ずっと心の中で暖めていた 煩悩 計画を全て実現すべく
仕事も段取りをつけ、長期休暇を取り、予算も捻出して
きっぷを手に握りしめて、屋久島に向けて旅に出ました。
たびてつ史上、最長の(個人)旅行記となりますが、お好きな箇所からご覧下さい。ぺこり。^^*)
(*)ぼっけもん:鹿児島弁で(??) がんこ者、偏屈な人という意味だそうです。
空港名 | 発着時間 | 便名 | コメント |
羽田 | 08:45 | JAL 393 | およそ3年ぶりに飛行機に搭乗します。どきどきわくわく。^^) |
鹿児島 | 10:35 | 同上 | (鹿児島発)屋久島行きの飛行機との乗り継ぎが悪く次の便まで2.5時間待ちぼうけです。 |
鹿児島 | 13:00 | JAC 075 | とうとう念願(その1)のYS-11ちゃんとのご対面です。 |
屋久島 | 13:40 | 同上 | 気流で揺れる度に機体が軋み、ヒヤヒヤしましたが、無事到着しました。 |
宮之浦 | 14:30? | タクシー | YS-11ちゃんの撮影に夢中になって、バスに乗り遅れたのでタクシーで宿に移動します。 |
バス亭名 | 発着時間 | 便名 | コメント |
宮之浦 | 05:02 | 屋久島交通 | 荒川登山口(縄文杉)行きは、なんと一日一往復しかも早朝しかありません。^^;;) |
荒川登山口 | 06:30? | 同上 | 南国とはいえ、さすがに早朝は寒いです。ブルブル。^^;;) |
縄文杉 | 11:00 | 徒歩 (登山道) |
汗をかきながら、遂に世界遺産の縄文杉(念願その2)に対面。 |
荒川登山口 | 15:30 | 徒歩 (登山道) |
帰りのバスの時間まで、かなり待つことになり、地ベタでゴロリとお昼寝します。 |
荒川登山口 | 17:00? | 屋久島交通 | 途中、お猿さんやシカさんに見送られながら、人のいる街に戻ります。 |
宮之浦 | 18:30? | 同上 | 宿泊地に到着。少し休憩して夜の街に繰り出します。^^;;) |
地名 | 発着時間 | 便名 | コメント |
宮之浦 | 07:00 | レンタカー | 前日に借りておいたレンタカーで、今日は気の向くまま、ぶらりと島内散策します。 |
千尋滝 | 07:30? | 同上 | 遠くから眺めても雄大な滝にびっくり。 |
モッチョム岳 | 07:40 | 同上 | まさか、この後、特殊訓練さながらのハードな登山になろうとは。 |
モッチョム岳 | 13:00 | 同上 | かろうじて下山。後日、飲み屋さんで伺った所、恐ろしい場所である事が判明。^^;;) |
ぽん・たん館 | 13:20 | 同上 | 喉が渇いたので、ここで飲み物やお土産を購入。 |
トロオキの滝 | 13:30 | 徒歩 | とどろきの滝が訛って、命名されたらしいです。 |
屋久杉自然館 | 13:50 | レンタカー | 喉を潤したら、今度は空腹を満たすべく、屋久杉自然館にゴー。 |
紀元杉 | 15:00 | 同上 | 狭い道をタクシー、バイク、観光バスが頻繁に行き交う中、紀元杉(念願その3)に到着。 |
屋久杉ランド | 15:30 | 同上 | 時間が足りなくなったので、猛スピードで敷地内をくまなく散策します。 |
宮之浦 | 18:40 | 同上 | 無事に宿に到着。さ〜て、今夜も呑むぞう。(笑) |
地名 | 発着時間 | 便名 | コメント |
宮之浦 | 07:00 | レンタカー | 今日もレンタカーを借りて、屋久杉見物を続けます。 |
白谷雲水峡 | 07:30 | 同上 | もののけ姫の舞台のモデルになったそうですよ。 |
平野 | 14:00 | 同上 | お昼ご飯は、茶房ひらのさんで。 |
平内海中温泉 | 15:10 | 同上 | 旅のライダーや地元の老人の皆さんとの情報交換の場でもあります。 |
大川の滝 | 16:20 | 同上 | 壮大な滝に暫し、呆然。 |
屋久島灯台 | 17:10 | 同上 | 見渡す限りの水平線に心が洗われるようです。 |
いなか浜 | 17:30 | 同上 | 海亀の産卵地というだけ、あって、とてもきれいな砂浜です。^^) |
ガジュマル園 | 17:50 | 同上 | 辺りは暗く、風も強くなり、叩きつける様な雨も振ってきました。 |
宮之浦 | 18:10? | 同上 | この日は祭日の為、ガソリンスタンドが早々閉店で危うく給油ができなかった所です。 何はともあれ、屋久島一周(念願その4)の成就出来て、ほっとしました。^^;;) |
−2003年 3月22日(土)−
駅名 | 発着時間 | 便名 | コメント |
宮之浦港 | 10:20 | トッピー2号 | 帰りは、ジェットフォイル・トッピー2号を使い(念願その5)鹿児島市内に上陸し寄り道します。 |
鹿児島港 | 13:00? | 同上 | 久々の鹿児島(市内)ですが、汗ばむ程の暖かさですね。 |
鹿児島港 | 13:10? | バス | 屋久島の民宿で知り合った若者とは、ここでお別れです。気を付けてね。^^) |
こむらさき | 13:25? | 同上 | 豚とろさんが売り切れだったので、気を取り直して、こむらさきさんにゴー。 |
むじゃきっこ | 14:10? 〜14:35 |
同上 | 巨大な白熊に果敢に挑戦。(念願その6・笑) |
天文館? | 15:20?? | 鹿児島市電 | 久々に路面電車に乗れて(念願その7)思わずニコニコさんモードに突入です。(笑) |
西鹿児島駅前 | 15:30 | 同上 | 久々にJR西鹿児島駅を訪問しましたが九州新幹線開業に向け 大きく変貌を遂げようといています。 |
西鹿児島駅前 | 17:20 | バス | 疲れたので、少し早めに鹿児島市内を後にします。またね、南国の街。^^) |
鹿児島空港 | 18:20 | バス | かなり日差しが強い事も有って汗かきまくりです。ビールが美味しいです。^^) |
鹿児島空港 | 20:40 | JAL 398 | イラク戦争が勃発し、種子島もテロの対象との事で、鹿児島空港も厳戒態勢でした。^^;) |
羽田空港 | 22:10? | 同上 | 疲れて寝ていた為、羽田に着いたのに気づきませんでした。 東京の天候は小雨で少し肌寒かったです。^^;;) |
