sweet soul  0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

 

  「Loving you」 Solid Solution (1978)

サポートメンバーのクレジットはあるのに本人達が誰なのかまったく判らない謎のグループ。だけど内容はバツクンのアルバム。DJも悶絶!最高にグルーヴィンなA-1「Think about it girl」つづくA-2「Love」の軽快で美しいコーラスワーク。ちゃんとありますA-3「once you fall in love」のファルセットとテナーのスウィートな世界。そして極上のスウィート・ワールド、A-4「Loving you」。もちろんB面もB-2「Dont ask me」ギリギリとしめつけられるせつないボーカル(この曲はコーラスなしのソロ)。もう捨て曲なし!。デトロイトのマイナーレーベルらしいけど、アルバムトータルの完成度がかなり高いです。ほんと最高!。

「Love on Delivery」 the reflection (1975)

スウィートなメロディとコーラスにテナーのリードというスウィート&ビタースウィートの味わい。このリードが声をしぼりだすときカスれるのが、なんともいえず味を出しスウィートボーカルにちょっと食傷気味な時に聴くと美味。ミディアムの時はパワフルに。スロウの時は、それこそ「男泣き」の佇まいをみせる。フィリーのような高揚感をもつミディアムA-4「Are you ready」。ファルセットのスロウとひと味違うせつなさ感がただようB-2「One Into one」などメンバー自作の楽曲に良曲多し。SEマニアには電話のベルと会話がイントロにインサートされるB-3「Telephone lover」がおすすめ。
プロデューサーはJ R Bailey。

  「Where im coming from」 the true reflection (1973)

ワシントンとフィラデルフィアの融合はかくも素敵なアルバムを残した。true reflection唯一のアルバムはフィリィーの繊細な音にパワフルなボーカルのA-1「Whisper」で幕開け。いっぽう本領を発揮するのはトロけるようなスウィートな曲の数々。A-2「that was yesterday」の切々としたメロディ。B-1「It really hurts」でのキラキラと輝くヴァイヴの音色とストリングスをバックに、これでもかと繰り広げられるコーラスによる甘い世界。続くB-2「helpless man」では男気をみせるボーカルを中心としたスウィートのコンビネーションに甘茶ファン悶絶必至。ミディアム好きの人にはHearts of StoneのWhat does it take似のフィリーダンサーB-3「Thats where im coming from」ということなしのアルバム。

「Beyond Body and Soul」 Soul Generation (1972)

超絶的なファルセット・リード。もう女性が歌っているのではないかというような官能的でやさしいクリフ・パーキンスの声。A-2「In Your Way」まるで映画の挿入歌のようなドラマティクでやさしいメロディ。A-3「Wait So Long」の伸びやかで透き通ったボイス。美しい。後年カバーされるようになったA-5「Million Dollars」は宝石ちらばる夜景のような軽快でキラキラした印象。そしてのちにクリフがソロ・カンバック曲として選んだB-5「Body & Soul」バックのコーラスとのバランスもよく、情緒たっぷりにスウィート・バラードを歌い切る。ファルセットによるドリームワールドの見本のようなアルバム。プロデューサーにはニュージャージーの名プロデューサー、ポール・カイザーが参加している。

  「Positive Force」 Positive Force (1980)

Sugarhill RecordsからリリースのPositive Forceのアルバムはグルーヴ満載。
アルバム全体に散らばるキラキラとしたメロディーとグルーヴはファンクだけれどどこか軽快なイメージ。A-1「Especially for you」のパーティー的な雰囲気はまさにライヴ感覚。ファンキー・ディスコ・チューンのA-2「People get on up」のハンド・クラップと「who who」というかけ声にクラクラ。B-2「We got the funk」は「ガヤガヤ系」のダンス・クラッシックス。シングル・カットもされたPositive Forceの代表曲。とにかくカッティング・ギターのリフがカッコイイ。一方B-1「Today it snowed」やB-3「Tell me what you see」ではスウィートでメロウな世界を展開。エレピの音もどこか涼し気。

「Nasty Street」 Creme D' Cocoa (1979)

