「類似業種比準価額」

 

　原則的評価方式のうち、上場企業に準ずるような規模の会社は類似業種比準価額方式により株式を評価します。業種の類似する上場企業の株価に比準させて株価を計算します。

　具体的には比準要素は次の３つです。

�@１株当たりの配当金額

�A１株当たりの利益金額

�B１株当たりの純資産価額（帳簿価額）

　そして算式は次のとおりです。

		Ⓑ	＋	Ⓒ	×３　＋	Ⓓ
		Ｂ		Ｃ		Ｄ
Ａ ×								× 斟酌率
				5

 

Ａ　類似業種の株価

Ｂ　課税時期の属する年の類似業種の１株当たりの配当金額

Ｃ　課税時期の属する年の類似業種の１株当たりの年利益金額

Ｄ　課税時期の属する年の類似業種の１株当たりの純資産価額（帳簿価額）

Ⓑ　評価会社の直前期末における１株当たりの配当金額

Ⓒ　評価会社の直前期末以前１年間における１株当たりの利益金額

Ⓓ　評価会社の直前期末における１株当たりの純資産価額（帳簿価額）

斟酌率　大会社０．７　　中会社０．６　　小会社０．７

 

ＡＢＣＤは国税庁ホームページ「類似業種比準価額計算上の業種目及び業種目別株価等」で調べることができます。

またＡの類似業種の株価は、次の４つの中からいずれか低い金額を選びます。

�@　課税時期の属する月の類似業種の毎日の最終価格の月平均株価

�A　課税時期の属する月の前月の類似業種の毎日の最終価格の月平均株価

�B　課税時期の属する月の前々月の類似業種の毎日の最終価格の月平均株価

�C　類似業種の前年平均株価

利益に対する比準を３倍して加重平均をしているため、高利益の会社の評価額は高くなります。また、高配当の会社や利益積立金等の純資産価額の大きい会社も評価額は高くなります。