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LOST WORLDS:第一世代と第二世代との差について

このページでは?

LWは、長い期間にわたって発売され続けているゲームです。
そしてその歴史の間には、少しずつ、変化があって。 その中には、ある意味でゲームの根幹を揺さぶるような変更が、含まれています。

このページにおいては、友瀬が、LW作品群における『大きい不合理』だと考えている、ある問題について記述します。

重要:ここにかかれる内容は、ある意味において『LW作品群に対する失望・絶望』に繋がりかねない内容です。
相応の覚悟を持てない方は、この先を読むことはお勧めしません。

世代間・判定処理

LWシステムの基本:判定の常識。

非常に沢山のLWシステム対応の本が、存在しています。
それぞれの本にはそのキャラクターの特徴が反映されているため、データが完全に同じということはありません。ですが、全てのLW本を互いに戦闘可能にするために、ある程度の根本的な構造は共通化されています。
例えば「下段突きをサイドステップでかわせば、相手の背後を取れる」とか「身をかがめる相手にダウンスイングすれば、ダメージページ」というような。
こういう『判定の常識』があるから、任意のLWシステム対応本2冊を選んでも、齟齬無くゲームが行えるわけです。

ですが。
これは友瀬が勝手につけている用語ですが:NOVA時代の本を『第一世代』と呼び。Chessex/GRAYSEA/FBI時代以降の、ある時期以降の作品を『第二世代』と呼んだ場合。
第一世代と第二世代とでは、『判定の常識』が一致していないことがあります。 その結果、いくつかの不合理が発生しています。
場合によってはゲーム性に影響するほどの。

第一世代と第二世代との差を端的にいうならば。
じゃんけんでいうところの「アイコ」になったり、防御で読み間違えたりすると、がりがり削れて行くのが、第一世代。
「アイコ」になりにくく、かつ「アイコ」や防御専念ではまず体力が減らないのが第二世代。
そんな感じです。

もう少し具体的に。

繰り返しますが、本ごとに(キャラの性能差を出すために)多少のデータ差はあります。
そのため、「判定の常識が一致していない」というのがすべてのキャラに当てはまるわけではありませんし、またその「特異なデータ」がキャラ性能的に適切、という場合も存在します。
さらに言えば、全てのデータを赤裸々に書いてしまうのは、各種LW本への侵害行為になってしまいます。
そこでこのページでは、判りやすい、いくつかのLW本で標準的・代表的な例のみを挙げるものとします。

例1:上段スイング(10) vs 下段スイング(2)

第一世代同士ではこれらは相打ちです:上段スイングした側は足にダメージを受け、もう一方は胴や頭にくらいます。
対して第二世代同士では、これらは互いにパリー:つまり普通はダメージを受けない形になります。
(これは「その本が第一世代・第二世代どっちか」を見分けるのにもいい方法です。2ページの10欄が45ページか、13や19か、というので大体判ります)

例2:弱ダウンスイング(24) vs 下段スイング(2)

第一世代では、これらは相打ち。ダウンスイングした側は足にダメージを受け、もう一方は胴や頭にくらいます。
第二世代ではダウンスイング側の一方的勝利:下段スイングした側だけがダメージを食らいます。

例3:上段スイング(10)vsサイドステップ(8)

第一世代では、これら攻撃側の読み勝ち。普通は胴体直撃、悪くても至近弾(19ページ)です。
第二世代では、なんと空振りしてしまうことも珍しくありません。

違うことで、何がおきるか。

前節までの記載で、データ構造の差があることまではご理解いただけたと思います。
では、これがどういうことを意味するのか、それについて。

データ構造が違ったとしても、「同じタイプの本同士」で戦っているかぎりは、それほど問題になりません。
例えば上下スイング激突について言えば、「第一世代同士なら、互いにダメージ」「第二世代同士なら、互いにノーダメージ」ですから。

問題は、「第一世代vs第二世代」の戦いになった場合です。
この場合何がおきるかというと、一般に「第一世代側が損をする」結果になります。
上下スイング激突の例で言えば、「第一世代側はダメージをうけ、第二世代側はパリー成功(ノーダメージ)」となります。
ダウンスイングvs下段スイングの場合はまだ多少はましですが、それでも「第二世代側が下段スイングした場合、第二世代同士ならば下段スイング側の一方的負けなのに、この場合相打ち⇒第二世代キャラは得。」
「第一世代側が下段スイングした場合、第一世代同士ならば相打ちなのに、この場合ダウンスイング側は無傷⇒第一世代キャラは損。」
・・・というようになってしまいます。

つまり、第一世代キャラと第二世代キャラとが戦った場合、総じて
「第一世代キャラは、第二世代キャラよりも防御が下手に見える」ことになり、結果
「第二世代キャラのほうが強い」となるのです。

もちろん、これがキャラらしい、例えば「第二世代側キャラが高技術・高敏捷度」というのならまだいいです。「受け流しつつ反撃したんだな」と見ることもできます。
が、この「第二世代」フォーマットは、そういう性格のものではありません。例えば、誰がどう見ても愚鈍そうな「Zombie」にもこの第二世代フォーマットが適用されています。

じゃあどうすればいい?

本質的に言ってしまうと、かなり難しいです。
データ構造がちがうので、少々第1世代本のキャラに経験値を配ったくらいでは、差は埋まりません。

・・・というだけでは淋しいので、個人的に、以下のようなハウスルールを提案します。

1.第1世代キャラの「パリー」力強化
あなたが相手のパリーページ(45ページ)を見ており、かつ相手があなたのダメージページを見ているような状態になったら、 あなたは相手に「45ページを開く」ことを強制できます。
ただしこれは、あなたの相手が第2世代本であるとき限定。
これにより、「上段vs下段で、第1世代は相打ち・第2世代はパリー」という状態を「世代に関係なくパリー」とします。

・・・短剣戦士(QBイルマ)が相対的に強くなりますが、まあ妥協の範囲か。
イルマ、弱めだし(^^;
このページは友瀬 遙 によるものです。
URL:http://www2s.biglobe.ne.jp/~tomose/diffor1vs2.htm (tomose@mua.biglobe.ne.jp)