ワインに目覚めて四年。

おいしいワインを飲んでみたい。味わってみたいという一途な心。

自己流・極主観的に飲んで感じたことを記していきますので、おかしなところなどあったら教えて下さい。

 

お手紙待ってます!

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評価の一応の目安は、
GOLD・・・探してでも買うべし SILVER・・・売ってたら買うべし BRONZE・・・お金があったら買うべし
NOTE・・・飲みたい日なら買うべし SKELTON・・・買うべからず


2001年

 

12月31日

NOTEGrande Annee 90/Bollinger/Champagne(グラン・ダネ/ボランジェ/シャンパーニュ)

梨や青りんごなど、酸味の強い果物を食べたあとの余韻がこのシャンパーニュの味。香りにトリュフっぽいガスの匂いが混ざってるのが印象的。個性派だけど、NVものの方が私の口にはあうみたい。悟空で5990円。70点。

 

12月30日

BRONZEChateau Lanessan 96/Haut-Medoc(シャトー・ラネッサン/オ・メドック)

とても香しいヴァニラ。香りはメドック格付けワインをすぐに連想させる。味の方も適度に柔らかく、奥行きもあり、フルボディー。前に98を飲んだ時は青くインクっぽい味が嫌だったが、飲み頃のものはこうまで違うか、というほど立派。悟空で1670円。78点。

 

12月25日

BRONZEChateau Saint-Louis 96/Montagne Saint-Emilion(シャトー・サン・ルイ/モンターニュ・サンテミリオン)

口に含んだ瞬間は、イチゴのような甘さ。舌の上でころがしてみると、ミントの香りがツーんとして、収斂味が残る。熟成が頂点にきているかの幅広い味と力強さが感じられる。この値段帯ではおすすめ。悟空で1050円。74点。

 

12月24日

BRONZEMaurice Rasseneur/Champagne(モリス・ラスヌ/シャンパーニュ)

今年のクリスマスイヴは魚介類中心のメニュー。で、白がきれたので、追加購入したばかりのシャンパーニュ。シャンパーニュは最近フルートでなくシャルドネグラスで飲んでるが、そうすると香りがよくでてくる代わりに泡がすぐに消え気味。こう立続けに同じシャンパーニュを飲むと(といっても3本目)、味の予想がつくというか、慣れがでてくるというか、面白みがなくなるのは確か。でもレベルは保ったいいものです。なんてったって税込み900円。天満屋で。78点。

 

12月23日

BRONZEBourgogne Aligote 2000/Francois Mikulski(ブルゴーニュ アリゴテ/フランソワ・ミクルスキ)

またまた牡蠣をいただいたので、冬なのに白続き。酸味に片寄っているとか、ミネラルっぽさが目立つとかなくて、バランスのよいワイン。ミクルスキはムルソーの作り手として有名だけど、アリゴテだからそれは関係なしか。もちろん後味なんかには水っぽさがあるけれど、品のよいおフランスらしさに溢れていて、その上級ワインを想像させるような雰囲気をもっている。樋口酒店で1600円。75点。

 

12月20日

NOTEChateau Turcaud 2000/Entre-deux-mers(シャトー・テュルコ/アントル・ドゥ・メール)

酸味がかなり強く、底苦さがまざる。いかにも牡蛎にあいそう、ということで、いただいた殻つき牡蛎とあわせるが、ワインが主張しすぎ。もっと濃厚な料理じゃないとダメ。で、個性的かといえばそうでなく、むしろ単調。ぶどうの品種(セミヨン?ソーヴィニョン・ブラン?)の個性がストレートに出てくるかんじ。たちのぼる香り群は、もわっと華やかだけど。パリのタイユヴァンのワインリストにも載っていたもの(一番安い白として)。たしかにしっかりしたワインではある。和泉屋で1200円。68点。

 

12月18日

SILVERMaurice Rasseneur/Champagne(モリス・ラスヌ/シャンパーニュ)

生きた車海老をいただいたので、普通の日にシャンパーニュ。ハニーやソーテルヌのような饐えた甘い香りで十分リッチな気分。香りはムルソーのようでもある。酸味はほどよく、バランスがいい。ミディアム〜フルボディー。天満屋(自社輸入)で1980円。80点。売れないからかなんなのか、24日には3桁で売ってくれるそうです。シャンパーニュ、それもしっかりしたものが800円台。いいクリスマスプレゼントになるでしょう。

