ワインに目覚めて八年。
おいしいワインを飲んでみたい。味わってみたいという一途な心。
自己流・極主観的に飲んで感じたことを記していきますので、おかしなところなどあったら教えて下さい。
お手紙待ってます!
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評価の一応の目安は、
・・・探してでも買うべし ・・・売ってたら買うべし ・・・お金があったら買うべし
・・・飲みたい日なら買うべし ・・・買うべからず
12月31日
Jacques Selosse Brut/Champagne/Avize(ジャック・セロス・ブリュット/シャンパーニュ/アヴィズ)
元旦に飲もうと思っていたけれど、大晦日恒例の手巻き寿司に合わせてひと足早く抜栓。軽やか華やかというイメージを持っていたけれど、クレマン・ドゥ・ブルゴーニュを飲んだあとだからか、どっしり濃厚。味はシャンパーニュとしても独特。クレヨンや鑞のようなオイリーさと襖の紙のような乾いた固さがある。泡のきれいさは他のどのシャンパーニュにもみられないものだけど、積極的においしいという味ではない。最近の値段の高騰はハテナ。79点。パリのカーヴ・ドウ・タイユヴァンで45ユーロ(6300円)だけど免税でお金が戻ってきたので5300円くらい。
翌日、つまり1月1日に残りを飲んでみた。クリスタルに反射する光微粒子のようなきれいな泡は相変わらず。柑橘系果物の皮のような苦さがベースとなって、厚みのある華やかなシャンパーニュに変身。前言をころっとひっくり返します。値段が上がるだけのことはある。前日は開いていなかっただけのこと。評価も訂正。→>85点。
12月30日
Cave de Bailly Brut Reserve/Cremant de Bourgogne(カーヴ・ドゥ・バイイ・ブリュット・レゼルヴ/クレマン・ドゥ・ブルゴーニュ)
ほとんど透明という色の薄さに少しがっかり。飲んでみると色に比例して味も薄い。だけど2口3口飲んで慣れてくる(酔ってくる)とすみれの香り系の白ワインっぽくて、それなりにまとまっており満足できる。よくいえば日本料理的な繊細な味で様々な要素の細やかな違いを楽しむという、通向きに1本。72点。ヴェリタスで。泡もの3本セットで7119円(2005/12/16)。単品では1449円。
12月27日
Bourgogne Pinot Noir 2002/ Jean-Marc Morey(ブルゴーニュ・ピノ・ノワール/ジャン・マルク・モレ)
20日に開けたもの。そのあと忘年会やら何やらでそのまま放っときぱなしで、残り1/3を1週間後に飲む。さすがに香りは飛んでいたけど果実味は健在。ぴかっっとしたものはないながら、安定した性格の明るさが底に流れている。今のところこの年のブルゴーニュ赤にハズレなし。74点。イーショッピングワインで1899円(2005/12/3)。
12月26日
Chateau Branaire 75/ St-Julien(シャトー・ブラネール/サンジュリアン)
ボリショイ劇場第一ソリストの岩田守弘さんとオリガさんがイタリア料理を食べたあと拙宅にいらしたのでとりいそぎこれを選んで開けた。状態がどうか気になりつつ抜栓したが、まだまだ元気で一安心。ウオッシュチーズにありそうな、そして合いそうなう○こ系の匂いがムンムン。よく嗅ぐと、きのこや湿った土やいろいろ(?)な香りでいっぱい。タンニンがしっかり残っていることに驚いた。ゆっくりゆっくり開いていって梅のような酸味が印象的。30年待つ価値のあるワインでした。83点。尾張一宮・河野酒店で9429円(2004/8/15)。
12月24日
Mailly Grand Cru/ Brut Reserve/Champagne(マイイ・グラン・クリュ/ブリュット・レゼルヴ/シャンパーニュ)