羽田空港 | 22:35 | 京急バス | 手荷物を受け取って、横浜行きの高速路線バス乗り場に向かいます。 |
YCAT (横浜駅) |
23:10? | 同上 | 高速道路での事故渋滞を抜け、やっと横浜駅に着きました。夢の様な旅もおしまいです。 |
2003年3月18日、鹿児島空港の出発ロビーで缶ビールを呑みながら黒豚コロッケ(おつまみ用2個\300-)を頬張る男がいた。
男の名は、ゆう。常に生き遅れの人生を歩む男は、鹿児島空港での飛行機の乗り継ぎにも乗り遅れていたのだ。
10:45発の073便の次は、13:00発の075便。2時間強の暇を持て余し、酒をあおり、小説を読むしかなす術が無いのである。
これは、しょんぼり人生を突き進む一人の男の旅行記である。えーっくす。(笑)
10:45発屋久島空港行き に乗り遅れました。 (鹿児島空港にて) |
ちびりとやりましょうかね。 (鹿児島空港にて) |
バスに揺られて YS-11の待つ滑走路に来ました。 (鹿児島空港にて) |
・・・と、おバカな前置きはこのくらいにして、今回の屋久島旅行にはいくつかの目的があり、最初の目的が、YS-11ちゃんです。
1957年 財団法人 輸送機設計研究協会により基礎設計が行われ、その後、1959年に設立された日本航空機製造株式会社により
抜本的な設計の見直しを図り、1960年、試作1、2号機が完成。更に試作機で発覚した方向舵の効きが悪く、更に飛行中の安定性が無い
という致命的欠陥を知恵と努力で克服し、1964年、運輸省(現・国土交通省)の認可を得て、大空に羽ばたいた純国産の旅客機です。
設計値の6倍の時間(マージン)を費やして、耐久性の実証試験を行った事が功を奏して40年を経た現代も現役で空を飛び続けています
が、押し寄せる世代交代の波には勝てず、2006年までに引退が決まっている為、今のうちに乗っておきたいという私の野望を
誰が止める事ができましょう。否、出来ますまい。(苦笑)
おっと、握りこぶしと共に熱弁を振るっていたら、搭乗時間を迎えました。
空港専用バスに乗りYS-11ちゃんの待つ滑走路の奥に向かいましょう。
ロールスロイス社製のダート10です。 | 左右各2列のレイアウトです。 | さて座りますか。 |
強い風と熱気が織りなす蜃気楼の中、バスを降り滑走路に立つと・・・います。YS-11ちゃんが。機体番号を見るとJA8763。
かつて、えらぶ号と命名された機体は1970年の製造当時YS-11A-200型でしたが後にYS-11A-500型に改造。
左右の翼に搭載されたエンジンも、ロールスロイス社製ダートMk542-10JからMk542-10K(2,305HP×2基)に換装されています。
ジェット機全盛の時代にひっそりとローカル路線で健気に頑張る姿を一目見て、涙腺が緩むの私だけでしょうか。
さあ、そろそろ離陸時間が迫ってきたのでタラップを上り、搭乗致しますか。
機内は左右2列ずつの座席配置で幅が狭く、前後の間隔も狭く、更に老朽化が進んでいる為、決して快適とは言えませんが
長い年月、多くの旅行者を各地で運んだ歴史が染み込んでおり、重厚な風格が醸し出されています。
翼の付け根に位置する席に座り、暫くするとプロペラがキュンキュンと回りはじめました。
まるで壊れかけの洗濯機の脱水状態の様なプロペラ音もオクターブを上げ、少しずつ滑走路を滑り始めます。
機内にはビデオやテレビモニターが無い為、スチュワーデスさんが自ら救命具を使い、乗客に安全対策を実演している間に
車輪が地上を離れ、離陸成功。高度を上げていきます。
眼下に錦江湾を臨みます。 | 短い空の旅もおしまいです。 (屋久島空港にて) |
また会おうね。 |
ジェット機の速度にすっかり慣れた筆者にはターボプロップ機がハエが止まる程の歩みに感じ、更に気流に翻弄される度に
機体がミシミシと軋む音を間近で聴き不安を感じますが、YS-11ちゃん必死の頑張りで錦江湾を越え
東シナ海と太平洋に挟まれた海上を渡る事、約40分、透き通る様な青い水に囲まれた屋久島空港の滑走路が見えてきました。
潮風が強く、若干ふらつきながらも、なんとか着陸に成功。純国産のプロペラ機での小さな旅はおしまいです。
ひょっとしたら最初で最後のYS-11の旅かと思うとタラップを降りても、名残惜しくてシャッターを押す手にも力が入ります。
・・・とカッコよくキメて、屋久島空港を去ろうと思ったら、宮之浦行きのバスが発車してしまっていたのは、ちょっとだけナイショです。
バスの運行本数が余りに少なく、タクシーを使って民宿に向かい、予想外の出費がかさみましたとさ。とほほ。
料金 | 鹿児島空港〜屋久島空港間 大人\11,370-(片道)/\20,460-(往復) |
問い合わせ先 | 日本エアコミューター |
ホームページ | http://www.jac.co.jp/ |
島内の数少ない移動手段なのですが、運行本数も数少なくて、正直とても不便です。
限られた時間を有効に、自由気ままに移動したい。
そう思い、3/19の夕方、宿のある宮之浦周辺のレンタカー会社の中で、軽自動車があるマツダレンタリースさんにゴー。
とのご厚意を得て、借用させて頂きました。
余談ですが、今回借りたレンタカーに「ヤックル号」と勝手に命名したのは、ちょっとだけナイショです。(笑)
往路が空の旅なら、復路は海の旅にしたい。旅人なら誰しも思うところではないでしょうか?(笑)
というワケで屋久島を離れる際に選んだ交通手段は、超高速水中翼船トッピーちゃんです。
鹿児島港〜種子島港/屋久島港を最高時速 約80km/h、2時間35分(種子島経由時)で結ぶ高速船です。(定員265名)
船内放送で船長が「飛びます!飛びます!」と言うかな?と期待したのですが残念ながら、それはありませんでした。^^;;)
睡眠を取る事で若干、疲れを癒した筆者は、残されたわずかな時間を鹿児島市内で過ごす事に決めていました。
ツアーパック等の貸切の観光バスは頻繁に運行されていますが、通常の路線バスでの縄文杉(=荒川登山道)行きは、なんと1日1往復。
しかも往路である宮之浦→荒川登山道方面は、早朝05:02出発という、ねぼすけさんには辛い運行ダイヤです。^^;;)
