛永風雲録 1991年
ユニオン映画/日本テレビ
新春時代劇スペシャル(166分)
スタッフ○監督:斉藤光正○脚本:小川英/胡桃哲○撮影:都築雅人○美術:高見哲也○音楽:菊池俊輔○原作:柴田錬三郎○企画:須永元/松岡明
キャスト里見浩太朗(松平信綱)、西郷輝彦(由比正雪)、榎木孝明(丸橋忠弥)、多岐川裕美(佐和)、清水美砂(吉姫)、峰岸徹(徳川家光)、若林豪(柳生十兵衛)、夏八木勲(宮本武蔵)、伊吹剛(荒木又右衛門)、辻萬長(服部半蔵)、竜雷太(播随院長兵衛)、風間杜夫(徳川忠長)、中尾彬(徳川頼宣)ほか
ストーリー三代将軍・家光の提案で宮本武蔵、荒木又右衛門、柳生十兵衛ら名だたる武者たちが集められ御前試合が開催される。試合には「知恵伊豆」の異名を取る老中・松平信綱も参加していたが、人望を集める市井の軍学者・由比正雪の姿もあった。正雪は浪人たちを集めて幕府の転覆を計画、その裏には紀州藩主・徳川頼宣と根来衆の策謀があった。信綱は総力を挙げて正雪らの陰謀の阻止に奔走する。
解説重い内容の多い日テレ年末時代劇に対し、こちらは正月らしい荒唐無稽な娯楽作。古くからの講談ネタ「寛永御前試合」を下敷きにした柴田錬三郎「徳川三国志」を原作に、同時期の時代劇のヒーローたちが総登場する内容。なお劇中に登場する明の将軍「鄭志明」は鄭芝竜(鄭成功の父)のことなのだがなぜか名前が変えてある(かつてのTVシリーズ版では実名のままだった)。
メディアDVD発売:バップ

沈黙 SILENCE 1971年
表現社/マコ・インターナショナル

カラー映画(129分)
スタッフ○監督:篠田正浩○脚本:篠田正浩/遠藤周作○撮影:宮川一夫○美術:粟津潔○音楽:武満徹○原作:遠藤周作○製作:岩下清/大村允佑/葛井欣士郎
キャストディビッド=ランプソン(ロドリゴ)、ダン=ケニイ(ガルペ)、マコ岩松(吉次郎)、戸浦六宏(通詞)、岡田英次(井上)、入川保則(岡田三右衛門)、岩下志麻(菊)、三田佳子(遊女)、丹波哲郎(フェレイラ)ほか
ストーリー島原の乱後、日本国内ではキリシタンに対する過酷な弾圧が行われていた。ポルトガル人の宣教師ロドリゴとガルペは日本の離島に潜入、とくに恩師であるフェレイラの消息を知ろうとする。密告により捕えられ長崎に送られたたロドリゴは元キリスト教徒の奉行・井上から「転び」(棄教)を勧められ拒否するも、過酷な責め苦を受けて棄教する女性信者を目の当たりにして動揺、さらに恩師フェレイラが信者たちを救うために棄教し日本人として暮らしていることに衝撃を受ける。
解説遠藤周作の代表作であり、世界的にも名高い小説「沈黙」の映画化。脚本には遠藤周作自身も参加し、映画として語るため(女優の出番を作るため?)に後半の展開をかなりいじっている。
メディアDVD発売:東宝

沈黙 -サイレンス-
Silence
2016年/アメリカ
IMグローバル

カラー映画(161分)
スタッフ○監督:マーティン=スコセッシ○脚本:ジェイ=コックス/マーティン=スコセッシ○撮影:ロドリゴ=プリエト○美術:ダンテ=フィレッティ○音楽:キム=アレン・クルーゲ/キャスリン=クルーゲ○原作:遠藤周作○製作:マーティン=スコセッシ/エマ=ティリンジャー・コスコフ/ランドール=エメント/バーバラ=デ=フィーナ/ガストン=パブロヴィッチ/ヴィットリオ=チェッキ=ゴーリ
キャストアンドリュー=ガーフィールド(ロドリゴ)、アダム=ドライヴァー(ガルペ)、窪塚洋介(キチジロー)、浅野忠信(通詞)、イッセー尾形(井上)、キアラン=ハインズ(ヴァリニャーノ)、塚本晋也(モキチ)、笈田ヨシ(イチゾウ)、リーアム=ニーソン(フェレイラ)ほか
ストーリー島原の乱後、日本国内ではキリシタンに対する過酷な弾圧が行われていた。ポルトガル人の宣教師ロドリゴとガルペは日本の離島に潜入、とくに恩師であるフェレイラの消息を知ろうとする。密告により捕えられ長崎に送られたたロドリゴは元キリスト教徒の奉行・井上から「転び」(棄教)を勧められ拒否するも、過酷な責め苦を受ける信者を目の当たりにして動揺、さらに恩師フェレイラが信者たちを救うために棄教し日本人として暮らしていることに衝撃を受ける。
解説遠藤周作の代表作として世界的にも知られる小説の二度目の映画化で、名匠マーティン=スコセッシ監督が二十年以上温め続けた念願の企画であった。原作をかなり忠実に映像化しているがロケは台湾で行われている。
メディアDVD発売:

