日本史映画・戦国時代
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原始〜平安時代鎌倉〜室町時代◎戦国時代◎安土桃山時代江戸前期江戸後期明治〜戦前戦後〜現代
塚原卜伝
2011年
NHK
NHKBS時代劇(全7回
スタッフ○脚本:山本むつみ/高山直也○演出:佐藤峰世/福井充広○原作:津本陽○音楽:川井憲次○撮影:望月英邦○美術:岸聡光
キャスト堺雅人(塚原卜伝)、平岳大(山崎左門)、栗山千明(真尋)、京野ことみ(鹿乃)、三浦アキフミ(山本勘助)、永島敏行松本備前守)、江波杏子龍子)、中尾彬(伊勢宗瑞=北条早雲)、安田顕(細川高国)、吉見一豊(大内義興)、本田博太郎(足利義尹)、風間杜夫(平賀丹後守)ほか
ストーリー常陸・鹿島に育って神道流を学んで剣の腕をあげた塚原新右衛門(後の卜伝)は山崎左門を連れて武者修行の旅に出た。伊勢宗瑞や将軍・足利義尹の前で試合に連勝、剣の名をとどろかせる新右衛門だったが、醜い政争が続く京に飽き、また剣に生きることの意味を問い直すために鹿島へと帰って行く。
解説名前は有名なんだけど史実関係はさっぱり分からない塚原卜伝を、津本陽の小説を下敷きに7回でさらりとまとめたドラマ。最後にようやく「卜伝」となってまた武者修行に出るので「青春篇」といったところ。戦国初期という珍しい時代を描いたため、北条早雲や足利義尹など映像作品では珍しい人たちも登場する。なお地元鹿嶋では卜伝の大河ドラマ化運動をしており、NHKが小型ドラマでそれに応えた形だ。
メディアDVD発売:NHKエンタープライズ

戦国乱世の暴れん坊
斎藤道三
怒涛の天下取り
1991年
テレビ朝日/東映
新春大型時代劇スペシャル(250分
スタッフ○監督:工藤栄一○脚本:志村正浩○原作:中山義秀/桑田忠親○撮影:木村誠司/西田圭司/北村武士○美術:佐野義和/石原隆○音楽:渡辺俊幸○プロデューサー:和佐英彦/阿部征司/伊駒伊織
キャスト松平健(斉藤道三)、秋吉久美子(深芳野)、仲村トオル(織田信長)、萬田久子(夕顔太夫)、斎藤慶子(多鶴)、佐野量子(あぐり)、藤谷美紀(濃姫)、岩崎良美(小見の方)、千葉真一(明智光継)、平幹二朗(長井利隆)、藤田まこと(北条早雲)、中尾彰(織田信秀)、田村高廣(松浪基宗)ほか
ストーリー法蓮坊という僧侶から還俗した松浪庄九郎は天下取りの野望を抱き、まず京の油商人として成功、さらに美濃へ乗りこんで土岐頼芸を擁立、やがて美濃一国の支配者にまでのし上がる。
解説各局で大型時代劇が競い合って製作された時期の一本で、斎藤道三の出世街道を5時間かけて描いた。主人公が同じだから話が司馬遼太郎の「国盗り物語」と似てくるが(そちらの映像作品は安土桃山に分類)、大河で道三を演じた平幹二朗が道三の義父を演じているのはわざととしか思えない。また当時の各地の戦国大名の状況に触れるくだりで藤田まこと演じる北条早雲が1シーンだけ出て来るのが珍しい。タイトルに「暴れん坊」とあるのは、もちろんテレ朝でマツケン主役だからで(笑)、やたら自らチャンバラしているのは将軍様同様。
メディア日本ではソフト化されていないが、なぜか海外でDVDが発売されている。