運賃も宮之浦→荒川登山道・大人片道\1,360-(往復\2,720-)と決して安くなく、翌日(3/20)にはストライキも控えていたので
3/20以降はレンタカーを使わざるをえませんでした。
縄文杉行きの路線バスは
1日1往復のみです。
(明け方の荒川登山口にて)
翌日(3/20)、早朝からレンタカーを12時間利用したい旨を告げると
元々、夜は呑み歩く事を想定し、日中の12時間しか自動車の運転が出来ない(しない)筆者にとっては嬉しいサービスです。^^*)
(職員の人手不足の為、他の営業所で行っている利用当日の宿までの送迎サービスの代替で、こうしたサービスを行っているとの事。)
最近の軽自動車って、結構車内が広いですね。
(ヤクスギランドにて)
名称 マツダレンタリース宮之浦港営業所 住所 〒891-4205
鹿児島県熊毛郡上屋久町宮之浦1200-1営業時間 08:00〜19:00 料金 軽自動車(SSクラス) \4,500-(12時間利用)
※別途、免責補償料(\1,000-)が必要です。(任意加入)
※ガソリン代は自己負担です。(\1,200-くらい)電話 09974-2-2401 ホームページ http://www.coo.ne.jp/rentacar/mazda/okinawa/miyanoura.html
ちなみに ”トッピー”とは、鹿児島弁で”飛び魚”を意味します。^^)
前日、民宿で相部屋となった少年と共に宮之浦港からトッピーちゃんに乗船します。
期待を裏切れ、打ちひしがれた筆者は、疲れも溜まっていた為か乗船時間をほとんどを睡眠に費やしたのは、ちょっとだけナイショです。
鹿児島港で下船と共に少年と別れを告げ、天文館、西鹿児島駅を散策しますが、それはまた別の機会にお話しする事に致しましょう。
往路が空なら、復路は海ですよね。(笑)
2F建ての船内です。
鹿児島港に向かう途中
1号ちゃんとすれ違いました。
料金 鹿児島港〜屋久島港間
大人\7,000-(片道)問い合わせ先 いわさきコーポレーション株式会社 電話 予約センター(個人用) 099-255-7888
鹿児島営業所 099-223-4251
宮之浦営業所 09974-2-0034
安房営業所 09974-6-3399
屋久島散策の1日目は、眠い目をこすりながら朝早くバスに揺られ、荒川登山口に到着。
荒川登山道ですが、トロッコの線路が敷設されており、枕木が歩幅を狭めて歩くづらいのですが、小さな洞窟や清らかな湧水
大正12年に総延長16kmのトロッコが敷設され、森林の伐採が本格化し、作業に携わる人々の増加に伴い、その子弟の為に
元は、小杉谷事業所(伐採、製材所)があった休憩所のひさしの下にボタンを見つけたのでポチっと押してみましょう。
(小杉谷小・中学校校歌 作詞:菅原杜子雄)
当時の授業の時に録音したものでしょうか?
この子達は、今どんな大人になったのだろう? 親となってその子供達に何を伝えているのだろう?
小杉谷小・中学校を後にして、途中、トイレ休憩を挟み、引き続きトロッコの線路の上をてくてくと歩くと右手前方巨木が見えてきました。
しかも巨木の根本は、空洞がぽっかりと口を開けています。この不思議な構造の三代杉ですが、1500年に倒れた最初(初代)の
三代杉を出発した我々探検隊は、再びトロッコの線路を踏みしめて歩き出しましたが、しばらくすると橋の袂で
余談ですが、道中、数ヶ所、清流と交差する地点がありますので、試しに手をすくって飲んでみて下さい。
翁杉を通過してウィルソン株に辿り着きました。
余談ですが、ここでの休憩時間中、同行している学生さん達が、おもむろにジャンケンをはじめたので眺めていると
まあ、それも面白いかな、と思って放っておく事にしたのは、ちょっとだけナイショです。
ウィルソン株、大王杉を経て、屋久杉観賞第一日目も大詰め、夫婦杉までやって来ました。(大王杉は写りが良くない為、ボツに。^^;;)
荒川登山口を出発して5時間弱。本日の最終目標にやっと辿り着きました。
年間5万人は屋久島に訪れるという観光客の多くがこの縄文杉に訪れる為に、根本が露出し、更に心ない登山者のいたずらで
春先とはいえ、暖かい陽射しが織りなす木漏れ日が心地よく、いつまでも、ぼーっとしていたいのですが
下山途中、翁杉を下り、三代杉に向けトロッコの線路を歩いていると、ディーゼル音が山間をこだましているではありませんか。
荷物を積んだ貨車を牽引しながら、ゆっくりと登る小さなディーゼル機関車にシャッターを切る手も素早く動き、疲れも吹き飛びます。
さて翌日はどこに行こうかな?(本当に何も考えていない筆者なのでした。)
縄文杉を訪ねる旅を終え、一夜明け、本日からはレンタカーを使い、早朝から気ままに出発。
宮之浦を起点に海岸線を南下しながら、思いつきで目指したのは、麦生に近いモッチョム岳です。
モッチョム岳の麓の駐車場で車を止め、背伸びをして遠くに目を向けると谷底に流れているのが千尋の滝です。
千尋の滝を眺め、鋭気を養った筆者が本日、最初に登るのがモッチョム岳です。
そう思い、リュックを車に置き、水も持たずに手ぶらで登山口に踏み込みます。
鼻歌まじりに歩くとすぐ急流の河原が視界に広がっています。
水面を跳ねる飛び石のように、岩から岩に飛び移り軽々とステージ1をクリアしパワーアップキノコをゲット。(意味不明)
一時間半ほど歩き続け、やっと万代杉に到着。ここで暫し休憩。喉も渇いていますが水が無いので我慢するよりほかありません。
少しでも多くの屋久杉を見たい。
山頂付近にあるというモッチョム太郎をこの目に焼き付けたい一心で登山を再開しますが高低を繰り返し、ジグザグとした道は
少し気持ちが和らいだところで、目と鼻の先に見える頂上を目指そうとしましたが、無い。
・・・あ、モッチョム太郎を拝むのを忘れました。それくらい疲労困憊だったという事で・・・
(追伸)その夜、宮之浦の呑み屋でマスターと雑談をしていたら
3月の半ばとはいえ、気候の温暖なこの島でマムシが冬眠から目覚めていないとは断言できない事を考えると
モッチョム岳の中腹に位置する樹齢3000年の屋久杉です。
屋久島の南部、麦生と原の間にある落差6m程度の小さな滝です。
