sweet soul  0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

 

  「And the cost of living」 Reuben Wilson (1974)

NYのモダンさとゴージャズなファンクのバランスが素晴らしいキーボーディストReuben Wilsonのアルバム。A面にボーカル。B面はコーラス&インストという構成で、ファンク&インストが近頃のクラブプレイで評価されているが、キレのあるリズムにホップするボーカルのA-2「in the booth.in the back....」(Vo. Sommy Turner)のモダンぶりがボーカルファンとしてはいい感じ。本人の最高にカッコイイB-1「stoned out of my mind」はキレのあるリズムセクションにからむホーン、そして本人によるオルガンがグルーヴィで思わず腰にくる。ナイスなコーラスにはJ.R.Baileyも名前を列ねている。続くB-2「together」はゆるめのグルーヴに歌うようなSAX。スリリングなオルガンプレイのB-3「got to get your own」もファンキー。

「Investigation No.1」Carl Sherlock Holmes (197?)

フィラデルフィアのシグマスタジオで録音された謎のミュージシャンCarl Sherlock Holmesのアルバム。A-1「Investigation」は自身のギターリードに絡むホーン隊とハモンドの音色、切れのあるパーカッションが織りなすファンキーグルーヴやmaroを彷佛させるラテンテイストを含んだB-1「modesa」などのインスト的なアプローチもいいが、A-4「think it over」のヤング・ホルトを思わせるオーソドックスなスタイルのソウルやB-2「your game」でのマービン的なニューソウルへのアプローチを試みる(というか「what's going on」のフレーズ)ボーカルスタイルを聴かせてくれるボーカル物も良い。CRSというおそろくフィラデルフィアのインディーズレーベルよりリリース。

  「Open the doors to your heart」J.O.B Orquestra (1978)

クリシュナ教のアルバムらしいのだけど、音的内容についてはなぜか上質のフィリーアルバムに仕上がっている。宗教ソフトロックに対する宗教ソウルとでも言えばいいのか。軽やかなステップビートにフィリーストリングスが絡むA-2「can't find the way」の男女ボーカルの絡みは極上のダンサー。でも歌詞は「クリシュナ」。「泣き」のメロディーが染みるA-3「don't want that illusion」やSAXの音色もヤングソウル風味(だけど間奏で「民族」チックになる)なA-4「yield to him」、シカゴモダン的アプローチのB-2「the soul」のタイトさ。グルーヴビートの疾走感溢れるアルバムタイトル曲B-3「Open the doors to your heart」など先入観なしに素晴らしい曲がそろった謎のアルバム。

「Special Delivery」Special Delivery (1978)

Terry Huffから別れたSpecial Deliveryのアルバムは超絶ファルセットのTerry Huffにイメージを追いかけず、マイルドなスウィート&ダンサーを聴かせる。スモーキーの抜けた後のミラクルズのようなダンサーのA-2「Day dreamer」はちょっとフィリー調。A-4「you say」ではファルセットとは違う女性らしいバラードを、B-3「Oh let me know it」は雨の雫のようにしっとりとしたスウィートを披露。B-4「Get up express yourself」ディスコビートの演奏にのせる男性コーラスワークがカッコイイ。とは一番気になるのはオーソドックスなスウィートスタイルのA-1「Your love is my love song」。もちろんSpecial Delivery版も素敵だけれど、もしこれを「Terry Huffのリードだったら」と思わせる曲。スウィート!。

 

  「Ozila2001」Ozila (1977)

フランスはVogueレーベルからリリースされた異色のソウルアルバム。フィリーダンサーの系譜を踏襲するスタイルは80'sディスコ的。A-2「honey honey」の軽快なホーンを従えてクール&ギャングスタイルのファンキーソウルを聴かせる。A-3「from blacks to blacks」ではエレキベースのハジけるリズムとメンバーによるソロSAXがどこか涼し気なイメージ。B-3「free people」のラテン〜アフリカ的パーカッションリズムによる高速ダンサー。全体的にアメリカ的ソウルというよりラテン的ファンキービートにディスコ・ソウル風味付けを施したアルバム。

「Inner life」  Inner life (1981)

