MODeL-T 9/9〜9/10
9/10(水)21時観劇。座席 自由(前列下手)
作・演出 佑里沢満人池袋西口にあるカフェ“MODeL-T”。そのカフェで、本を読んでいるシロヤマモモフジ(八木橋里沙)。偶然店の前を通りかかったクロイムネオ(大矢三四郎)は、カフェで何も注文せず、突然持っていた綿棒を「耳が痒そうだから」とモモフジに差し出す。危険な山場を経験している(本当は全然してないんだけど…)モモフジに、「一緒に寿司屋を襲わないか」と話を持ちかけるクロイ。クロイの持論は“金持ち=寿司を思い切り食べられる”であった。なので、銀行を襲って金を奪うより、寿司屋を襲った方が利にかなっていると…。そんな話には関わりたくないと思っているモモフジの意思を無視し、クロイは、仲間のキジマ(大口達也)とヤマムラアイツ(田中美穂)を呼び寄せた。決め事にはコインが必要だ→銀行からコインを盗もう→それにはマスクが必要だ→しかし、マスクを盗む為のマスクがない…と、どーでもいい堂々巡りが展開される…。
恒例になりつつあるシークレット公演(上演時間約30分)。設定はいつものように、カフェで起こる巻き込まれ型のシチュエーションコメディである。今回は2007年3月の再演。
と言っても、主役が男から女に代わったことでかなり変わっているような気がする。でも“金持ち=寿司を思い切り食べられる”という根本的なものは変更されていないので、馬鹿っぽさは継続されていた。マジ、くっだらない世界感(何度も言っていますが、褒めてます)は面白い。初演の時は、モモフジが正常人のままで終わったことに、ちょっと不満を覚えた記憶がある。正常だったモモフジの考えが“自分の考えが異常なのかも”と、壊れてしまい、結果仲間になってしまう、って展開が、流れ的にもスマートなのでは、とか考えていた。しかし、今回は八木橋里沙が演じることによって、モモフジの普通人っぽさが強調されて、あくまで普通の人だからこそ味わえる巻き込まれの可笑しさを味わえたと思う。
で、今回のツボは、24時間テレビのTシャツに書かれた“嵐”のサイン。ご丁寧にフリ仮名が付いているんだけど、そのフリ仮名が“ヤマカゼ”…。で、そのTシャツに対して誰も突っ込まない…。そんな投げっぱなしの小ネタが大好きである。この24時間テレビのTシャツは『きけんすぎるブツ』に引き続きの小ネタなのだが(Tシャツはちゃんとその年の24時間テレビの物)、普通「又かよぉ」って感じでガッカリくるところなのに、繰り返されることの可笑しさってのが効いていた。
“カリフォルニアバカンス”自分が観た公演ベスト
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