命からがらモッチョム岳から下山し、車で麓に降り、JA直営の物産館である「ぽん・たん館」の駐車場に車を置き
特筆すべき点は、海に直接落ち込んでいる事とその流れ込む水の音の大きさです。
「ぽん・たん館」で喉を潤し、屋久杉自然館で空腹を満たし、再びレンタカーで、ゆっくりと上に上にと走ること1時間程で紀元杉に到着。
霧の立ちこめる林道を車でゆっくりと元来た方向に下る事、30分で辿り着いたのがヤクスギランドです。
元々、屋久杉はご神木として崇められ、江戸時代まで伐採される事はありませんでしたが、地元の儒学者 泊如竹(1570〜1655年)が
時計を見ると16:00を回り、薄暗くなってきたので、千年杉、荒川歩道を歩き、小花歩道はめぼしい杉が無い為に割愛し
時間が無い。その焦りが迷走を招き、見るべき場所を通過し沢津橋に筆者を誘った為、慌てて引き戻り、三根杉、母子杉、天柱杉
そして最後の関門、くぐり杉を通り抜けると、レンタカーの待つ駐車場に17:00頃、到着。
−3月21日付けの見るに続きます。−
屋久島の旅も、今日が最終日。主な山や屋久杉は、あらかた制覇したので、海を見てのんびりと過ごそうかと出発したのですが・・・。
今日もレンタカーで、時間に余裕を持って、07:00出発、お猿さんのいる山道を30分ほど走ると着いたのが白谷雲水峡です。
豊かな水をたたえる白谷川沿いに整備された遊歩道から逸れ、少し上がった所にあるのが樹齢3000年の弥生杉です。
ここから林道となり、少し道が険しくなりますが、三本足杉、三本槍杉、奉行杉を目に焼き付けながら、どこまで散策すべきか迷いました。
そんな迷いの中、下山してきた本格的な装備の登山者とすれ違ったので、伺ってみました。
この一言で、迷いは樹海にポイ!(笑)筆者の挑戦者魂に火がついたのは言うまでもありません。(笑)
白谷雲水峡を歩き始めて、およそ2時間。整備された遊歩道をはずれ、本格的な登山道を分け入りズンズンと突き進んできました。
白谷小屋を通過して、(もののけ姫の劇中の)シシ神の森のモデルとなった空間を歩くこと1時間、最深部である辻峠まで来ました。
有力な情報を聞き、黙って見過ごす筆者ではありません。
木々の枝に結わえられた赤いリボン以外に道標が無い急峻な坂道を、女の子達に心配されながら、よろよろと登ると
太鼓岩を降り、タタラ場(平野)で薬膳料理を食べ、タタリ神の呪いは癒されました。(意味不明)
細い路地を海に向けて更に突き進むと「レンタカーの駐車禁止」と立て札のある駐車場を見つけ、迷いましたが、こちらも強行突入。
小さな防波堤の付け根が、温泉の入口となっており、ここで靴を脱ぎ、寄付金(??)\100-を投じ防波堤の突端にゴー。
平内海中温泉から車で海岸線を時計回りに進み、約30分。進行方向右側にある細い路地に入り5分程の所にある落差88mの滝です。
屋久島一周の旅も佳境になってきました。
海上保安本部第十管区(鹿児島海上保安部)に所属するこの灯台は明治30年1月10日に灯火以来、島の最西端・水田岬から
青く染まる大海原を小さな漁船の航跡が白い弧を描き、沖には遠く口永良部島が霞んでおり幻想的な風景ですが
屋久島灯台を後にし、西海岸沿岸の道もだいぶ広くなり走りやすくなってきました。
レンタカーでの屋久島一周
屋久島での慌ただしい3日間もあっという間に過ぎ、最後の夜は、民宿の御主人の計らいでカワハギの鍋と地元の焼酎をご馳走になり
細々と営まれている漁業と屋久杉見物を中心としためぼしい観光以外に収入源の見込めない屋久島。
ガラにもない事を考えながら、翌朝の舟で島を後にした筆者なのでした。−おしまい−
登山道が分からなく不安だったので、同じ宿に宿泊していた学生さんグループとご一緒させて頂きましたが
そのうちなんとかなるだろう〜と鼻歌まじりに歩き始めたのは、ちょっとだけナイショです。(笑)
冒険気分満点です。
至る所、水がわき出ています。
巨大な岩が横たわる河原です。
そして吊り橋など目まぐるしく変わる風景が楽しくて、疲れを忘れかけていたところに廃校を発見。
廃校の少し先の休憩所で腰を下ろす事にします。
ここ小杉谷に小学校 兼 中学校を開校し、昭和30年代には最盛期を迎えたものの、その後、自然保護の機運が高まり
屋久杉の伐採の取りやめと共に昭和45年、廃校となったそうです。
今は児童の笑い声は聞こえません。
このボタンを押すと。
屋久の八重嶺(やえね)の山ふところに
われら生まれて故郷を愛す
この山この谷この川この水
豊かにきびしき故郷を愛す
ピアノの伴奏と共に子供達の歌声が休憩所の天井に吊り下げられたスピーカーから雑音混じりに流れ出しています。
休憩所には、トロッコの荷台に乗って通学する風景や校庭を元気よく駆け回る子供達の写真が掲げられ
当時の様子を我々登山者にわずかに伝えるのみです。
そんな思いに耽っていましたが、休憩時間もここまで。また更に登山を続けることに致しましょう。
(トイレは、道中、この一カ所しかないので、ご注意を。)
樹齢1200年の木の上に、また別の杉が実り(樹齢1000年)、その二代目の木を350年に伐採した後に、更に三代目の現在の巨木の本体
が成長しているという三層構造で、初代の杉の部分が少しずつ朽ち果て、空洞が広がっているという次第です。
大自然の生命力の強さを感じずにはいられませんね。
三代杉です。
朽ち果てた根の上に次の命が育っています。
大株歩道入口という立て札を見つけましたが、ここからは急な上り坂となり、肩で息をしながら、更に歩き、やっと翁杉に到着。
樹齢 約3000年、幹の周囲 約12m、樹高 約27mと麓の杉と比べて一回り大きいですね。ここから更に巨大な杉が目に付く様になります。
この橋の袂からトロッコの線路を離れ
大株歩道を登りますが道が険しくなります。翁杉です。
空のペットボトルを用意するといいですよ。
まさに甘露というべき、冷たくて美味しい清水を味わう事ができますよ。(お腹の弱い方は無理に飲まないで下さいね。)
私は大丈夫だったので、空のペットボトルに汲んで持ち歩きました。^^)
1914年(大正3年)にウィルソン博士によって発見された推定樹齢3000年の屋久杉の切り株です。
(写真中の登山者と比べて、どれだけ大きな切り株か? お分かりになりますでしょうか?)