樅の木は残った
1970年
NHK
大河ドラマ(全52回)
スタッフ○脚本:茂木章介○演出:吉田直哉/沼野芳脩/大原誠○原作:山本周五郎○美術:富樫直人/岸川淳一○音楽:依田光正○制作:古閑三千郎
キャスト平幹二朗(原田甲斐)、吉永小百合(宇乃)、栗原小巻(たよ)、森雅之(伊達安芸)、佐藤慶(伊達兵部)、尾上菊之助(伊達綱宗)、北大路欣也(酒井忠清)ほか
ストーリー仙台藩主・伊達綱宗が吉原での遊興を理由に隠居に追い込まれた。幼い藩主の後見人として伊達兵部が藩の実権を握るが、この裏には大老の酒井忠清による仙台藩取りつぶしの陰謀があった。仙台藩が二派に分かれて激しい内紛を繰り広げるなか、家老・原田甲斐は表向きは兵部の腹心を演じながら幕府の陰謀と必死に戦い、我が身を犠牲にしてでも仙台藩を守りぬこうとしていた。そして大老邸での審問の場において甲斐は凶刃に倒れる。
解説歌舞伎の題材ともなっている「伊達騒動」を描いた大河ドラマ。歌舞伎では悪役となっている原田甲斐を実は忠臣であったと描く山本周五郎の原作は何度も映像化されているが、このドラマでは前半の甲斐の青春時代をオリジナルで加えている。映像は総集編のみ残されているが、ドラマのご当地において白黒ながらほとんどの回が録画保存されていたことが判明している。
メディアDVD発売:NHKソフトウェアより総集編

樅の木は残った
1990年
ユニオン映画/日本テレビ
新春時代劇スペシャル(167分)
スタッフ○監督:山下耕作○脚本:杉山義法○撮影:萩屋信○美術:内藤昭○原作:山本周五郎○音楽:川村栄二○プロデューサー:内堀雄三/今井正夫
キャスト里見浩太朗(原田甲斐)、秋吉久美子(おくみ)、喜多嶋舞(宇乃)、西郷輝彦(伊東七十郎)、高橋幸治(伊達兵部)、佐藤慶(伊達安芸)、堤大二郎(伊達綱宗)、若林豪(茂庭周防)、若山富三郎(酒井忠清)、山田五十鈴(慶月院)ほか
ストーリー仙台藩主・伊達綱宗が吉原での遊興を理由に隠居に追い込まれた。幼い藩主の後見人として伊達兵部が藩の実権を握るが、この裏には大老の酒井忠清による仙台藩取りつぶしの陰謀があった。仙台藩が二派に分かれて激しい内紛を繰り広げるなか、家老・原田甲斐は表向きは兵部の腹心を演じながら幕府の陰謀と必死に戦い、我が身を犠牲にしてでも仙台藩を守りぬこうとしていた。そして大老邸での審問の場において甲斐は凶刃に倒れる。
解説これで実に5度目の映像化。この時期日テレで毎年製作していた「年末時代劇スペシャル」の杉山脚本&里見主演がシフトして製作された。もともと複雑な背景の話なのだが本作はいろいろ脇役を登場させていっそうわかりにくく、密談シーンばかりで退屈ぎみ。大河ドラマでは伊達兵部だった佐藤慶が本作では伊達安芸というのが面白い。
メディアDVD発売:バップ

江戸城大乱
1992年
東映/フジテレビ
カラー映画(114分)
スタッフ○監督:舛田利雄○脚本:高田宏治○撮影:北坂清○美術:井川徳道○音楽:池辺晋一郎○企画:日下部五朗/堀口壽一○製作:高岩淡/村上光一○プロデューサー:本田達男/鎌田敏郎/妹尾啓太/加藤浩輔
キャスト松方弘樹(酒井忠清)、十朱幸代(桂昌院)、三浦友和(堀田正俊)、池上季実子(お栄)、丹波哲郎(徳川光圀)、神田正輝(徳川綱重)、坂上忍(徳川綱吉)、金子信雄(徳川光友)ほか
ストーリー四代将軍・家綱が実子のないまま逝去。その後継者の地位をめぐって謀略、暗殺が相次ぐ。その混乱のなか大老の酒井忠清は謎めいた行動をとるのだが…
解説東映お得意(?)の歴史改変ハチャメチャアクション時代劇の末期の一本。家綱が死んで綱吉が継ぐまでのお話なんだけど・・・東映ってこのパターンが好きだねぇ。東映時代劇によると江戸歴代将軍はみんな血がつながっていないぜ!?
メディアフジテレビジョンよりVHSが発売され、LDも出ていたがDVD以降のソフト化は実現していない。

