2000年度、僕はこんな体験をした

2001年3月にこんな本、映画、レコードをみた、きいた!

3月某日

「ソニーを踏み台にした男たち」城島明彦著(集英社文庫)を読む。ソニーでの経験を糧に新たなステージにたっている10数人の挑戦者の物語である。去ったものの、ソニーを愛している男たち、そしてそれを送り出すソニー、どちらも渋い。

3月某日

「寄生虫館物語」亀谷了著(文春文庫)を読む。あの目黒寄生虫館の名誉館長の寄生虫にまつわるエッセイ。亀谷先生の寄生虫に対する愛と情熱が親しみやすい文章で綴れている。自分には寄りついてほしくないけど、なぜか愛らしく感じてしまいます。とにかく、生の川魚は食べないでおきましょう!

2001年2月にこんな本、映画、レコードをみた、きいた!

2月某日

「リトルダンサー」というイギリス映画を見る。T.REXやクラッシュやジャム等の挿入歌がイギリスっぽくて嬉しい。バレエに興味を持つが、炭鉱労働者の父親の理解が得られない子供の話なのだが、「フルモンティ」の雰囲気が好きな人はお薦め。個人的にかなりいけてると思う。

2月某日

DROPKICK MURPHYS 「SING LOUD、SING PROUD!」というCDを買う。ポーグスのハードコア版って感じである。ガッツがあって元気が出てくる。

2月某日

「サラリーマン武士道」山本博文著(講談社現代新書)を読む。武士の実状を書いたコラムである。カネ・女・出世の問題は現代とさほど変わらないということだ。

2月某日

STYLE COUNCIL 「CLASSIC」のCDを買う。ベスト盤であり、聴いた曲がほとんどである。懐かしい。ポール・ウェラーといえば、個人的にはJAMなのであるが、こちらも結構いける。

2001年1月にこんな本、映画、レコードをみた、きいた!

1月某日

「ダンサー・イン・ザ・ダーク」という映画を見る。失明していく状況にある母親が、やがて同じ様に失明する息子のために懸命に働くという話なのだが、結局、最後まで救われず、観た後に空しいものを感じてしまった。主演のあのビョークは魅力的なのだが。

1月某日

7SECONDS 「GOOD TO GO」、JOAO GILBERTO 「38TITRES DE BOSSA−NOVA」のCDを買う。ハードコアパンクとボサノバ。全然違うけど、僕には、気持ちがいい。

2000年12月にこんな本、映画、レコードをみた、きいた!

12月某日

「中坊公平・私の事件簿」中坊公平著(集英社新書)を読む。著者が携わった14の事件について、内容と思い出を記述したもの。どこまで純粋になれるのかは分からないけど、著者の庶民に対する温かく、厳しい目はマジだと思う。

12月某日

FIFTEEN 「SURVIVOR」、LEATHERFACE 「HORSEBOX」、GREEN DAY 「NIMROD」、GAMEFACE 「ALWAYS ON」のCD若しくはLPを買う。FIFITEEN、この6年ほどはこのバンドが一番好きである。今回も期待を裏切らなかった。最高である。作品を出してくれるだけで嬉しい。特に2曲目のタイトル曲は、どうやら幼児虐待を扱っているみたいであるが、曲の構成がドラマチックで背筋がぞくっとする。LEATHERFACEはFIFTEENの前の4年間ほどは一番好きだったバンドだ。ということは、私のこの10年におけるROCKというものは、LEATHERFACEとFIFTEENで総括できると思う。

12月某日

「GO」金城一紀著(講談社)を読む。直木賞受賞作である。小説はほとんど読まないが、親父に貸してもらって読んでみたら、一気に読了してしまった。在日の高校生を描いた青春小説なのだが、ちょっと新しくて、楽しい。

12月某日

NEW BOMB TURHS 「AT ROPE’S END」、VIBRATORS 「V2」のCDを買う。新品CDで1枚500円であったため、購入。

12月某日

SEX PISTOLS 「NEVER MIND BOLLOCKS/SPUNK」のCDを買う。言わずもがなの1stと以前海賊版としてでていたものを2枚組にしたものである。中古で安かったので買った。

12月某日

「初恋のきた道」という中国映画をみる。あの「あの子を捜して」「赤いコーリャン」などの監督である。村にきた先生を好きになった女の子の話であるが、とにかく女の子の顔がかわいい。ちょっと行動がストーカーっぽいけど、かわいいと得である。

2000年11月にこんな本、映画、レコードをみた、きいた!