以前に一級畑のものを飲んだが、それはごく普通というか、インパクトが弱い系。今回は特級畑もの。いつもはシャンパーニュは高いものを飲んでも値段の差に値する味の違いが、これはさすがというか、値段の違いはあまりないのに、酒質は明らかに上。ビールのような比較的濃い黄金色。味も濃い。酸味がきりりと全体をひきしめ、でもでしゃばることなくバランスがいい。細かい泡がきらきらといつまでもたちのぼり、シャンパーニュがぜいたくな飲み物であることを思い出させてくれた。82点。うきうきワインの玉手箱で2992円(2005/10/30)。
12月21日
本日は勤務先の忘年会。場所は岡山国際ホテル。立食形式で、ひらめの刺身にキャヴィアとトリュフがのせてある皿は無理して豪華感を出しているという感じだけど、羊の香草焼きや、すずきのパイ包み焼きはこういう集まりにしては中々の味でした。
Moet et Chandon/Champagne (モエ・エ・シャンドン/シャンパーニュ)
乾杯用に。きっとスパークリングワインだろうと思って飲んでみると、イースト香や気持ちよい酸味。明らかにシャンパーニュ。で、聞くとモエでした。ブラインドで銘柄を当てられなかったけれど、シャンパーニュであることはわかったのでよしとしましょう。幸い大学の先生はシャンパーニュよりもビールや日本酒に価値を見い出すので、ボトルは私のフリーハンド。相対的にこれが一番高い酒だし、飲み放題となると逃す手はない。たくさんいただきました。77点。
Wente 2002/Pinot Noir/Reliz Creek Reserve/Arroyo seco (ウェンテ/ピノ・ノワール/レリーズ・クリーク・レゼルヴ/アロヨ・セコ)
白はシャブリがあったけど、シャンパーニュをしこたま飲んだのでパス。これはカリフォルニアとのことでした。とりあえずピノピノしてて、ポマードのような不潔な甘い香り。やわらかめで万人向けで悪くはないけれど面白みはない。70点。
Moulin a Vent 2001 /J.J.Mortier (ムーラン・ナ・ヴァン/モルティエ)
大手ネゴシアンによるクリュ・ボージョレ。飲み頃の頂点に向かいつつあるのか、タンニンがしっかりあるけれど、それは味に厚みを与える感じでマイナスではない。洞くつのような味のある個性。はちみつの香りがほんのりして柾目の木の肌触り。ちょっと見にはむっつりしているけれど、じっくりつきあうと味が出てくるタイプ。75点。
12月18日
Carmenere 2003/Anakena(カルメネール/アナケナ)
チリらしい濃く暴力的な力強さをもつワイン。喉にぐっとくるし舌はしびれる。だけどゆっくり飲むとそれなりにこなれてきてクレヨンやロウソクのような油っぽい香りが出てくる。味はタナのような原生種を思わせるけれど、ぐっと煮込んだチェリーといわれればそういう気もしてくる。69点。イーショッピングワインで930円(2005/12/5)。
12月17日
Les Fiefs de Lagrange 2002/St-Julien(レ・フィエフ・ドゥ・ラグランジュ/サンジュリアン)
樽香やなめし革といったボルドー高級ワインの「お約束」的香りと、煮詰めたベリー系果物の甘味がバランスよく感じられる。また、若さからくるフレッシュさや弾力性が気持ちよく、表面が丸く飲みやすい。間違いなく今が最初の飲み頃。ということで、セカンドワインのよさがよく出ているワイン。80点。イーショッピングワインで2280円(2005/12/5)。
12月16日
Chateau Fonpetite 97/St-Estephe(シャトー・フォンプティ/サンテステフ)
フェラン・セギュールのサード的位置づけとの触れ込み。峠を少し降りたくらいの熟成具合。どこがおいしいということはないけれど、樽の香りがばっちりあり、ボルドーの村名AOCということに納得というのがとりえか?普段飲みランク「中の中の上」というところ。72点。イーショッピングワインで1650円(2005/12/5)。
12月15日
