田園みどり共生国だより

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ルーズヴェルト・ゲーム

  • 2017年08月04日(金)21時25分

書名:ルーズヴェルト・ゲーム
著者:池井戸 潤
発行所:講談社
発行年月日:2012/2/21
ページ:440頁
定価:1,600 円+税

業績不振にあえぐ青島製作所。リストラが始まる。歴史ある野球部の廃部が役員会の議題に上ってくる。かつての名門チームも成績は振るわない。またエースも不在で崩壊の危機。社長の思い入れのある野球部も社長一人では存続することが難しくなってきた。この落ち目の野球部に打開策はあるのか?選手が、監督が、技術者がそれぞれの人生とプライドと思い出をかけて挑む。
「奇跡の大逆転(ルーズヴェルト・ゲーム)」とは。かつて「一番おもしろい試合は、8対7だ」野球を愛したルーズヴェルト大統領は、そう語った。野球部長の三上が招いたのは、挫折を経験したひとりの男だった。社長に抜擢された細川は早速聖域無きリストラを命じる。野球部の存続は?なかなか面白い本です。一気に読んでしまった。

ルーズヴェルト・ゲーム 池井戸潤
http://book-sp.kodansha.co.jp/topics/rooseveltgame/

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共震

  • 2017年08月04日(金)20時48分

書名:共震
著者:相場 英雄
発行所:小学館
発行年月日:2013/7/28
ページ:325頁
定価:1,500 円+税


2011年3月11日に起こった東日本大震災の、今なお続く被災者の厳しい生活をテーマにしたミステリー小説。3.11をノンフィクションで描いても誰も読んでくれない。そこでフィクションの形で描いたと。ノンフィクション風だから余計に被災者の会話、ひとつひとつに重みがある。

東日本大震災から2年後、東松島の仮設住宅で事件が起きました。殺害(毒殺)されたのは国から出向して宮城県の職員早坂順也。彼は県職員という枠を超えて、復興のため東北各県を廻り、被災地の人々の立場から力を尽くしてきた人物だった。

大和新聞東京本社の遊軍記者である宮沢賢一郎は、東日本大震災後、志願して仙台総局に異動する。沿岸被災地の現状を全国の読者に届けるため、「ここで生きる」というコラムを立ち上げた。彼も又震災発生後3週間後から被災地各地を飛び回り、被災地の人々の暮らし、苦悶などレポートして来た。早坂とも面識があった。2人とも現場主義で自分の目、体で確かめないと気が済まない。
宮沢賢一郎は早坂順也の人柄から誰かに恨みを抱かれる人物でない。何故殺されたか疑問を抱き独自で捜査を始める。

警察側は警視庁のキャリア田名部昭治も被害者の手帳に自分の名前があったこともあって、県警と捜査を開始する。この物語は2年前の震災直後の様子、宮沢賢一郎、田名部昭治の追想と現実の捜査を章を分けながら話は進む、また被災地の人々の声が随所にちりばめられている。2人とも現場に良く足を運び、捜査を進める。その2人が出会ったところで事件捜査は急速に進展する。

震災にあって苦しんでいる人々を支援していく、美しい話、感心する話も出てくるが、逆に困った人により苦しみを与えて平気な輩も出てくる。義捐金を不正に貰っているまる暴(日雇い労働者を被災地に送り、避難所に避難させ、義捐金が出ると逃げさす)義捐金詐欺、復興予算の不正取得(バス、トラックなどの運賃の過剰請求)、そしてNPOを標榜して人助けといいながら、復興予算を過剰に取り込む悪質な団体。ミステリー仕立てになっているが、被災地の出来事は著者が実際歩いて集めた情報に基づいているので、それぞれに重い。

著者はあとがきに
日頃「嘘を書いてナンボ」と嘯いてきた者としては「嘘をはるかに凌駕した圧倒的な現実」の前に立ち尽くすしかありませんでした。と書いている。
「頑張って」というのは3.11の被災者に言う言葉ではない。これまで十分頑張ってきた。これ以上頑張れというのは死ねと言うこと。
この本は覚悟して読む本だと思います。安易にすすめたくない本です。


エンタテインメント小説で東日本大震災を描く意味とは? 想像を超える過酷さと行政の限界
http://biz-journal.jp/2013/08/post_2696.html

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秋萩の散る

  • 2017年08月04日(金)19時44分

書名:秋萩の散る
著者:澤田 瞳子
発行所:徳間書店
発行年月日:2016/10/31
ページ:237頁
定価:1,500 円+税

著者が得意とする奈良時代を舞台とした珠玉「凱風の島」「南海の桃李」「夏芒の庭」「梅の一枝」「秋萩の散る」の5編、漢語、言葉の使い方が巧みで長編に匹敵する読み応えのある作品衆です。