風林火山
1969年
三船プロダクション/東宝
カラー映画(165分
スタッフ○監督:稲垣浩○脚本:橋本忍/国弘威雄○原作:井上靖○撮影:山田一夫○美術:植田寛○音楽:佐藤勝○製作:三船敏郎/西川善男/稲垣浩/田中友幸
キャスト三船敏郎(山本勘助)、中村錦之助(武田信玄)、佐久間良子(由布姫)、石原裕次郎(上杉謙信)、平田昭彦(諏訪頼重)、中村勘九郎武田勝頼)、田村正和(武田信繁)、中村翫右衛門(板垣信方)、緒形拳(畑中武平)ほか
ストーリー姿も醜く足も不自由な山本勘助は策略をもって武田信玄に自分を売り込み、その参謀におさまる。勘助は策謀により諏訪頼重を謀殺、その領土を奪い取るが、頼重の妹・由布姫にひそかに恋してしまった。やがて由布姫は信玄の側室となり勝頼を産んで世を去る。勢力を拡大する信玄は越後の上杉謙信と激突、川中島合戦の火ぶたが切られる。
解説井上靖の同名小説が原作の戦国ロマン。片目で足も不自由な名参謀・山本勘助の愛と戦いの生涯を描く。川中島合戦のシーンは日本映画には珍しい大スペクタクル。当時それぞれにプロダクションを作って映画・ドラマ製作に乗り出し協力し合っていた三船・錦之助に加え裕次郎も友情出演しているが、裕次郎の謙信が出て来るのはほんのちょっとでカメオ出演に近い。
メディアDVD発売:東宝

風林火山
1992年
日本テレビ/ユニオン映画
年末時代劇スペシャル(219分
スタッフ○監督:池広一夫○脚本:杉山義法○原作:井上靖○音楽:羽田建太郎
キャスト里見浩太朗(山本勘助/高坂昌信)、舘ひろし(武田信玄)、古手川祐子(由布姫)、池上季実子(三条夫人)、高嶋政宏(上杉謙信)、夏八木勲(板垣信方)、横内正(諏訪頼重)、竹内力(織田信長)ほか
ストーリー姿も醜く足も不自由な山本勘助は策略をもって武田信玄に自分を売り込み、その参謀におさまる。勘助は策謀により諏訪頼重を謀殺、その領土を奪い取るが、頼重の妹・由布姫にひそかに恋してしまった。やがて由布姫は信玄の側室となり勝頼を産んで世を去る。勢力を拡大する信玄は越後の上杉謙信と激突、川中島合戦の火ぶたが切られる。
解説上と同じ原作のテレビドラマ化。年末時代劇スペシャルの第8弾で毎度主演の里見浩太朗が「汚れ役」だけではいけないということなのか、高坂昌信役でも出演している。
メディアDVD発売:バップ

風林火山
2006年
テレビ朝日/東映
スペシャルドラマ(120分?
スタッフ○監督:斎藤光正○脚本:藤井邦夫○原作:井上靖
キャスト北大路欣也(山本勘助)、松岡昌宏(武田信玄)、加藤あい(由布姫)、若村真由美(三条の方)、徳重聡(上杉謙信)、夏八木勲(板垣信方)、勝野洋(諏訪頼重)ほか
ストーリー姿も醜く足も不自由な山本勘助は策略をもって武田信玄に自分を売り込み、その参謀におさまる。勘助は策謀により諏訪頼重を謀殺、その領土を奪い取るが、頼重の妹・由布姫にひそかに恋してしまった。やがて由布姫は信玄の側室となり勝頼を産んで世を去る。勢力を拡大する信玄は越後の上杉謙信と激突、川中島合戦の火ぶたが切られる。
解説これで何度目になるのかという映像化、しかも2007年NHK大河発表とほとんど同時に製作発表され、ちょっとした「抜け駆け」に(笑)。信玄の正室と側室の対決に妙に力が入っていた。川中島ロケはやたら狭いところで…謙信を演じたのは「21世紀の裕次郎」の人だが、映画版の「本家」のパロディに見えたものだ。
メディア現時点でソフト化はされていない模様。