 

12月15日

NOTELes Grands Augustins 98/Tardieu-Laurent/Vin de Payes D'Oc(レ・グラン・ゾギュスタン/タルデュ・ロラン)

タルデュ・ロランの名前につられて購入。月並みながら、「濃い」ワイン。で、粗雑。ランク的に仕方ないけど、ブランド名をはずせば結構高いんだから、それなりのおいしさがあるべき。1本飲む気になれない単調さ。もう買わない。59点。悟空で1480円。

 

12月13日

BRONZETenuta Bibbiano 96/Montornello/Chianti Classico(テヌータ・ビッビアーノ/モントルネッロ/キアンティ・クラシコ)

魚正へ行ったりしてたので、久々のワイン。はじめ鉛筆の芯のような蝋でつくったチョコレート(?)のような、筋が1本通っているけど、味に結びつかない香りがあった。でもコレ、何回も嗅ぎたくなる匂い。で、うって変わって熟したいちごでつくったジャムのような甘さがでてきて、飲みやすくなる。最後まで、苦みのないタンニンの収斂性を残しながら・・・。和泉屋のくじで当たったもの。もうけもの。1500円ならうれしいけど、2000円くらいするのが相場かも。75点。

 

12月8日

BRONZEChateau de Sales 89/Pomerol(シャトー・ドゥ・サル/ポムロール)

久々に味わう木の茎の苦み。といっても茎なんて食べたことないけど。12年たった89年もので、渋いめにまとまっていて、ようやく開きかけという雰囲気。バランスよく、なめらかな口あたり。もうちょっと艶か明るさのどちらかがあれば、というのはないものねだりでしょう。エノテカ通販で4800円。80点。

 

12月4日

NOTECol di Luna/Prosecco(コル・ディ・ルナ/プロセッコ)

瓶にはエクストラ・ドライと書いてあるが、なんか子供だましのスパークリングにありがちな甘さと辛口が分離した味。3桁の値段なら納得だけど・・・。天満屋で1500円。65点。

12月2日

BRONZECharles de Saint-Ceran/Varichon et Clerc(シャルル・ドゥ・サン・セラン/ヴァリション・エ・クレール)

産地不明、ブラン・ドゥ・ブランのヴァン・ムスー(発泡酒)。全体的に薄めなのは仕方ない。バランスがとてもよく、口の中で泡がシュワっとはじけるだけで十分満足。悟空で890円。75点。

 

11月30日

BRONZEBourgogne 98/Francois Legros(ブルゴーニュ/フランソワ・ルグロ)

「マニア垂涎のドメーヌ」なんてお店に書いてあるから、初めて聞く名前ながら値段も安いめなので、お試しに。で、これも当たり。全体のバランスがよく、ACブルゴーニュに期待する果実味と、若さからからくる力強さを兼ね備えていて、このレヴェルのワインにありがちな軽さがない。ミディアムボディー。底に隠れた成分もたくさんあって、それがいびつだけど長い余韻を残した。悟空で1280円。79点。経験的には、この内容だと2000円強はする。

 

11月26日

SILVERCarruades de Lafite 98/Pauillac(カリュアド・ドゥ・ラフィット/ポイヤック)

98年産と若いポーイヤックだけど、ほんのりお花畑の香りが漂ってきて、滑らかさも香りとおなじ。ほんのりと柔らかく、優しいワイン。ヴァニラっぽさが中につまっているようだが、それは最後まで出てこずじまい。潜在力がたくさんあるが、今おもてに出ているものだけでも十分楽しめる。味、香りともに、やっぱりラフィットを思い出させる。内容の割りには安い値段で手にいれました。エノテカ通販で1580円(ハーフ)。81点。

 

11月24日

SILVERMaurice Rasseneur/Champagne(モリス・ラスヌ/シャンパーニュ)

