【東京都渋谷区の会計事務所】中川 尚税理士事務所 税理士 中川 尚 (東京税理士会 渋谷支部所属) |
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売掛金の早期回収と管理のすすめ 4債権管理のチェック項目 今回はいよいよ、実戦的な管理についてです。売掛金や受取手形など、金銭債権の回収が円滑にいくように、チェック項目ごとにリスク回避の工夫をご紹介します。すでに普段の業務で取り組んでいるものも多いかもしれませんが、改めてその意味を考えてください。 1 受注時 @ 発注書による取引を徹底する 当り前のことですが、注文の際には必ず相手先に発注書を書面にしてもらうようにします。互いに取引をいつ認識したのか、食い違いによる回収リスクを回避するためです。また、もし相手と争うような状況になった際は、重要な資料となります。 A 与信限度額を越えた取引をしない 取引を開始する際は与信限度額を設定して、その金額を超えて売上を計上しないよう心がけます。 B 得意先ごとの取引条件を管理する 取引の規模によって、価格や取引条件は変わることもあります。イレギュラーな取引は、ミスの原因にもなるので、社内で情報を共有できるよう、管理システムをつくりましょう。 C 担当者を確認しておく 話が円滑に進むことも、回収のための重要な要素です。誰が担当しているか必ず確認しておきます。また、担当者がすぐに変わるような企業や、担当が決まっていない企業など、ずさんな管理をしているかの目安にもなります。与信管理の指針にもなるでしょう。 2 納品時 D 受領書による取引を徹底する 相手先の受領書も必ず発行してもらいましょう。商品が未着といったトラブルの際には、受領書の管理がものを言います。ずさんにしていると、相手からの信用を失うのはもちろん、余計な出費にもつながります。 E クレーム処理をマニュアル化する クレームが原因で納期や回収時期が遅れることも多々あります。クレームを迅速に処理するうえで、過去にあったクレーム処理の蓄積は財産となります。社内でどういう対応をしていくのか、マニュアル化することで、早期解決を図ります。 F 値引・返品への対応を迅速化する 値引・返品を行うと、二重計上や請求金額の食い違いなど、新たなミスを招くことにもなりかねません。あらかじめ、社内ルールを設けて、どこで管理するのか決めておきましょう。 3 請求時 G 請求書による取引を徹底する 発注書、受領書、と同様、取引先との意見のすれ違いを防ぐため、必ず請求書を発行します。 また、請求書は毎月「同じ時期に同じ形式」で発行することも大事です。不定期になってしまうと、ルーズな対応を取られる原因をつくることにもなります。 4 回収時 H 入金状況の管理を徹底する 債権がどんな状況にあるのか、売掛金や受取手形といった科目ごとに、入金予定や回収状況を資金繰り表などにまとめておきます。予定を組んで管理しておくことで、遅れた場合などに迅速に対応できます。素早く反応することは、相手に対しても意識を高める効果ももつのです。 I 毎月の訪問日を決めておく 請求書を「同じ時期に同じ形式」で発行するのと同じで、毎月一定の日に必ず集金に行く日を設けましょう。都合が合わない場合は、次の訪問日を伝えて、集金への意識が高いことを相手に伝わるようにします。 J 受取手形の裏書きを確認する 受取手形が裏書きされている場合は、振出人が誰なのかしっかり確認するようにします。常に管理していれば、支払が怪しい気配に気付くことにもつながります。 実践していない項目はいくつあったでしょうか。 あまり集金の意識が高くすることに、抵抗のある方もいらっしゃるかもしれませんが、あいまいな態度を取っていると、相手の支払意識の低下を招く恐れがあります。債権の回収は当然の権利ですので、未然に防ぐためにも、しっかりとした管理を構築しておきましょう。 |
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