天地明察
2012年
「天地明察」製作委員会
カラー映画(141分)
スタッフ○監督:滝田洋二郎○脚本:加藤正人/滝田洋二郎○原作:冲方丁○撮影:浜田毅○美術:部谷京子○音楽:久石譲
キャスト岡田准一(安井算哲)、宮崎あおい(えん)、佐藤隆太(村瀬義益)、市川猿之助(関孝和)、笹野高史(建部昌明)、岸辺一徳(伊藤重孝)、白井晃(山崎闇斎)、市川染五郎(宮栖川友麿)、中井貴一(徳川光圀)、保科正之(松本幸四郎)ほか
ストーリー将軍家お抱えの囲碁打ちだった安井算哲は算術と天文学に没頭、各地で観測調査するうちに暦がずれていることに気付いて改暦の必要を悟った。幕府の命により改暦作業の指揮官となった算哲だったが彼が最も正確と考える元の授時暦の採用は保守派や朝廷の公家の妨害を受ける。算哲はどの暦が一番正確か「暦勝負」のイベントを仕掛けるが、授時暦すらも狂いが生じた。悩む算哲は天才的数学者・関孝和との議論を通して中国の暦とは経度差によるズレがあるのではと気付き、新たな暦を作成する。
解説日本初の国産暦である「貞享暦」を作成した安井算哲=渋川春海の生涯を描いた同名小説の映画化。日本人も意外と知らない和算や天文学など技術畑の世界が取り上げられた珍しい時代劇で、映画は算哲とえんの爽やか青春ドラマを軸にまとめ、山崎闇斎が暗殺されちゃったり皆既日食が起こったりと思い切ったフィクションも加えている。
メディアDVD発売:角川書店

徳川綱吉
イヌと呼ばれた男
2004年
フジテレビ/映像京都
カラーテレビドラマ(120分)
スタッフ○脚本:福田靖○演出:鈴木雅之○撮影:浅野仙夫○美術:西岡善信○音楽:佐藤俊彦○プロデューサー:矢吹東
キャスト草g剛(徳川綱吉)、深田恭子(松子)、田辺誠一(柳沢吉保)、西村雅彦(堀田正俊)、戸田恵子桂昌院)、酒井若菜(お伝)、勝村政信(稲葉正休)、陣内孝則(浅野内匠頭)、竹中直人(吉良上野介)、大塚寧々(りく)、堤真一(大石内蔵助)ほか
ストーリー四代将軍家綱が死去。堀田正俊ら老中たちは操りやすい凡庸な人物とみて家綱の弟で館林領主の綱吉を五代将軍に迎える。しかし堀田らの意に反して綱吉は朱子学に基づいた理想主義の政策を次々と打ち出し、やがて人間も動物も殺してはならないとする生類憐みの令を施行する。そのさなか、赤穂藩主・浅野内匠頭が江戸城内で吉良上野介に斬りつける事件が発生する。
解説前年の「サルと呼ばれた男」に続く草g剛主演時代劇。生類憐みの令などで暴君・暗君的イメージの強い綱吉を理想主義的な政治家として再評価する企画で、「忠臣蔵」の一件も浅野個人に問題があったことを描くなど近年の学説に基づく新機軸もある。ただ史実無視・考証不足のアラが目につくし、京都の寺を江戸城内に見立てる撮影もかなり無理がある。
メディア現時点でソフト化はされていない。

赤穂浪士
1964年
NHK
大河ドラマ(全52回)
スタッフ○脚本:村上元三○演出:井上博○原作:大仏次郎○美術:富樫直人○音楽:芥川也寸志○制作:合川明
キャスト長谷川一夫(大石内蔵助)、山田五十鈴(りく)、滝沢修(吉良上野介)、尾上梅幸(浅野内匠頭)、尾上松緑(新井白石)、加藤武(堀部安兵衛)、志村喬(小野寺十内)、板東三津三郎(柳沢吉保)ほか
ストーリー浅野内匠頭が松の廊下で吉良上野介に斬りつけ、即日切腹、赤穂藩はお取りつぶしとなった。家老の大石内蔵助らはこの幕府の裁定を不当とし、幕府に対する抵抗として吉良上野介を討とうとする。
解説NHK大河ドラマの第二弾ながら、未だに忠臣蔵大河の最高傑作と言われる。芥川也寸志のテーマ曲は絶品!残念ながら「討入り」の回しか現存していない。
メディア第47回「討入り」の映像のみNHKソフトウェア発売のDVD「NHK想い出倶楽部II〜黎明期の大河ドラマ編〜(2)赤穂浪士」に収録。