風林火山
2007年
NHK
NHK大河ドラマ(全50回
スタッフ○脚本:大森寿美男○演出:清水一彦/田中健二/磯智明/東山充裕/亀村朋子/福井充広/大杉太郎/清水拓哉○撮影:佐々木達之介/溜昭浩/細野和彦/石橋正和○美術:青木聖和/犬飼伸治/清水謙輔/荒井敬○音楽:千住明○原作:井上靖
キャスト内野聖陽(山本勘助)、市川亀治郎(武田信玄)、柴本幸(由布姫)、Gackt(上杉謙信)、池脇千鶴(三条夫人)、千葉真一(板垣信方)、仲代達矢(武田信虎)、緒形拳(宇佐美定行)、佐々木蔵之介(真田幸隆)、谷原章介(今川義元)、松井誠(北条氏康)ほか
ストーリー姿も醜く足も不自由な山本勘助は策略をもって武田信玄に自分を売り込み、その参謀におさまる。勘助は策謀により諏訪頼重を謀殺、その領土を奪い取るが、頼重の妹・由布姫にひそかに恋してしまった。やがて由布姫は信玄の側室となり勝頼を産んで世を去る。勢力を拡大する信玄は越後の上杉謙信と激突、川中島合戦の火ぶたが切られる。
解説上記のとおり何度となく映像化されてきた井上靖の小説を一年がかりのドラマに仕立てた。序盤は勘助の武田家仕官までをオリジナル創作で追加し、武田家と周辺国との細かい合戦や交渉を丹念に描いていくことで一年間濃い密度を維持できた。近年になく視聴者に媚びない硬派な作りであったため戦国ファン、時代劇ファンの支持を強く受けることになったが、信玄と勘助の演技が力みすぎという印象も強かった。
メディアDVD発売:ジェネオン・エンタテインメントより完全版、アミューズソフトエンタテインメントより総集編。

武田信玄
1988年
NHK
大河ドラマ(全50回
スタッフ○脚本:田向正健○演出:重光亨彦/布施実/大森青児/田島照/秋山茂樹/一井久司/田村文孝/吉川幸司○原作:新田次郎○撮影:入倉道治/上原康雄○美術:田嶋宣助/山下恒彦○音楽:山本直純
キャスト中井貴一(武田信玄)、西田敏行(山本勘助)、平幹二朗(武田信虎)、柴田恭平(上杉謙信)、石橋凌(織田信長)、若尾文子(大井夫人)、紺野美沙子(三条の方)、小川真由美(八重)、南野陽子(湖衣姫)、堤真一(武田義信)、真木蔵人(少年晴信/武田勝頼)、菅原文太(板垣信方)、橋爪功(真田幸隆)、中村勘九郎(今川義元)、杉良太郎(北条氏康)、中村橋之助(徳川家康)ほか
ストーリー甲斐・武田家の嫡男・晴信は横暴な父・信虎を追放、国内を固めて信濃方面へと進出する。川中島で上杉景虎(謙信)と激闘を繰り広げたのち、いよいよ天下取りを目指して上洛の軍を起こし、信長・家康と対峙するも、病が彼の体をむしばんでいた。
解説NHK大河ドラマ史上でも高い視聴率を記録した作品、なのだがどうも全体的に芝居がかったセリフ運びと無理のある人物設定、暗い映像(映画を意識したと思うが)などTVドラマとして観ると問題が多い。信玄・謙信がともに神がかってしまうのが何とも・・・。語り手の大井夫人(若尾文子)が毎回の締めくくりに「今宵はこれまでにいたしとうござります」は流行語にもなった。
メディアDVD発売:NHKソフトウェアより完全版、アミューズ・ビデオより総集編

武田信玄
1991年
TBS/東映
新春大型時代劇(260分
スタッフ○監督:中島貞夫○脚本:高田宏治○プロデューサー:妹尾啓太/浜井誠
キャスト役所広司(武田信玄)、佐藤浩市(上杉謙信)、千葉真一(武田信虎)、名取裕子(三条夫人)、宮崎萬純(珠々姫)、野村宏伸(諏訪頼重)、倉田てつを(武田信繁)、松方弘樹(今川義元)、火野正平(山本勘助)、岩下志麻(大井夫人)、渡辺裕之(織田信長)、柳沢慎吾(羽柴秀吉)、金田賢一(徳川家康)、若林豪(板垣信方)、西郷輝彦(真田幸隆)ほか
ストーリー甲斐・武田家の嫡男、晴信は負け戦の戦場で山本勘助と出会い、父・信虎を撤退させて自らは敵の城を攻め落とす大功を挙げる。しかし信虎に疎まれた晴信は信虎を追放、信濃へと勢力を拡大して越後の上杉謙信と激突する。
解説TBS正月時代劇もネタ枯れが目立ち始めた時期の一作。しかし役所広司の武田信玄とは・・・どうも信玄役はミスキャストが多い。
メディアDVD発売:TBS