胸高周囲13.8mの巨大な杉は16世紀頃に伐採されたらしく、屋久島最古の切り株と目されています。
切り株の中は、巨大な空洞となっており、清水が滾々とわき出ており、小さな祠が祀られているので
この先の道中の安全を祈願して、更に登山を続ける事にします。
登山者と切り株の大きさを比べてみてね。
切り株の中は、木漏れ日がさしています。
切り株の中の祠に道中の安全を祈ります。
敗者が、他の仲間の写真を撮影し、本人はそこで写真を撮れないというバツゲームが待ち受けていました。
ゆう 「そんな(意地悪な)事しなくても宜しければ私が皆さんの写真を撮りますよ。」
学生さん達 「いいんです。これがボクらの鉄の掟。旅の思い出なんです。」
・・・負けた女の子一人がしきりに悔しがっていましたけどね。あはは。^^;;)
2つの屋久杉が仲良く寄り添って並んでいる為にこの様な名前になったそうです。
右が「夫」(樹齢 約2000年、胸高囲10.9m、樹高22.9m)、左が「妻」(樹齢 約1500年、胸高囲5.8m、樹高25.5m)との事。
二本の杉が
仲良く寄り添っています。
樹齢7200年(推定)を誇る縄文杉です。通常、樹齢1000年を越えるものを屋久杉と呼んでいますが
その屋久杉の中でも幹は群を抜いて太く、重厚な存在感を醸し出しています。
バスの運転手さん 「7〜8年前までは、直接(縄文杉に)触れたんだけどねえ。」
樹木本来の生命力が弱まった為に、現在は、柵で囲い、またデッキを設け、登山者が根本の土砂を踏み荒らすことの無い様に
保護する事で少しずつ元気を取り戻しつつあると聞き、ほっとした様な、少し寂しい様な複雑な気持ちが去来しますが
ぐっと胸にしまいこんで静かに巨木を見守る事にします。
はるばる来ました。縄文杉に。^^)
圧倒的な存在感です。
帰りのバスに乗らなければならないので、後ろ髪をひかれる想いで、この地を後にします。またね。
ひょっとして・・・少しでも早く前に進みたい気持ちとは裏腹に、足で踏みしめただけでたわむレールと疲れが行く手を阻みます。
同行している学生さんの前では、フツーのオトナのフリをしたい私は、胸のトキメキを内に秘め、足並みを揃え前進あるのみです。
そして予想通り、森林軌道の作業車両とのご対面となりました。
♪ある日、森の中
トロッコに出会った愛らしいですね。
貨車も連れています。
森の奥に消えていきます。
満足するまで撮影し、鉄分の補給も終えたら、学生さん達から置いてけぼりをくらったのは、ちょっとだけナイショです。(笑)
幅400m、高さ200mの巨大な花崗岩の一枚岩の中央に流れ、落差 約60mの大きな瀑布です。
朝のすがすがしい空気を吸って、元気いっぱいに今日も登山をはじめたのですが、まさか、あんな事になろうとは・・・(笑)
遠くから見ても大迫力です。
観光案内所で入手した地図を見ると標高940mとあり、昨日登った縄文杉のある高塚山(標高1,396m)より400m程低いという事になります。
意気揚々と入山です。
登山口の川ですが、いきなり難所です。
45度以上はある
急斜面です。ザイルで岩場を登ります。
しかも大きな岩がごろごろと転がり、対岸に向けてロープが一本張られているのみです。
冒険魂をむくむくと膨らませ、ズンズンと突き進みますが、道は段々険しくなり、あっという間に45度以上の急斜面が立ちはだかります。
(写真だと地味でわかりにくいですが。)めげずに登り続けると、今度は丸い大岩が行く手を阻み、岩場の上に生える細い木から
黒いザイルがぶら下がっています。ザイルにしがみつき、両脚を岩場に交互にかけて乗り越えると、お次は幾重にも連なる螺旋の様な
山道が、筆者の体力をじわりじわりとそぎ取り、疲れも増していく一方です。
苦労して登ったカイ
はあります。思いっきり、やっほーと言ってみました。
頂上制覇を断念しました。^^;)
まさに獣道そのもの。他に登山者がいない、一人きりという不安が疲労感を更に強めていきます。
万代杉を出発して一時間強ほど経て、尾根伝いにかなり上層部に到着。ここからの海の眺めが余りにも素晴らしいので、再び休憩。
ふた昔前の青春ドラマの登場人物になりきって、声を振り絞ってみました。
登山道を示す赤いリボンがどの木を見ても結ばれていないのです。しかも段差1m以上のある岩場を一度降りなくては頂上に行けない。
すっかり憔悴した筆者にとっては、これ以上の我慢と無理は危険と直感が警鐘をしきりに鳴らしている為、これ以上の登頂を断念。
下山途中に見つけた沢で水を手ですくい、一気に飲み干し、渇きを癒し、とぼとぼと麓に戻ったのは、登山を開始してから5時間後。
登山口の立て札を見ると、「モッチョム岳 往復7時間」の文字を見て、改めてこの山の厳しさを知った筆者なのでした。
無事に下山できて良かったと改めて胸をなで下ろしました。
昭和51年に発見されたそうですが、胸高囲8.6m、樹高13.2mと比較的大きく、ここからの海の眺めは良いのでお薦めです。
縄文杉と違い登山道がほとんど整備されておらず、ここに来る観光客も少ない為、あるがままの状態で見たり、触れたりできますが
こちらの記事をご覧になって行かれる方、是非、マナーを守って大切に扱って下さいね。宜しくお願いします。ぺこり。
万代杉です。
とても太い幹です。
万代杉から周囲を見渡します。
歩くこと5分程ですぐに見ることが可能です。
”トローキの滝”とは、”轟きの滝”が訛って命名されたとだけあって、迫力満点です。
屋久島の降雨量は、山岳部で年間8,000mmから10,000mmを記録し、その多くは春先と梅雨の時期に集中し
水が豊富な為、この様な滝もできるという事なのでしょうね。
トローキの滝の入口です。
豪快な音が聞こえます。
標高1,230mの細い山道のすぐ脇に位置する紀元杉は、樹齢3000年、胸高囲8.1m、樹高19.5mの大樹です。
この大樹には、ツガ、ヒノキ、ヤマグルマ、サクラツツジ、オオヤクシマシャクナゲ、アセビ、マルバヤマシグレ、ヒカゲツツジ等の植物が
複雑に絡み合い、重厚な印象を見る者に与えます。しばし静かに眺めた後、霧が立ちこめる中、次なる目的地に向かう筆者なのでした。
紀元杉です。
様々な植物が着生しています。
どっしりとした存在感があります。
厳密には「屋久杉自然休養林(荒川地区)」という270.33haの面積を擁する原生林ですが遊歩道が整備されており、手軽に散策できます。
