田園みどり共生国だより

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明治九年の謀略

  • 2017年08月01日(火)23時33分

書名:明治九年の謀略
著者:舞岡 淳
発行所:光文社
発行年月日:2000/8/10
ページ:368頁
定価:848 円+税

明治時代を舞台にした小説です。維新後の激動期の明治四年。一人の元会津藩士が鬼になった。名前は片岡新十郎、たぐいまれな剣の遣い手。幕末から維新まで欧州へ剣劇を見世物として巡回して来た。維新後日本に帰ってくると家族も友人も官軍に殺されていた。彼の心には悲惨な境遇に陥れた者どもへの復讐だけがあった。
あれから5年静岡で奇怪な死亡事件を起こした宗教集団「山王御霊会」、銀座煉瓦街の一角で、新政府の役人の妻妾を主たる顧客として透視術を行なう奇妙な一団「有偽図倶楽部」。そこに見え隠れする片岡新十郎が勝海舟の調査で段々と全貌が浮かび上がってくるというミステリー仕立ての小説です。

著者がプロ作家を目指して単行本を出すまでに20年かかった。という本書です。なかなかの力作ですが語り部としての才能はちょっと言う感じがします。物語を作る、創る能力は努力では無理なのかも?この著者の作品は残念ながら少ないです。知っているのは『明治十一年の贋札』位。著者の意気込みは買えますが、ちょっと空回りしているような感じがします。

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ロスジェネの逆襲

  • 2017年08月01日(火)23時10分

書名:ロスジェネの逆襲
著者:池井戸 潤
発行所:ダイヤモンド社
発行年月日:2012/6/28
ページ:382頁
定価:1,500 円+税

「半沢直樹」シリーズ第3弾となる『ロスジェネの逆襲』企業を舞台にした小説です。時は2004年、銀行の系列子会社東京セントラル証券に営業企画部長として出向した半沢直樹。東京セントラル証券の業績は鳴かず飛ばず。そんなところにIT企業の電脳雑伎集団社長から、ライバルの東京スパイラルを買収したいと相談を受ける。大型の商談である。アドバイザーに選ばれば巨額の手数料が入るビッグチャンス。そこに東京セントラル証券の親会社である東京中央銀行から理不尽な横槍が入る。子会社である以上親会社の良いなりが普通、でも半沢直樹は周囲をあっと言わせる秘策に出た。人事が怖くてサラリーマンが務まるか!ちょっと骨のある内容です。困難に向かいながら策を巡らしていく、読んでいる者に少しの暇を与えないスピーディーな展開が面白い。


本書より
---------------------
「オレにはオレのスタイルってものがある。長年の銀行員生活で大切に守ってきたやり方みたいなもんだ。人事のためにそれを変えることは、組織に屈したことになる。組織に屈した人間に、決して組織は変えられない。そういうもんじゃないか」

「サラリーマンだけじゃなくてすべての働く人は、自分を必要とされる場所にいて、そこで活躍するのが一番の幸せなんだ。会社の大小なんて関係がない。知名度も。オレたちが追求すべきは看板じゃなく、中身だ」

「仕事の質は、人生そのものの質に直結しますから」

「仕事は客のためにするもんだ。ひいては世の中のためにする。自分のためにした仕事は内向きで、卑屈で、身勝手な都合で醜く歪んでいく。そういう連中が増えれば、当然組織も腐っていく。組織が腐れば、世の中も腐る。

「どんな場所であっても、また大銀行の看板を失っても輝く人材こそ本物だ。真に優秀な人材とはそういうものなんじゃないか」

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ふたり女房

  • 2017年08月01日(火)06時48分

書名:ふたり女房
   京都鷹ヶ峰御薬園目録
著者:澤田 瞳子
発行所:徳間書店
発行年月日:2013/5/31
ページ:291頁
定価:1,600 円+税

江戸時代小説の舞台は江戸が多いのですが、この作品は京都が舞台。京都鷹ヶ峰にある幕府直轄の薬草園で働く元岡真葛(まくず)が主人公。女薬師(豊富な薬草の知識が豊富)又医者としても何人かの患者を受け持っている。御典医を務める義兄の匡(ただす)とともに薬草園の運営も行っている。

6つの短編集です。どの物語にも真葛が関わっているミステリーです。
第一話「人待ちの冬」は、評判の悪い薬種屋「成田屋」を巡る騒動がテーマ
第二話「春愁悲仏」は、怪しい民間療法の真実に迫る。効験あらたかな観音像の正体と僧。
第三話「為朝さま御宿」は、三條西家の子供の重い疱瘡を切っ掛けに藤林家の先代も関係した意外な事実が。
第四話「ふたり女房」は、男(浪人)は妻を残して江戸に行く。京で待つ妻はいくら待っても帰ってこない夫を信じて待っている。江戸に出た夫は助けた武士に気に入られて、その武士の娘と結婚して婿養子に入り、仕事も得る。あるとき転勤で京都へ行くことに。妻を連れて京都に帰ってくるが。
第五話「初雪の坂」は、御薬園の薬の盗難が起こる、藤林家の名誉を傷つけかねない事件だ。ある少年が浮かび上がったが。
第六話「粥杖打ち」は、宮中でお行われる伝統行事「粥杖打ち」から始まった。小正月十五日、宮城では望粥とも呼ばれる小豆粥を食する。粥杖とはこの粥を炊いた際の杓子で、これで子のいない女性の尻を打てば、男児を産むと言い習わされていた。「粥杖打ち」がきっかけでひとりの女御が妊娠していることが判るが。

澤田瞳子は好きな作家、注目している作家の一人ですが、物語の作りが良い。また過不足なく書かれているのでいらいらしない。そして余計な説明等を省いて簡潔なところも良い。