ふらっと寄ったデパートで千円台シャンパーニュを発見。というか、夏に売ってたけど買い損ねたもの。普通の(温度管理してない)棚に置いてあり、いかにも売れ残りという感じ。しかも値段も安いしということで全然期待してなかったが、これが大当たり。細かい泡がこれでもかといういうほど沢山、しかも口の中でもはじけるくらい長く続き、色もきれいな黄金。酸味がややまさっているが、熟成感ばっちりで濃いめの味。天満屋(自社輸入)で1980円。82点。翌日、珍しくも、同じものをもう1本買いに行きました。

 

11月23日

NOTERiesling 98/Dopff&Irion/Alsace(リースリング/ドップフ&イリオン/アルザス)

魚貝・魚料理中心のメニュー。家にあった唯一の白がこれ。水で薄めたような淡い黄色。味は控えめながら、ちゃんと梨や青リンゴの後味を感じさせるリースリング。メインは鯛のグリエだし、料理にはよくあった。70点。

 

11月21日

BRONZEChateau Blaignan 98/Medoc(シャトー・ブレニャン/メドック)

値段は3桁ながらメドック・ブルジョワ級。裏書きにフルボディとあるし、なんか怪しいけれど値段につられて買いました。確かに看板にはいつわりなく、きれいなクラレットで本格的。ボディーはしっかりしているものの、だけど身の丈にあってないからか、味にしわ寄せがいっている感じ。かなりざらざらしてます。68点。
翌日、雑味がきれいに消える。なんで3桁ワインが翌日に熟成が進み、開いてもっとよくなるの???立派なフルボディーのメドックです。ワインの味そのものを楽しむには地味だけど、「フランス料理をもっとおいしくするお供」としてのワインとしては十分。前日の評価は撤回。銅賞に昇格。75点。悟空で890円。

 

11月20日

SILVERChateau Roquefort 98/Saint Martin/Corbieres(シャトー・ロックフォール/サンマルタン/コルビエール)

パーカーさんが91点をつけたという南仏コルビエール産。フランス農林水産省のコンクールで2000年に金メダル受賞のシール付き。アルコールは14,5%。チリワインのごとく濃い。それも「どろり」とするくらい。ちょっと苦手だけど変化しそうということで、翌日に飲んだらばっちり。シナモン系だけど刺すような鋭さはなく、あくまでもなめらかなで、うっとり、おっとりと口に優しい。だけど値段も値段だから、大きさや広がりがもう少し欲しい。2000円までなら銀賞。
翌々日、さらに味はなめらかになる。広がりもでてきて、上品なお香のよう。コルビエールに対する見方が変わる。ここまでくると、もう高級ワインの水準です。83点。川端酒店で2700円。

 

11月16日

NOTEChateau Dupressis 94/Moulis en Medoc(シャトー・デュプレスィス/ムーリ・アン・メドック)

メドック・ブルジョワ級。安ワインよりはワンランク上で、それなりの味や熟成感は楽しめるが、「このレヴェルならこの内容」という予想そのまま。面白み度はゼロ。69点。悟空で1380円。

 

11月13日

BRONZEChablis Premier Cru 96/Cote de Lechet/Bouchard Aine(シャトブリ・ブルミエ・クリュ/コート・ドゥ・レシェ/ブシャール・エネ)

いい牡蛎が手に入ったので、古典的「公式」を試すべく(最近ではミュスカデやシャンパーニュの方が合うとかなんとか言うらしいが)。火打ち石とか金属系のシャブリとは全く別物。色からして濃い黄金色でコルトン・シャルルマーニュ的。で、味はバターとかナッツとかのまったりした柔らかさ&甘味で、ブラインドだと自信をもって「ムルソー!」と答えていたでしょう。でも、牡蛎にはよくあいました。酸味でよりも、むしろエキスの濃い部分か共鳴した感じ。本格的ブルゴーニュの白もいいものです。いただきもの。81点。

 

11月12日

BRONZEChateau Dudon 89/Bordeaux(シャトー・デュドン/ボルドー)

ACボルドーの89。いくら良年とはいえ、それなりの力がなければ12年もたないだろうし、ましてや熟成しないだろうが、これは現役。エッジにオレンジ色がみえて、ワインの脚もゆっくり。香りはう◯こ系で、湿った下草や土からもわっと蒸された空気のよう。ミディアムボディーで骨格もそれなりにしっかり。フィニッシュはミント。身の丈にみあった実力を精一杯だしている好ワイン。半分は翌々日飲んだ。さすがに飲み終わる頃にはへばった。一日で飲みきったら銀賞だったかも。80点。悟空で1950円。年月を経てる分、+500〜1000円の付加価値あり。