順路としては、30分、50分、80分、150分の4コースの中から自由に選べますが、負けず嫌いな筆者は、もちろん150分コースを選択。
入口の管理棟で協力金\300-(高校生以上)を支払い、駆け足で巡る事に致しましょう。
吊り橋を渡ります。
渓流(つつじ河原)沿いに
屋久杉が点在します。山紫水明とは、この事でしょうか。
三根杉です。
島民の迷信を払拭し、島津藩に(年貢の代わりに??)献納する事で貧困に喘ぐ島民を救ったそうです。
興味深い事に屋久杉の伐採を推進した泊如竹は、同時に屋久杉の乱開発を諫める様な事も説いていたとの事。
自然と人間のあり方の原点を垣間見る事ができ、感慨深いです。
苔の橋(吊り橋)ごしに、つつじ河原を一瞥すると水面はエメラルドの様な色彩を放っています。
母子杉です。
天柱杉です。
天柱橋は破損しています。
仏陀杉です。
くぐり杉です。
まで全力疾走し激写。通行止めになっている天柱橋で深呼吸し、再び山道を上って、下って全力疾走し、仏陀杉に到着。
この仏陀杉も、縄文杉同様、人々に踏み荒らされ、弱った為に現在は、保護の為のデッキが設置され、直接触れる事は出来ません。
自然に触れたい、癒されたいと私を含め、誰もが考える事ですが、その代償は決して安くはないという事でしょうね。
次の世代の人達にも是非、見ることができます様にと願いながら、シャッターを切ります。
お土産でも買おうかなと思ったらログハウス調の売店は営業終了。職員さんも撤収準備に入った為
泣く泣く車に乗り、一時間半ほどの時間を費やし、人里に戻る筆者なのでした。明日は、のんびり島めぐりしたいなあ〜。
名称
胸高囲
樹高
樹齢(推定)
三根杉
9.3m
26.1m
1,100年
母子杉(母)
9.0m
31.1m
2,600年
母子杉(子)
6.3m
29.5m
2,600年
天柱杉
8.2m
33.8m
1,500年
仏陀杉
8.0m
21.5m
1,800年
料金
(協力金)\300-(高校生以上)
問い合わせ先
ヤクスギランドを美しくする会
住所
鹿児島県熊毛郡屋久町安房187-1
電話
0997-46-3221
標高800m、面積424haを有するこの地域は昭和49年3月に自然休養林に指定され、多くの観光客を迎えています。
何はともあれ、駐車場に車を置き、入口の管理棟で\300-を支払い、早速歩き始めましょう。
山紫水明です。
樹齢3000年の
弥生杉です。さつき吊橋です。
こちらは渡りません。二代大杉です。
空を突き刺す様にそそり立つ弥生杉は、迫力があります。
再び白谷川のほとりに向けて遊歩道を下り、さつき吊橋を渡らずに二代大杉経由で原生林歩道に突入。
三本足杉です。
至る所、渓流です。
奉行杉です。
くぐり杉です。
屋久杉を見るだけなら入口付近だけを回る弥生杉コース(1時間)や今歩いている原生林コース(3時間)等で十分なのです。
一昨日、昨日と歩き疲れて、体中が痛いので、今日は、あまり無理はせずに、のんびりとおいしい山の空気を吸うだけで良いのでは?
でも「もののけ姫」の舞台は、この奥の「太鼓谷往復コース(5時間)」しかないので、アニメファンでもある筆者は非常に悩みました。
この先は樹木の幹も太く、(入口付近である)この辺の森よりも迫力がありますよ。」
鹿を発見。
七本杉です。
至る所、清流です。
こぶが
お猿さんに見えますね。頭のネジが三本くらい緩んだ 迷いを振り切った筆者は、二代くぐり杉、くぐり杉を通過。
途中、野生のヤクシカと至近距離でのご対面で新たな友情を築きながら(ウソ)、白谷小屋、七本杉を突破したのですが
この決断の結果は、次の太鼓谷の節でお話する事に致します。
名称
胸高囲
樹高
樹齢(推定)
弥生杉
8.1m
26.1m
3,000年
二代大杉
4.4m
32m
不明
三本足杉
2.7m
24.2m
不明
三本槍杉
3.9m
25m
不明
奉行杉
8.5m
24m
不明
展望台杉
4.9m
18m
不明
七本杉
8.3m
18m
不明
料金
(協力金)\300-(高校生以上)
問い合わせ先
大自然緑の会(上屋久町役場)
住所
鹿児島県熊毛郡上屋久町宮之浦1593番地
電話
0997-42-0100
樹木が鬱蒼と生い茂り、湧き水が登山道を湿らせて悪路と化していますが、空気が澄み渡り、道行く者に安らぎを与えます。
本来、筆者は花粉症で、春先のこの時期、外出しただけで、くしゃみが止まらないはずですが
屋久島に来てから、ピタリと収まっていると言えば、その清冽さがお分かり頂けますでしょうか?
この先には大林歩道が控えており、縄文杉の眠る高塚山方面に進む事ができますが、本日の筆者の山歩きはここまで。
ベンチに腰掛け、持参した水で喉を潤し、偶然居合わせた女の子のグループと雑談していると
女の子A 「この上の獣道を15分くらい歩くと太鼓岩という場所があって見晴らしが良いそうですよ。」
女の子B 「事前にガイドさんから、そこはお薦めと聞いているので登ってみようと思っているんですよ。」
道が分からないので女の子達にご一緒させて頂き、もう少しだけ無理をしてみます。^^;;)
岩で出来た家があれば
まさにもののけ姫の世界です。太鼓岩の下を
のぞいてみます。迫力を写真で伝えきれないのが残念です。
大きな丸い岩が頂に突き刺さっております。そこに立ちつくすと、まるで犬神モロの住居のある高台の様です。
その高台からの視界は、およそ270度。背後には遠く海が、目前には樹海と渓流が広がり、その迫力に言葉を失うばかりです。
周囲に女の子がいたので、ソプラノで もののけ姫の主題歌を歌う事は控えましたが、気分はアシタカそのもの。(笑)
ずっとずっと照葉樹林を見ていたかったのですが、まだ他にも見たいものがあるので女の子達と別れ
タタラ場のある麓に戻る事にします。
鋭気を養った筆者は、再びレンタカーのハンドルを握り海岸線を走ること30分、「平内海中温泉」と書かれた小さな標識を発見。
ここで進行方向左側にある路地に入ると「地元の人以外、通行禁止。」との立て札があり、後ろめたさを感じながらも強行突入。^^;;)
入口は見落としやすいのでご注意下さい。
防波堤の先に海が見えます。
脱衣場です。^^;;)
(そういった施設は無いとも言う。)
車を止め、タオルを持って、温泉に向かう事にします。
ここから先は靴を脱いでね。
混浴です。^^;;)