Patrik adamsプロデュースによる80'sダンスプロジェクト。アルバムクレジットにはないA-1「It's you」の雨音の滴るようなエレピをフーチャーしたスウィート・スローで幕を明け、A-2「Ain't no mountain high enough」の80'sカバーアレンジはティンパンを取り入れダイナミックなダンサーに仕上げる。B-1「Let's go another round」は彼等の代表作。ボーカルのジョスリン・ブラウンのボーカルにシンセと生音によるリズムが絡むミディアム。かなり新しめの(今の視点からは古い)B-2「Live it up」のディスコティックな味もいい。Salsoul=フィリーと80'sのPatrik adamsの融合。

  「three」 Temprees  (1974)

メンフィス出身だった彼等も74年と時代もあってか当時流行のフィリーで録音を行った。結果以前のようなコクのある甘さは少し薄まったが、それでもA-2「your love」やB-3「don't let me be lonely tonight」など、しっとりとしたボーカルにスウィートなコーラスという往年の持ち味を披露している。一方いままであまり例の見なかったモダン風味のA-5「the whole bit of love」やB-1「come and get your love」、強力なダンサーであるB-4「ill live her life」あたりはフィラデルフィア産ゆえの軽快な演奏とあいまって、このグループの実力を再評価する新境地だったと思うが評判はあまり良くなかったのかその後アルバムがリリースされることはなく、tempreesの3枚目にしてラストアルバムとなった。

「he gives so much」 together (1978)

レコード屋で500円で買った謎のレコード。Goscoレーベルだからゴスペル系かとおもえばオーソドックスなスウィートマナーの良盤。タイトルナンバーのA-1「he gives so much」はファルセットがちょっと危なっかしいが、洗練されたミディアム。A-4「love is a three-letter word」はホップするリズムにシンセが今のブラックミュージックの先駆けだがサビのコーラスはしっかりスウィート。B-2「together we stand」は気持ちの良いコーラス・ボーカルに絶妙なファンクを折り込んだミディアムナンバー。コンガとピアノのリフがカッコイイ。B-3「jusus.he's coming back again」、続くB-4「let love abide」はあの危なっかしいファルセットが逆に締め付ける味になってるスウィートバラード。コーラスパートの割り当てが絶妙でしっとりとアルバムの最後を収めている。

  「Ebonne Webb」 Ebonne Webb (1981)

80'sのファンキー・ディスコ的な曲を得意とする、EBONEE ERBBだがファルセットボーカルを用意することでスウィートについても良質の聴かせてくれる。A-3「Woman」はまるでタイトルのように女性が歌っているかのようなファルセットでやさしく包み込むようなメロディーを奏でる。B-2「do me right」では冒頭の男のしゃべり声に応答して始まるこれまた完璧にファルセットを女性に見立てたちょっとあやしい、けど甘いナンバー。そしてB-3「Stop teasing me」に至ってはあやしい色気にさわやかさまで加わり最高のレディソウルの味わいまでします。最初にこれを聴いた時はぜったい女性だとおもった。ファンク盤の中にスウィートな曲が潜む好例。

「The Joneses」 The Joneses (1990)

P-VINEよりリリースのJonesesのアルバム未収録のシングルを集めたアルバム。A-1「BABY」はファンクでもフィリーでもない正統スウィートソウル。この曲の為に「Joneses=Sweet」と評価する人がいるくらい。シンプルな演奏に美しいコーラス、泣きのファルセットと最強の演出。マーキュリーのアルバムに収録されている名曲A-2「I can't see what you see in me」はスローヴァージョンを収録。オリジナルもいいけどこっちの方がコーラスのコクが深い。ちょっと聴くとカバーとは判らないA-3「She loves you」はもう別の曲っていってもいいほど。手抜きなし。B-1「Hold up」やB-5-6「Pull my string」は2ndに通じるダンサー。テンポ良し、もちろんコーラス良し。一方2枚目はファンクが中心に収録。C-1「Movin' on」は1stの進化系ファンク。ドロ臭さはなく洗練されている。カッコイイ!。そして「スポロロ」コーラスも健在。