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住んでたところ, 住んでるところ

とりあえず住んでるところだけです.
住んでたところ (西宮, 信州など) は準備中ですが, 湖畔日記に少しだけ書きました.

多摩川は, 奥多摩の山々の中のせまい谷間を縫って流れ下ってきて, 青梅で開けたところに出ます. 何十万年か何百万年かの間に山間から多摩川の豊かな水の押し流してきた土砂が 青梅を頂点に大きく扇形に広がって, 地学の用語でいう「扇状地」をなしています. 東京都の多摩地区と埼玉県の南部とにわたる
武蔵野台地といわれている地域は, 狭山茶の産地としても知られています. いまの多摩川はこの扇形の南端を流れて, 羽田空港のところで東京湾に出ています.

昔むかしは多摩川が北へ流れていまの荒川へ合流していたこともあります. 多摩川も大昔には何度も流れの筋を変えていました. その名残が青梅を要とするあの広大な扇状地です. この扇状地の中に, 島みたいにあるのが
狭山 (さやま) 丘陵です. 多摩川の運んできた土にすそを埋められても頭を出しているのは, 昔は高い山だったのでしょう. いまはふもとからの高さが50m位です. おおむね森林におおわれた東西に10キロほどの長さのこの丘陵地を, 東京と埼玉との都県境が貫いています.
「となりのトトロ」のふるさとはこの狭山丘陵の森です. 狭山丘陵は行政的には所沢市, 東村山市, 東大和市, 武蔵村山市, 瑞穂町, 入間市にまたがっています.

丘陵地の中に上水道のためのダムが三つあります. 埼玉県側にあるのが 山口貯水池で, 狭山湖ともいいます. 東京都側にあるのが多摩湖で, 村山上貯水池と村山下貯水池との二つにわかれています. これらの湖は東京の観光地として知られています.

多摩湖の上貯水池と下貯水池とを隔てる堰堤の上を道路が通っています. 東京と埼玉とをつなぐ, 地元の人には重要な道です. この道は, 丘陵の南側, 青梅街道沿いの芋窪というところから 坂を登って, 上貯水池の堰堤の上に出ます. 左に上貯水池, 右に下貯水池を眺めながら堰堤の道を渡って, 埼玉県に入ると まもなく右側に見えてくるのが西武ライオンズのドーム球場です. 西武鉄道狭山線の終点「西武球場前」駅があります. 野球場のとなりに, 屋根付きの「狭山スキー場」もあります. 狭山丘陵には西武グループの施設がいろいろあります. 堰堤の北の端の三叉路を西に行くと, 上貯水池と狭山湖との間を通って, やがて南へ向かい, やはり丘陵の南側の中藤というところで青梅街道に出ます. この道も埼玉と東京とを結ぶ重要な道です.

中央の堰堤の北の端から東へ向かってみましょう. 下貯水池を右手に見下ろしながら行くと, 2キロほどで 下貯水池の堰堤の北の端に出ます. このあたりに西武遊園地があります. 西武鉄道多摩湖線の終点の西武遊園地駅があって, 西武球場前駅との間を結ぶ西武鉄道山口線「レオライナー」という 新交通システムが走ってます. ゴムタイヤ式の, 小さい電車です. 2.8キロの距離を7分で走っています.

さらに東へ行くと西武園競輪場. そして西武園ゴルフ場が競輪場の北側にあります. ここには西武鉄道西武園線の終点の西武園駅があります. ややこしいですね. 野球場, 遊園地, 競輪場それぞれへ向かう路線が別々にあるわけです.

さらに東へ行ってみます. 観光地を離れてまた静かな林になります. 狭山丘陵の終わりになるところが, 小高く雑木林におおわれた
八国山. 関八州が見渡せることから名づけられた山で, 「となりのトトロ」では「七国山」になってましたね. 南のふもとには住宅団地や病院があります. むかしは田んぼもあったのでしょう. 八国山の北側には「悲田処跡」という バス停がありますから, 大昔も病院があったはずですね. 八国山の東を, 西武鉄道新宿線が走っています.

さて, 遊園地のところまで引き返して見ましょう. ここから下貯水池の堰堤をわたる道は, 歩行者専用です. 湖の向こうに奥多摩の山々が見えます. 堰堤から見る取水塔は絵はがき的風景. そしてこのあたりは貯水池が作られてから桜の名所にもなっています. さて, 多摩湖自転車道という, 歩行者・自転車専用道路があります. その一部は, 多摩湖から境浄水場にいたる導水管の上に沿っています. 浄水場の近くから下貯水池の堰堤の南端まで, ほぼ一直線に来ています.

