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関連製品。

このページは?

LWシステムに関連した、類似システムのゲームを紹介するページです。
LWシステムにしか興味がない人には、事実上意味がないページです:スキップしてくださってかまいません。

類似システム。

LWシステムの根幹にあるモノは『2つの行動入力で、1つの結果を導く』という処理です。これ、本質的には『囚人のジレンマ』などで有名なゲーム理論そのものと言える、古典的な仕組みです。言いかえるとLWシステムは、もともと数学者だった Alfred 氏らしい生い立ちを持っているといえるでしょう。

ともあれ、Alfred 氏はこの『2入力1結果』の仕組みを組み込んだゲームブックを多数デザインしています。
このページでは、『LWシステムに類似した関連製品』という位置づけで、そういう作品を紹介していきます。

ここで紹介する作品群は、LWシステムとは直接関係ないものがほとんどですが、いずれも『双方のプレイヤーが、それぞれ1つずつ行動を選択し、宣言・判定する』仕組みを持ったゲームブックです。

Ace of Aces シリーズ

航空機によるドッグファイトをテーマにした、ゲームブックです。NOVA Gamesから発売。
プレイヤーは航空機のパイロットになり、相手機を撃墜することが目的です。

ゲーム本は『敵味方1冊ずつ固定』で、LWシステムのような『キャラごとに別の本で、交換する』ようなことはできません。 登場する機体も基本的に固定。ただし、多少の性能差は、火力や実施可能な行動によって表現されています。

本の各ページは、LWシステム同様に『自分の視点から、相手がどう見えるか』というものを表現。 例えば『相手が前方遠距離にいて、こちらに向かっているように見える』とか『自分の左側・9時の方向、近距離。自分と同じ方向に平行飛行。』など、そういう位置関係・状況を表現しています。
存在する位置関係は:距離3段階x方向8方位x敵の向き8方向==196種類に、至近距離や戦闘距離範囲外など31種類の特殊ページ。 ページ数にして「223」と極めて多くなっています。

選択できる行動は、全部で24種類。もちろん機体によっては実施できない行動があります。機体の速度による制限もあり。
攻撃手段である射撃は『自分の正面に敵が来たら、自動的に実施』という仕組みになっています。

販売形態は:『本2冊1組』のセットでの販売。
シリーズとしては第一次大戦当時・複葉機同士の戦いを扱う作品がほとんどですが、それ以外のバリエーションもいくつかあります。

Ace of Aces - Handy Rotary
すべてはここから始まった。 Fokker DrI and Sopwith Camel。
この作品(だけ)は、日本ソフトバンクによって邦訳されました。
Ace of Aces - Powerhouse
複葉機二番目のセット。Fokker DVII vs SPAD XIII。
Ace of Aces - Flying Machines
複葉機三番目のセット。Fokker EIII Eindecker vs Airco DH2。
Airco は推進式なので、機銃が正面固定ではなく動かせるみたいです。
友瀬は持っていないので知らないのですが(^^;
Ace of Aces - Balloon Buster
複葉機最後のセット。航空機vs気球のバリエーションらしい。
Ace of Aces - Wingleader
第二次大戦版。友瀬は持っていないので、詳しくは知りません(^^;;;
Ace of Aces - Jet Eagles.
ジェット戦闘機版。

Star Wars - Starfighter Battle Books

スターウォーズとのタイアップ作品。タイファイター vs Xウィングのドッグファイトを扱うゲームブックです。
Ace of Aces とほぼ同じシステムを利用した作品として、WestEnd Gamesから発売されていました。

Dragonriders of Pern/パーンの竜騎士

Ace of Aces のバリエーション的ゲーム。NOVA Gamesから発売されていました。
2人用ゲームですが、プレイヤーは敵同士ではなく『戦友』の位置づけ。それぞれは竜騎士であり、プレイヤー2人が協力しあって、空から落ちてくる『モノ』を撃ち落とすのが任務になっています。

