ワインに目覚めて三年。

おいしいワインを飲んでみたい。味わってみたいという一途な心。

自己流・極主観的に飲んで感じたことを記していきますので、おかしなところなどあったら教えて下さい。

 

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評価の一応の目安は、
GOLD・・・探してでも買うべし SILVER・・・売ってたら買うべし BRONZE・・・お金があったら買うべし
NOTE・・・飲みたい日なら買うべし SKELTON・・・買うべからず


2000年

 

6月30日

BRONZETokaji 98/Furmint/Beregszasz KGY(トカイ/フルミント/ベレグスザスツ)

トカイはトカイでも、ウクライナ産。ただボトル(500ml)の形やラベルなど、ハンガリーものと同系統。裏書きをみると、生産者はハンガリー系みたいでもある。味もちゃんとトカイの蜂の巣にこびりついた、すこし毒のあるハチミツの味がはっきりわかる。でも全体的に薄く、白ながらあまり冷やさないほうがおいしい。内容を考えると安い。近くのスーパーで80ルーブル(320円)。

 

6月24日

GOLDCabernet 87/ Cricova Vin de Colectie(カベルネ/クリコヴァ ヴァン ドゥ コレクシー)

名前のとおりカベルネのいがいが感が十分感じられながら、ほどよい熟成の時期をむかえているからか、それがなめらかでエレガント。正直いうと、抜栓直後は、硫黄みたいな黄色い匂いが表層的にでていたので、もうイカレたのでは、と心配したが、香はともかく、味の方に、時とともにきれいなルビー色にみあった深さが表現されてきた。厚みのある熟成されたカベルネをこの値段で作れるところは他にないだろう。84、86、87と飲んでみて、これは真ん中の味。でも十分にメドック有名どころの セカンドレヴェルに達している。ナディンで295ルーブル(1270円)。

 NOTEZolotoe/ Kornet(ザラトエ/コルネット)

「黄金(ザラトエ)という名をもつ、有名なソヴィエツコエ・シャンパンスコエの上級品。ただ悲しいかな、半辛口しか製造されてなく、ビールをしこたま飲んだあとだったこともあって、とにかく甘みが口いっぱいにひろがった。厚みはあるが、それが甘さと一体化したため、ほかの味や香はほとんど印象に残らない。抜栓直後はマスカットの香りで期待はさせられたけれど。値段にはみあっているが、辛口好みの人にはすすめられない。ポーリスカヤ・モーダで170ルーブル(680円)。

 

6月20日

GOLDDionis 86/Cricova Vin de Colectie(ディオニス/クリコヴァ)

5月18日に飲んだもので、日本へのお土産用と思って買ってあったものだけれど、飲みたくて飲んでしまった。
やはりなめらかで豊潤でおっとり。84年ものより、幅がひろく、ふくよかなのは、まだ熟成の盛りだからなのか。
前回と同じ味なので(飲んでから思い出した)、保存状態もよかったのかもしれない。ナディンで340ルーブル(1360円)。

 

6月17日

BRONZEMosen Cleto 96/Borjo(モーセン クレト/ボルジョ)

久々にスペインの赤。ガルナチャ(グルナシュ)75%、テンプラニーヨ25%との表示。若々しいフレッシュな味。軽めではあるけどヴォリュームもそれにみあっていてバランスがいい。こういうワインだとイチゴジャム系の香のが多いが、これは意外にも梅の香があるのが面白かった。澁谷さん宅で。

 

6月14日

SILVERNegru de Purcari 93/Purcari Wineyard(ネグル デ プルカリ/プルカリ ワインヤード)

モルドヴァ赤の中級品。前に飲んだローシュ デ プルカリと同じシリーズ。酸味主体のワインのようだが、ほどよい熟成のせいか、それが口にきつくない。また乳酸菌のようなほんのりした甘さ、カベルネの溶けたような苦みも、包み込むようにもっている。カベルネ・ソヴィニヨン、サペラヴィ、ララ・ニャグレという品種のブレンド。端正な柾目の味わい。中級品なので、おおーと思うほどの特別な味や香りはないけれど、熟練職人のきちっとした仕事を思わせる作品。アルコール10%のためか、余韻のキレがスパットしている。ナディンで140ルーブル(560円)。

 

6月12日

NOTELes Fiefs de Lagrange 95/Saint-Julien(レ・フィエフ・ドゥ・ラグランジュ/サン・ジュリアン)

