田園みどり共生国だより

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冬を待つ城

  • 2017年08月28日(月)20時52分

書名:冬を待つ城
著者:安部 龍太郎
発行所:新潮社
発行年月日:2014/10/20
ページ:433頁
定価:2000 円+税

陸奥国には糠部郡に「四門九戸の制」一戸から九戸があります。現在の青森県・岩手県にあたります。
一戸・・・岩手県二戸郡一戸町
二戸・・・岩手県二戸市(旧二戸郡)
三戸・・・青森県三戸郡三戸町
四戸・・・現存せず(青森県旧三戸郡内にあったと推定)
五戸・・・青森県三戸郡五戸町
六戸・・・青森県上北郡六戸町
七戸・・・青森県上北郡七戸町
八戸・・・青森県八戸市(旧三戸郡)
九戸・・・岩手県九戸郡九戸村

東北の戦いの歴史は、酷い。「征夷」大将軍・坂上田村麻呂の侵攻、源頼義・義家父子による前九年の役、鎌倉武士が大挙して押し寄せた平泉の討滅、豊臣秀吉の「奥州仕置」、錦の御旗を翻す官軍に敗れた戊辰戦争。中央政府はいつの時代も「征伐、征服」として東北の自由を許さず、いつも屈従を強いてきた。
豊臣秀吉の「奥州仕置」のひとつがこの小説の主題です。南部氏一族の九戸政実が奥州最北端の九戸城(3000人)に立てこもり秀吉軍15万人に包囲されて戦った。主人公は政実の弟、久慈政則。彼の目を通して九戸政実の乱を描く。九戸城(岩手県二戸市)に立てこもる政実の、どう見ても無謀な戦い。でも豊臣軍にも思惑が、そして政実には「奥州の大義」のために命を懸けた。秀吉による天下統一の総仕上げ、といわれるこの戦いは、実は朝鮮出兵を見据えてのものだった……。城主・政実は、九戸家四兄弟を纏めあげ、地の利を生かして次々と策略を凝らした。あとは包囲軍が雪に閉ざされるのを待つのみ!著者の謎解きが面白い。九戸政実の乱は初めて知りました。

冬を待つ城 安部龍太郎著 戦国の謎 九戸政実の乱に迫る
https://www.nikkei.com/article/DGXKZO80305240Z21C14A1MZB001/

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箱根の坂

  • 2017年08月28日(月)20時25分

書名:箱根の坂(上)
著者:司馬 遼太郎
発行所:講談社
発行年月日:2004/6/15
ページ:400頁
定価:648 円+税

書名:箱根の坂(中)
著者:司馬 遼太郎
発行所:講談社
発行年月日:1987/5/15
ページ:350頁
定価:440 円+税


書名:箱根の坂(下)
著者:司馬 遼太郎
発行所:講談社
発行年月日:2004/6/15
ページ:480頁
定価:695 円+税

時は応仁ノ乱で荒れる京都、室町幕府の官吏、伊勢氏一門の末席(備中伊勢といわれいる)に、伊勢新九郎、後の北条早雲がいた。伊勢氏、小笠原氏、今川氏は武家の礼法、有職故実の三家。伊勢新九郎は家伝の蔵作の職人。職人としてそれなりに生涯を送ることをとくに疑問とも思っていないところ、、守護・今川義忠の妻となった千萱からの救援を求められ、彼の今までの生き方を激変させる。

守護・今川義忠の死によって残された千萱と嫡子・竜王丸を後見するために駿河に行く。室町幕府の力はなきに等しく、国人・地侍たちが力を持ち始めていた。今川家の相続問題千萱と嫡子・竜王丸の保護を確実なものとするためには国人・地侍たちの信望を得て力を持たないとう変化を鋭く先取りしながら、政敵を退け、伊豆を支配して、箱根の坂を越えて小田原攻略に成功する。北条早雲の一生を描いた傑作長編小説です。

主役と得をしたものが誰もいない。そして何で10年もの長い間戦っていたのか良くわからない応仁の乱。でもこれによって室町幕府の力は衰えていまい。守護地頭の権力も、関東支配も危うくなっている時代。稀代の天才北条早雲の活躍を描かれています。

