公演日 劇場 |
主役 団体 |
感想 |
1965 産経ホール |
牧阿佐美 牧阿佐美バレエ団 |
大手町サンケイホールで「オーロラの結婚」として第3幕のみの上演でした。 最初のオーロラとの出会いでした。牧阿佐美さんは、アキレス腱の怪我から復帰された直後の公演、感動でした。 |
1966 産経ホール |
牧阿佐美 牧阿佐美バレエ団 |
初めての「眠り・・」全幕の鑑賞でした。当時は「眠り・・」全幕上演は経済的にもとても大変なことでした。「ローズ・・」で慎重にバランスをとって踊っておられた牧阿佐美さんの姿を覚えています。「ローズ・・」の魅力を知り、「眠り・・」が大好きになった舞台です。 |
1970 東京文化会館 |
アラ・シゾーワ 東京バレエ団 |
東京バレエ団への客演。とても可愛らしいオーロラでした。でも、やや不調だったようです。「ローズ・・」のバランスも手を途中までしか上げず物足りなく感じました。映画のようにはいかなかったようです。 |
1971 東京文化会館 |
小林紀子 東京シティバレエ団 |
スラッとして優雅なオーロラ姫。とても上品な上に華やかでした。ただ「ローズ・・」では、バランスが心許なく、ハラハラと手に汗を握った記憶があります。でもこれがかえって、オーロラ姫の初々しさを感じさせ、真剣な表情で必死にバランスをる姿がなんともいじらしく、二日目も続けて見に行きました。「ローズ・・」を踊り終えてホッとした美しい笑顔は、今もはっきり覚えています。このあと間もなく若くしてやめてしまったのが惜しい気がしました。 | 1972 東京文化会館 |
ノエラ・ポントワ 東京バレエ |
東京バレエ団への客演。小柄でほっそり繊細なオーロラ姫。「ローズ・・」のバランスは長くうっとり。フランス人なのに、どこか日本的な感じのバレリーナでした。 |
1972 厚生年金会館 |
マーゴ・フォンティ−ン 東京バレエ |
東京バレエ団への客演。「ローズ・・」が終わってボーとして力が抜た感じでした。時間が止まったようなバランスに、はっと息をのみました。またパドドゥも素敵でしたが 相手の永田さんをリードしている位でした。貫禄ですね。 | 1974 東京文化会館 |
メール・パーク ロイヤルバレエ |
ロイヤルバレエの日本公演。お茶目な娘役が多いメールパークとしては珍しいオーロラです。素晴らしいテクニックだった記憶があります。 |
1975 東京文化会館 |
コムリョーワ キーロフバレエ団 |
コルパコワが目当てだったのにコムリョーワでショックでした。高いお金を払ったのに。「ローズ・・」のバランスは途中までしか手をあげず今一でしたし、第三幕パドドゥも記憶に残っていません。 |
1998 東京文化会館 |
吉岡美佳 東京バレエ団 |
吉岡さんのオーロラ初挑戦。相当緊張しておられたようですが、気品があり素敵でした。「ローズ・・」のバランスは、よくぞ頑張ってくれたと嬉しくなりました。マラーホフとのパドドゥも息がぴったりでした。「ローズアダージョがすごかった。あんなに踊れるダンサーだったのか・・」(長野由紀氏)、「ポアントのバランスは素晴らしかった」(三浦雅士氏)と、評論家諸氏も絶賛。 |
2000/11/23 ゆーぽーと簡易保険ホール |
吉岡美佳 東京バレエ団 |
吉岡さんのオーロラ再挑戦。理知的で一層の気品にあふれ、二年前の初舞台の時のような緊張もとれ、一回りも二回りも大きく成長した感じです。息を呑む「ローズ・・」のバランスは、アチチュードのまま時間が止まったよう。また「マラーホフとのパドドゥ」もため息が出るくらいの美しさでした。 |
2001/12/24 神奈川県民ホール |
岩田唯起子 日本バレエ協会 |
(日本バレエ協会神奈川支部公演)岩田さんはほっそりとしたシルエットがとても美しい舞姫。スリムなせいか、少し弱々しく感じたところもありましたが、とてもしなやかで、気品に溢れ、オーロラ姫のイメージにぴったりでした。ローズアダージョのバランスは、もう少し頑張ってほしかったものの、しっかりアンオーまで手を挙げてとても美しいポーズでした。 |
2002/11/23 ゆーぽーと簡易保険ホール |
ヴィヴィアナ・デュランテ K-バレエ |