影武者
1980年
黒澤プロダクション/東宝
カラー映画(179分
スタッフ○監督:黒澤明○脚本:黒澤明/井手雅人○監督補佐:本多猪四郎○撮影:斎藤孝雄/上田正治○美術:村木与四郎○音楽:池辺晋一郎○海外版プロデューサー:フランシス=コッポラ/ジョージ=ルーカス○プロデューサー:黒澤明/田中友幸
キャスト仲代達矢(影武者/武田信玄)、山崎努(武田信廉)、萩原健一(諏訪勝頼)、大滝秀治(山県昌景)、根津甚八(土屋宗八郎)、隆大介(織田信長)、油井昌由樹(徳川家康)ほか
ストーリー武田信玄にうり二つだったために処刑を免れ影武者となった盗賊。京を目指した信玄が狙撃を受けて死ぬと、「三年の間喪を秘せ」との遺言に従って家臣達は影武者を立てて信玄の死を隠す。信長・家康は次々と真相を見破ろうとはかるが・・・
解説巨匠・黒澤明のオリジナル史劇大作。武田信玄亡き後、その死を秘すべく奮闘する影武者を中心に武田家滅亡へのドラマを描く。高天神城攻防、長篠の戦いなど戦闘スペクタクルもたっぷり。海外にも配給されカンヌ映画祭でグランプリを受賞。なお撮影開始時点では影武者・信玄役は勝新太郎だったが黒澤監督とトラブルになり降板した。
メディアDVD/BD発売:東宝

おんな風林火山
1986-1987年
TBS/大映テレビ
連続TVドラマ(全16回
スタッフ○監督:山口和彦/江崎実生/土井茂○脚本:佐々木守/大原清秀○原案:佐々木守○撮影:喜多崎晃○美術:鳥井塚誠一/本田衛○音楽:菊池俊輔○プロデューサー:春日千春/荒川洋/野村清
キャスト鈴木保奈美(松姫)、松村雄基(織田信忠)、石立鉄男武田信玄)、山下眞司上杉謙信)、隆大介(織田信長)、国広富之徳川家康)ほか
ストーリー武田信玄と上杉謙信が川中島で激突したころ、信玄の五女・松姫が生まれた。信玄は織田信長と同盟関係を結ぶべく松姫を信長の息子・信忠と婚約させる。しかし「夫婦」となった二人は互いに一度も顔を合わせぬまま、武田・織田の開戦、武田家の滅亡と戦国の無情に翻弄されてゆく。
解説一時近現代に走っていた大河ドラマの向こうを張ってTBSがその裏番組に仕掛けた民放には珍しい連続歴史ドラマで、織田の息子と婚約した信玄の娘を中心に戦国乱世を描いていく(本能寺の変まで)。それなりに意欲的な企画ではあったが視聴率的にコケたので(僕も第一回の川中島合戦あたりしか見てない)途中で打ち切られ、以後もこの手の連続ドラマはTBSでは作られてない。
メディア現時点でソフト化はされていない。

天と地と
1969年
NHK
大河ドラマ(全52回
スタッフ○脚本:杉山義法/中井多津夫/須藤出穂○演出:岡崎栄/清水満/安江泰雅○原作:海音寺潮五郎○美術:荒木幹夫○音楽:冨田勲
キャスト石坂浩二(上杉謙信)、高橋幸治(武田信玄)、宇野重吉(宇佐美定行)、樫山文枝(乃美)、滝沢修(長尾為景)、高松英郎(金津新兵衛)、あおい輝彦(武田義信)ほか
ストーリー越後に武将の子として生まれた長尾景虎(のちの上杉謙信)は自身の出生の秘密に悩みつつ成長、やがて兄を倒して越後の支配者となり、信濃へ進出してきた武田信玄と宿命的な対決をすることになる。
解説大河ドラマ初のカーラー作品。残念ながら第50回「川中島の戦い」および総集編の視聴者録画(モノクロ)などごく一部の映像しか残っていない。
メディア第50回の映像のみNHKソフトウェア発売のDVD「NHK想い出倶楽部II〜黎明期の大河ドラマ編〜(5)天と地と」に収録。