11月某日

「捨てる!技術」辰巳渚著(宝島社新書)を読む。ちょっと以前にベストセラーになった本である。なんにも新しい考え方が書いてあるわけではない。要は気にしないで捨てまくれ!ということだけである。実に詰まらない。

11月某日

「オタク学入門」岡田斗司夫著(新潮OH文庫)を読む。要するに、如何にオタクと称されている人達が、アニメ等に対して濃い情報を得ようとして努力しているかが書いてある。私も、アニメは専門外だが、どっちかと言えば、オタクなのかなと思ってしまった。

11月某日

JET TO BRAZIL 「FOUR CORNERED NIGHT」というCDを買う。このバンドのボーカル・ギターはあの名バンドJAWBREAKERにいた男である。すごくスローになってしまって、ちょっと寂しいが、いい曲を相変わらず、書いているし、うれしい。

2000年10月にこんな本、映画、レコードをみた、きいた!

10月某日

「大槻ケンヂのお蔵出し」大槻ケンジ著(角川文庫)を読む。前にも書いたが、大槻ケンヂのエッセイは好きである。(CDは持っていないけど。)今回はマニアックすぎて、お蔵入りだったエッセイを集めたものなので、よく分からないものもあったけど、私と相通じるところがあって楽しめた。

10月某日

「日本がわかる思想入門」長尾剛著(OH文庫)を読む。日本の思想の歴史をコンパクトにまとめた本。簡単に書いてあっても、こういうものは結局よく分からない。

10月某日

「株・投資信託・外貨預金が分かる基礎の基礎講座」細野真宏&マネー経済プロジェクトチーム編(講談社)を読む。ベストセラー「経済のニュースが面白いほど分かる本」に味をしめて、無理矢理作った本である。

2000年9月にこんな本、映画、レコードをみた、きいた!

9月某日

「うつを治す」大野裕著(PHP文庫)を読む。今は鬱というほど深刻ではないが、この現代社会でこれを避けては、なかなか生きていけないので、とりあえず、参考資料として読んでみた。

9月某日

「東郷茂徳—日本を危機から救った外相 」阿部牧郎著(学陽書房)を読む。東郷茂徳という平和主義者でありながら、戦犯として不遇のうちに忘れられた外務大臣の伝記である。あの時代に軍国主義と戦った男に対してなにも調べもせず、戦犯にするとはひどすぎる。

9月某日

GERRY MULLIGAN QUARTET 「GERRY MULLIGAN QUARTET」というCDを買う。聴きこんでいないけど、バリトンサックスの音色が心地いい。

9月某日

「ハノイの犬、バンコクの象、ガンガーの火」小林紀晴著(幻冬舎文庫)を読む。新聞社を辞め、フリーのカメラマンとなった著者のアジア・フォトエッセイである。このごろ、こういった類の文章を楽しめなくなった。その本自体がつまらないのか、私自体の問題か、分からない。

9月某日

「憲法論争 改憲vs護憲」中曽根康弘・宮沢喜一(朝日文庫)を読む。自民党の改憲・護憲の理論的支柱である両者の対談。私自身は宮沢さんの方に近いが、意外と中曽根さんが単なる右翼バカではないと分かったのは面白かった。(勿論、好きにはなれないが)

9月某日

「毛沢東秘録<上下>」(産経新聞社)を読む。文化大革命の権力闘争を実に細かく描いた力作。一気に読んでしまった。生きるか死ぬかの権力闘争は人間の醜いところが如実にでてしまう。

9月某日

ALL 「PROBLEMATIC」、VIBRATORS 「PURE MANIA」、DEXTER GORDON 「GO」というCD3枚を買う。ALLは大御所メロコアの一つで、できがいい。1曲目最高に気持ちがいい。VIBRATORSはなつかしい初期パンクの一つである。カセットでは持っていたけど、今回CDを購入。10年ぶりぐらいに聴いたけど、B級パンクぽい感じだが、独自性もあって、パンク史的(そんなんあんのか?)には重要な作品である。もう一作はJAZZで、素面の今は評価できない。

9月某日

「見仏記3 海外編」いとうせいこう、みうらじゅん著(角川文庫)を読む。今回は韓国、中国など、海外進出である。1作目に比べて笑えないのだが、このシリーズが仏像の見方に新たな視点を導入した功績はすごいと思う。(と、いうほどたいそうなことではないのだが、)

2000年8月にこんな本、映画、レコードをみた、きいた!