ローズ・アダージョのバランスは全く危なげがなく華やか。王子たちのサポートが不要なくらい。最初も、そして終盤のプロムナードの時も、3人目の手を離して、アンオーに上げたままずっと長くバランスをとり続け、4人目の手に一切触れず、そのままフィニッシュのアラベスクに持ち込みました。 ただ2幕、3幕は淡々とした踊りで、感情の高まりが感じられなかった。ミスなく、ただただ踊ったという感じがして、なんとなく物足りなかった。 |
収録年 収録地 |
主演 団体 | 全幕/抜粋 | 媒体 | 感想等 |
1964年 キーロフ劇場 |
アラ・シゾーワ キーロフ・バレエ |
全幕 | VHS | 16才のオーロラをとても可愛く演じています。シゾーワはローズアダージョでは力の配分が上手で、長く美しいバランスにうっとりです。ただ映像が不鮮明なのが残念です。王子のソロビエフも素晴らしいのですがこの後すぐに癌で亡くなってしまいました。 |
1972年 カナダ国立バレエ |
ヴェロニカ・テナント カナダ国立バレエ |
全幕 | LD | ヌレエフの「眠り・・」です。ヌレエフの凄さが光ります。テナントは「ローズ・・」のバランスはとても長い、でも16才のプリンセスの可愛らしさと気品に欲しい。ローズアダージョもグラン・パ・ド・ドゥも表情が固いのが気になりました。 |
1982年 キーロフ劇場 |
マリセ・エガッセ キーロフ・バレエ |
全幕 | VHS | フェルナンド・ブフォネスがデジレ王子を踊った「眠りの森の美女」のビデオです。エガッセは、あまり若くないようで、かなりの緊張なのか、オーロラの出からローズアダージョは、表情がかなりこわばったような感じです。 ブフォネスの踊りは見事です。ジャンプも高いし、回転の着地も安定しています。 |
1983年 キーロフ劇場 |
イリーナ・コルパコワ キーロフ・バレエ |
全幕 | LD | 堂々たるオーロラ姫ですが、年齢のため、贅沢でしょうが、もう少し可愛らしさがあったらなと思いました。ローズアダージョのバランスはちょっと物足りない気がしましたが、グラン・パ・ド・ドゥは手慣れたもの。さすがです。 |
1989年 キーロフ劇場 |
ラリッサ・レジュニナ キーロフ・バレエ |
全幕 | LD | 撮影当時16歳のフレッシュなオーロラ姫。やや表情硬く、ぎこちなさがあるものの可愛らしい踊りです。ローズアダージョのバランスはアンオーまで手を上げて欲しい。ややもの足りない気がしました。贅沢でしょうか。 |
1986年 東京文化会館 |
森本由布子 日本バレエ協会 |
1幕〜 | VHS | 森本さんの20歳頃のオーロラ初挑戦。「ローズ・・」のバランスの一人目でヒヤッ、でも頑張ってバランスを保ちました。懸命な踊りに感動、思わず「頑張って!!」と叫びたくなります。グラン・パ・ド・ドゥでは、パートナーの好リードに支えられて、のびのびと踊っていました。 |
1989年 ボリショイ劇場 |
ニーナ・セミゾロワ ボリショイ・バレエ |
全幕 | LD | セミゾロワはすこし荒削りのようで、もう少しお姫様の上品さが欲しい気がしましたが、映像も綺麗でボリショイの「眠り・・」を楽しめます。 |
1990年 キエフ劇場 |
アンナ・クシネリョワ キエフ・バレエ |
全幕 | LD | キエフ・バレエの日本公演の録画。クシネリョワは大柄でオーロラ姫にはチョット?と思ってしまいます。バランスの安定感も今ひとつでした。ただ映像はとても綺麗です。 |
1992年 マリンスキー劇場 |
アスィルムラートワ キーロフバレエ |
全幕 | VHS | ローズのバランスは、不安そうな険しい表情。でも、踊りは素晴らしい。一般にロシアのバレリーナは、ロイヤルなど西欧に比べバランスを長く保たないのですが、このアスィルムラートワは、懸命に頑張って、長〜いバランスを披露しています。王子の手を握っている時は、支えの腕がかなりギキギクと揺れて、かなり苦労しているようだが、手を離して独り立ちのポーズでは、ピタッと決めました。必死に難しい技に挑んでいる彼女の険しい表情には感動を覚えます。 |
1994年 コベントガーデン王立歌劇場 |