赤穂城断絶
1978年
東映
カラー映画(160分)
スタッフ○監督:深作欣二○脚本:高田宏治○撮影:宮島義勇/仲沢半次郎○美術:井川徳道○音楽:津島利章○企画 : 高岩淡/日下部五朗/本田達男/三村敬三
キャスト萬屋錦之介(大石内蔵助)、千葉真一(不破数右衛門)、松方弘樹(多門伝八郎)、西郷輝彦(浅野内匠頭)、金子信雄(吉良上野介)、渡瀬恒彦(小林平八郎)、近藤正臣(橋本平左衛門)、藤岡琢也(大野九郎兵衛)、丹波哲郎(柳沢吉保)、三船敏郎(土屋主悦)ほか
ストーリー浅野内匠頭が松の廊下で吉良上野介に刃傷、即日切腹となった。浪人となった大石内蔵助ら元赤穂藩士たちは幕府への反逆と自覚して吉良を討つべく策謀をめぐらせる。その動きを察した吉良側も反撃に出る。
解説「仁義なき戦い」の深作監督らしく「もっとも血なまぐさい忠臣蔵」として知られる一本。「柳生一族の陰謀」のヒットで気をよくした東映が製作したが、案外まっとうな忠臣蔵である。後日知ったことだが企画段階では吉良側から見た新解釈の忠臣蔵だったのだが、主演の萬屋錦之介がゴネて「正統派」に戻されてしまったとのこと。
メディアDVD発売:東映ビデオ

元禄太平記
1979年
NHK
大河ドラマ(全52回)
スタッフ○脚本:小野田勇/小幡欣治/土橋成男○演出:斎藤暁/岡本喜侑/大原誠/榎本一生/加藤郁雄/東海林通○原作:南條範夫○美術:小林喬/佐藤武俊/岡本忠士○音楽:湯浅譲二○制作:古賀龍二
キャスト石坂浩二(柳沢吉保)、江守徹(大石内蔵助)、芦田伸介(徳川綱吉)、竹脇無我(柳沢兵庫)、小沢栄太郎(吉良上野介)、片岡孝夫(浅野内匠頭)、関口宏(堀部安兵衛)ほか
ストーリー館林藩士・柳沢吉保は綱吉の側近となり、綱吉が五代将軍となるとその側用人に抜擢され、ついには老中をもしのぐ権勢を得る。おりしも発生した浅野内匠頭の刃傷、赤穂浪士らの吉良邸討ち入り事件によりさしもの吉保の権勢にも陰りが生じ、やがて綱吉の逝去により権力の座から去ることになる。
解説NHK大河ドラマの「忠臣蔵」第二弾。しかし主役は時の権力者・柳沢吉保で、演じた石坂浩二はその後もたびたび同役を演じることになる。総集編がソフト化されているが、出演した江守徹自身が全話を個人的に録画していると発言しており、その映像がNHKの大河特番で流されたことがある。
メディアDVD発売:アミューズ・ビデオより総集編。NHKオンデマンドでも配信。

峠の群像
1982年
NHK
大河ドラマ(全50回)
スタッフ○脚本:冨川元文○演出:岡本憙侑/小林平八郎/田中賢二/松本守正/池村憲章/渡辺丈太/大津山潮○原作:堺屋太一○カメラ:飯田孟司/三浦国男○美術:川口直次/宮井市太郎/増田哲○音楽:池辺晋一郎○制作:小林猛
キャスト緒形拳(大石内蔵助)、伊丹十三(吉良上野介)、隆大介(浅野内匠頭)、丘みつ子(りく)、竹脇無我(徳川綱吉)、小林薫(不破数右衛門)、磯部勉(堀部安兵衛)、郷ひろみ(片岡源五右衛門)、岡本富士太(柳沢吉保)、松平健(石野七郎次)ほか
ストーリー塩の生産で潤っていた赤穂藩の浅野内匠頭から吉良上野介は製塩法を聞き出そうとしてトラブルになり、刃傷事件となって赤穂藩は改易となった。家老の大石内蔵助らは藩消滅の始末をつけると、幕府への異議申し立てのために吉良を討とうとする。
解説NHK大河ドラマの「忠臣蔵」第三弾。堺屋太一の原作らしく、赤穂事件を塩をめぐる経済的背景のもとに描き、現代サラリーマンの奮闘劇っぽい感じを出していた。
メディアDVD発売:アミューズソフトエンタテインメントより総集編