Bernardo 2004/Mission Cabernet/Chile(ベルナルド/ミッション・カベルネ/チリ)
ロシアでもらったチリワイン。フランスワインと比べるとへなへな。でもそれなりに力が持続するのはたいしたもの。たくあんの汁のような香りが印象的。果実の甘味と木の茎のような苦味がバランスよく混ざっている。ボンダレンコ先生から。72点。
12月11日
Larmandier-Bernier 99 /Champagne/Vertus (ラルマンディエ・ベルニエ/シャンパーニュ/ヴェルテュス)
特級畑の古木でヴィンテージいりのシャンパーニュ。これも軽やか、華やか。だけど味が繊細すぎてよくわからない。こういうのが高級シャンパーニュだとすれば、私の口にあわない。それに高いし。73点。ウメムラで5229円(2005/7/5)。
12月10日
Charles Pougeoise /Champagne/Vertus (シャルル・プジョワズ/シャンパーニュ/ヴェルテュス)
軽やか華やかなシャンパーニュ。青リンゴとかグレープフルーツっぽい酸味ばんばんのありがちなものではなく、甘味果実味が感じられるみかん系。75点。ルセットで(無料)。
Crozes Hermitage 2001 /Rene-Jean Dard&Francois Ribo (クローズ・エルミタージュ/ルネ・ジャン・ダール・エ・フランソワ・リボ)
独特な香り。土、クローブ、黒胡椒系なんだけど、場を支配しているのは市場の中の一番奥から匂って来そうな漬け物の空気。で、飲んでみると果実も感じられるけれどインパクトがあるのは羊の皮の「味」。シェーヴルを食べているような感じ。若いシラー100%のワインで「こんな感じだろう」という想像しながら飲んだけれど、大はずれ。他のグラスワインより2倍弱高くて躊躇したけれどジヴィエに合うとのことで飲んでみたが、面白かったという意味で「まぁ」正解。せっかく飲むならボトル半分くらいは飲んでみたいけれど、それ以上はいらないかなというところ。77点。ルセットでグラス1500円(ボトルだと8500円)。
12月9日
Chateau Gloria 97 /St-Julien (グロリア/サンジュリアン)
なめし革の香りが土台になっていて骨格がしっかり。おっとり穏やかな紳士系。今飲んでおいしいタイプだけど、ゆっくり飲んでいたら最後は落ちてしまった。格式からいって仕方ないのだろうけれど、中身の割りに値段が少し高い。76点。かわばた酒店で3549円(2005/11/21)。
12月8日
Esterlin Selection Brut/Champagne/Epernay (エステルラン・セレクション・ブリュット/シャンパーニュ/エペルネ)
ほどよい酸味でぎゅっと引き締まっていて、イースト、ハニー、そしてとりわけアーモンドの香りが香ばしい。色も泡もミディアムながら十分に楽しめる。値段も安く気楽に飲める理想的なシャンパーニュ。84点。うきうきワインの玉手箱で2289円(2005/9/17)。
12月4日
РОССИЙСКОЕ ИГРИСТОЕ/КОРНЕТ (ロッシースコエ・イグリストエ/コルネット)
「ロッシースコエ・イグリストエ」とは「ロシアのスパークリング」という意味。「コルネット」はモスクワにある会社名。コーカサスとクバン(黒海沿岸)地方でとれるぶどう(具体名は書いていない)から作られていると裏書きにある。これは「半甘」もので、ブリュットに慣れている口には相当加糖されている印象。味らしいものといえば、甘さのむこうに薄-く白ワインの古酒のような饐えた風味。冷やして「乾杯に一杯」ならいいけれど、「味わって飲むワイン」というレヴェルになるにはまだこの先道のりが遠い。69点。ザーラ・アンドレーヴナ・カバーエヴァさんからのいただきもの。
12月2日
Chateau Camensac 97/Haut-Medoc (シャトー・カマンサック/オ・メドック)
