このページでは?
LWシステムの遊び方の基本について、解説する・・・のですが。
LWシステムは、基本的にはそれほど難しいゲームではありません。
本についているルールは、それなりに順を追って記述されています。また、HJのWebページには、実際に対戦状況を順に追うかたちでの
チュートリアルも存在しています。
ですから本当は、ここで改めて書くことは、ないのです。
ただ、ルールにあるような『硬い文面』に抵抗がある、という意見がありそうなのは、理解・想像できます。
そこで、このページでは上記を鑑みて、『噛み砕いた話』『たとえ話』のようなものを提供することをめざします。
このページで漠然としたイメージをつかんでからHJのWebチュートリアルを読めば、よくわかる、というような。
直感的なたとえ話。
Lost Worldsの遊び方を簡略化して直感的に言うと。
『じゃんけん』
→グーで勝ったら4歩前進
→チョキで勝ったらなら5歩前進
→パーで勝ったら7歩前進
⇒これを、どちらかが先に20歩分進むまで、繰り返す。
もちろん、LWシステムはこんなに簡単なゲームじゃないですが。
ゲームの進め方自体は、これくらい単純です。
この例でのポイント。
この例は、普通のじゃんけんともゲーム的に違う雰囲気が生まれる、というのも重要です。
もともとじゃんけんには、例えば『相手がグーをだしそうだからパーを出そう』っていう駆け引きがあります。でも例えば『3本勝負』のルールでは、どの手を出しても得られるのは『1勝』だし、相手が何をだすかのヒントもない。だから手はランダムでもいいや、となるはず。
対してこのルールだと、悩む要素は増えますよね?
もちろん『三つ巴ループ・単純なじゃんけん勝率は、ランダムでも同じ』というのは同じです。
ですが、『グーで勝つよりはパーで勝ったほうがお得、できればパーで勝ちたい』という『バランスを崩す欲望』がゼロになることは無いはずで。そしてそれは、『相手はパーを出す動機==パーを出す可能性』を強調します。『どれを出しても同じ、だからランダムでいいや』という思考を選ばない可能性が増えているはずです。
もうちょっと突っ込んだ、たとえ話。
さっきの例に、こんなルールが加わっていると、考えてみてください。あ。これはちょっとした例でバランスは考えてませんので、あくまでイメージで。
- あなたは、グー・チョキ・パーの他に『超チョキ』っていう手も使えるよ。
これは、普通のチョキにも勝てるチョキ。グー系の手には普通に負ける。
ただし、これを出した直後にはチョキ系の手はだせないんだ。 - 相手は、『弱グー』っていう手も使えるよ。
これは、普通のグーにも負けてしまうグー。チョキ系には普通に勝てる。
しかも超チョキに勝った場合には、8歩歩けるんだ。 - 双方のプレイヤーは、『グーチョキパー』っていう手も使えるよ。
これは、普通のグーチョキパーのどれにでも勝って、5歩歩ける手。
でも、それ以外の手には全部負けてしまう。しかもこれは、パーを出した直後にしか使えないんだ。
自分と相手とで、できることが違う。
普通よりも勝負には強いけど、その後にスキがある手がある。
普通よりも勝負には弱いけど、当れば大きい手がある。
強いけど、出す為に条件がいる『いつでも使えるとは限らない』手が含まれる。
・・・などなど。
こういうヘンな手が多く存在していたって、基本的にはじゃんけんです。
悩む要素はもちろん増えます。相手がチョキを出しそうだから、グーか超チョキ・・・4歩で我慢するか、5歩進むか。超チョキを出されそうだから、グーか超グー・・・負けやすいけれど『グーは出されない』と読んでハイリターンを狙うか否か。そんな感じに。
以上、たとえ話、終わり。
ここからは、実際のLW本を元に、説明をしていきます。
使う道具
LWシステムは対戦ゲームです。対戦をする人は、自分が使うキャラクターの本を所有していなければなりません。対戦ですから、対戦相手も同様。つまり、LWシステムで対戦をするには、最低2冊のLW対応本が存在しないとならないのです。
例えば『QBレイナvsQBリスティ』の対戦をしたかった場合。レイナの本とリスティの本が必要です。
ああ、プレイヤーも2人、必要です(笑)
LW対応本は『全32ページの本==ゲーム本体』の本体と、それにはさんである『何色かで塗られた表==キャラクターシート』とからなります。
- ゲーム本体
- 32ページの本。
おおざっぱに言うと、各ページには『上側にキャラクターのイラスト』が、『下側に数行のテキストと数字が詰まった表』が書かれています。 - キャラクターシート
- そのキャラクターの様々な情報が書かれている紙。
体力や身長といったパラメータと、大きく2つの表:『赤青オレンジと、カラフルな表』と『白黒茶の、地味な感じの表』が書かれています。
カラフルなほうは『近くに敵がいるときに使用できる行動』のリストで、地味なほうが『遠距離』用のリスト。そして各行ごとに『技の名前と、ページ番号(判定用情報)、修正値(技の威力)』が書かれています。
これ以外に、キャラクターの受けるダメージを管理するための物:メモ帳とかおはじきとかを準備するのがベター。
『キャラクターシート』の概要
まず、解りやすいものから行きましょう。キャラクターシート。
キャラクターシートは、そのキャラクターの基本的性能==耐久力や装備概要と、実施できる行動・技の特徴が書き込まれているものです。
対戦ゲームですから、『体力』がどう使われるかは予想できますよね?