忠臣蔵
1985年
ユニオン映画/日本テレビ
年末時代劇スペシャル(前後篇、236分)
スタッフ○監督:斉藤武市○脚本:杉山義法○撮影:原田裕平○美術:鈴木孝俊○音楽:三枝成章○プロデューサー:須永元/清水欣也/菊池昭康/今井正夫○制作:岡田晋吉/野崎元晴○制作総指揮:岩淵康郎
キャスト里見浩太朗(大石内蔵助)、森繁久彌(吉良上野介)、風間杜夫(浅野内匠頭)、中野良子(リク)、夏八木勲(徳川綱吉)、あおい輝彦(赤埴源蔵)、勝野洋(堀部安兵衛)、竜雷太(片岡源五右衛門)、西郷輝彦(毛利小平太)、堀内正美(清水一学)、多岐川裕美(瑤泉院)、丹波哲郎(色部又四郎)、中村橋之助(上杉綱憲)ほか
ストーリー勅使接待役を任された赤穂藩藩主・浅野内匠頭は、指導役の吉良上野介の度重なるいやがらせに激怒、松の廊下で刃傷に及んで即日切腹、藩取りつぶしの処分となった。「昼行燈」とあだ名された城代家老・大石内蔵助は幕府の処分への抗議のために仇討ちを決意する。
解説日本テレビが大晦日の「紅白」にぶつけて話題となった大型時代劇。実にオーソドックスながら忠臣蔵名場面をお約束のようにちりばめた安定した作りで好評を呼び、翌年以降の「日テレ年末時代劇」、ひいては他局も巻き込んだ80年代後半の時代劇スペシャルブームの火付け役となった。森繁演じる吉良も単純な悪役とはせず、「敦盛」を舞いながら潔く討たれる描写も話題となった。
メディアDVD発売:バップ

四十七人の刺客
1994年
東宝/日本テレビ/サントリー
カラー映画(129分)
スタッフ○監督:市川崑○脚本:池上金男/竹山洋/市川崑○原作:池宮彰一郎○撮影:五十畑光勇○美術:村木与四郎○音楽:谷川賢作○製作:高井英幸/萩原敏雄/稲見宗孝○製作指揮:堀内實三/漆戸靖治/永井紀芳
キャスト高倉健(大石内蔵助)、浅丘ルリ子(りく)、中井貴一(色部又四郎)、西村晃(吉良上野介)、宮沢りえ(おかる)、岩城晃一(不破数右衛門)、宇崎竜童(堀部安兵衛)、石坂浩二(柳沢吉保)、森重久彌(千坂兵部)ほか
ストーリー浅野内匠頭が吉良上野介に刃傷に及び、赤穂藩は取りつぶされた。家老の大石内蔵助は有志の者を集めて吉良邸討ち入りを画策する。一方、上杉藩家老の色部又四郎は大石らの討ち入りを確実視し、それを迎え撃つべく吉良邸を要塞化して待ち受ける。
解説赤穂浪士事件を現代的な謀略戦としてハードボイルド調に描く。吉良側の参謀役の中井貴一があれこれ策を巡らすのだが、ちょっと凝りすぎという気も。吉良邸は堅固な要塞として描かれ、討ち入りの攻防戦は見物。「浅野はなぜ吉良に斬りつけたのか?」という謎で引っ張り、一風変わった「解答」を用意している。
メディアDVD発売:東宝ビデオ

忠臣蔵外伝・四谷怪談
1994年
松竹
カラー映画(104分)
スタッフ○監督:深作欣二○脚本:古田求/深作欣二○撮影:石原興○美術:西岡善信○音楽:和田薫○製作:櫻井洋三
キャスト佐藤浩市(民谷伊右衛門)、高岡早紀(お岩)、荻野目慶子(お梅)、渡瀬恒彦(堀部安兵衛)、津川雅彦(大石内蔵助)、真田広之(浅野内匠頭)、田村高廣(吉良上野介)ほか
ストーリー浅野内匠頭が吉良上野介に刃傷に及んで切腹して一年、仇討ちをしない赤穂浪士たちに世間の風は冷たく、浪士たちも貧困に苦しんでいた。赤穂藩士となってわずか二ヶ月で浪人に戻った民谷伊右衛門はお岩という湯女と深い仲となって仇討ちの熱意を失い、夫婦として生活し始める。ところが吉良家家臣の娘・お梅に気に入られたことで伊右衛門はその婿にと求められてしまう。伊右衛門をお岩から引き離すため、お梅の父親はお岩に毒を盛った。
解説映画百年ということで東宝の「四十七人の刺客」と競作になった忠臣蔵映画。タイトルこそ忠臣蔵だが、内容はどちらかというと「四谷怪談」に重心が置かれている(もともと鶴屋南北の原作でも伊右衛門は赤穂浪士の設定)。日本アカデミー作品賞・主演男優女優賞をはじめ、多くの賞を受けている。
メディアDVD発売:松竹ホームビデオ