少し影が薄い感もあるけれど、さすが格付けワイン。抜栓後すぐにいろんな香りがもわっと部屋に広がる。全体的にはおだやかながら、まだ力があり、タンニンもはっきりと残っている。で、すぐになめらかになると優雅ささえでてきたけれど、もう少したつとコルクを抜いてから1週間くらいたったワインのようにしなびてしまった。78点。かわばた酒店で2289円(2005/11/21)。
11月30日
Higueruela 2004/Almansa(イゲルエラ/アルマンサ)
個性的。白ワイン、それもアリゴテとかアルザスのゲヴュルツトラミネールっぽいライチの香りがする。で、飲んでまた驚き。白ワインの味。やっぱりゲヴュルツ。で、さすがに赤ワインなのでコクがある。うーん。何これ?と思いつつ飲みすすめると、今度はボージョレ?いちごやすみれの雰囲気。つまりよくも悪くも若くて浅漬けっぽい。でも十分開いていてフレンドリー。70点。うきうきワインの玉手箱で924円(2005/10/30)
11月28日
Chateau Citran 97/Haut-Medoc(シャトー・シトラン/オ・メドック)
閉じてはいないけれど、木の茎とか石炭とか赤錆とかの地味系の味がベースなので固い印象。時間と共に、焼き栗、たばこなんかの煙たい匂いと共に梅やパイナップルの香りが出てくる。真面目に堅実に作られていることがよくわかる。ということで昔の製法を頑に守って作っているような派手さのないワイン。とはいっても、樽香はないのでステンレスタンクを使っているのかな?75点。 11月25日
Les Fiefs de Lagrange 97/St-Julien(レ・フィエフ・ドゥ・ラグランジュ/サンジュリアン)
97年ボルドーは飲み頃という声をよく聞くけど、さすがにセカンドはもう終わってるかな、と心配しつつ。でもさすが。独特のなめし革、土の他にすみれ、ミントなんかの香りが一度に立ち上る。舌触りも絹のようになめらかで軽やか。味は柔らかではあるけれど力強さはなく、霞んでいる。だけど全体のバランスがそれなりのレヴェルで整っているので、気持ちよく飲める。81点。かわばた酒店で2079円(2005/11/21)。
11月23日
Condado de Haza 2002/Ribera del Duero(コンダド・デ・アサ/リベラ・デル・ドゥエロ)
いままでハズれたことのないワイン。若いのでどうかなと思ったが、今回も当たり。飲むとすぐに「うん、この味!」と思い出す。樽の香りがまずはじめに心をつかみ、そのあとに優雅でなめらかなビロードのような舌ざわりの良さを楽しむ。ここでいつもラトゥールを思い出すけれど、チョコレートやキャラメルのニュアンスがあるところが異なる。フィニッシュは血とかさびとかのざらついた味だけど、ジビエっぽくてこれもまたいい。ということで、この価格帯としては出色だし、ヴィンテージに左右されない個性をもっている。83点。うきうきワインの玉手箱で2289円(2005/10/30)。実はこのお店、注文を受けたあとで出荷の段になって「欠品です」ということが多いので、お薦めはできない。だけどいいお値段で売っていることがあるのも確かで、裏切られること覚悟でまた買ってしまった(今回は大丈夫でした)。
11月20日
Monasterio de Santa Ana 2004/Monastrell/Jumilla(モナステリオ・デ・サンタ・アナ/モナストレル/フミーヤ)
むせってしまうようなどろりとした濃さは相変わらず。若いし強いしアルコールがぷんぷん。荒削りなところがあって、洞くつの入り口ににょっきりと首を出す新芽のような生臭さと甘いタンニンが印象的。もう少し落ち着いてからの方が楽しめそう。76点。うきうきワインの玉手箱で924円(2005/10/30)
11月18日
Bourgogne 96/Gaec Humbert Freres(ブルゴーニュ/ガエク・アンベール・フレール)
