【東京都渋谷区の会計事務所】中川 尚税理士事務所 税理士 中川 尚 (東京税理士会 渋谷支部所属) |
|
中小企業の内部統制 4日本版SOX法の特徴 アメリカでエンロンやワールドコムの粉飾決算の事件が起きたのと同様に、日本でも、2004年には西武鉄道による有価証券報告書虚偽記載、2005年にはカネボウによる粉飾決算、2006年にはライブドアによる粉飾決算疑惑など、業界大手の上場企業による巨額の不正問題が相次ぎ、証券市場にも大きな影響が出ました。 そのためアメリカにならい、日本でも、企業が不正や不祥事を起こさないよう法整備がすすめられます。その中心的なものが金融商品取引法で、同法に盛り込まれた「内部統制」に関する規定を狭義の意味で日本版SOX法と呼ばれています。 1.日本版SOX法の特徴 金融商品取引法で定めている日本版SOX法の大きな特徴は次の3つの流れです。 @経営者自身で内部統制システムを整備する Aその内部統制の運用の有効性を自己評価して報告書をつくる Bその自己評価を第三者である監査人(公認会計士等)が評価・監査して正当性を証明する この3つを法的に規定することで、企業に内部統制を整備してもらい、それを企業内外で評価することで会計不祥事を防止する狙いです。 2.アメリカのSOX法とのちがい 金融商品取引法以外にも、米SOX法の考え方は日本の複数の法律に取り入れられています。会社法をはじめ、さまざまな法律に考え方が盛り込まれて影響を与えているのです。 日本版SOX法とアメリカ版SOX法との大きなちがいは、米SOX法は、内部統制に限らずに、上場企業による不正会計や不祥事を防止するためのあらゆる規定を1つにまとめた法律であるのに対し、日本版SOX法では、規定を1つにはまとめずに、複数の法律にSOX法の考え方を盛り込んで反映させている点です。その意味で、これらの法律全体をひとくくりにして、広義の意味で日本版SOX法と呼べます。 内部統制の考え方や規定が設けられているものとして、会社法、改正公認会計士法、個人情報保護法、公益通報者保護法などがあり、それぞれ細かい規定も異なります。金融商品取引法での内部統制は、その代表的な規定なのです。 次回は、具体的な内部統制の中身やその目的についてみていきます。 |
渋谷の税理士事務所TOP
| 渋谷のオフィス紹介
| グループ概要
| 税理士読書日記
| サイトマップ
渋谷の名所・渋谷の観光スポット
| サイトポリシー
| リンク集
渋谷の会計事務所 中川尚税理士事務所 〒150−0031 東京都渋谷区桜丘町13−11 的場ビル2階 (渋谷駅西口より徒歩5分) 03-3462-6595 |