元禄繚乱
1999年
NHK
大河ドラマ(全49回)
スタッフ○脚本:中島丈博○演出:大原誠/片岡敬司/遠藤理史/海辺潔/本木一博○原作:舟橋聖一○撮影:川邨亮/森本祐二○美術:藤井俊樹/岸聡光/小林史幸○音楽:池辺晋一郎○制作統括:菅野高至
キャスト中村勘九郎(大石内蔵助)、石坂浩二(吉良上野介)、東山紀之(浅野内匠頭)、宮沢りえ(瑶泉院)、大竹しのぶ(りく)、萩原健一(徳川綱吉)、村上弘明(柳沢吉保)ほか
ストーリー天下太平の元禄時代。遊び人で「昼行燈」の異名をとる赤穂藩家老の大石内蔵助だったが、主君浅野内匠頭が吉良上野介に刃傷に及び、赤穂藩が改易となると、幕府への異議申し立てのため同志たちと共に吉良邸討ち入りを計画、決行する。
解説NHK大河ドラマの「忠臣蔵」第四弾。「忠臣蔵もの」として異色なのは「松の廊下」までがやたら長かったことで、その当日をドキュメントタッチで描いていたのが面白かった。しかし後半はややオリジナリティ、話の盛り上がりにやや欠けた印象がある。
メディアDVD発売:NHKエンタープライズより完全版と総集編。

荒海に挑む男一匹
紀の国屋文左衛門

1959年
松竹京都
カラー映画(123分)
スタッフ○監督・原案:渡辺邦男○脚本:渡辺邦男/本山大生○撮影:渡辺孝○美術:川村鬼世志○音楽:山田栄一○製作:橋本正次
キャスト高田浩吉(文平=紀の国屋文左衛門)、嵯峨三智子(加代)、藤田進(半兵衛)、伊吹友木子(妙)、中村玉緒(美輪)、北上弥太郎(豊吉)、田崎潤(柳生兵庫)、香川良介(紀の国屋庄左衛門)、近衛十四郎(徳川光貞)ほか
ストーリー元禄年間、紀州藩の船にご禁制の武器が積まれていたことが発覚、紀州藩は事態を収拾するため廻船問屋をたばねる庄左衛門を説得して罪をかぶらせるが、息子の文平が父に代わって自首し牢に入れられる。出獄すれば元に戻れるはずだったが入牢している間に父は死に、妹は病に倒れ、財産は問屋仲間の南海屋に奪われ、その娘で許嫁の妙も他の男の妻となっていた。絶望した文平は江戸に出て南海屋をゆすって吉原で遊ぶなど荒れた生活を送る。紀州に戻って彼を慕う加代や半兵衛ら船乗りたちと暮らして立ち直った文平は、江戸の「ふいご祭」に使うミカンを紀州から江戸へ運び込む大博打を思いつき、仲間たちと荒海に乗り出す。
解説伝説的大商人「紀伊国屋文左衛門」をテーマにした映画は戦前戦後で数本製作されていて、これが最後の一本。クライマックスに有名なミカン運びを持ってくるが、それ以外は全くの創作で恋ありアクションあり復讐劇ありの盛りだくさんな内容。さすがに有名な吉原遊びのくだりは大幅に規模縮小している(笑)。
メディア1990年代に松竹ホームビデオよりVHSソフトが発売されたが、DVD以降のソフト化はされていない模様。

八代将軍吉宗
1995年
NHK
大河ドラマ(全48回)
スタッフ○脚本:ジェームス三木○演出:大原誠/清水一彦/内藤愼介/尾崎充信/伊勢田雅也/木村隆文/大橋守/大村隆文○撮影:佐藤彰/永野勇/後藤晋哉/溜昭浩○美術:小林喬/青木聖和/清水猛○音楽:池辺晋一郎○制作統括:高沢裕之
キャスト西田敏行(徳川吉宗)、中井貴一(徳川宗春)、小林稔侍(加納久通)、津川雅彦(徳川綱吉)、榎木孝明(柳沢吉保)、石坂浩二(間部詮房)、細川俊之(徳川家宣)、すまけい(有馬氏倫)、江守徹(近松門左衛門)、滝田栄(大岡忠相)、山田邦子(お紋)、大滝秀治(徳川光貞)ほか
ストーリー御三家の紀州藩主・徳川光貞の四男として生まれ、母親の身分も低く当初は藩主になることすら夢だった吉宗。ところが兄が相次いで死去して紀州藩主の座に収まり、まもなく将軍宗家が断絶して吉宗はあれよあれよという間に将軍の座についてしまう。異例の成り行きで将軍となった吉宗は質素倹約をむねとする「享保の改革」に着手する。
解説ヒットメーカー・ジェームズ三木脚本の大河ドラマ。「享保の改革」で知られる徳川吉宗の波乱の生涯を娯楽性たっぷりに描き、好評を得た。近松門左衛門がナレーターおよび解説担当で、現代人の感覚でコミカルに案内役を務めた。
メディアDVD発売:アミューズビデオより総集編