装備品だとか、身長などの情報は、とりあえずあまり気にしなくてよいでしょう。
重要なのは、書かれている2つの表:距離ごとに、実施できる行動をまとめた表です。距離の概念は別途記述するので、とりあえず今は『遠距離と近距離の2段階があるんだ』程度に覚えておいてください。
表には、そのキャラクターが実施できる行動が書き込まれています。以下のような感じ
行動とは、じゃんけんでいうところの『グー』とか『パー』に相当するものです。そういう行動が、1行に1行動のかたちで書き込まれています。
行動 | ページ | X | 修整値 | |
---|---|---|---|---|
ダウンスイング | 強打 | 36 | 50 | +3 |
やや弱い | 24 | 50 | +2 | |
サイドスイング | 強打 | 28 | 64 | +2 |
高い | 10 | 64 | +1 |
1つの行には、大きく3つのものが書き込まれています。
- 表の左側2列には、行動を言葉で説明した内容が書かれています。
一番左の列には行動のカテゴリが、二列目には行動の名称が書かれています。 これらから例えば『ダウンスイングの、強打』『突きの、上段狙い』というように。
これを見ると、どの行動がどんな攻撃か、なんとなくわかりませんか?・・・キャラクターによってはヘンな行動名でよくわからないかもしれませんが、そういうときはキャラクターシートの裏面も見てみましょう。解説が書かれています。 - 行の『page/ページ』列と『X列』には、なにやら数字が書かれています。
これは、LWシステム上でその行動を解決するための数字。 『サイドスイングの強打なら28』『キックなら34』というように関連付けられています。
『X列』についても、似たような感じ。
これらをどう使うかは・・・詳しくはあとで説明します。X欄は、かなり後回し。 - 行の『MOD/修正値』列には、やはり数字が書かれています。
これは、その行動の威力を意味しています。大きな数字ほど、高い攻撃力。マイナスではほとんどダメージになりません。
例えば、『ダウンスイングの強打』『サイドスイングの強打』は、他の行動に比べると大きめの値が。 移動は低い(マイナスの)値が付いているはずです。
キャラクターシートの裏面には、表面に書かれたさまざまな行動について、補足説明が書かれています。キャラクターによっては、スペシャルルールという『変わった能力・ルール』が付いていることもあります。
たまに『裏面が白紙』の本もあったりしますが(^^;;
『ゲーム本本体』の概要
LWシステムの非常に重要な点は、対戦をする場合、『ゲーム開始時に本を交換して、相手の本を持つ』ということです。
例えば『あなたがQBレイナを使い、相手がQBリスティを使う』対戦をしようとした場合。
あなたは『QBレイナのキャラクターシートと、QBリスティの本を見る』必要があり。
相手は『QBリスティのキャラクターシートと、QBレイナの本を見る』必要があります。
なぜ本を交換するのかは・・・とりあえず、どのページでもいいですから、本を開いてみてください。
そこにはその本のキャラクターが、いろんなポーズで描かれていると思います。重要なのは、ほとんどのページでのアングル==相手を見る視点が『そのキャラクターの正面』にあるということ。
実はこれ、『そのキャラクターと戦っている相手の視点』なのです。
そうすると、交換の理由がわかってきますよね?
