ゴムとは何かについて
日本ゴム協会編『ゴム用語辞典』(昭和53年5月) からの引用です。なかなか、特定する事がに苦労している様子がかいま見られます。2000/03/03
ゴムrubber
ゴムに対する定義はまだ確定的なものがないので、現在までに提案されている定義を以下列記することにした。
【1】JISの定義 次のような性質を持っているかまたは与えること のできる高分子物質をいう。
(a)室温において小さな応力で相当に大きい変形を起こし、その変形から急速にほとんど元の形までもどること、及び
(b)熱及び中庸の圧力を加えることにより恒久的な形に再成形することが容易にできないこと。
[備考]この用語は、ゴムから製造される製品にも使われる。
【2】ASTMの定義 大きな変形から急速にかつ力強く回復することができ、また沸とうした溶剤、例えばベンゼン、メチルエチルケトン、 またはエタノールトルエン共沸混合物、に本質的に不溶(膨潤はするが)となる状態に改質できるかまたは既にそのような状態
になっている物質をいう。改質された状態のゴムは、希釈剤のないとき、室温(18?190C)において、元の長さの2倍に伸長し、1 分間保持した後はなしたとき1分以内に元の長さの1.5倍以下に収縮するものであること。
【3】日本税関の合成ゴムに対する定義不館和の合成物質のうち、硫黄による加硫により不可逆的に非熱可塑性物質とすることができ、かつ可塑剤、充てん剤、補強剤その他架橋反応に必要
でない物質を加えることなく最適条件で同様な加硫をした後に温度18℃から29℃までにおいて、元の長さの3倍に伸ばしても切断せず、元の長さの2倍に伸ばした後5分以内に元の長さの1.5
倍以下にもどる非熱可塑性物質にすることができるもの。