「凱風の島」
6度目の日本渡来に挑む鑑真を乗せて4艘の帆船は、沖縄に到着した。玄宗皇帝の許可なく鑑真を乗せた副使・大伴古麻呂と遣唐大使・藤原清河は日本に鑑真を同伴するか否かでもめている。先の船に遣唐大使・藤原清河、最後の船に副使・大伴古麻呂が鑑真を乗せ出発するが?唐に30年間滞在し唐で大出世した阿倍仲麻呂なども登場。鑑真和上の来日秘話
「南海の桃李」
吉備真備は遣唐使の航海が命がけの仕事、何とか少しでも安全に航海が出来ないかとひとつのアイデア(南海の200ある島々に、漂流船に場所を知らせる目的で石碑を建てること)を高橋牛養に告げる。高橋牛養は太宰府に赴任した。そして石碑を建てるべく南海の島々を巡っている。次の帰路、島にたどり着いた真備は碑がないことに愕然とする牛養が碑を建てなかった理由はなにか?
「夏芒の庭」
有力な子弟でなくても成績優秀であれば入学かなう大学寮、でもここに在学している4年目の上信は落ちこぼれ、四書五経など理解できない。そこに日向の秀才雄依がやってくる。そして同室となる。上信や雄依たちは権力闘争の死闘(藤原仲麻呂を中心とした陰謀)を目の当たりにする。ある者は巻き込まれ、またある者は世の不条理を学ぶ。
「梅の一枝」
文筆にたけた石上朝臣宅嗣は、宮中で「文人乃首(文人の筆頭)」の名をほしいままにしていた。そんな宅嗣の前に久世王が現れる(母親は石上朝臣宅嗣の従姉であるという)、そして久世王は安倍女帝(孝謙天皇)の異母弟ともいう。久世王の存在を安倍女帝に知られたら、久世王の命を狙われ、石上朝臣宅嗣にも類がおよぶかもしれない。何か手を打たないといけないが?
「秋萩の散る」
安倍女帝(孝謙天皇、後の称徳天皇)の寵愛により比肩する者のいない高職についた道鏡。天皇の位までも自分のものにしようとしたと悪名高い道鏡。女帝の崩御後、下野国薬師寺に配流された。そこには臆病な道鏡、自分から望んで出世したのではなく、女帝の意志だと。しかし女帝を悪くいう世間には全て道鏡が悪名を背負ってあの世に行こうとしている老僧として描かれる。でもその道鏡に悪魔のささやきが。

これらの短編が時代順に並べられており、奈良時代の時代感覚が分かるようになっている。読み応えのある本です。また著者の視点で捉えた奈良時代感が堪能できる名作です。

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花散らしの雨 みおつくし料理帖

  • 2017年08月04日(金)18時57分

書名:花散らしの雨
   みおつくし料理帖
著者:高田 郁
発行所:角川春樹事務所
発行年月日:2009/10/18
ページ:293頁
定価:571 円+税

料理のレシピが主題の江戸時代小説
舞台は元飯田町の「つる家」。「つる家」料理担当の澪が主人公。何でも大阪から2年前にやってきた。この「つる家」の周辺で起きる事件を扱った小説。漫画のような構成でどのページから読んでも何となく判る。非常にシンプルな物語になっている。難しい話もひねりもないので読みやすい。そしてそこでは必ず食べ物の話、料理の話が詳しく出てくる。事件などは脇役。そんな新スタイルの小説です。「みをつくし料理帖」シリーズの第二弾身を尽くす(みをつくし→澪)からか?最初のページに舞台が判る江戸地図、登場する場所など記載した地図がついている。

なかなか面白いこのシリーズも10巻くらいは出ているみたいです。

巻末付録に本書の出てくる「ほろにが蕗ご飯」「金柑の蜜煮」「なめらか葛饅頭」「忍び瓜」のレシピが掲載されている。ちなみに「忍び瓜」とは胡瓜のこと。伏見稲荷では社紋が胡瓜の切り口と同形であることから胡瓜を食べてはならない。徳川の世になって葵のご紋も胡瓜の切り口に似ていることから武士は胡瓜を食べてはいけないことになっていたとか?

本書より
-----------------
元飯田町に新しく暖簾を掲げた「つる家」では、ふきという少女を下足番として雇い入れた。早くにふた親を亡くしたふきを、自らの境遇と重ね合わせ信頼を寄せていく澪。だが、丁度同じ頃、神田須田町の登龍楼で、澪の創作したはずの料理と全く同じものが「つる家」よりも先に供されているという。はじめは偶然とやり過ごすも、さらに考案した料理も先を越されてしまう。度重なる偶然に不安を感じた澪はある日、ふきの不審な行動を目撃してしまい―――。書き下ろしで贈る、大好評「みをつくし料理帖」シリーズ、待望の第二弾!

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佐保姫伝説

  • 2017年08月04日(金)18時28分

書名:佐保姫伝説
著者:阿刀田 高
発行所:文藝春秋
発行年月日:2009/3/15
ページ:309頁
定価:1,600 円+税

歳を重ねた大人の、いつもの日常の裂け目から覗く夢幻、1編30ページほど短編ですが、名文がつづく。著者は飽きさせず次々と読みたくなる名手です。そんな12編の短編集です。

「初詣で」「虹の恐怖」「大きな夢」「佐保姫伝説」「ちょっと変身」「像は鼻が長い」「恨まないのがルール」「海を見に行く」「赤い丸の秘密」「五色の旗」「やきとりと電話機」「カーテンコール」の12編

数年ぶり日枝神社で偶然であった古い親友(元恋人?)、絵馬に何かを祈願を書き込んでいた。自分の今まで使っていた万年筆を私に託して去って行った。「初詣で」
子供の頃にみた桜景色その景色に魂を振るわされた。おぼろげな記憶を頼りに初老の男は同じ場所を探して歩く、そこにはそこは葉桜だった。でもそこには写生をしていた女性(年齢不詳)がいた「佐保姫伝説」エジプトのカイロで出会った不思議な女性を描く「大きな夢」佐渡の荒涼とした自然に触れる中年カップルの「海を見に行く」

人生の半分は、儚い夢と不確かな記憶なのだ。人間は一生かかって実は幼い頃に戻っていくのかもしれない。
視点が新鮮で、わかりやすく読みやすい文体です。

阿刀田高さんインタビュー | BOOK SHORTS
http://bookshorts.jp/atoudatakashi/

本書より(「やきとりと電話機」)
------------------
一番正しいことを決めるのではなく、みんなで決めたことが正しい。それで仕方がない。と納得するシステム・・・確かに民主主義かもしれない。

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