天と地と
1990年
角川春樹事務所
日本テレビ/TBS
カラー映画(118分
スタッフ○製作総指揮/監督:角川春樹○脚本:鎌田敏夫/吉原勲/角川春樹○原作:海音寺潮五郎○撮影:前田米造○美術:徳田博○音楽:小室哲哉
キャスト榎木孝明(上杉謙信)、津川雅彦(武田信玄)、渡瀬恒彦(宇佐美定行)、浅野温子(乃美)、財前直見(八重)、野村宏伸(武田義信)、夏八木勲(山本勘助)ほか
ストーリー兄を追放し、越後の竜と恐れられるようになった長尾景虎(のちの謙信)は毘沙門天を信仰、正義を貫くために戦いを続ける。それまで自身の保護者的立場であった宇佐美定行を自らの手で倒して自立した景虎は、川中島で武田信玄と数度にわたる決戦を行う。
解説制作費50億というとんでもない大作なのだが、どうも宣伝費にやたらかけたフシがある(当時3分に一度はCMをやってる?とか言われた)。バブルの頃だから出来た事業である。カナダ・カルガリーで川中島ロケを行うなど話題には事欠かなかったが作品自体の評価はボロクソ。宗教観を無理に押しだし、「ベンハー以来のスペクタクル!」とか言う宣伝文句がむなしい。そしてこれを自社映画本で絶賛しまくる神経も疑われるものがあった。武田を赤、上杉を黒に統一し、信玄と謙信が馬に乗って一騎打ちをやってしまう川中島決戦は映像としては見応えがあるが。なお当初は渡辺謙主演で撮影開始されたが発病により降板となっている。
メディアDVD発売:角川映画

天と地と-黎明編-
1990年
日本テレビ
ニュー・センチュリー・プロデューサーズ
スペシャルドラマ(92分
スタッフ○監督:小沼勝○脚本:吉原勲○原作:海音寺潮五郎○撮影:高瀬比呂志○音楽:小室哲哉/宮下富実夫
キャスト大沢樹生(長尾景虎)、三船敏郎(長尾為景)、渡瀬恒彦(宇佐美定行)、田中健(長尾晴景)、秋吉久美子(袈裟/藤紫)ほか
ストーリー越後の実力者・長尾為景の次男として生まれた景虎(のちの上杉謙信)は父に疎まれ寂しい幼少時代を過ごす。やがて父が不慮の死を遂げると、景虎は兄・晴景を倒して越後の支配者となるのだった。
解説映画「天と地と」の宣伝を兼ねて日本テレビ「金曜ロードショー」枠で放映された大型時代劇。前宣伝のハズが結果としてこちらの方が出来が良かった印象が強い(笑)。父親役で三船敏郎が出ているのが目を引く。ストーリーは謙信が兄を倒すまで。
メディアバンダイビジュアルからVHSがリリースされていたが、DVD以降のソフト化はまだない。

天と地と
2008年
テレビ朝日/東映
正月大型時代劇(120分?
スタッフ○監督:石川一郎○脚本:ジェームズ三木○原作:海音寺潮五郎○音楽:栗山和樹
キャスト松岡昌宏(上杉謙信)、渡瀬恒彦(宇佐美定行)、渡部篤郎(武田信玄)、木村佳乃(乃美)、佐野史郎(長尾晴景)、山下信司(山本勘助)、北大路欣也(毘沙門天)ほか
ストーリー越後に武将の子として生まれた長尾景虎(のちの上杉謙信)は自身の出生の秘密に悩みつつ成長、やがて兄を倒して越後の支配者となり、信濃へ進出してきた武田信玄と宿命的な対決をすることになる。
解説何度となく映像化されてきた作品ということもあり、景虎が出生の秘密で悩んだり、信玄関係の描写が多い(これは前年の大河「風林火山」を明らかに意識している)、謙信が勘助を直接殺す、川中島の一騎打ちが刀と刀でとか、いろいろいじっている。松岡は2年前に信玄を演じたばかり、渡瀬恒彦の宇佐美はこれが二度目(映画とドラマを分ければ三度目)。北大路の毘沙門天コスプレはちょっと失笑(笑)。
メディア現時点でソフト化はされていない。

