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眠りの森の王女さま「オーロラ姫」の魅力         (2003.2.9)

数ある古典バレエの中で、私が最も好きなヒロイン、それが「眠りの森の美女」のオーロラ姫です。バレリーナが最も輝く役柄がオーロラ姫であり、それだからこそ、バレリーナにとっては、やりがいのあると同時に、最も難しい役の一つとされています。
今や伝説になってしまいましたが、オーロラ姫を得意としたバレリーナに、マーゴ・フォンティーン、ノエラ・ポントワ、イリーナ・コルパコワ、アラ・シゾーワが居ました。 幸運にも私は、この四人の舞姫が演じた”生のオーロラ姫”を見ることが出来ました。
フォンティーン、ポントワ、シゾーワは東京バレエ団の全幕公演で、コルパコワはプリセッカヤ達とのバレエコンサートで第3幕パ・ド・ドゥで、でした。
このステージを思い出しながら、オーロラ姫の魅力に迫ってみようと思います。
 
オーロラ姫は、バレリーナにとって、体力的に、とてもキツイ役だと言われています。なにしろ第1幕から第3幕まで、でづっぱりなのですから。上手に力の配分をしないと終盤は疲れてしまうでしょう。
またローズアダージョをはじめ、デリケートなポアントのバランスを要求する場面が多く、バレリーナは緊張の連続で精神的にもとてもつらいと思います。
また、私達観客にとっても、とても面白いと同時に、こんなに疲れるバレエは他にありません。ステージで懸命に踊るバレリーナの緊張が伝わってきて、見終わったときに、ホッとして力が抜けたようになるのです。心から「ご苦労様!!。無事終わってよかったね!!」と声をかけたくなります。オーロラ姫には、そんな魅力(魔力?)があるように思います。
 
このオーロラ姫は出だしが特に大変。待ち望まれて誕生し、愛されて美しく育った16歳の少女を堂々と演じきるためには、ゆるぎないテクニックに加え、素直さ、明るさ、天真爛漫さ、そして踊りのふくよかさとでも言うものが必要と言われています。だからこそ、出だしからローズアダージョにいたる部分でオーロラとしてのバレリーナの真価が決まる言われるゆえんです。
このシーンで未だに忘れられないのがフォンティーン。彼女がが小走りに階段を下りてきたところから、舞台に釘付けになってしまいました。 フォンティーンのオーロラ姫は、初々しくて、可愛らしくて、その時既に50歳を越えているなんて、とても信じられませんでした。
このシーン、ベテランのバレリーナでも不安を感じると言われています。まして経験の浅い若いバレリーナにとっては、恐ろしさははかりしれません。パリオペラ座のプラテルでさえ「初めて踊ったときは足がすくんであやうく登場できなくなるところでした。あれほどあがったのははじめて。最後には疲れ果てて気絶しそうでした」(バレエマガジン)と言っているほどです。
 
そして、オーロラ姫が四人の王子から求婚のバラを受けるローズアダージョ。主役が全幕を通じて最も輝くところで、バレリーナの至芸をたっぷりと味わうことができる場面です。 バレリーナがつま先で立ったままサポートの男性の手を離して長くアチチュードのバランスをとり続けるところは、数あるクラシックバレエの中で最も至難な踊りとされています。
このバランス、私が観た範囲では、国によって次の特徴があります。
西欧系のバレリーナはアチチュードの左足をあまり上げずにバランスをたっぷりと、ロシア系のバレリ−ナは足を高く上げるけれどバランスはほどほどに、というところでしょうか。
このローズアダージョのバランスで忘れられないのが、日本の若手のホープ吉岡美佳さんの踊りです。吉岡さんは東京バレエ団の公演で、息をのむバランスをみせて、観客を沸かせました。ポアントでアチチュードしたまま時間が止まったかのよう。顔や手の表情も柔らかで、気品に溢れていました。サポートの手を離し、アンオーのまま、たっぷりバランスをとってから、ふわっと次の王子の手を握るのです。急いでガシッと握る人もいる中で、本当に優雅。サポートの4人の王子も、思わずうっとりとしたようで、劇場は大きな拍手に包まれました。吉岡さんはポアントのバランスを徹底的に研究して本番に臨んだとのこと。「ローズ・アダージョはどんなバレリーナにも大変です。リハーサルの時は自分が出来るギリギリのところまでバランスをとってみるようにしました。調子のいいときはそのままずっと立っていられそうなこともありました」(新書館・クララ)。彼女の努力の結晶ですね。
 