レイナから見れば、目の前に立っているのは対戦相手のリスティです。
だから、レイナのプレイヤーである人は、『対戦相手のリスティの姿』を見る必要があるのです・・・そのためには、レイナプレイヤーは『リスティの本』を持たなければならないわけです。
ページの意味
ゲーム本には何が書かれているのでしょう?簡単に説明していきます。
まず本の57ページを見てみましょう。ページの右上に57と書かれているページです。そこには、以下のようなものが書かれて/描かれているはずです。
- そのページの一番上には、ページのタイトルが書かれています。57ページには、多分『遠距離/防御』のような言葉があるはず。
これは、『相手の状態の概要』を示しています。
『遠距離/防御』ですから、『相手はちょっと離れたところにいて、こちらの様子を警戒している』ような状況です。 - ページの真ん中には、イラストが大きく描かれています。
これは、実際の相手の姿です。前述のタイトルの様子に合致した姿で、相手の姿が描かれているはずです。・・・ まれに、とんでもない・とんちんかんな構えをしている人もいますけど(笑) - さらのその下、イラストのすぐ下には、『敵に告げる:』で始まる、1〜数行の文章があります。
これは『コメント』と呼ばれるもので、『今相手がどんな状況で、今からどんなことができるのか』が、ゲーム的に書かれています。
57ページだと『次の行動は遠距離行動しか選択できません』のようなことが書かれているはずです。つまり相手が今から行えるのは『遠距離で行える行動』だけなのです。 -
ページの一番下には、なにやら数字の羅列が書いてあるはずです。
これは、LWシステムの結果判定に使われる情報です。
どんなことが書いてあるかというと・・・じゃんけんの例で言えば、『グーはチョキに勝てて、パーに負けて、グー同士はあいこになる』というような情報が、書き込まれています。
具体的な使い方は、別のところで詳しく見ることになります:今のところは、単純に『うまいこと書いてある魔法の数字』程度の理解で充分です。
もう1つ。今度は53ページを開いてみてください。
先ほどの解説から、このページではなにが起きているか、想像できますよね?
そう、このページは『実施した攻撃が、相手の胴に命中した』状況を意味するページです。
先ほどの57ページと比べると、以下のような『新しい』要素が含まれているはず。
- イラストの周囲のどこかに、『スコア/Score』というような文字があるはず。HJ版では、血痕のようなマークと一緒に。
これは『相手のどこかに攻撃が命中した』ことを示しています。列挙された数字は、そのままダメージに影響する、その攻撃が相手にとってどれだけ『痛い命中』なのかを意味する数字。大きな数字ならば『直撃』ですし、ゼロなら『かすった程度』、マイナスは『武器や防具に当った==防御された』ような意味です。 - 英語版ならば、『もしx以上のダメージならばクリティカル』というような文章記述が。HJ版ならばスコアの書かれた近辺に『クリティカルx』というような記述が、あるはず。
これは『クリティカル』発生条件です。これについては・・・別途。 - コメント欄には、『クリティカル:』というような1〜数行の文が含まれているはずです。 これはクリティカルが発生したときの追加効果。今の段階では『ダメージには、普通のダメージと致命的な損害との2段階がある』程度の理解で充分です。
ゲーム手順概要
ゲームに使うものを一通り説明したので・・・あらためて、ゲームのおおざっぱな流れを説明します。
これを漠然と眺めてから、チュートリアルを読んでみてください。
ゲームは、以下の手順を『1ターン』として、どちらかが戦闘不能になるまで繰り返されます。
- 今見ているページのコメントを、相手に読んで教えてあげます。
同時に、あなたも相手から『相手が見ているページのコメント』を教えてもらいます。 -
あなたは、今相手から教えてもらった『相手が見ているページのコメント』で認められる範囲で、自分のキャラクターシートから、相手には内緒で、今から実施する行動1つを選びます。
これは同時に相手も実施します。 - 双方、実施する行動が決まったら、『せーの』で発表しあいます。
-
お互いの発表した行動同士で、どういう結果になるか判定します。
判定の結果は別途説明します:判定の結果、『あなたが開く、新しいページ』『相手が開く、新しいページ』が決まります。 -
開いた新しいページに『スコア』があれば、相手に攻撃が命中します。
そのスコアの数字と実施した行動の修正値とから、ダメージを計算して相手に教えます。 - ・・・以上で、1ターン終了。
1の『コメントを教えあう』手順に戻って次のターンです。
・・・簡単でしょう?
判定の方法。
上記手順で、『お互いの発表した行動同士で、どういう結果になるか判定します。』と書きました。
これについて説明します。
どの本でもいいので1冊、LW本を準備して、一緒に触ってみてください。
ここでの説明は、わかりやすいように1つの例を挙げます。
一方のキャラクターがダウンスイング:剣道の面のように、上から下に振り下ろす攻撃をします。
もう一方のキャラは、しゃがんで姿勢を低くします。
どんな結果になるか、想像がつきますよね?・・・攻撃成功・回避失敗になりそうだと思いませんか?
