Title Logo

LOST WORLDS:行動の見方

このページでは?

LWシステムにおいて用いられている、行動に影響する独特な表現方法について、解説します。

対戦ゲームで大きな要素を占めるのは『相手がxxをしてくるように思うから、こっちはyyして有利に立とう』という、駆け引きです。 そしてそのためには、『相手の様子』がわからないと、難しいでしょう。
LWシステムは、基本的には『じゃんけん』のようなシステムですが、ここにちょっとだけ独特な仕組みが組み込まれており、『相手が次にどんな手を出してくるのか』を察するための材料が、わかるようになっています。

このページでは、『相手の動きを察する』ために必要な、「Lost Worldsシステムでの常識」について、説明します。

基本:攻撃の2つの属性。

LWシステムの行動には、おおざっぱに言って2つの観点での属性が、存在しています。
『攻撃の軌跡』と、『攻撃の高さ』です。

攻撃の軌跡

LWシステムでは、攻撃について、大きく3つの軌跡の概念が存在しています。 多少の例外を除いて、すべての攻撃は以下のいずれかに分類されます。

ダウンスイング
上から下へ、振り下ろす攻撃です。  剣道でいう「面打ち」を連想してくれればOKです。
サイドスイング
横方向になぎ払うような攻撃。胴を「輪切り」にいくものから、袈裟斬りっぽいものも含まれます。
突き
まさに「突き」です。遠距離の突撃なども含まれます。まっすぐ直線的な攻撃。

ちょっと砕けた言い方をすると、攻撃は『前後』『上下』『左右』の3方向から来るよ、ということです。

攻撃の高さ

LWシステムでは攻撃について、大きく2種類の概念が存在しています。 多少の例外を除いて、すべての攻撃は以下のいずれかに分類されます。

上段
相手の頭〜胴体の位置を攻撃します。
下段
相手の腰〜足の位置を攻撃します。

比較的多いタイプの例外に、袈裟斬りを含む振り下ろしタイプの攻撃があります。
基本的には上段を狙う攻撃ですが、受け止められなければ下段まで一気に振り下ろしてしまいます。

攻撃をまとめると。

攻撃は基本的に、これら2つの属しの組み合わせで表現できます。
例えば『上段を狙う突き』『下段を狙うサイドスイング』などなど。
ダウンスイングについては、上下両方にまたがる可能性があります。

攻撃があれば、防御もある。

ある攻撃があれば、基本的にそれをどう防げばいいのか、という防御手段も存在します。
LWシステムにおける防御方法は、大きく2系統。 体さばきによって『攻撃をよける』か、武器や防具を使って『攻撃を受け止める』という方法です。

どの攻撃にどの防御手段が有効かは、攻撃の属性に影響されます:つまり身を守るには、相手の攻撃を予測し、その攻撃の属性に対応する防御手段を選択することが求められるのです。
そしてそれは、攻撃側も同じ:相手がどんな防御手段をとるのかを予測し、その防御方法では阻止できない攻撃を選ぶことが求められるのです。

攻撃の軌跡に対応する防御

ダウンスイング
上下方向への攻撃ですから、左右もしくは前後に移動すれば、回避が可能です。
 つまり、バックステップ(行動番号16や62)、サイドステップ(8や52)が有効。
サイドスイング
横方向への攻撃ですから、前後によけるのが基本です。つまり、バックステップ(行動番号16や62)。
突き
前後方向の攻撃ですから、左右によけるのが基本です。サイドステップ(8や52)が有効。

攻撃の高さに対する防御

上段
高いところに攻撃がくるのですから、同じ高さに盾の類を置いて受け止めるのが基本です。
やや確実性は落ちますが、こちらも『上段を狙う攻撃』を出すことで、武器同士が衝突して防御できることもあります。
また、身をかがめる(行動番号20)によってかわすことも可能です。ただし、ダウンスイングはかわせません。
下段
低いところに攻撃がくるのですから、同じ高さに武器・防具を置いて受け止めるのが基本です。
こちらも『下段を狙う攻撃』を出したり、『下段防御』行動を選んだり。
また、跳びあがる(行動番号18)によって、攻撃を跳び越えて回避することも可能です。ただし、ダウンスイングはかわせません。