徳川風雲録
八代将軍吉宗

2008年
テレビ東京/東映
新春ワイド時代劇
(約500分)
スタッフ○脚本:長坂秀佳○監督:一倉治雄(第一部・第三部)/藤岡浩二郎(第二部)○音楽:大島ミチル○原作:柴田錬三郎○チーフプロデューサー:佐々木彰
キャスト中村雅俊(徳川吉宗)、内田朝陽(吉宗青年期/天一坊)、内藤剛志(山内伊賀之介)、大地康雄(雲霧仁左衛門)、石黒賢(大岡忠相)、山本圭(徳川綱吉)、嶋田久作(柳沢吉保)、榎木孝明(間部詮房)、橋爪淳(徳川家宣)、山田純大(徳川宗春)、酒井美紀(多藻)、井上和香(お須磨)、田中美里(竹姫)、西田敏行(紀伊国屋文左衛門)、かたせ梨乃(於由利)、松平健(土屋主水之介)、西郷輝彦(大石内蔵助)、藤田まこと(徳川光圀)、松方弘樹(徳川光貞)ほか
ストーリー御三家紀州藩主・徳川光貞の四男「新之介」は生まれてすぐに家臣の養子に出された。たくましく成長した新之助は兄たちに「お湯殿の子」とさげすまれながらも父・光貞の薫陶を受け、兄たちの死により紀州藩主となって吉宗と名を改め、さらに将軍職へと上り詰める。一方、吉宗が若き日に恋人との間にもうけた息子・天一は吉宗を仇と憎む伊賀之助や盗賊・雲霧仁左衛門に育てられ、やがて「将軍の御落胤」として担ぎ出され、吉宗と対決することとなる。
解説放送時間10時間におよぶ新春ワイド時代劇の一本で実は同じ題材のリメイク作品。内田朝陽が吉宗の青年期と天一坊の二役を演じ、特に善悪に揺れる天一坊の複雑な役どころを印象的にこなした。大河ドラマの吉宗と比較するとこちらは東映調で史実改変娯楽作に徹していて、西田敏行・松平健ら「吉宗訳者」のゲスト出演というお遊びもある(松平健の役を主役としてスピンオフドラマも製作された)。
メディア現時点でソフト化は実現していない。

超高速!参勤交代
2014年
「超高速!参勤交代」製作委員会
松竹
カラー映画(119分)
スタッフ○監督:本木克英○脚本:土橋章宏○撮影:江原祥二○美術:倉田智子○音楽:周防義和○プロデューサー:矢島孝○企画:深澤宏○製作総指揮:大角正
キャスト佐々木蔵之介(内藤政醇)、深田恭子(お咲)、伊原剛(雲隠才蔵)、西村雅彦(相馬兼嗣)、寺脇康文(荒木源八郎)、上地雄輔(秋山平吾)、六角精児(今村清右衛門)、陣内孝則(松平信祝)、石橋蓮司(松平輝貞)、市川猿之助(徳川吉宗)ほか
ストーリー貧乏小藩の湯長谷藩(現いわき市)の藩主・内藤政醇は、帰国した直後に突然江戸への参勤を命じられる。湯長谷藩にあるという金鉱を狙う老中・松平信祝の策謀によるもので、政醇は五日以内に江戸に到着せねば藩を取りつぶされてしまう。政醇と家臣たちは忍者・雲隠才蔵の協力を得て、大名行列のチェックがある宿場以外は山中を突破するなど、あの手この手のアイデアで難局を切り抜けようとする。
解説脚本が城戸賞を受賞した異色の時代劇コメディ。参勤交代という変わった題材をとりつつも、中身は定番ともいえる難局突破のロードムービーである。リアルな設定を追及するのか、忍者大活躍の荒唐無稽にするのか、結局どっちつかずのポジションをとった。なお筆者は作中で舞台となる取手・藤代周辺の住民なのだが、激流あり釣り橋ありの大山岳地帯に描かれていてビックリ仰天(爆)。
メディアDVD・BD発売:松竹