ヴィヴィアナ・デュランテ ロイヤルバレエ |
全幕 | LD | 小柄なデュランテがとても可愛らしいオーロラ姫を演じています。ローズアダージョのバランスの良さは驚異的!。サポートが要らずにずっと立っていられるくらい。終始柔和な表情失わないのも立派です。グラン・パ・ド・ドゥも、丁寧でとても上品な踊りです。 |
1994年 東京文化会館 |
草刈民代 牧阿佐美バレエ |
全幕 | VHS | 草刈さんのオーロラは、伸びやかな肢体にほのかに色香を感じさせます。「ローズ・・」のバランスでは、いまにも壊れてしまいそうなガラスのような心許なさに、そっと支えたくなる不思議な魅力を感じさせます。グラン・パ・ド・ドゥでは、モナホフとの呼吸が今ひとつで、表情がやや硬いのが気になりました。 |
1997年 新国立劇場 |
吉田 都 新国立劇場バレエ |
全幕 | VHS | 吉田さんは、終始にこやかに、汗びっしょりかいての熱演です。ローズのバランスも素敵ですが、もう少し頑張って欲しいと思うのは贅沢でしょうか。パダクシオンでは、普通2回転位のピルエットを、6回転も決めて拍手を誘います。プリマの存在感と、しなやかさを併せ持った素晴らしいオーロラ姫です。 |
1996年 東京文化会館 |
吉田 都 日本バレエ協会 |
全幕 | VHS | ふっくら可愛らしい吉田さんのオーロラ姫。ローズのバランスはやや不調なのか、表情も固く少し苦労しているようでした。熊川哲也はとても巧いと思いますが、女性のサポータとしてはチョットと思ってしまいました。 |
1999年 パリオペラ座 |
オレリー・デュポン パリオペラ座バレエ |
全幕 | VHS | デュポンは、本当に美しかった。ステージにパッとバラが咲いたよう。 でも、何故かなんとなく重く感じられました。第1幕では、大人っぽい感じが漂い、16歳のオーロラの可愛らしさに欠けている気がしました。ローズアダージョのバランスはばっちり決まって、とてもすばらしいものでした。 |
1998年 日立市公会堂 |
下村由理恵 日本バレエ協会 |
抜粋 | VHS | 下村さんは初々しくて上品で、指の先まで優雅でした。「ローズ・・」のバランスでは、3人目から4人目まで、サポートの手に触れず、バランスをキープして、フィニッシュのアラベスクへとへと繋げていったのです。ハラハラするほど大きく揺れながらも必死にバランスを取り続ける由理恵さんの努力、感激です。 第三幕は、ご主人の篠原聖一さんのサポートを信頼しきって、パ・ド・ドゥはこうでなくちゃと思わせる微笑ましい踊りです。 |
1999年 フェスティバルホール |
堀川美和 日本バレエ協会 |
全幕 | DVD | (日本バレエ協会関西支部公演)おそらく堀川美和さんはオーロラ姫は初演なのでしょう。緊張が感じられました。ローズアダージョ後半のプロムナードで王子に支えられて一回転するとき、一人では立っていられないという心許なさすら感じられ、ハラハラしましたが、思い切ってアンオーまで腕をあげて必死にバランスをとる姿は立派。歯を食いしばって懸命に難しい技に挑むダンサーの姿、感動します。 |
1999年 フェスティバルホール |
楠本理恵子 日本バレエ協会 |
全幕 | DVD | (日本バレエ協会関西支部公演)とても落ち着いて、「ローズアダージョ」でも、バランスはゆったり、余裕です。ベテランのダンサーでも緊張するという「ローズアダージョ」、終始笑みを絶やさずに踊り抜いたのはさすがだと思います。しかも、バランスの時、終始観客に視線を向けていたのは偉いと思います。ただ、バランスをとった時、腕を肩の高さくらいまでしか上げなかったのはチョット残念。アンオーまで腕をあげて欲しかった。 |
2001年 東京文化会館 |
アナニア・シヴィリ ボリショイ |
抜粋 | VHS | ローズアダージョ付の第三幕。シヴィリは堂々たるオーロラ姫です。ローズアダージョのバランスの長さに仰天。プロムナード最後の3人目、ポアントのバランスは10秒以上もビクともしません。観客は拍手喝さい、大喜びですが、私は、ここまでやるとやりすぎで感心しません。バレエは芸術です、アクロバットではありません。 |