攻撃/防御のまとめ。

以上のように、攻撃の属性ごとに、相応の「有効な防御(回避)手段」が存在しています。 それを理解していれば、ほとんどの攻撃に対していくつもの対処方法を得ることができます。 例えば・・・

LWシステム独特の表現

攻撃の属性についていろいろ説明し、またそれに対する防御方法がわかってきたと思います。 しかしここで、一つの疑問がおこると思います。

「攻撃に対応する手段があるのはわかった。
でも、相手がどうくるかは相手次第だし、結局運なんじゃないか?」

確かに、運のようなものもあります。しかしきちんと知っている人は相手の攻撃をまさに2、3手までに絞り込むことができます。 その方法は・・・「相手につたえたコメント」を確認検討することです。

LWシステムでは、すべてのプレイヤー/キャラクターは、直前の手番の結果によって「次に行える行動」を制限されます。
イメージ的に判りやすい例を挙げると、 「勢いよく突撃してきたら、急に止まったりバックステップしたりは、できない」ですよね。多分相手は次のターンには、そういう回避・防御的なことは、できないでしょう。
他の例では、「突きで踏み込んだら、そこからすぐに横に腕をふっても、スイングの威力はでない」ですよね。だからたぶん、スイングの行動はやらないんじゃないでしょうか。

そしてLWシステムでは、この『相手の状態』は、あなた自身が相手に対して読み上げ伝える「コメント」に反映されています。 例えば相手に伝えたコメントが「次の行動は サイドスイングが選択できません」となっていたとすれば、 あなたは次「サイドステップ」をすることでおそらく無傷でいられるはずです。 (理由は・・・相手は「突き」「ダウンスイング」しかできないからです)

コメントには、攻撃の2属性:軌跡と高さに関する情報、そしてそれ以上に複雑な情報が含まれています。
その内容には、LWシステムの独特な表現を使われています。 それが、『行動の色』による指定です。

行動の色

ちょっと、キャラクターシートを眺めてみてください。 すべての行動の行動名称は、その背景がさまざまな色に塗られていると思います。
この色は無意味に塗られているわけではなく、実は、その行動の性格を表現しているのです。 それぞれの色は、おおむね、以下のような意味を持っています。

オレンジ
「振りかぶる」行動。
ほとんどがダウンスイングです。
腕が「高い」位置にある状態から行う行動。
基本的に、相手の上段を狙います。
腕が「低い」位置にある状態から行う行動。
基本的に、相手の下段を狙います。
「激しく動く」行動。
サイドステップ・バックステップと、死に物狂いの攻撃。
「あまり動かない」行動。
しゃがんだり跳び上がったり。盾による防御なども。
遠距離での「踏み込む」行動。
遠距離での「振り回す」行動。
遠距離での「防御」行動。

これらから、コメントを見るだけで相手の動きがかなりの線で絞れます。 「赤とオレンジが選択できません」とあれば、相手の次の行動はおそらく下段でしょう(青しか、まともな攻撃手段がないのですから)。
「青と突きが選択できません」ならば、バックステップはほぼ安全、身をかがめるのはそこそこ有効(相手はダウンスイングも使えるので絶対安全ではないです)。

例外は、ある。

ここまでのことを理解していれば、LWを楽しむための基本的な知識は持っていることになります。 ただし、絶対に忘れないでほしいこと。 ここまでに書かれたことはすべて「原則」です。LWのキャラの中には、平然とこれを超える能力・行動を持っている者がいます。

例えば、非常に頻繁にあるものの筆頭は「フェイント」と呼ばれる行動です。
この行動は「突きが使えない」といわれたときでも突きを、「青のみ」といわれても高い位置への攻撃を仕掛けてくることができるカテゴリです・・・威力こそ低いそれは、しかし十分にあなたを混乱させるでしょう。

他の例では、特殊な、いわゆる『必殺技』的な行動。
そういう行動にはしばしば『突きと名がついていないにもかかわらず、実際には突き相当』というような、変則的な攻撃が含まれます。

もちろんこれらは例外ですから、いつも気にすべきではないですが・・・何も考慮しないというのも、愚かでしょう。

このページは友瀬 遙 によるものです。
URL:http://www2s.biglobe.ne.jp/~tomose/maneuvers.htm (tomose@mua.biglobe.ne.jp)