毛利元就
1997年
NHK
大河ドラマ(全50回
スタッフ○脚本:内館牧子○演出:松岡孝治/小林武/吉川邦夫/佐野元彦/越智篤志/渡邊良雄/今井洋一/礒智明/山本敏彦○原作:永井路子○撮影:中村和夫/井上修/三浦国男/川邨亮/中村和夫/菱木幸司/永井肇○美術:増田哲/岸聡光○音楽:渡辺俊幸
キャスト中村橋之助(毛利元就)、西郷輝彦(毛利弘元)、竹下景子(祥の方)、渡部篤郎(毛利興元)、西島秀俊(相合元綱)、上川隆也(毛利隆元)、緒形拳(尼子経久)、高島政宏(尼子晴久)、細川俊之(大内義興)、風間トオル(大内義隆)、陣内孝則(陶晴賢)、松坂慶子(杉の方)、富田靖子(美伊の方)ほか
ストーリー安芸の小領主の次男として生まれた元就は、幼くして母に死なれ寂しい少年時代を送る。やがて父、さらに兄が死去して毛利家の家督を継ぐと、異母弟の反乱や大内・尼子の二大勢力の狭間での苦闘の中で生き抜き、やがて中国地方の大大名へと成長してゆく。
解説大河ドラマで扱いうる最後の戦国大物と言われていた元就についに手を着けた作品。女性の脚本のためか女性陣の存在感が強烈(とくに松坂慶子は評判になった)で、ネタ枯れがちな展開を盛り上げた。海賊衆やマニアでもないと知らないような毛利家臣団もうまく簡略化しとっつきやすいドラマとなっていた。
メディアDVD発売:NHKエンタープライズから完全版、アミューズソフトより総集編。

鶴姫伝奇
1993年
ユニオン映画/日本テレビ
年末時代劇スペシャル(145分
スタッフ○監督:小澤啓一○脚本:杉山義法○原案:三島安精○音楽:川村栄二
キャスト後藤久美子(鶴姫)、石橋保(越智鷹丸)、山口洋行(越智隼丸)、三浦友和(越智安舎)、橋爪淳(越智安房)、西郷輝彦(河野晴通)、堤大二郎(村上武吉)、萩原流行(村上五郎右衛門)、隆大介(陶晴賢)、森繁久彌(越智安用)ほか
ストーリー瀬戸内村上水軍の守り神・大三島神社の神職の娘・鶴姫は美しさと男勝りの武勇を併せ持つ少女に成長、父や兄を失って自ら鎧に身をまとい水軍を率いることとなる。恋人の鷹丸が謀略によって殺され、鶴姫はその仇を討つべく陶晴賢に戦いを挑む。
解説日テレ年末時代劇スペシャルの最終作。最後ということでか、大三島神社に実在する「女物?の鎧」をもとに現代に創作された伝説を下敷きに、女性主人公に海賊集団と、時代劇としては珍しいテーマを扱った。
メディアDVD発売:バップ

国東物語
1984年
鐵プロダクション/大分合同新聞社

カラー映画(114分
スタッフ○監督:村野鐵太郎○原作/脚本:高山由紀子○撮影:吉岡康弘/高間賢治○美術:本郷淳/松本義治○音楽:南こうせつ○製作:村野鐵太郎/長野健
キャスト隆大介(大友義鎮=宗麟)、峰岸徹(八幡)、滝田祐介(大友義鑑)、貞永敏(菊池武治)、サトル=オチョア(ザビエル)ほか
ストーリー豊後の大名・大友家の嫡男義鎮は理想に燃えながらも父に疎まれ戦国を生き抜く矛盾に苦しんでいた。倭寇の八幡はそんな義鎮に海外を語って世界への目を開かせる。八幡に連れてこられたフランシスコ・ザビエルの説くキリスト教は義鎮の心の拠り所となった。やがて父が家臣によって殺され当主の座にいた義鎮は、戦国の世に理想の世界を築こうとする。しかし幼なじみである菊池武治は仏教の道へ進み、義鎮と相容れぬ存在となっていく。
解説キリシタン大名としても有名な大友宗麟を主人公にした珍しい映画。国東半島の描写など大分県の観光PRみたいな側面もあるが、内容そのものは心理描写に重きを置き、全体としては宗教的・観念的な印象を受ける。個人的には峰岸徹演じる倭寇の「八幡」のキャラクターが興味深いところ(笑)。サレルノ国際映画祭グランプリを受賞している。
メディアDVD発売:ビクターエンタテインメント