というわけで・・・まずは、判定のための前提知識を。
キャラクターシートを見てください。
表の上のほうに『ダウンスイング・やや弱い』に相当するような行動がありませんか?キャラクターによってはないかもしれないので、その場合はとりあえず表の一番上にある行動を見てください。
そうしたら、その行動の行の『ページ』欄を見てください。たぶん『24』という数字があると思います。これがダウンスイングの行動番号で、LWシステム上『面打ちのように、まっすぐ振り下ろす攻撃』に割り当てられているのです。この番号と攻撃軌道との関係は、キャラクターが違っても共通です:どのキャラでも『行動番号24』といったら『振り下ろしの攻撃』なのです。もちろん、威力や防御性能などさまざまな観点で、キャラごとの差はあるのですが・・・とりあえず、今は気にしないでいてください。
同様に、今度はキャラクターシート真ん中よりもちょっと下あたり、緑色枠に『移動(jump)、身をかがめる(duck)』という行動があるはずです。そしてそのページ列を見ると・・・『20』という数字があると思います。
この『行動番号20』も、全キャラ共通で『姿勢を下げる』意味合いで使われます。
攻撃する側の視点で。
前述の『ダウンスイングは行動番号24』『身をかがめるのは行動番号20』という前提知識を元に。
『あなたがダウンスイング』、『相手が身をかがめる』という場合の判定を、実際にやってみます。
とりあえず今、1冊のLW本を準備してください:その本が『対戦相手』です。
- まず、『あなたが実施する行動番号』のページを、開いてください。
ページ番号は、右下もしくは左下にある、少し大きな数字です。今回あなたは『ダウンスイング==行動番号24』を実施するので、24ページを開きます。 - 開いたページの一番下には、『 2-aa 10-bb ...(aa,bb の部分は数字。本によって異なる)』というように、2つの数字の組が行列的に書かれていると思います。その中から『相手の実施した行動番号』を探してください。
相手が実施したのは『身をかがめる==行動番号20』ですから、あなたは今開いているページから『20-xx(xxの部分は数字)』という記述を探すことになります。
見つかりましたか?そしたら、『20-xx』のxx部分の数字を確認してください。本によりますがたぶん、19か53、7のいずれかのページ。これらに当てはまらなくても、必ず『奇数』になっています。
その数字が、『今回の結果』です。 - あなたが見ている本のページをめくって、『xx』ページを開いてください。ページ番号は右上or左上に書かれています。
見つかりましたか?そのページが、判定結果のページです。
本によって多少の差はありますが、たぶん『スコア』のあるページになっているはずです。つまり『命中』しているのです。
攻撃される側の視点で。
では、今度は逆を見てみましょう:『相手がダウンスイング』、『あなたが身をかがめる』という場合の判定です。
やり方は『攻撃する側の視点』のときと同じです・・・わかりますよね?
自信がなかったら、戻って読み直してください。
最初に開くのは『あなたが実施した行動のページ』ですよね?
『あなたが実施した行動』の番号は、いくつでしたっけ?
ページが開けたら、今度は『相手が実施した行動番号』を探すのですよね?
『相手が実施した行動』の番号は、いくつでしたっけ?
番号は見つかりましたか?そうしたら、どうするんでしたっけ?
キャラにもよりますが、たぶん結果は『15ページ』になっていると思います。
ダウンスイングをしゃがんでかわそうとしたのですから『相手がダウンスイングを振っている姿が見える』のは、当たり前だと思えませんか?
ここで重要なのは。
『ダウンスイングvs身をかがめる』という行動の衝突の結果、それぞれのプレイヤーが見ているページは『異なっている』ということです。
同じページ番号になっていないからおかしいよ、なんて考えないでください:むしろ今回のように『異なる』ことのほうが当たり前です。
距離の概念。
LWシステムでは、相手との間合いについての概念も存在します。
概念自体は単純で、『遠距離』と『近距離』の2段階です。
遠距離とは、文字通り『相手から離れて立っている』間合いです。
いわゆる『棹状武器/ポールアーム』が有効な間合いだと思ってください:そういう大型武器や飛び道具が活躍する距離で、短い武器では厳しい。
逆に近距離は、ほとんどの武器や怪物の牙・爪が、有効に使える間合い。
本を開いたとき、本の上部に『遠距離/Extended range』というような記述がある場合、相手との間合いは『遠距離』です。
そういう記述がない場合、相手との間合いは『近距離』です。
実施できる行動は、この距離に依存します。
距離が遠距離の場合、相手からのコメントには『遠距離行動』とか、白・黒・茶のいずれかを参照するようになっているはずです。この場合、あなたは遠距離行動の表からしか、行動を選択してはいけません。
逆に上記以外の状態==近距離では、あなたは近距離行動の表からしか、行動を選択してはいけません。『次の行動は制限ありません』というような指示があっても、それは『近距離表の中で、制限ありません』という意味です。
重要なこと:1vs1での対戦をしている限り、それぞれのプレイヤーが見ているページの距離が不一致になることは、普通ありません。
片方の見ているページが『遠距離』で、もう一方が見ているページが『近距離』ということは、ないのです。そういう状態になっていたとしたら、何か処理間違いをしている可能性があります。
以上。
ここまでで、LWシステムをプレイする為の基本的なパーツについて、簡単に説明が終わりました。
これが理解できていれば、HJのチュートリアルは、理解できるはずです。
URL:http://www2s.biglobe.ne.jp/~tomose/howto_play.htm (tomose@mua.biglobe.ne.jp)