1999年度、僕はこんな体験をした

00年3月にこんな本、映画、レコードをみた、きいた!

3月某日

「アジア定住」野村進著(講談社α文庫)を読む。執筆当時アジアに定住していた日本人に対して取材したもの。普通とは違う生き方の人たちは魅力的である。

3月某日

「夢街道アジア」日比野宏著(講談社)を読む。この人の文書は好きである。少しだけ挿入されている写真も素晴らしい。他の旅行記とは違って、物語になっているのが、いい。

00年2月にこんな本、映画、レコードをみた、きいた!

2月某日

「シックスセンス」を見る。今更ながらなのであるが、おもしろかった。最後はみなさんと同様に驚いてしまった。しかし、冷静になってみると、その設定には無理があるような気がする。でも、楽しめた。

2月某日

「桃尻語訳 枕草子 上」橋本治著(河出文庫)を読む。というか、挫折。この本が今はなき、駸々堂で購入した最後の本となってしまった。

00年1月にこんな本、映画、レコードをみた、きいた!

1月某日

「知の休日」五木寛之著(集英社新書)を読む。親父が買ってきた本である。休日を寝てるだけではなくて、いかに過ごすかについての本である。数日前に読んだはずなのだが、さっぱり覚えていない。ということで、これからも私は怠惰な休日を過ごすはずである。

1月某日

「お言葉ですが、、、」高島俊男著(文春文庫)を読む。普段使われている言葉に関する辛口のエッセーである。ちょっと鼻につくところもあるが、参考となることも多々あった。

1月某日

「聖なる嘘つき、その名はジェイコブ」という映画を見る。「ライフ・イズ・ビューティフル」と似ているという気がしないでもないが、よかった。

1月某日

「青年は荒野をめざす」五木寛之著(文春文庫)を読む。ジャズの何たるかを知るためにヨーロッパに旅立った青年の物語なのだが、文中に出てくる出来事が唐突すぎて、フィクションといえども、あまりにもリアリティーがない。くだらない。

1月某日

「シュリ」という韓国映画を見る。韓国では、タイタニックを抜いたらしいアクション映画である。アクションがハリウッドの影響を受けている感じで、安っぽくない。すごくいい。派手なアクション、南北の問題を絡めた恋愛ドラマを混ぜており、つぼを押さえている。

1月某日

「経済のニュースが面白いほどわかる本−日本経済編−」細野 真宏著(中経出版)を読む。近頃、何処の本屋でも山積みになっている本である。はっきりいって分かりやすい。自分でも理解できる。とはいえ、経済に携わっている自分が読んでいるとは、情けない。

99年12月にこんな本、映画、レコードをみた、きいた!

12月某日

「豊かさの精神病理」大平健著(岩波新書)を読む。「やさしさの精神病理」で面白かった記憶があったので、手にとった。前著のほうがいい。

12月某日

「桜桃の味」というイラン映画をビデオで見る。あのキアロスタミ監督である。生の大切さをうたっていると思うのだが、結局、主人公は最後どうなったのだろう。難しい。

12月某日

CDを買う。なんとジャズばかり9枚。BUD POWELL 「THE AMAZING BUD POWELL VOLUME1」、BILL EVANS TRIO 「PORTRAIT IN JAZZ」、HERBIE HANCOCK 「MAIDEN BOYAGE」、SONNY CLARK 「COOL STRUTTIN’」、WES MONTGOMERY 「THE INCREDIBLE JAZZ GUITAR」、LEE MORGAN 「THE SIDEWINDER」、SONNY ROLLINS 「SAXOPHONE COLOSSUS」、CHET BAKER 「CHET BAKER SINGS」、JOHN COLTRANE 「GIANT STEPS」である。超名盤という触れ込みばかりである。だが、私には実際のところ、何処が凄いのかわからない。

12月某日

「海の上のピアニスト」という映画をみる。「ニュー・シネマ・パラダイス」の監督である。なぜ、船をおりないのかという理屈付けに説得力がないように感じたが、感動の映画には違いない。

12月某日

「寄生虫博士の中国トイレ旅行記」鈴木了司著(集英社文庫)を読む。題名でかなり期待していたのだが、寄生虫への愛(?)の視点が、他の寄生虫学者の著書に比べて、少ない。

12月某日

「イタリアからの手紙」塩野七生著(新潮文庫)を読む。同姓の有名人はこの人ぐらいなので、初めて読んだのだが、どうも自分には彼女の文章には句読点が多すぎて、読みづらい。中身は良かったので、残念。

12月某日

CDを買う。8枚も買ったしまった。久しぶりに心斎橋に行ったので、買いだめしておこうということなのである。今度はメロコアばかりである。ALL SYSTEMS GO! 「ALL SYSTEMS GO!」、NO USE FOR A NAME 「MORE BETTERNESS!」、FIFTEEN 「ALLEGRA」、WEEZER 「PINKERTON」、THE GET UP KIDS 「SOMETHING TO WRITE HOME ABOUT」、CLEVELAND BOUND DEATH SENTENCE 「CLEVELAND BOUND DEATH SENTENCE」、GIGANTOR 「BACK TO THE ROCKETS!!」、THE HOT WATER MUSIC 「FOREVER AND COUNTING」である。特に、ドイツのバンドであるGIGANTORの「アジアの純真」のカバーは最高であった。

99年11月にこんな本、映画、レコードをみた、きいた!