システム的には Ace of Aces とほぼ同じですが、ページ数はかなり少なくなっています。

シリーズは存在しない、単体の作品。
日本では、日本ソフトバンクによる邦訳版が存在していました。

Bounty Hunter

西部劇的、善玉vs悪役のガンシューティング。NOVA Gamesから発売されていました。
Ace of Aces 同様、本は『2冊1組』で固定です。

Alfred氏の他の作品群と比べて非常に特徴的な点:このゲーム、なんと『地図』が再現されています。 ゲーム本上のページごとに場所が明確に決まっており、実施した行動に応じて『見える範囲』が変わっていく設計になっているのです。 例えば『目の前に扉がある』==扉の前に立っている。そこで前進すればその扉を通過したことになり、『扉の中の部屋を見渡す』視界が得られる。そんな感じになっています。
発売されていたセット:"Shootout at the Saloon" では、中央に小さな酒場を据えた、街の一角での戦いが再現されていました。

勝利条件も一風変わっています。プレイヤーは善玉もしくは悪役になり、相手を倒すことが第一目的です。
ですが、別の道も存在しています:視界内にいる==ゲーム本に描かれている一般人を襲って(!)金品を奪うことができるのです。これによってある程度のモノを奪って逃げれば、それでも勝利可能。前述のように『地図』が再現されているからこそできる芸当で、酒場にはバーテンやピアノ弾きがいますし、街角にも誰かがいるのです。

ついでに。このゲーム、地図の特定位置から『他のマップ』==他のゲームセットに移動することができるようになっています。 残念ながら、その移動先たる続編は発表されることがなかったので、企画倒れではあるのですが・・・
というわけで、発売されたのは "Shootout at the Saloon" というセットだけであり、日本語版も存在しません。

LightSaber Dueling Pack.

1988年、WestEndGames から出版された作品。
タイトルから予測できるように、STAR WARS のライトセーバー戦闘(ルーク vs ベーダー)をテーマにしています。

ゲームシステム的には、ほぼLWシステムと同じ。
ページ数32ページ、距離も近・遠の2段階。実施可能な行動は遠近あわせて全36行動となっており、体裁的にもLW本に類似しています。

しかし、LWシステムとはデータ構造が微妙に異なっており、LW作品との互換性はありません。 具体的には、行動番号48が『遠距離用』に割り当てられており、すなわち遠距離行動が9枠あります。

販売形態も、ルークとベーダーの『2冊1組』であり、他のキャラクターは存在していません。

Lost Worlds - DINO シリーズ

GRAYSEAから発売されていたシリーズ。
DINO は『Dinosaur』・・・『恐竜』をテーマにしたもの。恐竜といっても邦訳のあった Cold Drake ではなく、ティラノ・トリケラといったほんとの恐竜です。全6作。

友瀬も実物を持っていないので、解る範囲で補足すると、システム的には完全にLWシステムと同じ。その気になれば、他のLW本との対戦も可能らしいです。
ただし、キャラクターのサイズ・体力が独特の基準になっており、単純に置き換えると困ったことになる性能です。以下にDinoシリーズ各キャラの「身長」「体力」を併記しますので、それを見ていただければご理解いただけるかと。

体力はともかく、身長の定義がちょっと違うようですね。

BATTLE TECH シリーズ

FASA社が展開していたSFロボットバトルものを、LW的システムで実施していた作品。発売は NOVA社ですが、FASAのトレードマークであるということも併記されています。

本の装丁的には LWシステムと類似の『ハーフレター32ページ』構成ですが、ゲームシステム的にはまったく別物です。 LWシステムに比べての大きな差異・特徴は、3点。

  1. 距離の概念が『遠/中/近』の3段階であること。戦いのメイン距離である中距離は、射撃戦の距離です。
  2. 熱の概念。行動するたびに熱が貯まっていき、一定量を越えると強制的に『排熱停止』を選ばなくてはならない。排熱中は当然著しく不利なので、適時『クールダウン』しつつ戦わないとまずいわけです。
  3. 判定とクリティカルヒット。LWシステムのクリティカルに近いのですが、同じページでも『食らった攻撃』によってクリティカル発生条件が変わるようになっています。

友瀬が知る限り、少なくとも7作品は発表されています。時代的には FASA初期のころの、いわゆる『ジャパニメーションのロボットをパクリ使用』していたころの機体ばかりです。

このページは友瀬 遙 によるものです。
URL:http://www2s.biglobe.ne.jp/~tomose/lw/related.htm (tomose@mua.biglobe.ne.jp)