村上電業株式会社【プラスチックの加工屋です】

プラスチック 問と答え <20026>

  弊社では製品(箱型)をPA66+G33で射出成形しております。大きさはさまざまですが、成形された製品を放置しておくと収縮(内ゾリ)するのは当然ですが、その収縮が止まってから製品を炉に入れ(150℃、24h)再び寸法を測るとさらに収縮しています。残留応力があるために起こっていることだとはわかるのですが、これを極力無くすにはどのような工夫をすれば良いのでしょうか?(ちなみに製品の基本肉厚は3mmで均肉ではありません)
 おたずねの収縮は液体が固体に変化するときに体積の変化が生じたことによって起こっております。体積の変化を減らすためには収縮率の大きい結晶性の樹脂から非結晶性の樹脂に変更する事が最も有効であります。★ 結晶性の樹脂にこだわりがあるのであれば、収 縮を阻害するガラス繊維の混入量を増やす。★ゲート口近辺とそうでないところのガラスの配合が違うと思われますのでこれを均一にする。★金型の温度を高くして、液体から固体になるときの衝撃を和らげる。★ガラスの繊維の長さを変える等です。アニール処理をしたときに起こっている寸法変化は均一な収縮が行われていない成形品に対してきていると考えますと、この変化を防ぐには矯正治具を用いる以外にはないことになります。20010509sakura