 

11月11日

BRONZEBourgogne Blanc 99/Lugny L'Aurore(ブルゴーニュ・ブラン/ルニ・ロロル)

魚介スパゲッティに白ワインが必要。だけど残りも飲みたい、というシチュエーションでの選択。けっこう腰が強くて、ナッツやハニー香も感じられる逸品。お買得感があった。79点。悟空で990円。

 

11月9日

GOLDCastillo de Ygay 89/Marques de Murrieta/Rioja Gran Reserva(カスティーヨ・デ・イガイ/マルケス・デ・ムリエタ/リオハ・グラン・レセルバ)

とっても滑らかだけど、酸味がきついワイン。1本飲み干すにはしんどいなぁ。と半分くらいを3日間放置してたら大化け。まだ酸がきついけれど、それ以上に天鵞絨の絨毯のごとき全体的なヴォリューム感がもりあがり、上にシナモンをまぶしたミニャルディーズがのっかっているようなほんのりとした甘味。この満足感に浸っていると夢が覚め、豊かな土壌の上にきれいなぶどうがありました。というなんとも贅沢なワイン。これは抜栓後だいぶたってからだから、普通ならデキャンタするか、もっと熟成を待つかしなければでてこない味。89点。やまや池袋東店で2980円。

 

11月6日

BRONZESliven 92/Cabernet Sauvignon(スリヴェン/カベルネ・ソーヴィニョン)

ブルガリアの赤。前回と同じくカラメルの香りがいっぱい。味も香りもたっぷりとしており、9年間の熟成がうまく成果として現れたといえるものなのに、どうしてヴォリュームがここまて軽いの?という落差が印象的。いただきもの。73点。

 

11月5日

BRONZEChardonnay Reserva 2000/Santa Rita(シャルドネ・レセルバ/サンタ・リタ)

サンタリタ(チリの白)のレセルバ。2000年産だし早すぎることは承知で開ける。ととたんにグレープフルーツやいろんなトロピカルフルーツの香りがムンムン。味も締まっていて、酸味がおいしく、よく味わうと、その影で苦味が下支えしているのがわかる。もう少し変化があれば、ブルゴーニュの村名も真っ青というレヴェル。しゅらくで1320円。80点。

 

11月3日

NOTEL'Esprit de Chevalier 95/Pessac-Leognan(レスプリ・ドゥ・シュヴァリエ/ペサック・レオニャン)

いいところ(ドネーヌ・ドゥシュヴァリエ)のセカンドかつ95ということで期待高。で、裏切られる。というか、口に合わない。さすがに滑らか。味は酸味を基礎にリッチで色んなものが含まれていて、フィニッシュにキャラメルっぽさをもつ。と書くと悪いところがないのだけど、おとなしすぎ。才能に恵まれているのに華がない。こういうワイン(や人間)はつまらないし、許しがたい。やまや池袋西店で2480円。73点。

 

11月2日

BORNZEBourgogne 97/Joseph Roty(ブルゴーニュ/ジョセフ・ロティ)

名門はACブルゴーニュをまず試すべしという持論から、今度はロティ。抜栓直後が一番よかった。もちろん時間がたって開いてきたのだけど、若い赤ワインの強みは酸味を強すぎず、弱すぎず、でも決め手としていかに見せるか、というのを感じた。骨格などはもちろん弱いのだろうけど、酸味の輝きのなかで、他の要素の欠点がぼやけて気にならなかった。ACブルといっても芯のあるいいワイン。やまや池袋東店で1980円。2200円くらいかなという感じで1割得した気分。79点。

 

10月29日

BRONZEBourgogne 97/Leroy(ブルゴーニュ/ルロワ)

ルロワで買えるのは、やっぱりACブル(赤)。それもセール中のセール価格。いいワインを先週末飲んだのでリハビリの意味で。で、やっぱりルロワ。このクラスでは当然の薄さや軽さはなく、若さからくるはちきれんばかりの八方破れの力があってさすが。で、その後バランス悪くなってそれまでの保存のせい?なんて思ったけど、変化する過程での必要悪でした。決まってくると、酸味が強めながら、苦みでバランスとっていて、ミントのツーんとする後味に終わるのはこのクラスとは思えない利点。和泉屋で1780円。79点。