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花神

  • 2017年08月28日(月)19時48分

書名:花神(上)
著者:司馬 遼太郎
発行所:新潮社
発行年月日:2015/2/5
ページ:472頁
定価:710 円+税

書名:花神(中)
著者:司馬 遼太郎
発行所:新潮社
発行年月日:2003/2/20
ページ:511頁
定価:667
円+税

書名:花神(下)
著者:司馬 遼太郎
発行所:新潮社
発行年月日:2009/6/30
ページ:553頁
定価:743 円+税

大村益次郎(村田蔵六・良庵)というと靖国神社の大鳥居と神社の間の広場に銅像があります。東京招魂社(後の靖国神社)を創建を提案した人の一人として大村益次郎がいます。大村は第二次長州征討の少し前、突然、桂小五郎(木戸孝允の推薦で)長州藩に士分待遇(碌はわずか)で召し抱えられて、長州征討で長州藩兵を指揮し、勝利の立役者となった。その後戊辰戦争で江戸城無血開場後、薩摩藩兵、長州藩兵を指揮して、彰義隊との戦い、その後の戦いの戦略、戦術を企画して指揮をとった。そして維新後、太政官制において軍務を統括した兵部省における初代の大輔(次官)を務め、事実上の日本陸軍の創始者、あるいは陸軍建設の祖と見なされることも多い。その後京都で暗殺される。(享年45歳)彼の晩年3年間、彗星のごとく現れて、彗星のごとく消えていった人。その大村益次郎の半生を描いた長編小説です。

村田蔵六は百姓で村医の出身。礼儀作法はだめ、人付き合いもだめ、蘭学者で緒方洪庵の塾でも塾頭を務める秀才、緒方洪庵の覚えも良い。何故かこの人を桂小五郎だけは評価していていた。幕府を倒すべく薩摩・長州が鳥羽伏見で戦い、東上して江戸城を無血開城した時、官軍の兵士は誰もいなかった。薩長のみ、また資金もなかった。ましてその後どうするかということも判っていない。西郷は江戸の警備を勝海舟に任せる。でも任された海舟も困ってしまう。勝手に彰義隊など。反薩長の志士(幕府軍)が板東、東北には一杯いる。そんなとき大村益次郎が江戸にやってきて総司令官になってしまう。

そして西郷も大村益次郎の作戦に反対もしない。政府軍の中では嫌われ者で一人で奮闘していた大村。嫌ってはいたが、大村の作戦が全て当たるので誰も文句は言えない。官軍が勝ったら何をすれば良いか?将来ビジョンをしっかりと持っていた者はそのとき大村くらいしかいなかった。西郷も大久保も岩倉具視も徳川幕府に変わって薩摩・長州が主体となった各藩連合政権的なことを考えていたのではないか。でも亡くなっている坂本龍馬、勝海舟などは民主主義の国を目指していた。どちらというと大村も旗本のだらしなさ、農民出身の歩兵、砲兵などの活躍などをみるにつけ、支配者階級ではない政治、政権を目指していたきらいがある。
戊辰戦争が終わってから、軍務を統括した兵部省で薩摩の反乱(西郷)を予見して大坂に軍事基地、軍需工場、弾薬庫などを作ることに走り回っていた。

ただ、大村益次郎という人は人としてみた場合、とてもつきあいにくい。いやなやつだったような気がする。つきあいたくないそんな感じがする。時代が少し違ったら全く世の中には出てこなかった人。また明治維新に彼が幕府軍にいたら、結果は全く逆の結果になっていたかも。幕府軍で戦った大鳥圭介は緒方洪庵塾で大村と同門。長州藩に呼び戻されるまで宇和島藩では蒸気船の設計、幕府講武所教授などしていた。収入も多く、何故博給の長州に帰ったのか?郷土愛だったのかも(幕府に長州を滅ぼされるという危機感)この小説で少しほっとするところはシーボルトの娘楠イネの支援者、保護者、恋人?の場面かな。

長い歴史の中であっという間を過ごしていった凄い人ということが言えるかもしれない。大村の部下の山田顕義が西南の役が終わったとき、大山巌、山県有朋の二人をさして「あいつらはまだ軍隊でしか飯を食う方法を知らないのか」といってあっさり引退した。というエピソード。その後を見ると面白い指摘だと思った。

また福沢諭吉(緒方洪庵塾で大村の後輩)は大村のことをあまりよく言っていない。(尊皇攘夷ものだと)一方大村は福沢のことは口ばかりの人と。長州人も吉田松陰はじめくちばかり。でも大村は一般的な長州人とも日本人とも違う。明治になってから存在価値が薄くなっているが木戸孝允(桂小五郎)は剣術にも優れているが、人を使うのが旨い。そして危険を察知すると戦わずに逃げるに徹していて。幕末の大切な時期にキッチリ仕事をしているという感じがする。

司馬遼太郎の小説は著者独自の歴史解釈(相当詳しく調べている)が随所に出てくるので、話が筋が飛び飛びになったりするのがちょっと欠点。また独自の解釈が絶対化のように上から目線で断定調がちょっと気になる。

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「大改命というものは、まず最初に思想家があらわれて非業の死をとげる。日本では吉田松陰のようなものであろう。ついで戦略家の時代に入る。日本では高杉晋作、西郷隆盛のような存在でこれまた天寿を全うしない。三番目に登場するのが、技術者である。この技術というのは科学技術であってもいいし、法政技術、あるいは蔵六が後年担当したような軍事技術であってもいい」

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