このあと、オーロラ姫のバリアシオンを経て、カラボスの毒牙に刺され100年の眠りに入ります。このシーンでは吉田都さんが素晴らしいピルエットを披露してくれたのが印象に残っています。このピルエット、通常2から3回転なのに、都さんは、6回も決めました。観客からも、期せずして驚嘆の声と拍手が起こりました。 彼女の技術の高さを証明するものでしょう。
 
さてこのあと第二幕となりますが、森に狩に来たデジレ王子が、リラの精によりオーロラ姫の幻影を見せられる場面があります。幻想の場です。王子はオーロラ姫の美しさにすっかり魅せられしまいます。この場面で、オーロラ姫とデジレ王子によって踊られるデュエットは、第3幕のパ・ド・ドゥやローズアダージョのように派手ではありませんが、とても魅力的な踊りなのです。
それなのに、この部分を省略してしまう演出もあります。東京バレエ団がそうです。王子はオーロラ姫と踊らずにリラの精についていくだけです。30年も前からこのままです。
 
私は、眠りの森の美女は、オーロラ姫の成長の記録と思います。姫はプロロ−グで誕生し、ローズアダージョで夢多き少女に時期を終え、幻想の場で恋を知り、第3幕グラン・パ・ド・ドゥで結婚して妻になるのです。オーロラ姫を演じるバレリーナも、物語が進むにつれて感情が高まっていくと思います。
こんな訳で、幻想の場をカットしてしまう演出には疑問が残ります。
 
リラの精によりオーロラ姫の幻影を見せられた王子が、カラボスを倒して城に入り、オーロラに口づけして目を覚まさせます。
第三幕は結婚式。バレリーナは第一幕の「夢見る少女」ではなく、成長して妻となったプリンセスを演じわけなければならず、とても大変だと思います。
この第三幕グラン・パ・ド・ドゥでも日本のペアの踊りが印象に残っています。下村由理恵さんと篠原聖一の踊りです。由理恵さんは、ご主人の篠原聖一さんのサポートを信頼しきって、パ・ド・ドゥはこうでなくちゃと思わせる微笑ましい踊りでした。由理恵さんはこの中でギリギリまで頑張ったバランスを見せてくれました。 彼女自身「最近ちょっと余裕をもってプラス・アルファ出来ることが多くなってきた気がします」(ダンスマガジン)と語っていますが、彼女、今、心技体とも最も充実しているのではないでしょうか。
 
バレエの魅力にとりつかれて30年、様々なオーロラ姫を観てきました。
以下に、私の「眠りの森の美女」のステージの鑑賞記録と、映像のコレクションの一覧を載せておきます。