8月某日

「最強のプロ野球論」二宮清純著(講談社現代文庫)を読む。どこまで本当か分からないが、プロ野球の中でも超一流という人たちの、技術のすごさというのを分析しており、感心する。

8月某日

FIFTEEN 「HUSH」という12インチシングルを買う。言わずもがな、私が愛するバンドである。今回もあくまでも誠実な男の叫びがきこえてくる。相も変わらず、最高!アルバムにも期待!

8月某日

「王の闇」沢木耕太郎著(文春文庫)を読む。戦う男の5つの短編。意外と、ボクサー輪島のコメントが格好良い。

8月某日

「宇宙に取り憑かれた男たち」的川泰宣著(講談社α文庫)を読む。宇宙開発の歴史を語ったもの。やはり、情熱と強烈な知的好奇心がないとやり遂げることはできないということらしい。

8月某日

「リプリー」という映画を見る。観ている間は、はらはらどきどきで見入ってしまったけど、見終わると、疲れて、後味悪い映画である。

8月某日

「逢いたくてヴェニス」というドイツ映画をビデオで観る。不倫旅行にでていった夫に逢うため、不倫相手の女性の夫を拉致しながら、ヴェニスに行くというストリーなのだが、主役の女性が格好いい。ラストもどっちに転ぶか最後まで分からず、楽しい映画である。

8月某日

「技術と文明の歴史」星野芳郎著(岩波ジュニア新書)を読む。技術向上は人間の進歩にとって必要であるが、昔から一つの技術革新がどのような功罪を生んだのかを書いたもの。

8月某日

「あの子を捜して」という中国映画を見る。13歳で小学校の代用教師にならされた少女が、貧しくて町にでてしまった生徒を捜しにいくというストリー。出演者は素人ばっかりなのに、皆うまい。劇団ひまわりなんかでやってるから、日本のガキはだめなのだろうか。素朴でいい映画です。

2000年7月にこんな本、映画、レコードをみた、きいた!

7月某日

「読むクスリ15」上前淳一郎著(文春文庫)を読む。古本屋で150円で買ったものだが、ちょっといい話を盛り込んであって、時間つぶしには良かった。

7月某日

「ニッポン縦断歩き旅」クレイグ・マクラクラン著(小学館文庫)を読む。歩きで日本を縦断したニュージーランド人の旅行記。私も歩きは無理だが、なにかやってみたい!

7月某日

FACE TO FACE 「REACTIONARY」というCDを買う。このバンドのファーストアルバムは歴史的傑作であるからして、今回の作品はそれを凌ぐことは、ありえないが、解散もせず、作品を出してくれるだけでうれしい。

7月某日

「太陽は、僕の瞳」というイラン映画をみる。盲目の少年と家族との哀しみ・優しさの物語。あの傑作「運動靴と赤い金魚」の監督である。個人的には前作の方が好みであるが、感動作には違いはない。イランにおける風景の素晴らしさにも感動した。

7月某日

「経済ってそういうことだったのか会議」竹中平蔵、後藤雅彦著(日本経済新聞社)を読む。ベストセラーになっている経済についてわかりやすく説明している本であるが、「経済のニュースが面白いほど分かる本」ほどの衝撃はなかった。

7月某日

「中国てなもんや商社」谷崎光著(文春文庫)を読む。商社で中国担当になった女性の悪戦苦闘記である。これが面白い。首が通らないTシャツ等、信じられないクレーム続出に大変ながら立ち向かう著者と王課長。課長がなんともおかしい。

7月某日

「読むクスリ27」上前淳一郎著(文春文庫)を読む。なんてことはないが、気楽に読める。

7月某日

「京都企業の光と陰」日夏嘉寿雄、今口忠政編著(思文閣出版)を読む。論文の寄せ集めの感があって、よく分からない。題名ほど京都企業に対する深い洞察があるわけではない。

7月某日

「西方冗土」中島らも著(集英社文庫)を読む。関西についてのエッセーである。らもさんの作品は好きだけど、これはどっかで読んだことがあるような文章が綴ってあり、あまり笑えなかった。

7月某日

「サイダーハウス・ルール」という映画を見る。「ギルバート・グレイブ」と「マイライフ・アズ・ア・ドック」の監督である。悪いはずがない。叙情性豊かに、そして、青春のほろ苦さを見事に描いている。最高。

7月某日

「株のしくみが分かる本」西野武彦著(PHP文庫)を読む。お金はないので、株を買うつもりはないが、最低限のことは知っておこうと思ったため。もっと語句の説明があればいいと思うが。

2000年6月にこんな本、映画、レコードをみた、きいた!

