【東京都渋谷区の会計事務所】中川 尚税理士事務所 税理士 中川 尚 (東京税理士会 渋谷支部所属) |
|
定款と登記の活用術9特例有限会社とは 今回は、会社法の施行後の 有限会社の定款の取り扱いについて考えます。 1.有限会社がなくなった 会社法が施行されるまで有限会社は、有限会社法に基づいていました。しかし、有限会社法は会社法の施行によって廃止することになり、それにともない有限会社制度も廃止されました。その結果、それまでの有限会社は会社法の規定に基づく株式会社となったのです。したがって、現在はもう有限会社を新たに設立することはできません。 でも、今も有限会社は存在しているではないか、と思われるかもしれませんが、会社法が施行されるまでに存在していた有限会社は、特例として、これまでの有限会社に類似した制度を会社法の範囲内で引き続き受けられることになりました。 この適用を受けている会社を、特例有限会社といいます。 2.特例有限会社でできること、できないこと 特例有限会社は、これまでの有限会社に配慮して、特例として有限会社に近い適用を受けられる制度ですので、新たに会社を設立しようと思っても、特例有限会社を設立することはできません。 従来の有限会社は、これにより、特例有限会社として存続するか、通常の株主会社として定款を変更することが選べるようになりました。もし、特例有限会社として存続する場合は、商号の中に「有限会社」という文言を用いなければならず、「株式会社」や「合同会社」など、他の表示はできません。 特例有限会社として存続するメリットとしては、役員の任期を決めなくて良いので、通常の株式会社とちがい、数年に一度役員変更の届け出を行う必要がありません。 また、会社法の施行以後、決算の公告が義務付けられましたが、決算の公告義務もありません。 逆に、デメリットとしては、株主間で株式譲渡する場合に、通常の株式会社であれば、譲渡を制限する取決めが行なえますが、特例有限会社ではそれができません。 また、会計参与を設置することもできないので、金融機関とのやりとりの際など、信用性が問われるような場面で、スムーズに行えない可能性があります。 次回は、特例有限会社に特有の「みなし規定」について見ていきます。 |
渋谷の税理士事務所TOP
| 渋谷のオフィス紹介
| グループ概要
| 税理士読書日記
| サイトマップ
渋谷の名所・渋谷の観光スポット
| サイトポリシー
| リンク集
渋谷の会計事務所 中川尚税理士事務所 〒150−0031 東京都渋谷区桜丘町13−11 的場ビル2階 (渋谷駅西口より徒歩5分) 03-3462-6595 |