鑑賞記録
公演日
劇場
主役
団体
感想
1965
産経ホール
牧阿佐美
牧阿佐美バレエ団
大手町サンケイホールで「オーロラの結婚」として第3幕のみの上演でした。
最初のオーロラとの出会いでした。牧阿佐美さんは、アキレス腱の怪我から復帰された直後の公演、感動でした。
1966
産経ホール
牧阿佐美
牧阿佐美バレエ団
初めての「眠り・・」全幕の鑑賞でした。当時は「眠り・・」全幕上演は経済的にもとても大変なことでした。「ローズ・・」で慎重にバランスをとって踊っておられた牧阿佐美さんの姿を覚えています。「ローズ・・」の魅力を知り、「眠り・・」が大好きになった舞台です。
1970
東京文化会館
アラ・シゾーワ
東京バレエ団
東京バレエ団への客演。とても可愛らしいオーロラでした。でも、やや不調だったようです。「ローズ・・」のバランスも手を途中までしか上げず物足りなく感じました。映画のようにはいかなかったようです。
1971
東京文化会館
小林紀子
東京シティバレエ団
スラッとして優雅なオーロラ姫。とても上品な上に華やかでした。ただ「ローズ・・」では、バランスが心許なく、ハラハラと手に汗を握った記憶があります。でもこれがかえって、オーロラ姫の初々しさを感じさせ、真剣な表情で必死にバランスをる姿がなんともいじらしく、二日目も続けて見に行きました。「ローズ・・」を踊り終えてホッとした美しい笑顔は、今もはっきり覚えています。このあと間もなく若くしてやめてしまったのが惜しい気がしました。
1972
東京文化会館
ノエラ・ポントワ
東京バレエ
東京バレエ団への客演。小柄でほっそり繊細なオーロラ姫。「ローズ・・」のバランスは長くうっとり。フランス人なのに、どこか日本的な感じのバレリーナでした。
1972
厚生年金会館
マーゴ・フォンティ−ン
東京バレエ
東京バレエ団への客演。「ローズ・・」が終わってボーとして力が抜た感じでした。時間が止まったようなバランスに、はっと息をのみました。またパドドゥも素敵でしたが 相手の永田さんをリードしている位でした。貫禄ですね。
1974
東京文化会館
メール・パーク
ロイヤルバレエ
ロイヤルバレエの日本公演。お茶目な娘役が多いメールパークとしては珍しいオーロラです。素晴らしいテクニックだった記憶があります。
1975
東京文化会館
コムリョーワ
キーロフバレエ団
コルパコワが目当てだったのにコムリョーワでショックでした。高いお金を払ったのに。「ローズ・・」のバランスは途中までしか手をあげず今一でしたし、第三幕パドドゥも記憶に残っていません。
1998
東京文化会館
吉岡美佳
東京バレエ団
吉岡さんのオーロラ初挑戦。相当緊張しておられたようですが、気品があり素敵でした。「ローズ・・」のバランスは、よくぞ頑張ってくれたと嬉しくなりました。マラーホフとのパドドゥも息がぴったりでした。「ローズアダージョがすごかった。あんなに踊れるダンサーだったのか・・」(長野由紀氏)、「ポアントのバランスは素晴らしかった」(三浦雅士氏)と、評論家諸氏も絶賛。
2000/11/23
ゆーぽーと簡易保険ホール
吉岡美佳
東京バレエ団
吉岡さんのオーロラ再挑戦。理知的で一層の気品にあふれ、二年前の初舞台の時のような緊張もとれ、一回りも二回りも大きく成長した感じです。息を呑む「ローズ・・」のバランスは、アチチュードのまま時間が止まったよう。また「マラーホフとのパドドゥ」もため息が出るくらいの美しさでした。
2001/12/24
神奈川県民ホール
岩田唯起子
日本バレエ協会
(日本バレエ協会神奈川支部公演)岩田さんはほっそりとしたシルエットがとても美しい舞姫。スリムなせいか、少し弱々しく感じたところもありましたが、とてもしなやかで、気品に溢れ、オーロラ姫のイメージにぴったりでした。ローズアダージョのバランスは、もう少し頑張ってほしかったものの、しっかりアンオーまで手を挙げてとても美しいポーズでした。
2002/11/23
ゆーぽーと簡易保険ホール
ヴィヴィアナ・デュランテ
K-バレエ
ローズ・アダージョのバランスは全く危なげがなく華やか。王子たちのサポートが不要なくらい。最初も、そして終盤のプロムナードの時も、3人目の手を離して、アンオーに上げたままずっと長くバランスをとり続け、4人目の手に一切触れず、そのままフィニッシュのアラベスクに持ち込みました。 ただ2幕、3幕は淡々とした踊りで、感情の高まりが感じられなかった。ミスなく、ただただ踊ったという感じがして、なんとなく物足りなかった。