11月某日

CDを買う。2枚。STARMARKET 「FOUR HOURS LIGHT」、PROMISE RING 「VERY EMERGENCY」である。前者は大好きなバンドである。前作に比べて、落ち着いてしまったなーという印象をもってしまった。後者はかなりその筋では、話題になっているバンドだが、個人的にはもうちょっと、荒々しさもあったら最高なのにと思う。

11月某日

「人の砂漠」沢木耕太郎著(新潮文庫)。彼が二十代のころの8編のルポ。この真摯に、表層の事実の裏にあるものへの探求心には、感心する。

11月某日

「ウェイクアップ・ネッド」というイギリス映画をみる。ストリーは人口50人そこらの島の老人仲良し2人組が島の中の誰かが、宝くじにあたったことを知って、、、、というものなのだが、なかなか、面白くて、ヒューマンでいいです。

11月某日

CDを買う。KEITH JARRETT 「THE MELODY AT NIGHT,WITH YOU」である。全編スタンダード・ソロ・ピアノ集である。寝る前に聴くと,寂しくもあるが,素晴らしい心地がする。

11月某日

「エリザベス」というイギリス映画をみる。どこが良かったかはわからないが、退屈ではなかった。

11月某日

「何でも見てやろう」小田実著(講談社文庫)を読む。「深夜特急」とは趣が違うが、旅行本の名著である。何せ1958年の旅である。すごい。

11月某日

「ハノイの純情、サイゴンの夢」神田憲行著(講談社文庫)を読む。ベトナム日本語学校の先生を務めた男の人間模様であるが、旅行記でないだけあって、本当のベトナム人の生活・性格がよく分かって面白い。

99年10月にこんな本、映画、レコードをみた、きいた!

10月某日

「運動靴と赤い金魚」というイラン映画をみる。ストーリーは自分のせいで無くした妹の靴を巡って悩んでいるとき、マラソン大会で3位で入賞すると運動靴が賞品とわかって、、、という代物なのだが、はっきり言って、最高である。インドとイラン、間違えなく俺はイランを選ぶ。

10月某日

「8月のクリスマス」という韓国映画をみる。ストーリーは単純で、内容が深いというわけでもない。しかし、俳優がいいので、観てよかったと感じさせるかなり素晴らしい映画だった。

99年9月にこんな本、映画、レコードをみた、きいた!

9月某日

LPを買う。CRIFFORD BROWN&MAX ROACH 「CRIFFORD BROWM QUINTET」である。名盤らしい。しかし、超初心者の私にはどこがすごいのか、よく分からない。もうちょっと、聴き込んでみよう!

9月某日

ビデオを観る。ドイツ映画「ビヨンド・ザ・サイレンス」である。ろうの両親を持つ音楽好きな女性の話。お父さんがいい。全般的によかったけど、私には難しかった。

9月某日

CDを買う。3枚。CHARLIE PARKER 「STORY ON DIAL Vol.2」、LEE KONITZ 「SUBCONSCIOUS−LEE」、CLIFFORD BROWN 「THE BEGINNING AND THE END」である。パンク野郎の私として1曲3分完結のチャーリー・パーカーが渋かった。

9月某日

「カープ島サカナ作戦」椎名誠著(文春文庫)を読む。もう内容は覚えていない。いろんな街でのエッセイだったはず。楽しく読めたはず。

9月某日

「読むクスリ25」上前淳一郎著(文春文庫)を読む。題名が嫌いで、読んだことがなかったけれど、結構いいです。ちょっといい話を集めたものだが、出だしの話から、考えさせます。

99年8月にこんな本、映画、レコードをみた、きいた!

8月某日

「新約聖書を知っていますか」阿刀田高著(新潮文庫)を読む。「旧約聖書・・・」の続きである。入門書の入門書なので、分かりやすく、読み物として面白い。

8月某日

「あすなろ物語」井上靖著(新潮文庫)を読む。高校の文学史の教科書に出ていた本だ。とはいうものの別に難しい本ではなくて、単なる青春小説だ。だが、さすが、大作家だけあって、うまい!一気に読んでしまった。

8月某日

「戦艦大和の建造」御田重宝著(徳間書店)を読む。大和建造に至る技術論を詳細に述べている。ただそれだけ。

8月某日

「嫌われものの草の話」松中昭一著(岩波ジュニア新書)。題名どおり雑草の話なのだが、化学式とか出てきて、難しく、良くわからなかった。但し、前書きの文章は泣ける!