大友宗麟
〜心の王国を求めて
2004年
NHK

正月時代劇(90分
スタッフ○脚本:古田求○演出:望月良雄○撮影:杉山節郎○美術:田中伸和○音楽:千住明○原作:遠藤周作○制作統括:木田幸紀
キャスト松平健(大友義鎮・宗麟)、財前直見(矢乃)、細川俊之(大友義鑑)、田村亮(臼杵鑑連)、坂上忍(大友晴英)、ラズ・ブレザー(ザビエル)、麻生祐未(楓)、宮本真希(露)、佐藤慶(立花道雪)、林与一(千利休)、片岡鶴太郎(豊臣秀吉)ほか
ストーリー島津氏に圧迫され、秀吉に面会して助けを請うた大友宗麟はこれまでの自分の生涯を回想していく。宗麟は一時は九州の六カ国を支配し西洋の地図にも「ブンゴ」王国と記されるほどの全盛期を築き上げたが、自分を疎んじた父の暗殺、家臣の粛清、弟・晴英の死、妻・矢乃との確執などで悩み、常に心の平安を求めていた。キリスト教の洗礼を受けた宗麟は「無鹿(ムジカ)」に理想の王国を建設しようとするが…
解説地方戦国大名の中では比較的知名度のある宗麟の生涯の初のドラマ化となったわけだが、いかんせん1時間半にその生涯をまとめたのは無茶。なじみの薄い話を理解させようと中央での動向を字幕で時々入れたりまでしていたが、どうも散漫な話になってしまった。
メディア現時点でソフト化はされていない。


1985年
黒澤プロダクション
ヘラルドエース
グリニッチ・フィルム・プロダクション
カラー映画(162分
スタッフ○監督:黒澤明○脚本:黒澤明/井手雅人/小国英雄○監督補佐:本多猪四郎○撮影:斎藤孝雄/上田正治○美術:村木与四郎○衣装:ワダ・エミ○音楽:武満徹○プロデューサー:セルジュ=シルベルマン/原正人
キャスト仲代達矢(一文字秀虎)、寺尾聡(太郎)、根津甚八(次郎)、隆大介(三郎)、井川比佐志(鉄修理)、原田美枝子(楓の方)、油井昌由紀(平山丹後)、植木等(藤巻)、ピーター(狂阿弥)、宮崎美子(末の方)、野村武司=野村萬斎鶴丸)ほか
ストーリー70を過ぎた戦国大名・一文字秀虎は突然隠居を宣言し、三人の息子に「三本の矢」の訓戒を垂れ、領土を託した。しかし三人の息子は相争い、国土は戦乱に巻き込まれて行く。息子達に攻められ、燃える城の中で秀虎は発狂してしまった・・・。
解説シェークスピアの「リア王」を下敷きに「毛利元就の三本の矢」を組み込んだ戦国絵巻。黒澤明監督のライフワークと言われ、総制作費26億円の超大作。「影武者」より一段と進んだ様式美に「活力がない」という声もあるが、自然音を一切消しテーマ音楽のみが流れる三の丸攻防戦のシーンは圧巻。もう映画と言うより美術品である。厳密には「歴史映画」とは言い難いが、黒澤ファンなもので以下にも挙げてしまおう。
メディアDVD/BD発売:東宝