96年産のACブルゴーニュ(赤)。このクラスだからか少し煉瓦色がはいって古びてみえる。果実味は消えているけれど、なぜかフレッシュオレンジの香りがかすかに。酸味は健在。とげの抜けた焦げた味と酸味がうまくマッチしていて、お刺身にばっちり。77点。赤穂のフォーティセブンリカーズで1500円(2005/11/3)。
11月13日
Sauvignon/Chile(ソーヴィニョン/チリ)
行きの飛行機で飲んだ赤と同じラベルの白。ソーヴィニョン・ブランでしょう。少し甘さのある辛口。エンピツの「風味」とミネラルもある。これまた標準的飛行機ワイン。アエロフロート、モスクワ−成田間で。67点。このあと赤も飲む。同じ味。
そのあと、隣に座ったロシア国防総省のセルゲイ・ベルコーヴィチさんと意気投合。彼は私が以前住んでいたのと同じ通りに現在住んでおり、さらに、下の娘がモスクワで生まれた時の産婦人科医と同じ名字という偶然が重なったので。で、彼が免税店で買ったシーヴァス・リーガルを二人であける。ウイスキーも楽しい雰囲気で飲めばなかなかいいもんですな。
11月12日
Bernardo 04/Mission Cabernet/Chile(ベルナルド/ミッション・カベルネ/チリ)
チリワインといえばえぐいまでの濃さが特徴だけど、これは別。若いのに柔らかく、よく味わうとタンニンの渋みがあって、それが骨格を形作っている。柔らかさが弱さにもつながっているけれど、飲みやすい。「ミッション・カベルネ」ってカベルネの新種なのでしょうか?モスクワ・バレエアカデミーのボンダレンコ教授のお宅で。70点。
11月8日
Cabernet/Chile(カベルネ/チリ)
なんともとらえどころがないワイン。強いていえば飛行機のエコノミークラスでよくあるタイプというべきか。可もなく不可もなく、そこそこ飲める。でもそれだけ。ただ、狭い機内で飲むにはそれで十分ともいえる。ラベルの表示は「カベルネ」と「メイド・イン・チリ」だけ。ロシアでの輸入元はこちら。でもサイトみてもこのチリワインのことは記載なし。アエロフロート、成田−モスクワ間のエコノミークラスで。65点。
11月7日
Chateau Sainte-Colombe 2002/Cotes de Castillon(シャトー・サント・コロンブ/コート・ドゥ・カステイヨン)
本日はロシア革命88周年記念日。ソ連時代にはこの日に赤の広場前で軍事パレードがあり、レーニン廟の上に並ぶ政治家の席次で権力順位を占ったものだけど、今は昔。ロシアではパレードこそなくなったけれど引き続き祝日だったのが、今年からとうとう「平日」となりました。それはともかくロシア史研究者の端くれとしてはやはり感慨のある日なので、お祝はしないまでもそこそこのものでということで。
11月2日
Bourgogne 2003/Jacques Cacheux&Fils(ブルゴーニュ/ジャック・カシュ・エ・フィス)
酸味がやや強いけれど、果実味もがんがんくる。で、バランスがいい、となっていれば上級ワインだけど、そこはACブルゴーニュ(赤)。酸っぱさと甘さ、そしてヴィンテージからくる?苦さの全部が「自分が自分が」と主張するのが面白い。最後に勝つのはやっぱり酸味。アルコールも結構くる。元気のいい、高感度の高いワイン。80点。ウメムラで2184円(2005/9/29)。
10月31日
Carruades de Lafite 98/Pauillac(カリュアド・ドゥ・ラフィット/ポイヤック)
さすがラフィット。栓を抜くと花、果物、ハーブ、土や木々の香りで部屋がいっぱいになる。中身は柔らかく、優しい。けど、そこまで。空気に触れて開いてくると(?)持ち前の実力を発揮して(??)とっても固くなってきた!てこでも動かない、ということはないので本来の意味で開いてちょうだいと念じて金曜日から4日間かけて少しずつ飲んだ。だけどダメ。もちろん毛並みはいいのでビロードのようにとても滑らかで口ざわりは抜群。チーズと合わせるとややおいしくなるのはさすがだけど、やっぱり深ーくお眠り遊ばしておわします。リリース直後はよかったから、またおいしくなる時は来るのでしょう。75点。ウメムラで4704円(2005/7/5)。