そして, ここからは尾根伝いに, くねくね曲がって西へ行きます. ところどころ, 湖が雑木林の間から右に見下ろせます. 左側はところどころ住宅地があるほかは雑木林です. 下貯水池を右手に見ながら行くと, やがて芋窪から上がってくる道と出会います.

これを過ぎてさらに西へ, 今度は上貯水池の南側の尾根を通って行きます. しだいに山深くなり, 湖は見えなくなります. 雑木林の中を行きます. やがて道は北へ向きを変えて坂を下り, そして東へ向きを変えて, 上貯水池のまわりを回って行きます. 上貯水池と狭山湖との間を過ぎて, まもなく中央堰堤の北の端のところ, つまり西武ドーム球場の近くに出ます. 自転車道はここからさらに東へ, 遊園地の方へ向かっています.

上貯水池と下貯水池とを区切る堰堤の北詰のところの丁字路を西に向かってみます. この道をそのまま行くと多摩湖の上貯水池の西側にある谷を通って中藤で青梅街道に 出るのですが, そちらへ行かずに, この道に入って間もないところの丁字路を右折して 北に向かいます. 左に
狭山湖が見えてきます. ここも堰堤のあたりは桜の名所です. 堰堤の上の道は歩行者専用です. 自動車は東側の谷に下り, 埼玉県所沢市街へ向かう道とわかれて, 谷の向こう側にまた登る道を行きます. 美しい森林を眺めながら坂を上りきると, 狭山湖の堰堤の北詰に出ます. いま, 堰堤の補強工事を行うとかで, 狭山湖は水を抜いているところです.

さて, 多摩湖は1927年に完成し, 上貯水池と下貯水池とあわせて 貯水量14,800,000m3です. 貯水量19,500,000m3の 狭山湖は七年後の1934年に完成しました. どちらも, 水は多摩川から引いています. 湖をめぐる道は尾根を通っていて, これを境にして, 湖に面した側は 水源涵養林として立入禁止になっています. 水底に沈んでしまった村に, かつて, 人が住んでいたときには, この林で薪をとったり落ち葉を集めたりしていたのでしょう.

水辺の眺めの楽しめるところは限られています. 下貯水池の堰堤の上からは 湖を見渡せます. そして背景に奥多摩の山々や富士山がみられます. 狭山湖の堰堤からも湖が眺められます. 上貯水池の堰堤の上は歩道のない狭い道を自動車が走っていて, 立ち止まって風景を楽しむにはふさわしくないのですが, 堰堤から下貯水池の水辺の近くまで下りていって向こう岸でまた上に上がる 歩道があらたにできて, ゆっくり歩きながら水面の眺めを楽しめるように なりました. 冬は, シベリアからわたってくる鴨などが見られます.

狭山湖堰堤北詰から北へ丘陵を下りていく道とわかれて, 西へ折れていきます. 狭山湖の北側の尾根づたいに西へ行く道があります. 舗装がまもなく終わります. 手入れもあまりしてない土の道で, でこぼこやぬかるみがいっぱい. 履き物を選ばなくてはいけません. 車なら小型のオフロード車がおすすめ. 尾根道から北側へ下ったところに早稲田大学所沢キャンパスがあります. さらに西へ行きます. 観光地から離れて静かな森林です. いろいろな木が茂り, 小鳥が歌っています. 道はときに尾根から離れたりして曲がりくねり, しだいに細くなります. 地元の人の他はあまり来ないのでしょう. 狭山湖の西の端を過ぎると, 生い茂った木々のほかは目に入らなくなります.

山の細道をさらに西へ西へ行くと, 学校などがあって, 丘陵の北側と南側とを 結ぶ道が通っているところに出ます. 狭山丘陵も西に果てに近くなりました. 南へ下りると石畑というところで青梅街道に出ます. 少し西へ行くと箱根ヶ崎です. ここで青梅街道と交わる国道16号線は, 狭山丘陵の西の端を切っていたのですが, いまはバイパスができて, 西を大きく回っています. 都内で最後に電化されたというJR八高線が, 狭山丘陵の西をかすめて通っています.

東京の道路や鉄道は都心部を中心に放射状に発達していて, それを横につなぐのが不足しています. 多摩地区の北部と南部との 間の交通もいままで不便でしたが, 北部の東大和市上北台と 南部の多摩ニュータウン地域とを結ぶモノレールの路線が出来て, 試運転が始まったところです. 便利になります.

さて, 狭山丘陵のようすがくみ取っていただけたでしょうか. この狭山丘陵の中の谷の一つに, 私は住んでいます. 谷のいちばん奥の方なので, 三方を囲まれて, 東だけ開いています. 平地に下りるには, 谷沿いに東へ出るか尾根を越えるかどちらかです.


住んでたところ・・・西宮

準備中

住んでたところ・・・信州

準備中

住んでたところ・・・国分寺

準備中
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