モルドヴァワインだけを飲んでおいしいおいしいといっても、井の中の蛙なので、比較のつもりでおフランスもの。サントリー所有、メドック三級として著名な「ラグランジュ」のセカンド。さすが香りの複雑さと味の厚みではモルドヴァを相手にしてない。でも、若すぎることもあって、その複雑さが一枚岩となっていて全然開かず。黒胡椒系の香がつよく、味にほんのりと甘さがあるのが特徴か。あとは、なんかまるでチリのように(もちろん相対評価)濃い。そして余韻が長い。値段的にはとんとんでしょうか。いや、セカンドをフランスで買ったにしては、やっぱり高い、というのが現在のうちの金銭感覚。味の絶対値では↓のワインと、ちょうど同じくらい?いや、いま飲むならやっぱりモルドヴァの勝ち。シャルルドゴール空港で224フラン(3584円)。

 

6月11日

GOLDCodru 84/Cricova Vin de Colectie(コドル/クリコヴァ ヴァン ドゥ コレクシー)

先月飲んだモルドヴァワインのシリーズで84年もの。とてもおだやか。舌におっとりとやさしい肌触り。あんずの甘酸っぱさとかつお節をかけた梅干しのすっぱ苦さが特徴。親指の第一関節の長さに満たないコルクでなんとここまで上手に熟成させたものか。物足りないのはアルコール分11%だからか、余韻の短いこと。キャップシールはいつもながらの蝋固め。モルドヴァおそるべし。ナディンで340ルーブル(1360円)。

 

6月9日

BRONZESovetskoe Shampanskoe/Kornet(ソヴィエツコエ・シャンパンスコエ/コルネット)

おなじみのロシア産スパークリング。これはPolusladkoe(半甘口)。ほどよく冷えて飲むと、ほんのりとした甘さが悪くない。深みはもちろんないけれど、暑い日の食事のお供にはいい選択。ボリショイ劇場ソリストの岩田守弘さんから。

NOTECremant de Bourgogne/Paul Beaudet(クレマン ドゥ ブルゴーニュ/ポール ボデ)

有名なフランスのスパークリング。泡が口のなかにここちよくふんわりとどんどん広がり、また、ブリュットだけあったあくまでも辛口を追求しました、という味。でもモスクワで買うと、値段の割にいまいち。セジモイコンティネントで581ルーブル(2324円)。千円代なら買う価値はあると思う。

 

5月28日

BRONZEDon Melchor 95(ドンメルチョー/コンチャイトロ)

濃いチリの横綱だけあって、とにかく濃い。もちろん苦みや黒コショウのイガイガ味や、ミントっぽいハーブの香もあるけれど、どろっとしてさえいそうで、少し疲れた。濃い味を極めたい人に。ストックマンで18,58ドル(2178円)。

 

5月26日

NOTEAligote 92/Casa Mare(アリゴテ/カーサ・マレ)

モルドヴァの白も試してみようと飲んでみたが、これはちょいと薄い系。92年の白としては熟成感がほしいけれど、できたてでもやっぱり薄そう。8年たっても十分飲めるので立派は立派。ナディンで110ルーブル(440円)。

 

5月24日

BRONZEPinot Noir 96/Vitis Hincesti(ピノ・ノワール/ヴィティス ヒンチェスティ)

またまたモルドヴァの赤。わりとはっきりとしたピノノワールの味。力強さはさほどないけれど、まだ熟成しそう。これもワインカフェに加えたら、強力な戦力になるのに。ナディンで100ルーブル(400円)。

 

5月22日

SILVERCabernet 92/Cricova(カベルネ/クリコヴァ)

熟成は「Malye Mileshty」、瓶詰め「Dolina」工場でなされたという裏書き。ミディアムで上品な味わい。でもしっかりとした飲後感が残る。これもちょうどよい熟成。ナディンで110ルーブル(440円)。

 

5月20日

BRONZECabernet Sauvignon 95/Cricova(カベルネ・ソーヴィニョン/クリコヴァ)

ちょうどいまが飲みごろの、「かみながら食べられる」カベルネ。まるさより、角の勝るワインだが、深みと重みのバランスがミディアムでちょうどよく、カベソをおいしく味わえる。サントリーもモルドヴァで畑をかえば、ワインカフェのレヴェルが同じ値段で5倍はあがる。ナディンで120ルーブル(480円)。

 

5月18日

GOLDDionis 86/Cricova vin de colectie(ディオニス/クリコヴァ)

誰がこれをモルドヴァワインと思うだろうか。見事なルビー色、豊潤な香、なめらかでまったりとした味。ほどよい熟成感。やや粗く、ざらついた舌触りがあるが、村名レヴェルを超え、ブルゴーニュの一級畑もの、ただややぶどうのできが悪いので村名にした、というレヴェル。店員に聞くと、ディオニスというのが品種名というが、本当は?
(ありえないけれど)もし酒屋さんがこのページをみていたら、モルドヴァワインを是非輸入して欲しい。樽で3年以上の熟成、アルコールは11%。ナディンで340ルーブル(1360円)。