 

10月28日

BRONZEChambolle Musigny 98/Bertheau et Fils(シャンボール・ミュズィニ/ベルト・エ・フィス)

若いので積極的には勧められないくらいの説明だったけど、98のブルゴーニュは飲めます。さすが華やかかつ底力にどっしりしたところがあって、すいすいのめるのに、飲後感は十分たまってくる。結構な料理なのに、それをちゃんと引き立ててくれた。さとなおさんと駒場のレストラン「ミラヴィル」で8900円。80点。

NOTEMontus 96/Madiran(モンテュス/マディラン)

話がはずんで、あっという間に1本空いちゃったので、ハーフ。濃くて安い目というリクエストにはぴったり。紙のような固さは気になっが、ちゃんとタンニンの角はとれてて酔っぱらった身にはちょうどよかったけど、出自からしてプラスαは望めなくて当然。予想通り、インク的なのがじわーっとひろがってきた。TPOにはいいワイン。「ミラヴィル」で4000円くらい。73点。

 

10月27日

NOTEChardonnay 98/Joliesse(シャルドネ/ジョリス)

カリフォルニアの白。ちょっとハニー。酸とちょっとした甘味がいいぐあい。薄いけど。ロシア史研究会大会の懇親会で(大東文化大学のレストラン)。70点。

NOTECabernet Sauvignon 97/Joliesse(カベルネ・ソーヴィニョン/ジョリス)

たしかにカベルネ的ながっちり感はある。でも生臭さといちごの香りが同居してて、ちょっと・・・。ロシア史研究会大会の懇親会で(大東文化大学のレストラン)。58点。

両者とも、ワインとしてはアレだけど、(医歯学関係じゃない)学会の立食パーティーでだされた白と赤としてはよい選択なのでは、と思いました。

 

10月26日

東京へ学会報告で出張。それにあわせて、ネットワイン界の猛者たちとワイン会を楽しみました。参加者は、光弘さん師範、トビさん、磯子さんと私。各自1本ずつもちこみ。すんごいワインたち。代官山のオー・シュヴァル・ブランで。

NOTEPommery Brut Apanage N.V./Champagne(ポメリー・ブリュット・アパナージュ/シャンパーニュ)

1杯目は、これってシャンパーニュ?っていうほど個性のない、ただのスパークリングワイン。皆さんハテナのうちに2杯目になると、がらっと変わって、イースト香もあるし酸味もしっかり。ただ、それでもノンヴィンテージの1番安いのと区別はつかないくらいのお品。オー・シュヴァル・ブランで12000円。72点。

SILVERSantenay 1er Cru "Les Gravieres" 96/Michel Colin-Deleger et Fils(サントネー・レ・グラヴィエール/ミシェル・コラン・ドゥレジェ・エ・フィス)

軽いえぐみとしっかりした酸。変な組合わせなのに、名手があわせると、どうしてこんなにバランスのいい名酒になるんでしょうね。さすが憧れのゴトースペシャルキュヴェ。実は下のシャンベルタンととっても似ている味でした。違いは、少し軽いのと変化が少ないだけ。96と比較的若いのに、十分熟成していておいしくいただきました。師範から。88点。4700円だそうだけど、9000円までなら「買い」。

SILVERChambertin 88/Camus P&F(シャンベルタン/カミュ・P&F)

カミュなので、シャンベルタンといっても安いんです。なんちゃってシャンベルタンかもしれないけど、1度飲んでみたくて。で、本物のシャンベルタンでした(といっても他に飲んだことないから比較はできないんだけど)。色は超うすくて、味も薄めなんだけど、飲んでいるとなぜか存在感がある。で、だんだん姿を現して「自分の味」にぴたりと決まるところが畑の良さを感じさせました。樋口酒店で6500円。86点。

BRONZEAnfiteatro 94/Vecchie Terre di Montefili(アンフィテアトロ/ヴェッキエ・テッレ・ディ・モンテフィリ )