超高速!参勤交代
リターンズ
2016年
「超高速!参勤交代」製作委員会
松竹
カラー映画(119分)
スタッフ○監督:本木克英○脚本:土橋章宏○撮影:江原祥二○美術:倉田智子○音楽:周防義和○プロデューサー:矢島孝○エグゼクティブプロデューサー:関根真吾○製作総指揮:大角正
キャスト佐々木蔵之介(内藤政醇)、深田恭子(お咲)、伊原剛(雲隠才蔵)、西村雅彦(相馬兼嗣)、寺脇康文(荒木源八郎)、上地雄輔(秋山平吾)、六角精児(今村清右衛門)、古田新太(大岡忠相)、陣内孝則(松平信祝)、石橋蓮司(松平輝貞)、市川猿之助(徳川吉宗)ほか
ストーリー前作で無事に参勤を果たした内藤政醇ら一行。のんびりと湯長谷藩へ「交代」をしようとしていると、国元で百姓一揆が発生、2日のうちに帰国しなければならぬ羽目になる。その裏には前回煮え湯を飲まされた松平信祝の策謀があり、信祝は吉宗打倒というさらに大きな陰謀までめぐらしていた。「参勤」以上に難関だらけの「交代」を果たした政醇一行だったが、帰国してみると城は乗っ取られ、百姓たちも散り散りになっていた。政醇たちはわずか七人で幕府の大軍相手に戦わねばならぬことに…
解説前作のクリーンヒットを受けての続編製作。続編の常で話も物量もスケールアップはしたのだが、これまた続編の常で前作ほどの新鮮な面白みは出なかった印象。
メディアDVD・BD発売:松竹

郡上一揆
2000年
「郡上一揆」製作委員会
カラー映画(112分)
スタッフ○監督:神山征二郎○脚本:加藤伸代/神山征二郎○原作:こばやしひろし○撮影:南文憲○美術:春木章○音楽:和田薫○テーマ音楽:姫神○プロデューサー:永井正夫/平野寛○製作:大池裕/坂本由之/神山征二郎
キャスト緒形直人(定次郎)、岩崎ひろみ(かよ)、古田新太(喜四郎)、永島敏行(孫兵衛)、林隆三(四郎左衛門)、加藤剛(助左衛門)、前田吟(平右衛門)、山本圭(善右衛門)、篠田三郎(秩父屋半七)ほか
ストーリー宝暦年間、美濃国郡上藩は年貢の徴収の「検見取り」への変更を決定した。これが実質的には増税になると悟った農民達は数千もの大群で城下へと押し寄せる。いったんは撤回を示して農民達をなだめた藩だったが、収穫期になると検見取りの強行を開始。一揆指導者たちは江戸に赴いて幕府に直訴する決死の作戦に出る。
解説足かけ四年におよび、最終的に藩を改易に追い込んだ、江戸時代でも屈指の大一揆といわれる郡上一揆の完全映画化。冒頭の農民の大群衆が押し寄せる迫力のモブシーン、二転三転する一揆のスリリングな展開など映画としての見応えの十分ある時代劇だ。農民を主人公に据えたという点でも時代劇史上特異な作品と言える。
メディアDVD発売:セブンエイト

殿、利息でござる!
2016年
「殿、利息でござる!」製作委員会
カラー映画(129分)
スタッフ○監督:中村義洋○脚本:中村義洋/鈴木謙一○撮影:沖村志宏○美術:新田隆之○音楽:安川午朗○原作:磯田道史○プロデューサー:池田史嗣
キャスト阿部サダヲ(穀田屋十三郎)、瑛太(菅原屋篤平治)、妻夫木聡(浅野屋甚内)、松田龍平(萱場杢)、竹内結子(とき)、山本舞香(なつ)、千葉雄大(千坂仲内)、きたろう(穀田屋十兵衛)、西村雅彦(遠藤寿内)、羽生結弦(伊達重村)、草笛光子(きよ)、山崎努(浅野屋甚内)ほか
ストーリー明和年間、仙台藩の宿場町・吉岡宿はすっかりさびれてしまっていた。宿場の将来を憂う穀田屋十三郎は、京都帰りの篤平治が思いついた「財政難の藩に金を貸しつけ、その利息で宿場をうるおわせる」というアイデアに飛びつき、家財を投げ打ってカネ作りに奔走する。宿場の商人たちに声をかけて仲間を集めるが目標の千両を達成するのは至難の業。さらに藩の重役もなかなか話に乗って来ず…
解説磯田道史「無私の日本人」に収録された実話をベースに映画化。奇想天外なアイデアから始まるドタバタの悪戦苦闘をコメディ調に描く前半から、泣かせる感動話に着地する王道展開。これまでの時代劇でなかなかなかった商人層を主役にした点も注目。
メディアDVD/BD発売:松竹


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