99年7月にこんな本、映画、レコードをみた、きいた!

7月某日

「オーケンののほほん日記」大槻ケンヂ著(新潮文庫)を読む。数年前の日記であるが、のほほんどころでない、つらい日々の出来事を綴っている。彼の悩みが身近に感じた。

7月某日

「日本人の美意識」ドナルド・キーン著(中公文庫)を読む。日本人の心は日本人にしか分からないと思っている人はこれを読めば結論が出る。キーンさんと司馬遼太郎の「日本人と日本文化」は日本文化に疎い私がいうのも何であるが、名著である。

7月某日

「新解さんの謎」赤瀬川原平著(文春文庫)を読む。はっきり言って、クールな笑いいっぱいで最高!面白い。

7月某日

CDを買う。MILES DAVIS 「KIND OF BLUE」、THELONIOUS MONK 「BRILLIANT CORNERS」である。世間では、超定番らしい。しかし、ジャズ素人の私にはよく分からない。ちょっと聴き込んでみようと思っている。

7月某日

CDを買う。FACE TO FACE 「IGNORANCE IS BLISS」である。上記とは違い、こちらはお得意のメロコアである。私にとって、ベスト3バンドなのであるが、1stアルバムの頃の疾走感はなく、寂しい思いである。

7月某日

「旧約聖書を知っていますか」阿刀田高著(新潮文庫)を読む。私は無神論者であるが、宗教を知らないで、無神論者であると主張するのもカッコ悪いということで、今まで、数冊の本を読んできたが、挫折。ということで、この本。分かりやすいです。神様って結構、意地悪でお茶目なのですね。

7月某日

「見学ノススメ」原田宗典著(講談社文庫)を読む。この作者は初めてだ。いろいろな場所の見学記なのだが、気楽に読めた。

7月某日

「AV女優」永沢光雄著(文春文庫)を読む。私は以前から、AVに出演するという心境はどのようなものかと思っていたので、手に取った。42人の女優へのインタビューであるが、中身はそれほど大したことはなく,それより最後の著者本人による文庫本あとがきがかなり泣ける。

7月某日

「仏教入門」松尾剛次著(岩波ジュニア新書)を読む。岩波新書「日本仏教史」で挫折したので、困ったときの岩波ジュニア新書である。それでも難しいがちょっとは理解したつもり。

7月某日

「馬車は走る」沢木耕太郎著(文春文庫)を読む。6名の男達のルポルタージュだが、さすがである。対象への細かな分析があるものの、そこには嫌みはない。

99年6月にこんな本、映画、レコードをみた、きいた!

6月某日

「見仏記2」いとうせいこう・みうらじゅん著(角川文庫)を読む。前著の「見仏記1」程のインパクトを感じなかったが、やはり面白い。彼らの仏像を観る態度は、格好いいと思う。

6月某日

ビデオで映画「イル・ポスティーノ」を観る。映画館で観て以来、2度目だが、前回の素晴らしい感動は味わえなかった。やっぱり、ビデオってダメなのかな。

6月某日

映画「セントラル・ステーション」を観る。話題のブラジル映画である。とにかく、話の筋は単純であるが、主役の2人の演技が素晴らしいの一言。かなりの出来映えであった。

6月某日

映画「レッド・バイオリン」を観る。ある一つのバイオリンを所有してきた人たちのそれぞれのドラマなのであるが、実に構成が見事で、それぞれのストリーを楽しむことができるいい作品であった。

6月某日

「トイレのない旅」星野知子著(講談社文庫)を読む。女優さんの旅行記であり、ドキュメンタリー番組の収録におけるエピソードを書いているのであるが、気負いがない文章で、楽しめた。

6月某日

「痛快!経済学」中谷巌著(集英社インターナショナル)を読む。ベストセラーとのこと。中学生以上向きとのことであるが、充分私には、難しかった。

6月某日

「時代の風音」堀田善衛、司馬遼太郎、宮崎駿著(朝日文庫)を読む。著名な3人の対談集であるが、さほど面白くなかった。

99年5月にこんな本、映画、レコードをみた、きいた!

5月某日

CDを買う。FIFTEEN 「LUCKY」とBROCCOLI 「SIGLE.1993−1998」である。FIFTEEN は復活ニューアルバムである。ジェフのギターとボーカルを聴けるだけで嬉しい。私のベストバンドあるからして、この復活は「感激!」である。BROCCOLI は逆に解散ということで、今までにリリースしたシングル集である。すでに聴いた曲が多いが、さすがに秀曲そろいである。残念!