ビデオコレクション
収録年
収録地
主演
団体
全幕/抜粋媒体感想等
1964年
キーロフ劇場
アラ・シゾーワ
キーロフ・バレエ
全幕VHS 16才のオーロラをとても可愛く演じています。シゾーワはローズアダージョでは力の配分が上手で、長く美しいバランスにうっとりです。ただ映像が不鮮明なのが残念です。王子のソロビエフも素晴らしいのですがこの後すぐに癌で亡くなってしまいました。
1972年
カナダ国立バレエ
ヴェロニカ・テナント
カナダ国立バレエ
全幕LD ヌレエフの「眠り・・」です。ヌレエフの凄さが光ります。テナントは「ローズ・・」のバランスはとても長い、でも16才のプリンセスの可愛らしさと気品に欲しい。ローズアダージョもグラン・パ・ド・ドゥも表情が固いのが気になりました。
1982年
キーロフ劇場
マリセ・エガッセ
キーロフ・バレエ
全幕VHS フェルナンド・ブフォネスがデジレ王子を踊った「眠りの森の美女」のビデオです。エガッセは、あまり若くないようで、かなりの緊張なのか、オーロラの出からローズアダージョは、表情がかなりこわばったような感じです。 ブフォネスの踊りは見事です。ジャンプも高いし、回転の着地も安定しています。
1983年
キーロフ劇場
イリーナ・コルパコワ
キーロフ・バレエ
全幕LD 堂々たるオーロラ姫ですが、年齢のため、贅沢でしょうが、もう少し可愛らしさがあったらなと思いました。ローズアダージョのバランスはちょっと物足りない気がしましたが、グラン・パ・ド・ドゥは手慣れたもの。さすがです。
1989年
キーロフ劇場
ラリッサ・レジュニナ
キーロフ・バレエ
全幕LD 撮影当時16歳のフレッシュなオーロラ姫。やや表情硬く、ぎこちなさがあるものの可愛らしい踊りです。ローズアダージョのバランスはアンオーまで手を上げて欲しい。ややもの足りない気がしました。贅沢でしょうか。
1986年
東京文化会館
森本由布子
日本バレエ協会
1幕〜VHS 森本さんの20歳頃のオーロラ初挑戦。「ローズ・・」のバランスの一人目でヒヤッ、でも頑張ってバランスを保ちました。懸命な踊りに感動、思わず「頑張って!!」と叫びたくなります。グラン・パ・ド・ドゥでは、パートナーの好リードに支えられて、のびのびと踊っていました。
1989年
ボリショイ劇場
ニーナ・セミゾロワ
ボリショイ・バレエ
全幕LD セミゾロワはすこし荒削りのようで、もう少しお姫様の上品さが欲しい気がしましたが、映像も綺麗でボリショイの「眠り・・」を楽しめます。
1990年
キエフ劇場
アンナ・クシネリョワ
キエフ・バレエ
全幕LD キエフ・バレエの日本公演の録画。クシネリョワは大柄でオーロラ姫にはチョット?と思ってしまいます。バランスの安定感も今ひとつでした。ただ映像はとても綺麗です。
1992年
マリンスキー劇場
アスィルムラートワ
キーロフバレエ
全幕VHS ローズのバランスは、不安そうな険しい表情。でも、踊りは素晴らしい。一般にロシアのバレリーナは、ロイヤルなど西欧に比べバランスを長く保たないのですが、このアスィルムラートワは、懸命に頑張って、長〜いバランスを披露しています。王子の手を握っている時は、支えの腕がかなりギキギクと揺れて、かなり苦労しているようだが、手を離して独り立ちのポーズでは、ピタッと決めました。必死に難しい技に挑んでいる彼女の険しい表情には感動を覚えます。
1994年
コベントガーデン王立歌劇場
ヴィヴィアナ・デュランテ
ロイヤルバレエ
全幕LD 小柄なデュランテがとても可愛らしいオーロラ姫を演じています。ローズアダージョのバランスの良さは驚異的!。サポートが要らずにずっと立っていられるくらい。終始柔和な表情失わないのも立派です。グラン・パ・ド・ドゥも、丁寧でとても上品な踊りです。
