書名:舞い降りた天皇(すめろぎ)(上)
初代天皇「X」はどこから来たか
著者:加治 将一
発行所:祥伝社
発行年月日:2008/8/1
ページ:312頁
定価:1600円+税
書名:舞い降りた天皇(すめろぎ)(下)
初代天皇「X」はどこから来たか
著者:加治 将一
発行所:祥伝社
発行年月日:2008/8/1
ページ:334頁
定価:1600円+税
天孫降臨を発明した者、日本の天皇のルーツを求めた長編推理歴史小説。古代の日本についてはいろいろと説があるが、著者の視点は
1.倭人の原居住地は、朝鮮半島南端から対馬・壱岐を経て九州北部に跨がる地帯であること2.中国大陸・朝鮮半島の動乱と倭国内に中国・朝鮮半島の人々浸透していたこと。
3「三種の神器」「アマテラス=太陽神信仰」と言った、後のヤマト朝廷=天皇家の骨格をなすイデオロギーは、北九州に起源を求められること。
4.秦氏の影の実力が見え隠れする(壱岐氏→秦氏→中臣氏→藤原氏)宇佐八幡宮の謎
の4つに要約される。アマテラスと弟スサノオは新羅から来て出雲を征服したそしてオオクニヌシノミコトに出雲を譲った。その後北九州王朝にオオクニヌシノミコトは国を譲った。出雲は古い時代から「山陰」とされて日本の歴史から抹殺されているのか?出雲大社に本殿正面を向かずに、横を向いてオオクニヌシノミコトが祭られているのは何故か?
国歌「君が代」は福岡の細石神社(さざれいし)近くの地名が次々と歌われている。それも古代朝鮮語で。作曲はイギリス(正式には隠し続けているが)それは何故?
歴史学者でもなく作家という気楽な立場で自由な発想で古代のロマンを楽しんでいる。つべこべ言わずにこの著者のロマンの旅につきあうのもまた楽しい。そんな本です。初代天皇は神武天皇とされているが?日本書紀と古事記の違いは日本書紀は国際的に中国、朝鮮半島の国々にも正式に見せることが出来る漢文で書いた書。古事記は日本向けで日本の豪族のことに非常に気を使って国津神、天津神の系列に列記しようとした書。という視点は面白いと思う。