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  「Brother.Brother.Brother」 the Isleys (1972)

ソウル界の大御所、ISLEYS BROTHERSの72年リリースのこのアルバムはカバー曲とオリジナル曲の半々が収録されていて、その多くがISLEYSのスウィート・サイドの魅力で溢れている。カバーは主に白人(carole king)の作る曲(いかもブルーアイズド・ソウル)を歌いその相性の良さを披露。A-1 「Brother.brother」やB-1「It. too late」などは逆にcarole kingの持つ「黒人さ」がISLEYSによって際立って聴ける。オリジナルでは名曲A-5「work to do」の音数が少ないながらも跳ねたビートを刻むピアノとernie isleysによるギターカッティングでクールなのにホットという相反するベクトルを1曲の中に表現している。B-2「love put me on the corner」はアルバム屈指のスウィート・チューン。ハモンドとギターとピアノによる天上のしらべに悶絶。ファンクとスウィートを両立させているISLEYSならではの名曲。

「Positive Change」 Positive Change (1978)

Terry Huffのプロデューサー、Al johnsonがアレンジ、プロデュースを手がけた(たぶん)インディーズのウルトラスウィート・グループ。モーメンツ・スタイルのオーソドックスな唄法でトロけるようなメロディーを聴かせてくれる。ベーシックはファルセットとテナーのリードにコーラスがからむというものだけど、収録されている曲のほとんど全てがスウィート・マナーにしたがったしっかりとした作り。レア盤って以外とすべてについて最高というものは少ないのですが、このアルバムに関してはそれがあてはまらない出来といえます。ゆえに納得の再発。70's〜80'sのアノ甘さがたまらなく好きな人。そしてソウルという音楽を愛する人すべてにおすすめです。

  「Carl Graves」 Carl Graves (1975)

モータウンやSTAXといったソウルのレーベルではなく、A&Mという西海岸にある白人系ポップスのレコード会社からリリースされたCarl Gravesのアルバムはレーベルの色をあらわすかのようにポップで洗練された音。その代表はA-1「Heart be still」。AOR的な軽快なダンサーであまり黒さを感じさせない。一方、テナーからファルセットへのグラデーションが美しいバラードのA-2「Don't throw it all away」、さらにシルキーな肌触りのメロディーにのせたモダンスウィートソウルのB-3「Be tender with my love」などではキッチリとソウルを聴かせる。A-1にくらべ正当ともいえるコクのあるダンサーを聴かせるA-4「How can be a man」。ピアノのリードにのせて歌うスウィートバラードのA-5「Baby don't knock」もいい。

「From the rooots」 Jimmy Castor Story (196?)

Jimmy Castor Bunch名義で活動するまえにサックス奏者(ボーカルも担当)としてリリースされたアルバム。ソウルというよりもブーガル的な要素が強い楽曲が多く収録されている。A-2「Rattle Snake」やA-3「It's OK」はそんな曲の代表。女性コーラスが入ってHarvey Averne Dozenのようなステキなナンバー。ウデや腰を振りダンシング。ハーモニカのリードによるグルーヴィーなインストナンバーA-5「Oh Susanna」。B-1「Block Party」ではホーン隊とコーラスも軽快なタイトル通りのパーティーミュージック。やっと本領発揮。サックス奏者としてその腕前を披露しているB-3「Why」やB-4「Trudies Place」はオールディズ・ポップ然とした曲。でもこっちは若干退屈気味。むしろウォールミュージック的なB-5「Fabulous New York」のほうが気になる。

  「Reaching Out」 Freda Payne (1973)

純粋なソウルファンはジャズ〜ポップス畑のヴォーカリストがソウルを歌うことに抵抗があるようだが、alice clarkやspanky wilsonのように黒さ(前者2人とも黒人)をもちながらどことなくブルーアイズドのように洗練されたボーカルスタイルが好きな人も多いはず。freda payneもそんなカテゴリに入るだろう。A-1「two wrongs don't make a right」の朗々としたエレガントさやA-5「mother misery's favorite child」のゴツゴツとしながらファンク。アルバム屈指のグルーヴィーチューンB-1「we've gotta find a way back to love」など。Holand-Dozier-Holand ProductionによるInvictusレーベルのレディソウル名盤。