防波堤の先端で服を脱ぎますが、ついたてや更衣室といった気の利いた施設は全くありません。^^;)
見まわすと全く気にしない地元の老人、大きなタオルを体に巻きつけ巧みに着替える地元の女性等人それぞれに着替えています。
ちょっと(いやかなり)恥ずかしかったのですが、私も着替え、潮風が強い為、服の上におもし代わりにリュックを乗せ
飛ばされない様に対策を講じ、いよいよ温泉を堪能しましょう。
まずは湯で体を洗い流し、温泉にダイブ。単純硫黄泉に海水が混じり、潮の香りが強く漂いますが
素晴らしい景色に疲れも癒されるというものです。
のーんびりと湯に浸かりながら、地元の老人や大阪からバイクで来たと言う失業中の若者から民宿情報を聞いたり
情報交換をしていると日が暮れはじめ残り時間が少なくなってきたので、名残惜しいですが次なる目的地に向かう事にします。
(ご参考)平内海中温泉 鉄の掟
小さいながらも駐車場(無料)があるので、車を置き、滝壺目指して歩いてみましょう。
滝壺につくと大きな岩石が輪を囲むように転がり、エメラルドグリーンの水が揺らめき、瀑布による心地よい風が吹き抜けています。
海外から来た旅行者達も気持ちよさそうにはしゃいでいます。さすがは、日本の滝100選の一つに数えられるだけはありますね。
20分ほど滞在していましたが、残り時間もあとわずかになってきました。更に島一周の旅を続けましょう。
すがすがしい気持ち
になれますね。^^*)もっと滝に近づいてみましょう。
綺麗な水を懇々と湛えています。^^)
海岸線の車道も緩やかに高くなり、2車線の車道もやがて幅を狭め、1車線となり、民家らしきものが周囲に見あたりません。
行き交う車も極めて少なく、鬱蒼とした照葉樹林が車道の両脇を覆い、暗い影が筆者の不安をあおりますが速度を緩め
安全運転で蛇行した道をひたすら走ります。大川の滝を出発して、既に40分強。やっと辿り着いたのが屋久島灯台です。
客船、貨物船や地元の漁船を静かに見守り続けています。
まさに獣道です。
明治時代の灯台が
海風に耐え
今も生きています。どこまでも海が続きます。
口永良部島と屋久島の間を
屋久島海峡というそうです。
日が沈んで来たので次なる地を目指す事にします。
3日間の登山で疲れた筆者の眼に飛び込んできた風景に、はっと息を飲み思わず停車して降りてみたのがいなか浜(永田浜)です。
屋久島の北西、東シナ海に面した美しい砂浜です。世界有数のアカウミガメの産卵地(産卵時期5月〜7月)との事ですが
残念ながら今回はアカウミガメとのご対面は叶いませんでした。気持ちの欠片を少しだけこの地に残して去る事にします。
息を呑むほどの美しさです。
チキンレース も、いよいよ終盤。
すっかり陽が沈み、暗雲が立ちこめ、雨粒と共に強風が吹きすさぶ中、志戸子ガジュマル園に到着。
こちらは、モクタチバナ、ヒトツバ、オオタニワタリ、クワズイモとガジュマル(クワ科)が生い茂る防風(潮)林を公園として整備したものです。
レンタカーの返却時間が迫っていたのと、暗くて、肝心のガジュマルが余りよく見えず残念。機会があれば、じっくりと観察したいですね。
樹齢500年以上のガジュマルらしいです。
巨大な根っこみたいですね。
電話 09974-2-0100 開園時間 不明 入館料 大人\200- 休園日 不明
会話も弾みます。
御主人 「いやあ、お兄ちゃん、酒強いねえ。」
ゆう 「そんなでもないですよ。あ、一升瓶カラになりました。(笑)」
御主人 「どれ、次の(一升瓶を)持ってくるか。」
ゆう 「そう言えば、屋久島の水ホントに美味しいですね。焼酎も美味しいですし。(笑)」
御主人 「昔は、山に登らなくても、この辺(宮之浦)の道路っぱたの水でもうまくてドブロク造りに使えたんだがなあ。
今はもう車も多くなって(水質が汚れてしまい、)ダメだ。」
ゆう 「そうなんですか。」
多くの人に触れられる事で、寿命を縮めている縄文杉など自然と人が共生する事の難しさを痛感した
そんな夜も静かに更けていくのでした。
YS-11での空の旅を終え、興奮冷めやらぬ中、民宿に荷物を預け、お腹が空いたので、ちょっと遅いお昼ご飯に出かけてみます。
島唯一の目抜き通りを歩くと日石のガソリンスタンド、お花やさんのある辺りにすぐお目当てのお店を見つける事ができました。
どうやら営業時間内に間にあったようです。 | 少し待ってカウンターに腰掛けます。 (写真は閉店後に撮影したものです。) |
テーブル席も満席です。 (写真は閉店後に撮影したものです。) |
早速、店内に入ると観光客で大混雑。暫し待ち、カウンターに空席が出来たので屋久島ラーメンを注文しようとしたら売り切れ。(涙)
冷やしつけめん・屋久島仕上げ(\800-)です。 右端に焼酎の徳利が写っているのはナイショです。 |
取材に快く応じて下さいまして 有り難う御座いました。 |
遂に来ました!屋久島つけめん(\800-)が。早速頂きましょう。
まずはつゆ。口に含むとサバ節のダシがふんだんに使われており、ラーメンのスープというより、蕎麦つゆに近い和風の味付けです。
そして麺が盛りつけられたお皿には、たくさんの具の中から、サバの生節を発見。
ピンと来た筆者は、まずサバ節をかじり、つゆを絡めた麺をすすると、つゆ単体よりも更に濃厚なダシが口の中に広がり、旨さ倍増です。
更に揚げニンニク、薩摩揚げ、ゆで卵や、もやしなどの具と組み合わせを変えながら味の変化を楽しむ事が出来、至福の一時です。
閉店時刻である15:00を過ぎ、お店の混雑も収まったところで、御主人にお話を伺ってみる事にします。
御主人 | 「めんつゆ は3年以上、乾燥、熟成させたサバの枯れ木節を使っているんですよ。 生節をつゆに使うと臭みが出てしまってダメなんですよ。」 |
御主人 | 「元々、横須賀でスナックを経営していたんだけど、旅行で屋久島を訪れて すっかり気に入って、その後5年くらい島と横須賀を行き来しながら準備を進めて開店したんですよ。」 |
御主人 | 「ラーメンとカレーを選んだのは、これなら島の人にも気に入って頂けるかなと思って。」 |
店内の壁を見渡すと、横須賀時代に飲食業界から表彰された書面が幾つも掲げられている事からも腕の確かさがうかがわれます。
次回は暖かい屋久島ラーメンと手作りのカレーも堪能したいと思いつつ、お店を後にする筆者なのでした。
住所 | 鹿児島県熊毛郡上屋久町宮之浦登り上り |