10月27日
Gevrey-Chambertin 2003/Domaine Sirugue/Antoine Chatelet(ジュヴレ・シャンベルタン/ドメーヌ・スィリュギュ/アントワーヌ・シャトレ)
ふくらみのある果実味がおいしい。今まで飲んだ03年ブルゴーニュと同じく焦げた感じがあるけれど、そこはさすが村名ワイン。味そのものに厚みがあるので、味の中にバランスの悪い要素がたとえあったとしてもうまく隠れて気にならない。というかミックスされてプラスとなっているかもしれない。若さからくるいやな強さもなく、なんとなく落ち着いていて口あたりが優しい。80点。うきうきワインの玉手箱で2079円(2005/9/17)。表示がややわかりにくく、大手ネゴシアンによるボトリングだけどドメーヌ表示もある。2003年のジュヴレがこの値段で、しかもこれを買えば500ポイントもらえるので実質1500円というのは大特価。不安要素もあったけど(ネゴシアン&酒屋)、買ってよかった。
10月23日
Liberty School 2003/Cabernet Sauvignon(リバティー・スクール/カベルネ・ソーヴィニョン)
久々のカリフォルニアワイン。Paso Robles(パソ・ロブルズ?)地域だそうです。カベルネといってもいろんな味があることを実感。とっても明るく甘いぶどうのお酒。ラム酒につけた干しぶどうorチェリーにヴァニラエッセンスをかけたような。というわけで明解で万人向けという趣きだけど、ちと単純にすぎるようにも感じる。75点。ウメムラで1989円(2005/9/29)。
10月21日
恒例となった秋のワイン会。場所は2年ぶり3回目のオー・グー・ドゥ・ジュール。参加者は幹事の光弘さん&マダーム、安ワイン道場師範、磯子さん、がぶ主さん、それに久々にお会いするとびさんと私。
Pol Roger 96/Extra Reserve/Champagne/Epernay(ポール・ロジェ/エクストラ・レゼルヴ/エペルネ)
光弘さんが「普通のじゃいやだよ」と言ってくれたからか、色からして「あれ、何これ?」という感じ。夕日がかった黄金色でとても濃い。普通に注いではじめてわかったけれど、ロゼでした。普通のロゼは褐色がかっているけど、黄色が大いからか黄ピンクといった色合い。すっきりしながらちゃんと味わうべきコクをもったひと味違うもの。正露丸っぽい苦っぽい香りも特別。81点。オー・グー・ドゥ・ジュールで。
Kizan Sparkling Traditional Brut(キザン・スパークリング・トラディショナル・ブリュット)
キザンとは機山と書く生産者の名前のようです。甲州種の国産スパークリング。日本のスパークリングと聞いて「もしやレア物ビール?」と失礼なことを思いつつ御対面。ちゃんとしたレア物スパークリングワイン。私が無知なだけでした。自分じゃ絶対買わないものをいただけるのがワイン会のいいところ。香りが特徴的でいかにも白ぶどうからできたことが感じられる果実香。味はさすがにシャンパーニュのあとだからか軽く、それでいて柑橘類の苦い皮が表面を覆っているような閉じ期という感じで、いつかまた味の核を味わいたいと思った。76点。がぶ主さんから。
Sudtirol St.Magdarener 2004/Josephus Mayr(ズュットティロル・サンタ・マグダレナー/ヨセフ・マイヤー)
南チロルなので(旧)ドイツ語圏イタリアもの。現地ではなんと読んでいるのでしょう。意外度ではこれもかなりのもの。味はまるでボージョレ。香りは苺ジャムにハッカが見え隠れしている。軽いけれどそれだけじゃなく、果実分満載でぴちぴち。79点。とびさんから。
Ciabot Mentin Ginestra 98/Barolo/Clerico(チャボット・メンティン・ジネストラ/バローロ/クレリコ)