 

5月16日

BRONZEMerlo/Vinikor(メルロー/ヴィニコル)

安モルドヴァワイン。メルローだけど、味も軽さもボージョレという感じ。ノンヴィンテージだけど、ほどよい熟成感がある。おいしいです。口のなかでころがして味わいたくなる、それほどのコクもあるし。ラムストールで54,9ルーブル(219円)。

 

5月13日

NOTERoshu de Hincesti 96/Vino Vitis(ローシュ デ ヒンチェスティ/ヴィノ ヴィティス)

ピノノワール、カベルネ、メルロ、と優良銘柄を使用した、ヒンチェスティ地区の辛口赤。これは、まぁ、軽く飲むか、酔った時もういっぱいとして飲むか。育ちの良さはあるけど、個性はない。値段以上の真面目なつくりだけど、他のモルドヴァ産とくらべると、少し落ちる。ラムストールで115ルーブル(460円)。

 

5月10日

BRONZERosu de Purcari 93/Purcari wineyard(ローシュ デ プルカリ/プルカリ ワインヤード)

ようやくみつけた大当たりワイン。93年産で、まだ熟成途上。とーってもきれいなルビー色。口に含んだはじめは霧がかかったようで、もやもやしているけれど、段々晴れて来て、松脂のよくのった弓でいいヴァイオリンが奏でられる摩擦感のようなものが舌にとてもここちよい。安いこともあってかアルコールは10%。でも、それなりの厚みがあるので(ミディアムボディー)酔いがゆっくりまわってくるだけなので、全然マイナスじゃない。これは掘り出し物。西側市場で知られるようになれば、2000円にはすぐなるレベル。しばらくモルドヴァ産を試してみます。また、このクラスになると、たいていキャップシールに蝋を使っている。ナディンで140ルーブル(560円)。

 

5月7日

GOLDCharmes-Chambertin 92/Faiveley(シャルム・シャンベルタン/フェヴレ)

プーチンの大統領就任式だから、ではなく、チャイコフスキーのお誕生日ということで、いいワインを飲む。はじめの一口は、ベリー類のシャーベットのエッセンスのような味で、苦みをおさえ、果実味のおいしい部分だけをとりだすつくりの典型かと思う美味しさ。それが徐々に苦みがどわっと中心にでてくる味に大変化。それで、はっきりいって急にまずくなった。なに、これ?という感じ。ところがさらに時がたつと、こんどはおだやかな苦みと重みを伴ったはじめの果実味エッセンスの味にもどる。しかも酸味がおだやかな苦みに包まれて、それそのものとしては表に現われてこないが、酸味の表情というか、ヴォリュームははっきり感じられる。それはあたかもソナタ形式の再現部のよう。92年ものということで、大きく包むこむような深みには欠けるが、値段を考えるとさすがシャンベルタンの親戚、と納得。口のなかでいつまでもころがしていたい味。パリのサン・トノレのニコラで380フラン(6270円)。

 

5月1日

SILVERLes Charmes de Kirvan 96/Margaux(レ・シャルム・ドゥ・キルワン/マルゴー)

カントナック・マルゴーの三級のセカンド。色はほとんど真っ黒。96年だし、まだまだ早いかなぁと思いつつあけるが、充分楽しめる。味。セカンドは、ファーストの畑の出来の悪い樹のぶどうや若木を使うというが、裏がきによれば、これはキルワンの弟。絹のようなタンニンと熟した果実味、花のアロマというが、まさにその通り。タンニンは、若いからかもちろんばんばん口にくるけど、なぜか柔らかい。味は全体的に優美。セカンドといっても薄さや軽さは全くなく、むしろ早く飲めるというメリットをもつ。もし、キルワンがこの二倍のおいしさだとすると、もう一級クラスになってしまうのでは。あと1〜2年後にもういちど試してみたいワイン。久々の大当たりセカンド。パリのニコラ、サン・トノレ店で145フラン(2392円)。

 

4月24日

BRONZEChateau Bel Air 97/Graves(シャトー・ベル・エル/グラーヴ)

バランスのとれたいい若ワイン。グラーヴとか、ボルドーとかの個性は全くない優等生。だからかもしれないが身の丈にあった造り、というか、「赤ワインを飲みたい」日には最適。穏やかさ中心で、はじめは酸味、次ぎにスパイシー、そして甘みへ、と味も変化するし。シャルルドゴール空港で79フラン(1264円)。

 

4月23日

BRONZESovetskoe Shampanskoe 96/Cricova(ソヴィエツコエ・シャンパンスコエ/クリコヴァ)