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蛍の城

  • 2017年08月01日(火)05時23分

書名:蛍の城
著者:秋月 達郎
発行所:PHP研究所
発行年月日:2011/3/11
ページ:335頁
定価:1,800 円+税

湖笛(水上勉)に続いて京極高次を描いた「蛍の城」を読みました。この本では京極高次を戦国一臆病と呼ばれた男、妻と妹の「尻の力」によって出世したことから“ほたる大名”と揶揄される武将であると描いている。時は戦国時代、関ヶ原の戦いの直前の大津城籠城を中心に描いてある。京極高次は関ヶ原の戦いの前でも負け戦ばかりしていた武将、でも何故か命は助かっている。最初は石田三成に味方して越前前田攻めに参加していたが、途中引き返して大津城に籠もる。籠城軍3千人、西軍4万人この4万の大軍の中には戦国一勇猛とされる立花宗茂もいた。

東の徳川軍は関ヶ原にも来ていない。西軍は関ヶ原に向かって大軍が進行中、そんななか大津、逢坂の関を阻止して大津城に籠もって1週間あまり大奮闘、立花宗茂の猛攻にも耐えたが、力尽きて降伏した。

しかし、関ヶ原の戦いが始まる直前だった。戦国一勇猛とされる立花宗茂を大津に留め置き関ヶ原の戦いに間に合わせなかった功績は東軍第一と徳川家康から褒め称えられ、京極家のゆかりのある若狭を拝領した。もし立花宗茂が関ヶ原に間に合っていたら、6時間程度で戦いが決まることは無かったのでは?戦国時代にはとても珍しいユニークなキャラクタの京極高次、面白い人物です。明智光秀に味方し、秀吉ににらまれると柴田勝家に味方し、賤ヶ岳の戦いにも参加し、秀吉に敵対する。でも秀吉に許された妻と妹の「尻の力」で。その後秀頼にも敵対して大津城に籠城、徳川家康に拾って貰った。籠城の功績と妻は初(秀忠の正室お江の姉)のお陰?読み応えのある本です。

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沈黙の檻

  • 2017年08月01日(火)04時52分

書名:沈黙の檻
著者:堂場 瞬一
発行所:中央公論新社
発行年月日:2010/10/25
ページ:378頁
定価:1,700 円+税

この小説は警察小説というらしい。時効になった十七年前の殺人事件が俄然クローズアップされてしまった。(この当時時効は15年だった頃の事件、これからは時効が無くなったので作家はちょっと工夫がいるようになってきました)
運送会社の社長末松は十七年前、同僚と一緒に運送会社を設立して業務を拡張していたとき、そのとき社長だった同僚が殺された。同僚の末松に疑いは掛かったが、アリバイがあって疑いははれて、事件は未解決のままになっていた。その当時、別件の政治家がらみの大きな事件があって県警・警察庁の事件捜査は曖昧のまま終わっていた。

刑事の氷室がその十七年前の事件に調べ始める。未解決は警察の恥、でも当時の刑事、上司達もあえて時効になった事件を掘り返すことをいやがる。横やりが入ってくる。そんななか氷室の執念で事件を追いかける。

末松の友人の暴力団員が刑務所を出所してきて、十七年前の事件を告白する(末松と一緒に殺したと)ことで、マスコミに追いかけ回される。でも末松はノーコメントを繰り返す。そして末松の共犯だという男が殺された。
どんでん返しがそこかしこに。ちじばめられている。結構長い小説ですが著者の頭の中で練りすぎた複雑さが見えて読後になんとかもやもやとした感じが残ってしまった。策士術にはまる感じです。

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東京新大橋雨中図

  • 2017年08月01日(火)04時17分

書名:東京新大橋雨中図
著者:杉本 彰子
発行所:新人物往来社
発行年月日:1988/11/25
ページ:314頁
定価:1,300 円+税

第百回直木賞受賞の長篇です。この本は江戸から明治初期に活躍した実在の画家小林清親をモデルにした作品です。小林清親は「最後の浮世絵師」と称され「光線画」と呼ばれる独自の世界を切り開いて一世を風靡した人です。
物語は本所御蔵屋敷の御勘定掛(下級の武士)であった小林清親が、幕府最後の仕事として新政府に本所御蔵を引き渡しを行うところから始まります。同時に先祖代々が仕えてきた幕府、御家人としての生活をどうするか?失業者となってしまいました。この時21歳。新天地駿府へいって徳川の家臣達と共に生きるか?江戸に残って別の何かを見つけるか?当初、新天地駿府へ母を連れて行くが、小林清親には向いていない仕事がない。そこでまた江戸に出てくる。多くの御家人と同様、生活苦あえぐ日々を送りながら運命の糸に操られながら維新間際の混乱と激動の時代を生きていく。趣味で自己流で続けていた絵画が、浮世絵の版元大黒屋の目にとまったことで画家としての道が開けていく。
西洋化を急ぐ世の中の流行廃りは急激に訪れてくる。そんな中で浮世絵風の絵画は取り残されていく、写真の絵付けで遠近法を学だり、いろいろな人々との助けを請けながら生きていく、光線画家小林清親の波瀾万丈の半生と江戸から明治に移り変わる庶民の生活を描いている。なかなか面白い作品です。

東京新大橋雨中図(神奈川県立博物館)
http://ch.kanagawa-museum.jp/dm/ukiyoe/rekisi/kouki/d_kouki18.html
静岡県立美術館【主な収蔵品の作家名:小林 清親】
http://spmoa.shizuoka.shizuoka.jp/_archive/collection/item/P_76_721_J.html
小林清親の東京名所図
http://j-art.hix05.com/36kiyochika/kiyo.index.html

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