ディスコ旋風が訪れるソウルでの79年という微妙な年代が良い方へ結果をもたらした音達。いくぶん新しめのバックトラックにパワフルなボーカルとバッチリのコーラスで伸びやかなダンサーを聴かせるA-1「Doin'the dog」や、その裏トラックともいえるB-1「Doggin'IT」。元エボニーズのジェニー・ホームズがボーカルを取るA-2「I dont ever wanna love nobody but you」やB-2「I will never stop )はアーヴァンでメロウなナンバー。オーソドックスなスロウのA-4「Baby please dont go」ではタイトル通りの思いを情感豊かに歌い上げ、コーラスがそれをさらに盛り上げる。各グループを経験した実力者がメンバーとなったCreme D' Cocoaの逆説的にはこの年代だからできたともいえる名盤。2ndアルバム。

  「At Last...」 Special Edition Band (198?)

年代はたぶん80年前半〜中盤くらいだとおもう、レア・インディーズ・ソウル。当然手に入れたのはブートまがいの再発盤。ミディアム・ファンク、インストなどがおさめられていてそれぞれなかなか味があるが、やっぱりここはスウィート・バラードに注目。ソウルフルなボーカルがのびやかに歌うA-3「Crying on the inside」は楽曲、歌ともにいいのにコーラスのバランスが少し悪い(録音の仕方?)のが少し残念。B-1「Yesterday's dream」のスケールの大きさ。アルバムのハイライトである、電話のベルが鳴るイントロのB-3「For your love」はどこか大切に語りかけるようなせつないスウィートナンバー。胸をかきむしるファルセット・コーラス。極甘。一転、バリトンからハイ・テナーへのボーカルのグラデーションが不思議な世界を演出するB-4「Find somebody too love」。一方、ミディアムではA-4「Sooner of Later」のスローからのアップへのカッコよさが光る。

「Linda Tillery」 Linda Tillery (1977)

レコード屋さんに教えてもらったんだけど、OLIVIAってレーベルは所属しているアーチストがみんなウーマン・リヴ(てかレズ)らしいんだけど、そんなレーベルから1、2枚しかリリースしてないアーチストには素敵な音楽がいっぱいあるそう。このアルバムもそうらしくって、他のアーチストへはドラマーで参加しているLinda Tilleryのたぶんファースト。ゆったりとここちいいメロディーにLindaのちょっぴり太めのボーカルでのびやかにで歌われるA-1「Womanly way」は最高のメロウ・グルーヴ。A-3「Freedom time」のファンキーな仕上がり。ポップでソウルフルな歌声が魅力のB-1「Brand new thing」、スピリチアルな雰囲気のインストB-2「Heaven is in your mind」やグルーヴィンな演奏が素晴らしいB-5「Markin time」などかなりの巧者揃い。
気になってスリーヴをみたら、みんな女性ばかり(演奏者はもちろんプロデューサーからミキサーまで)。

  「The Love Machine」 The Love Machine (1978)

セクシィーなお姉さまたちによるDISCOチューン。勉強不足のため詳細不明。基本的には「青春コーラス」タイプの歌声が時代にあわせてディスコーになったってかんじ。A-2「Just for a thrill」のミディアムはエレピの音色もかろやかなさわやかなナンバー。A-5「Dont fly away」はベースのグルーヴがなかなかカッコイイ。できれば曲後半の調子でいってほしかった。「これから」ってとこで終わっちゃうとこが残念。B-2「Very special moment」はフュージョン的なアプローチ。Y.Yokokura-D.Kuramotoという日本人コンビの楽曲。

「Energizer」 Touch (1975)

Brunswick産のフィリーソウル。電気椅子とおもわれるおだやかじゃないジャケットだけど、内容はわりと軽快なダンサー物が多い。A-1「Energizer」はEW&Fのようなスペイシーなダンサー。A-3「Me and you」はサワヤカな疾走感が印象的。夏の終わりのこの季節ピッタリ。フィリーらしい(というよりSigma的な)ストリングスに「高気圧ガール」なスキャット・コーラスのB-2「Do the hustle」。B-3「Just holding hands」はファルセットのミディアムという定番だけれどトラックの良さもあってなかなかの出来。全体的にボーカルが弱いのが弱点といえば弱点のアルバム。