ソヴィエツコエだけれども、モルドヴァ産でヴィンテージ入り。普通のものより1,8倍くらい高いが、きめの細かさや口当たりのよい中くらいの重みを考えるとその値段以上の価値が十分ある。近所の酒屋で148ルーブル(592円)。

 

4月14日

BRONZEChateau Moulin de Bahon 97/Medoc(シャトー・デゥ・バーオン/メドック)

いかにも若いメドック。樽の香のタンニンの苦みがバーーンと前にでてくる。ヴォリュームは中くらいなので、その苦みを肯定的に味わうことができる。安いのにこれだけしっかりした造りは立派。パリのニコラで43.2フラン(691円)。

 

4月12日

BRONZERusskoe Shampanskoe/Abrau-Diurso(ルスコエ・シャンパンスコエ・ ブリュット/アブラウ・デュルソ)

ロシア産のスパークリングでは一番濃く、力強いもの。モスクワも春らしくなり、気温もプラス18度まであがった日にたまたま近くのお店で普段より安く売ってた。が、保存がよくないせいか、おフランス産のスパークリングを飲んだあとだからか表面に水っぽさを感じる。核はしっかりしているし、脳の頭痛を感じる部分にうったえる苦みも健在だがいまいち。味はミネラルっぽさと発酵した酵母菌が混ざったようでやっぱり濃く、強い。近くのスーパーで144ルーブル(576円)。

4月10日

SILVERMuscat D'Alsace Reserve 98/Heim(ミュスカ ダルザス)

色も香りも薄く、かすか。口に含んでも、何てことない。でも開いてきて、集中して味わうと、「苦酸っぱさ」が何ともいえずおいしい。リースリング、ゲヴュルツと共通して、アルザスワインには薄くてもえぐみというか、ここちよい酸味をもつ果物の苦みというか、アルザスのエッセンスを感じる。ちなみにこれは、甘さのかけらもない辛口。生産者はHeim。ドイツ式には「ハイム」だが、フランスなので「アン(?)」。ニコラで85ルーブル(594円)。

 

4月8日

NOTERosu de Purucari 93(ロース デ プルカリ)

安いモルドヴァワイン。しかも七年もたっているので恐る恐るあける。今回はしっかりした濃い目のルビー色がきれいで、ちゃんと澄んでいた。酸味がかなり全面にでているが、おちょぼ口になるようなすっぱさではなく、古くなって酸化したため、という感じ。でも実際にはそうではなく、しっかりした酸味のおかげで7年ももつのでしょう。タンニンもまだ落ち着いてなく、値段の割には熟成に耐える立派なもの。でも一本飲むには辛かった。近くのスーパーで85ルーブル(323円)。

 

4月6日

NOTEMoulin a Vent 96/Georges Duboeuf(ムーラン ナ ヴァン/ジョルジュ・デュブフ)

ボージョレの若さ、酸味、果実味は全くない。芯に茹でたブロッコリーかカリフラワーのような茎の香があり、そのまわりにはほんのりとした甘さがあるようだが、さらにその上にやや苦めの醸造香が全体を覆っている。ちょうど閉じているのかもしれない。どちらかというとACブルゴーニュの雰囲気。シャルルドゴール空港免税店で65フラン(1072,5円)。

 

4月5日

SILVERMonmousseau Brut Etoile(モンムソー)

安いスパークリングがあるので買った。焼き立てのパンに感じられるイースト香&味が満面にあり、むしゃむしゃ食べる感覚で飲んだヴァンムスー。ロシアスパークリングの上級品は味も深くコクもあり、その上安い(800円くらい)から国際競争力があると思っていたが、これは深みを除いてそれに似ている。その上もっと安い。本家フランスはやっぱりすごい。ニコラで28フラン(462円)。

 

4月4日

BRONZEChateau Grand Barail de Bernon 95/Puisseguin Saint-Emilion(シャトー・グランバライユ・ドゥ・ベルノン/ピュイセグアン サンテミリオン)

これはやはりボルドー。船の動力部の油臭さと力強さを想像する。味は好きではないけど、幅の広さ、奥深さがあり、ゆっくりした変化を楽しめる。シャルルドゴール空港で69フラン(1138円)。

 

4月3日

BRONZEBourgogne 97/Lugny(ブルゴーニュ/リュニ)

はじめは酸味が全面にでてきたが、じきに果実味と融合して、家で飲むにはいい味になってきた。太陽をいっぱい浴びたぶどうが目に浮かぶようで、とても健康的なワイン。ブルゴーニュ赤としては標準的だが、パリで買うとやっぱり安い。ニコラで44,8フラン(739,2円)。

 


 

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