電話 | 09974-2-1220 |
営業時間 | 11:00〜15:00 (無くなり次第終了) |
定休日 | 月曜日 |
ぽん・たん館(お土産屋さん)のおばちゃんに島内お薦めの食事所を教えて頂き、早速、訪れたのが屋久杉自然館です。
こちらは樹齢1660年の屋久杉(本館)や昭和30年に実際に使われた全長2mのチェーンソーに触れる事が出来る資料館です。
モッチョム岳から下山して、すっかりお腹が空いたので、ボール型のドーナツに「たんかん」(柑橘類)の果汁をふりかけた
屋久島産のトロロが乗った うどん(\600-)単品と\100-しか違わないのに、うどんセットは、脂の乗った鯖の焼き魚と薩摩揚げ
太鼓岩の絶景をいつまでも眺めていたいのですが、今日が屋久島滞在の最終日。
店内に入ると、お昼のピーク時間が過ぎた為か、女性の観光客のグループと地元の老夫婦のみしかおりません。
と穏やかな会話を耳にして、筆者の直感が確信に変わったところで店員さんがやってきました。
血がサラサラになるという前菜、白和え、蒟蒻や飛び魚の唐揚げなどの主菜、ご飯と亀の手という変わった貝の入ったおみそ汁など
しかし今回の筆者のお目当ては、敷地内の売店「杉の茶屋」です。
「杉の茶屋ボール」(\100-)、よもぎを使った「かから団子」(\70-)こずき団子(\100-)等の地元のお菓子を頬張りつつ、ご飯が出来上がる
のを今か今かと待ち続けていると、厨房のおばちゃんからお呼びがかかったので料理を受け取ったのが「うどんセット」です。(\700-)
駐車場奥のアーチが入口です。
敷地の奥が杉の茶屋です。
うどんセットです。(\700-)
強調しておきます。セットがお薦めです。(笑)
更には、鯖を和え、甘辛く味付けしたお味噌が入ったおにぎり(2個)が漏れなくついてくるというお得な内容です。
出来立てホカホカのお昼ご飯を食べて、体内燃料を補給し、再び紀元杉やヤクスギランドの待つ山奥に消えていく筆者なのでした。
住所 〒891-4311
鹿児島県熊毛郡屋久町安房2739-343電話 09974-6-3113 営業時間 09:00〜17:00
(入館は16:30までです。)入館料 大人\600-/高校・大学生\400-/小・中学生\300-
※杉の茶屋の利用だけなら入館料は不要です。休館日 毎月第一火曜日と年末年始(12/29〜1/1) ホームページ http://www5.ocn.ne.jp/~yakumuse/
屋久島の海岸線一周の旅も完遂させる為、麓に降り、進路を南に定め、ハンドルを握ります。
途中、安房でお土産を買いつつ、再びハンドルを握り、気になっていた木造建築の料理屋さんで停車。
屋久島滞在期間中、最後の最後までお昼ご飯は、遅い時間になってしまいました。
平野バス停の目の前にあります。
テーブル席です。
座敷もあります。
ご婦人 「ここに来る贅沢を楽しみにしているのよねえ。お酒追加しようかしら。」
ご老人 「ああ。」
店員さん 「いらっしゃいませ。当店は薬膳料理をお出ししておりますが、宜しいでしょうか?」
ゆう 「いいですよ。」
店員さん 「あと当店はメニューがありません。コースのみで御座いますが宜しいでしょうか?」
ゆう 「おいくらですか?」
店員さん 「\2,200-です。」
ゆう 「いいですよ。それでお願いします。」
店員さん 「かしこまりました。少々お待ち下さい。」
血がサラサラになる前菜です。
ズラリと健康料理が勢ぞろいです。
デザート・ヨモギのゼリーです。
どれも地元の食材を使った品が盛りだくさんで食いしん坊の筆者も満腹になる程のボリュームと品数です。
更に最後にはヨモギのゼリーのデザートもついて、すっかり満足。地元のお客さんも増えて店舗を増築する程の人気にも頷けます。
ゆっくりとピットインを終え、再び屋久島周回耐久レースに繰り出す筆者なのでした。
住所 〒891-4311
鹿児島県熊毛郡屋久町安房2617-3電話 09974-6-2816 営業時間 10:30〜15:00/18:00〜21:00
(夜は要予約・お昼も予約した方が良いかも。)定休日 不明 料金 薬膳懐石 \2.200-(昼)
天然の塩らしいです。^^;;)
天然の荒塩らしいです。 |
内容量 | 400g |
製造元 | 有限会社 馬場製菓 |
住所 | 鹿児島県熊毛郡上屋久町宮之浦799番地 |
電話 | 09974-2-0091 |
価格 | \800-(税込) |
備考 | ぽん・たん館にて購入? |
鹿児島名産の紫芋を使った甘いチップスです。
色鮮やかな紫芋のチップスです。 |
内容量 | 150g |
販売者 | (有)シミズ |
住所 | 鹿児島県熊毛郡屋久町安房恵比須 |
電話 | 09974-6-2719 |
価格 | \420-(税込) |
備考 | ぽん・たん館にて購入 |
とび魚の卵を唐辛子で味付けした珍味です。
焼酎味もありましたが、お店の人の「唐辛子味の方がクセが無いですよ。」との薦めもありこちらを購入しました。
飛び魚を唐辛子で味付けしています。
内容量 80g 製造元 (有)シミズ 住所 鹿児島県熊毛郡屋久町安房恵比須 電話 09974-6-2719 価格 \500-くらい(税別)
詳しくは、おちゃけ・焼酎コーナーをご覧下さいね。
詳しくは、おちゃけ・日本酒コーナーをご覧下さいね。
(JA系列の)ぽん・たん館にて購入しました。
屋久島に旅行予定の方は、事前にご覧になった方が良いかと思いますよ。^^)
尚、現地でお問い合わせの際は、下記案内所でご確認されてみてはいかがでしょうか?
宮之浦案内所 | |
住所 | 〒891-4205 鹿児島県熊毛郡上屋久町宮之浦港ターミナル内 |
電話 | 09974-2-1019 |
ホームページ | http://www5.ocn.ne.jp/~yakumuse/ |
安房案内所 | |
住所 | 〒891-4311 鹿児島県熊毛郡屋久町安房105安房橋側 |
電話 | 09974-6-2333 |
ホームページ | http://www5.ocn.ne.jp/~yakumuse/ |
協会事務局 | |
住所 | 〒891-4207 鹿児島県熊毛郡上屋久町小瀬田310番1 |
電話 | 09974-9-4010 |
ホームページ | http://www5.ocn.ne.jp/~yakumuse/ |