イタリアはトスカーナ産であちらで購入されたものです。カカオ少なめのチョコレートの香りが印象的で、喉にインクっぽさがぽたっときました。で、だんだん鉛筆の香りにかわり、最後はブランデーぽくなりました。これだけ香りが変化して楽しめるワインははじめて。味の方はグレードが高いからか、まだ熟成途上だからかイタリアの明るく陽気さはみじんもなく、かちっと生真面目な感じでした。本日の「香り」賞。この貴重なワインは磯子さんから。80点。

BRONZELynch Bages 94/Pauillac(ランシュ・バージュ/ポイヤック)

はじめは鉛筆の香りで、何か上のと似てるなと思ったけど、すぐにう◯こっぽいものに変わり、さすがポイヤックです。当然ながら安定した重みがあります。後味に梅とかあんずとかのような甘酸っぱさが感じられたのが面白かった。とびさんから。80点。

GOLDAngelus 90/St-Emilion(アンジェラス/サンテミリオン)

今日のメイン。アンモニアの香りがまずでてきて、それが「おいしいからこっちへおいで」と言ってるようで。で行ってみると花が大きくひろがる打ち上げ花火の華やかさ。そこまで行くかというくらい。横綱が横綱相撲できれいで鮮やかな技をみせてくれた感じ。光弘さんが8〜9年前に7000円で買ったもの。今なら4〜5万。もつべきものは友とは至言ですね。93点。

NOTECru d'Arche Pigneau 95/Sauternes(クリュ・ダルシュ・ピニョー/ソーテルヌ)

ここまで飲むと、締めに甘いのも飲みたくなっちゃって頼んだもの。酔っていたせいかちょっと喉にひっかかる上品な甘さはちょっと注意しないと感じられない。色も味も薄く弱いもの。冷えてなかったし。もうちょっとどろみのある濃いのが個人的には好み。74点。

今年も自分では手にいれられないもの/知らない逸品を味わわせてもらえました。
男5人で個室でフレンチ食べてワインについてガヤガヤ言うのって、端からみたら相当変な空間かもしれないけど、中にいると、この上なく楽しいもんですねぇ。
気分的にはこの会がメインで学会がオマケ。
というわけで来年も皆様よろしくお願いします(何か年末の挨拶みたいですが)。

 

10月22日

SILVERSenorio de los Llanos 94/ValdepenasGran Reserva(セニョリオ・デ・ロス・ジャノス/バルデペニャス)

安く、そこそこ古いスペインのグラン・レセルバ。後味にはタンニンのせいか舌にざらざらとしたものが残るが、まあるく熟成している。色はすこしオレンジがかっている。若くして頂点に達し、いまは枯れた味わいになっているのかも。でもそれがそこはかとなく、品のよさを感じさせる。値段の割に高級ワインの雰囲気が楽しめる。グラン・レセルバの名に偽りなし。77点。樋口酒店で1200円。

 

10月19日

SILVERL de La Louviere 97/Pessac Leognan(L ドゥ ラ・ルヴィエール/ペッサック・レオニャン)

バランスのよいワイン。味(酸味・苦味)、香り、ヴォリュームそれぞれの中でバランスがよく、全体の均整もとれている。ほどよく落ち着いていながら、若い力も感じられるし。このクラスでこの内容は予想外。ルヴィエールのセカンド。セカンドという気がしない。81点。悟空で 1780円。

 

10月14日

BRONZESaint-Emilion 98/Grande Reserve/Kressmann(サンテミリオン/クレスマン)
BRONZEMargaux 97/Grande Reserve/Kressmann(マルゴー/クレスマン)

ネゴシアン物のボルドー村名ワイン。両者とも、予想より飲みやすい。しっかりしたタンニンや凝縮力があるが、角が少しとれているからか、それを味わってみようという気にさせる。マルゴーの方がやや甘味が多く、花の香りがする(気がした)。ブラインドでどっちがどっちかと聞かれたら、 100%はずれるだろうけど。↓と比べると、個性がやや薄く、めりはりがやや弱い程度。76点。いただきもの。

 

10月13日

BRONZEChateau Faugeres 96/Saint-Emilion(シャトー・フォジェール/サンテミリオン)

翌日おいしくなった。たっぷりとした果実味がある。後味に収斂性のあるタンニンがまだ残っているけど、一種メルロー的なワインの典型なのかも。優良ワインには違いないけど、値段も高くなったのでこれくらいのレベルを保ってくれなきゃね、という気分でもある。78点。樋口酒店で3200円。