1994年
東京文化会館
草刈民代
牧阿佐美バレエ
全幕VHS 草刈さんのオーロラは、伸びやかな肢体にほのかに色香を感じさせます。「ローズ・・」のバランスでは、いまにも壊れてしまいそうなガラスのような心許なさに、そっと支えたくなる不思議な魅力を感じさせます。グラン・パ・ド・ドゥでは、モナホフとの呼吸が今ひとつで、表情がやや硬いのが気になりました。
1997年
新国立劇場
吉田 都
新国立劇場バレエ
全幕VHS 吉田さんは、終始にこやかに、汗びっしょりかいての熱演です。ローズのバランスも素敵ですが、もう少し頑張って欲しいと思うのは贅沢でしょうか。パダクシオンでは、普通2回転位のピルエットを、6回転も決めて拍手を誘います。プリマの存在感と、しなやかさを併せ持った素晴らしいオーロラ姫です。
1996年
東京文化会館
吉田 都
日本バレエ協会
全幕VHS ふっくら可愛らしい吉田さんのオーロラ姫。ローズのバランスはやや不調なのか、表情も固く少し苦労しているようでした。熊川哲也はとても巧いと思いますが、女性のサポータとしてはチョットと思ってしまいました。
1999年
パリオペラ座
オレリー・デュポン
パリオペラ座バレエ
全幕VHS デュポンは、本当に美しかった。ステージにパッとバラが咲いたよう。 でも、何故かなんとなく重く感じられました。第1幕では、大人っぽい感じが漂い、16歳のオーロラの可愛らしさに欠けている気がしました。ローズアダージョのバランスはばっちり決まって、とてもすばらしいものでした。
1998年
日立市公会堂
下村由理恵
日本バレエ協会
抜粋VHS 下村さんは初々しくて上品で、指の先まで優雅でした。「ローズ・・」のバランスでは、3人目から4人目まで、サポートの手に触れず、バランスをキープして、フィニッシュのアラベスクへとへと繋げていったのです。ハラハラするほど大きく揺れながらも必死にバランスを取り続ける由理恵さんの努力、感激です。 第三幕は、ご主人の篠原聖一さんのサポートを信頼しきって、パ・ド・ドゥはこうでなくちゃと思わせる微笑ましい踊りです。
1999年
フェスティバルホール
堀川美和
日本バレエ協会
全幕DVD (日本バレエ協会関西支部公演)おそらく堀川美和さんはオーロラ姫は初演なのでしょう。緊張が感じられました。ローズアダージョ後半のプロムナードで王子に支えられて一回転するとき、一人では立っていられないという心許なさすら感じられ、ハラハラしましたが、思い切ってアンオーまで腕をあげて必死にバランスをとる姿は立派。歯を食いしばって懸命に難しい技に挑むダンサーの姿、感動します。
1999年
フェスティバルホール
楠本理恵子
日本バレエ協会
全幕DVD (日本バレエ協会関西支部公演)とても落ち着いて、「ローズアダージョ」でも、バランスはゆったり、余裕です。ベテランのダンサーでも緊張するという「ローズアダージョ」、終始笑みを絶やさずに踊り抜いたのはさすがだと思います。しかも、バランスの時、終始観客に視線を向けていたのは偉いと思います。ただ、バランスをとった時、腕を肩の高さくらいまでしか上げなかったのはチョット残念。アンオーまで腕をあげて欲しかった。
2001年
東京文化会館
アナニア・シヴィリ
ボリショイ
抜粋VHS ローズアダージョ付の第三幕。シヴィリは堂々たるオーロラ姫です。ローズアダージョのバランスの長さに仰天。プロムナード最後の3人目、ポアントのバランスは10秒以上もビクともしません。観客は拍手喝さい、大喜びですが、私は、ここまでやるとやりすぎで感心しません。バレエは芸術です、アクロバットではありません。


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