6月某日

「ベトナムの微笑み」樋口健夫著(平凡社新書)を読む。ベトナム駐在の商社マンが描いた滞在記。ベトナムに対しての愛情がかんじられて、好感が持てた。

6月某日

「超常現象の心理学」菊池聡著(平凡社新書)を読む。副題に「人はなぜオカルトにひかれるのか」とあるとおり、占いや通俗心理学を含め、我々の生活の一部と化しているこれらに対して、警笛を鳴らしているものである。私も常々思っていたことを、わかりやすく述べており、楽しく読めた。

6月某日

「英語屋さん」浦出善文著(集英社新書)を読む。ソニー創業者・井深大の通訳兼カバン持ちの体験を綴ったものであるが、ソニーが他の企業とは違うということを印象付けさせ、面白かった。また、社会人として覚えておいた方がいいことが、体験により述べられており、勉強になる。

6月某日

「田宮模型の仕事」田宮俊作著(文春文庫)を読む。プラモデルを趣味とはしていないが、田宮氏の情熱は、魅力的である。これを読んで十数年ぶりにプラモデルを買った人もいることであろう。

6月某日

THE GET UP KIDS 「RED LETTER DAY」というCDを買う。この前に買ったアルバムがかなり良かったので購入。メロディ重視だが、多少荒々しさも持っていて、心地いい。

2000年5月にこんな本、映画、レコードをみた、きいた!

5月某日

JAM 「SETTING SONS」、YOUR MUM 「YOUR MUM」というCDを買う。JAMに至っては高校時代に聴きまくった作品である。CDが新品で千円で売られていたので買ってしまった。もう一方は元SNUFFのSIMONがいたバンド。号泣青春パンクと店では書いてあったが、さほど。

5月某日

GW中にビデオで「オースティン・パワーズ」、「風の丘を越えて」、「ジョニーの事情」をみる。「風の丘を越えて」は良かったのだが、見終わって、なにか恐ろしいような、空しいようなつらい映画だった。

5月某日

「紙のライオン−路上の視野㈵」沢木耕太郎著(文春文庫)を読む。ルポタージュの方法論について、主に書いてあるが、彼の態度のいくらかを分かることができた。でも、作品としては、決して面白かったわけではない。

2000年4月にこんな本、映画、レコードをみた、きいた!

4月某日

「ストレイト・ストリー」という映画を見る。10年間仲違いをしていて、600キロ離れたところに住んでいる兄に会うため、トラクターに乗って会いに行くというものなのですが、味わい深くて、いい作品であった。

4月某日

「BUENA VISTA SOCIAL CLUB」というライクーダがプロデュースしたキューバ音楽のオムニバスを購入。前半はかなり哀愁が漂っていて、かっこいい!

4月某日

「地の漂流者たち」沢木耕太郎著(文春文庫)を読む。沢木氏が大学卒業したころぐらいのルポ。その当時の若者の苦しみなどを、アングラ劇、歌謡曲、自衛隊などを通して写し出している。

4月某日

「最新恐竜学」平山廉著(平凡社新書)を読む。ちょっと内容が難しいが、恐竜は恒温動物ではないという論理展開には、納得した。

4月某日

「グリーンマイル」という映画を見る。「ショーシャンクの空に」と同じ原作・監督である。3時間の大作だが、時間を感じさせないいい作品でした。でも、「ショーシャンクの空に」の方がすき。

4月某日

「マトリックス」という映画をDVDで購入し、観る。私のパソコンで初めて、DVDをみた。作品自体はおたく度が高くて、個人的には、かなり面白く、格好良かった。

4月某日

SNUFF 「NUMB NUTS」というCDを買う。メロコアという言葉がなかったときから、やっていた大御所のニューアルバム。最高ではないけど、個人的に新しい作品を聴けるだけで、幸せ。

1999年度の総括!

99年4月〜00年3月分

本40冊 (ベスト3)
  1. 「オーケンののほほん日記」大槻ケンヂ著(新潮文庫)
  2. 「あすなろ物語」井上靖著(新潮文庫)
  3. 「経済のニュースが面白いほどわかる本−日本経済編−」細野真宏著(中経出版)
映画16本 (ベスト3)
  1. 「運動靴と赤い金魚」
  2. 「ライフ・イズ・ビューティフル」
  3. 「シュリ」
レコード33枚 (ベスト3)
  1. FIFTEEN 「LUCKY」
  2. THE GET UP KIDS 「SOMETHING TO WRITE HOME ABOUT」
  3. KEITH JARRETT 「THE MELODY AT NIGHT,WITH YOU」
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