ボルドーの正統派ワインといってもおかしくない、高いレベルで味も香りも形も整っている。カニを食べる時のように黙って黙々と味わいたいワイン。文句なし。86点。イタリアの奥深さをいつも教えてくれる磯子さんから。
Domaine La Terrasse d'Elise 2001/l'Herault(ドメーヌ・ラ・テラス・デリーズ/レロ)
ラングドック・ルーションのヴァン・ドゥ・ペイ。いかにも南フランスという力強い雰囲気と渋さにプラスして、花火とみかん(?)の香りが混ざった個性派。ヴァン・ドゥ・ペイにもこんなに質の高いワインがあるのがわかると同時に、やっぱりこれは飲むのに早すぎなのかもと思った。81点。安ワイン道場師範から。
Mas de Daumas Gassac 95/l'Herault(マ・ドゥ・ドマ・ガサック/レロ)
たまたま師範と同じ地域のヴァン・ドゥ・ペイ。でも味もタイプも全然違うのが面白い。ある意味正統派でおとなしくおだやか。なんだかつまらない感じなのでゆっくり飲み、グラス半分は次のラミッションとほぼ並行して。すると開いてきたというよりグラスに馴染んできたという感じで、本物のボルドー正統派と「あわせる」とよくあう、ボルドーワインのおかずとしておいしく飲めるという不思議タイプでした。83点。鈴木屋で5198円(2005/9/24)。
La Mission Haut-Brion 94/Pessac Leognan(ラ・ミッション・オーブリオン/ペサック・レオニャン)
本物の正統派。ジャンプ競技で飛んですぐに「高い」とわかるような感じで一口でノックアウト。とてもきれいで欠点なし。ゆっくり味わうとオレンジとか麦茶っぽさが感じられて面白かった。90点。光弘さんから。
Chateau Mouton Rothschild 89/Pauillac(シャトー・ムートン・ロトシルト/ポイヤック)
光弘さんの2本目。お店で今宵飲むはずのワインと並んでこれがあるのに気付き、思わず声をあげてしまった。なんせムートン初体験なもので。ベルリンの壁が崩壊した89年ということで、ラベルには"Druben sein jetzt hier"(あちら側は今やこちらになる)とある。ということで期待がとても高まったけれど、それ以上の満足度。優美でなめらかで酒質にばっちりの重さを持っている。花火をあげるような華やかさで人を引き付けるというより、しみじみとおいしさを味わいたくさせる「大人度」満点。このムートンでばっちり飲み頃となると、芸術を味わったような満足感が残る。95点。光弘さんから。
Fine de Chateau Grillet/Eau de Vie de Vin des Cotes du Rhone/Neyret-Gachet(フィーヌ・ドゥ・シャトー・グリエ・オ・ドゥ・ヴィ・ドゥ・ヴァン・デ・コート・デユ・ローヌ/ネイレ・ガシェット)
食後酒のおねだりをオーナーの岡部さんにすると、バーにあるものをごそっと6-7種類も持って来てくださった。で、シャトー・グリエの希少性に惹かれてこれを選ぶ。これだけ飲んだあとの45度はさすがにきつく、でもアルコール分とべっ甲飴がまざったような香りだけで十分満足ものでした。80点。オー・グー・ドゥ・ジュールから。
例年以上に個性豊かなワインを飲んだ上で、最後はきっちりとムートンで締めてもらい、ワイン会として大成功大満足。みなさま今年もありがとうございました。ということで、来年も再来年も・・・健康な限りよろしゅうお願いします。
10月20日 Jean Pernet/Champagne/Le Mesnil sur Oger(ジャン・ペルネ/シャンパーニュ/ル・ムニル・スュル・オジェ)