「Silk」 Silk (1977)

Preludeレーベルからリリース、シカゴのスウィートグループ。そのグループ名そのままにきめ細やかでスムースな歌声を甘いメロディーにのせて歌う。A-2「I'll be waiting」の少しカスれ気味なボーカルに美しいコーラスがマッチ。ドラマティクなイントロとせつなげなリードのA-4「Gone away」、フリーソウル風なホーンとステップ。突き抜けるファルセットが輝くB-1「Simply beautiful」などシカゴ特有の「コクのある甘さ」がアルバムの随所にみられる。彼らのもう1枚のアルバム(1st、リリースされたのは本アルバムと2枚)にも必殺なスウィートが収録されている。

  「Law and order」 Love Committee (1978)

『リアル・フィリー・マジック』とよばれたフィリー・ソウルのひとつの頂点アルバム。スローからダンサーまでそのスベテがパーフェクトな仕上がり。A-1「Law and order」の疾走するダンサー。ジャケットのカウボーイスタイルを象徴するかのようなタイトなリズムにスパンクする効果音。腰も揺れるダンサーの
決定版。美しいメロディーにつきぬけてゆく美しい歌声のA-2「Tired of being yourfool」。A-3「If you change your mind」のトロけるようなファルセット。おなじスウィートでもバリトンによるコクのあるB-3「Give her love」は男泣きな曲。フィリーミュージックの素晴らしさを体現できる一枚。

「Let it all out」 Jemes Conwell (1977)

Smoked Sugarに楽曲を提供しているJemesConwell(不勉強ですがグループのメンバーという情報も有り)のアルバム。派手さはないがスローからミディアムまでを抜群の歌唱力で歌い上げる。アルバムはソロ名義だが、構成はコーラスの入るグループ風味。この時代としては若干オールドな雰囲気が漂うが、それがドリーミーな色付になって全体をスウィートに仕上げている。チャーミングなメロディーをファルセットで歌うA-4「Butterfly」やB-3「Another sundown in watts」の弾けたリズムとキラキラしたコーラスワークはHearts of Stoneのようなヤング・ソウル。収録された楽曲の全てを本人がライティングしている。

  「Rising」 Gemini (1981)

グループ名にGemini(双子座)なんて名前がついてるけど(おそらく)ぜんぜん双子なんかじゃない男性デュオグループ。ホップするリズムと交わる瑞々しいビートのA-2「(you've got)something special」やB-3「my love for you keeps growing」。プッシュフォンの音(この辺が新しい年代)でスタートするメロウなA-3「can't throw away a good love」の突き抜けるような透明感。ファルセットとテナーが絡むスウィート・マナーのA-4「(everytime i see)a pretty lady」やB-2「I don't want to lose you」もいい。西海岸のミュージシャンらしくさわやかなスウィートソウル。少しフュージョンでAOR寄り。

「Disco champs」 Trammps (1977)

フィリーダンサー爆発の1枚。タイトルに偽りなし。1曲目のウォーキング・ベースのリズムにお馴染みフィリーストリングスのからむA-1「Stop and think」から、スリリングなオルガンのリフがイカすA-2「Save a place」とグイグイと引っ張る展開。A-3「Trammps disco theme」は昔のクイズ番組のOPテーマで有名。カスレ気味のバリトンとハイテナーでコーラスグループとしての実力を魅せるA-4「Love epidemic」など一気に聴かせる。もちろんB面だってギターのカッティングも涼し気なB-2「Promise me」やサンプルネタになりそうなパーカッションフレーズのB-4「oh waa hey」など腰にクルものばかり。