 

10月12日

BRONZEMazy Chambertin 95/Camus Pere et Fils(マズィ・シャンベルタン/カミュ P&F)

おいしいピノ・ノワールを飲みたいと思って衝動買い。ドメーヌはいろいろ言われているカミュ。はじめはたばことチョコレートを合わせたような苦甘系統の香りがほわんと出て来て、去年飲んだジュヴレ・シャンベルタンの悪夢を思い出す。これは作り手の個性のようです。薄く、軽い。これが第一印象。香りをそのまま味にしたようなえぐみがあるが、よく味わってみるとシャンベルタンと名がつくだけあって、なめらかでエレガント。軽さが徐々にコクにかわっていくところは、育ちのよさを思わせる。高級ワインとはちょっと違うけれど、飲みやすく個性的なワインとしてはおすすめ。ただえぐみは好みが分かれるところ。樋口酒店で3800円。
翌日飲んだ残りはさらになめらか。ビロードの域にもう一歩というところ。手放しには勧められないけれど、「おいしい」ワインです。81点。

 

10月10日

NOTEChateau Beaumont 95/Haut-Medoc(シャトー・ボーモン/オーメドック)

抜栓直後は、期待したとおりの、ちょっと煙たいメドック。ボディーもしっかりしているし、さすがボーモン、さすが95年もの。とのみ進めると、みるみる落ちていく。ネゴシアンもののメドックのようになって、ただの苦いだけワインになりさがってしまった。その苦さも何か中途半端ですこし情けない。スタートがよかっただけに残念。保存が悪かったのかも。奈良やまやで1980円。70点。

 

10月4日

BRONZEBourgogne Hautes Cotes de Nuits 98/Gros Frere et Soeure(ブルゴーニュ・オート・コート・ドゥ・ニュイ/グロ F&S)

何といっていいのかわからないが、頭が痛くなるような味。はじめは酸味が強くて若いからだろうとゆっくり飲んでたら、開ききったからかアルコールがじかにでてきて、その上しょうゆっぽい。最後まで飲むのに苦労した。意地汚いので食べるの5、飲むの1の割合で頑張ったら、3日めにして飲みきったけど。前にここのヴォーヌ・ロマネを飲んだが、露骨に差をつけすぎている。これなんか3けたの値段の価値しかない。3本で1000円とかなら納得する(それでももう買わないけれど)。と、思った通りに書いたけれど、ブルゴーニュワインであることは確か。工夫したら普通に(「おいしく」と書きたいところだけど・・・)飲めるかもしれない。点をつければ55点。岡島屋で1650円。

 

10月3日

BRONZECarruades de Lafite 98/Pauillac(カリュアド・ドゥ・ラフィット/ポイヤック)

いうまでもなく、ラフィットのセカンドワイン。98は早飲みできるということを実感したワイン。角がとれていてやわらかい。底には少し芯が残っていてまだ熟成するんだろうなぁとは思ったが、今飲んでもおいしい。ヴァニラやニッキ系の上品な香りがラフィットを想わせるが、さすがにくらべると粒子の密度が粗くて大柄。エノテカ通販で1650円(ハーフ)。

 

10月1日

BRONZEChateau Cantemerle 92/Haut-Medoc(シャトー・カントメルル/オーメドック)

ワインを飲みはじめた4〜5年前に飲んだことのある銘柄&ヴィンテージ。当時JALのファーストクラスで出されていると聞いて。その時の印象ではタバコやビターチョコの香りむんむんで、苦渋いだけの近寄りがたいワイン。だけど、92なのでそろそろ熟成の峠も越えただろうし、値段もそこそこなので再挑戦。開けたばかりの時は、ボディーは軽いめながら昔の記憶が再現されるがごとく、苦み、渋味が現役で驚いた。全体的には時とともに柔らかくなったけど、この苦渋味はそのまま。結局それがこのワインの個性なんでしょう。ボルドーというより、なんかいいチリワインが熟成したらこうなるのかな、というようなワイン。樋口酒店で2900円。


 

レストランみてあるきへ行く

岡山のワイン屋へ行く

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