蜘蛛巣城
1957年
東宝
白黒映画(105分
スタッフ○監督:黒澤明○脚本:黒澤明/小国英雄/橋本忍/菊島隆三○撮影:中井朝一○美術:村木与四郎○音楽:佐藤勝○製作:本木荘二郎/黒澤明
キャスト三船敏郎(鷲津武時)、山田五十鈴(浅茅)、千秋実(三木義明)ほか
ストーリー戦国時代、武将・鷲津武時は森の中で不思議な老婆に出会い、「やがて蜘蛛巣城の主となる」との予言を受ける。果たして武時は妻にそそのかされるままに主君を殺し、友を殺し、蜘蛛巣城の主となる。隣国から敵軍が攻め込み、動揺する武時の前に再び現れた老婆は「蜘蛛手の森が動き出して攻めてこぬ限り敗れることはない」と予言するのだが・・・。
解説これまたシェークスピアの「マクベス」を翻案した戦国絵巻。面白いことに「最高のマクベスの映像化」という評価がある。重厚な美術もさることながら、ラストに武時が矢の雨を浴びてハリネズミ状態で死ぬシーンはビックリ。未見の方はよーく目を凝らして観ること!当時劇場で気絶した人まで出たそうな。
メディアDVD/BD発売:東宝

隠し砦の三悪人
1958年
東宝
白黒映画(139分
スタッフ○監督:黒澤明○脚本:黒澤明/小国英雄/橋本忍/菊島隆三○撮影:山崎市雄○美術:村木与四郎○音楽:佐藤勝○製作:藤本真澄/黒澤明
キャスト三船敏郎(真壁六郎太)、上原美佐(雪姫)、千秋実(太平)、藤原釜足(又七)、藤田進(田所兵衛)ほか
ストーリー戦国時代、百姓の太平と又七は戦に敗れて落ち延びる最中、思わぬことから滅んだ秋月家の隠し砦と埋蔵金を発見してしまう。埋蔵金と秋月家の跡継ぎ・雪姫を守る家臣の真壁六郎太は、百姓二人の強欲を見込んで姫と埋蔵金運びを手伝わせる。はたして一行は次々と立ちふさがる難関を突破して、無事隣国へと脱出できるのか?
解説秋月とか山名とか出てくるが、一応全て創作。黒澤娯楽時代劇の傑作の一本で、特に海外の評価が高い。余りにも有名なのが太平と又七のデコボココンビが「スターウォーズ」のC3POとR2D2のヒントとなったこと。ルーカスは本当に大好きらしく「インディジョーンズ」もこれを念頭に置いているという(そういやテーマ音楽がよく似ている)。六郎太が馬に乗って騎馬武者二人を追跡し追い抜きざま斬って捨てるシーン、兵衛と六郎太の一騎打ちなどアクションの醍醐味もたっぷり。2008年に同名のリメイク作が作られているが、かなり別物。
メディアDVD/BD発売:東宝

七人の侍
1954年
東宝
白黒映画(207分
スタッフ○監督:黒澤明○脚本:黒澤明/小国英雄/橋本忍○撮影:中井朝一○美術:松山崇○音楽:早坂文雄○製作:本木荘二郎
キャスト志村喬(勘兵衛)、三船敏郎(菊千代)、稲葉義男(五郎兵衛)、宮口精二(久蔵)、千秋実(平八)、加東大介(七郎次)、木村功(勝四郎)、津島恵子(志乃)、藤原釜足(万造)、土屋嘉男(利吉)、左卜全(与平)、高堂国典(儀作)ほか
ストーリー戦国時代、ある山奥の村の百姓達は毎年のように襲ってくる野武士の集団に苦しんでいた。たまりかねた百姓たちは腹の減った武士を雇って野武士と戦う決意をする。様々な苦労の末、集められた七人の個性的な侍が村へとやって来る。侍達は百姓との軋轢を繰り返しながらも村を武装化、40人の野武士たちの数を次々と減らしていくが、侍達もまた次々に倒れていく。そしてついに野武士達を全て村に誘い入れ、豪雨の中で壮絶な決戦を行う。
解説余りにも有名な、時代劇という枠も越えた日本映画の最高傑作とうたわれる名作。世界映画史上でも指折りの傑作とされる。重厚な人間ドラマ、笑いあり涙あり恋ありの盛りだくさんのストーリー、人馬入り乱れる壮絶な戦闘アクション、そしてついに混じり合うことのない武士と百姓という歴史の重みを感じさせるラストシーン。とにかく映画の中の映画。三船敏郎が演じた侍(実は百姓)・菊千代のキャラクターは映画史上でも際だった個性と言えそうだ。西部劇版「荒野の七人」はアクションシーンはともかく、作品の持つテーマ性の点で遠く及んでいない。
メディアDVD/BD発売:東宝


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