5月某日

「青春漂流」立花隆著(講談社文庫)を読む。これは、執筆当時、若者であったが注目されていた人(ソムリエの田崎真也など)のインタビュー集である。ここに出てくる人たちの共通点はみんな落ちこぼれだったということだ。だからこそ、人とは違う道でナンバー1になれたのだろう。立花隆の「恥なしの青春、失敗なしの青春など、青春の名に値しない」との言葉は耳が痛い。

5月某日

「僕に踏まれた町と僕が踏まれた町」中島らも著(集英社文庫)を読む。これはらもさんの青春時代のことを描いたエッセイである。面白くて、ほとんど1日で読んでしまった。

5月某日

「激震東洋事情」深田祐介著(文春文庫)を読む。中国に対する著者の指摘は厳しいものがあるが、あながち間違った話ではないように思える。

5月某日

映画「恋に落ちたシェイクスピア」を観る。アカデミー賞7部門もとったという話題作であるが、かなり面白かった。題名通りの筋なのだが、巧みな演出で、観るものを飽きさせなかった。先週観た、「ライフ・イズ・ビューティフル」に次ぐ秀作。

5月某日

「もてない男−恋愛論を超えて」小谷野敦著(ちくま新書)を読む。売れているらしい本である。「もてない男」をもてない著者が分析したものであるが読後感はなかった。

5月某日

CDを買う。「THE BUD POWELL TRIO」と「ART PEPPER MEETS THE RHYTHM SECTION」である。JAZZの超定番アルバムということだ。つまり、こんなアルバムを買うということは、勿論、私はJAZZのど素人である。BUD POWELLのピアノはスピード感ばっちしで、格好良かった。

99年4月にこんな本、映画、レコードをみた、きいた!

4月某日

「上海の西、デリーの東」素樹文生著(新潮文庫)を読んだ。私は旅行記が好きで、一応文庫本になった本はだいたい目を通している。しかし、今回の本を読んでも、なんか煮え切らない部分がある。私にとっての旅行記ベスト3は「深夜特急」沢木耕太郎、「アジア亜細亜」日比野宏、そして嘘もあったと報道もあったが、あの「猿岩石日記」である。この3点に共通するのは、文章に嫌らしさがないということである。他の旅行記は、やはり自慢臭さがどっか文章に刻まれているし、ただの旅行記という感じがする。とはいえ、私は旅行記が好きである。

4月某日

「日本語練習帳」大野晋著(岩波新書)を読んだ。ベストセラーらしい。これで、私の日本語能力が高まればいいのだが、読んだ数日後には、何が書いてあったかすっかり忘れてしまった。一つでも、なんか覚えればいいのに。

4月某日

「旅で眠りたい」蔵前仁一著(新潮文庫)を読んだ。また、旅行記である。月刊誌「旅行人」で有名な人だ。イラスト入りで面白いが、やはり、旅行記の範囲からでていない気がする。どうしても、「深夜特急」とくらべてしまうので、かわいそうな面もあるけど。

4月某日

CDを買う。RANDY 「YOU CAN’T KEEP A GOOD BAND DOWN」、NO USE FOR A NAME 「LECHE CON CARNE」、FACE TO FACE 「STANDARDS & PRACTICES」の計3枚。RANDYは3作目で、少しおとなしくなったが、聞き込んでいると味がでてきた。1枚目の傑作にはかなわないが、10曲目がいい。NO USE FOR A NAMEは予想通り。でも、悪くない。FACE TO FACEは4枚目で、3枚をリリースしてから、久しぶりに出したのにもかかわらず、すべての曲が、カバー曲。才能が枯渇したのか。私のベスト3バンドなのに。頑張ってほしい。

4月某日

「のほほん雑記帳」大槻ケンジ著(角川文庫)を読んだ。私は、大槻ケンジのエッセーが大好きである。取り上げるネタがすきということもあるが、性格的にも多少似ているような気がする。なんか、気を抜いて読めるので、良い。

4月某日

「ガールズナイト」という映画を観た。「秘密と嘘」のあのお母さんがでていたので、多分イギリス映画なのでしょう。友人2人のうちの一人がガンに罹っていることが分かり、2人で行きたかったラスベガスに行くのだが、、、っていう話なのですが、ちょっと、泣けてきました。でも、死をテーマにして、泣かすってせこいですよね。でも、良かった。

4月某日

「民族世界地図」浅井信雄著(新潮文庫)を読んだ。旅行好きなのに、民族とは何かを知らないとダメだということで読んでみた。別に感動する代物ではないが、やはり、知っているのと知らないのでは違う。

4月某日

映画「ライフ・イズ・ビューティフル」を観る。話題のイタリア映画であるが、とっても良かった。あの厳しい時代にあってユーモアと勇気を持った主人公のかっこよさに惹かれる。感動!今年のナンバーワンでしょう!

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