書名:共鳴
著者:堂場 瞬一
発行所:中央公論新社
発行年月日:2011/7/25
ページ:314頁
定価:1,500 円+税
「引きこもり」「介護」の問題にふれながら「家族」のあり方を問いかけた作品
麻生は元刑事で74歳、時たま持ち込まれる近所の事件などを調べている、現在は「防犯アドバイザー」という肩書きで市民の相談にのったりしている。孫の新城将21歳が大学にも行かず、家に引きこもってばかり。強引に将をアパートから拉致してきた。麻生と将が共同生活を始めた矢先、近所の高校生から「両親が祖母を安楽死させたのではないか」と悩みを打ち明けられた。やる気のない将をアシスタントにして調査を始めるが。警察小説のひとつ変形の家族小説か。いまではどこにでもある「介護」と「家族」を深く考えさせられる小説です。