家で飲むには理想のシャンパーニュ。グレープフルーツ、桃、アプリコットなどが次々に出てきてとても香り高い。どちらかというと重め。上品に泡がたちとてもクリーミー。しかもピュリニー・モンラッシェ?という位(これは喩えであって、本当は別の高級白ワインに近いのかもしれない)味の質がとても高い。柑橘系の苦味がベースながら苦すぎず、酸味もしっかりあるけど酸っぱいすぎず、しかも甘味はないけどべっ甲飴の濃厚さをもっている。本音をいうと、フランスでもいういうのを飲みたかった。東京で飲むのはどんなかな?82点。みちのく岩手のワイン屋 竹澤で2709円(2005/9/4)。
10月17日 Chateau Caronne Ste-Gemme 94/Haut Medoc(シャト・カロンヌ・サント・ジェム/オ・メドック)
11年ものながらこのクラスだと十分に古酒でエッヂはオレンジ。うまく熟成している。抜栓すぐに香りが部屋いっぱいに広がる。すみれや赤い実のベリー、インク、ブランデーなどでうっとり系。果実味はほとんどない。ゴマとか甘さを押さえた高級和菓子(羊羹)の風格。81点。うきうきワインの玉手箱で1764円(2005/9/17)。
10月15日 Roger Goulart 2003/Cava(ロジャー・グラート/カバ)
ロゼというにはとても濃く人工的な赤。まるでシャンメリーみたいで甘そう。中身はブリュットだけど味の幅がそばのように細い。細かい泡は目に見えない程だけど、味も香りもあんまり出て来ない。とにかく色に圧倒された。69点。うきうきワインの玉手箱で1438円(2005/9/17)。
10月10日 Bourgeois Brut Selection/Champagne/Epernay(ブルジョワ・ブリュット・セレクション/シャンパーニュ/エペルネ)
パリの物価は消費税と円安のせいかバカ高い。だけど安いワイン(ボージョレが500円)やシャンパーニュはお買得。パリ滞在中に飲もうと思って買ったものだけど、結局持って帰ったのがコレ。いかにも安っぽい名前だけどちゃんとシャンパーニュしている。泡は大柄ながらちゃんとでるし、イースト香も健在。凝縮力なんかわさすがに弱いし大味ではあるけれど、まぁいいんじゃない。77点。セバストーポリ通りのモノトップで14ユーロ、1960円(2005/10/3)。
10月8日 Bourgogne Pinot Noir 2003/Alain Corcia(ブルゴーニュ・ピノ・ノワール/アラン・コルシア)
Selected by Ginshonokai Japanとある。輸入業者でワイン屋をしている土浦鈴木屋が(たぶん)主催している「吟奏の会」によるセレクション。アラン・コルシアというのはサヴィニー・レ・ボーヌのネゴシアン。とてもよく凝縮した果実味をたっぷりあじわえる。開けたばかりの時には文句なくおいしかった。けど、ちょいと濃すぎ。このヴィンテージの他のワインにも感じたけれど、やはりこれも焦げ過ぎ。時間がたって開いてくると(?)苦くなりすぎたカラメルのように喉に痛いようにべっとりとたまってくる。一杯飲むだけなら銀賞だけど、飲み終わるころには辛くなってきた。71点。鈴木屋で1575円(2005/9/24)。
10月6日 Taittanger Brut Reserve/Champagne(テタンジェ・ブリュット・レゼルヴ/シャンパーニュ)
夜の便で帰るので、当然ランチにもう一軒。ロシア革命の指導者、ブハーリンが運命のパリ旅行をした際に投宿した、ホテル・リュテシアのメインダイニングへ。 Le Chabrier 97/Cote de Bergerac(ル・シャブリエ/コート・ドゥ・ベルジュラック)
ランチのコースにプラス10ユーロでグラスワインとミネラルウオーターがつくのでそれを選択。見た目真っ黒。かりんとうの甘さとガラムマサラっぽいスパイシーさがあって、全体に焦げた感じ。味と重さのバランスがいい。少し田舎くさいけど。ふつうのグラスワイン2杯分くらい注いでくれて大満足。80点。レストラン・パリで。
Chateldon(シャテルドン)
飲みたいと思っていたミネラルウォーター。高そうなので今まで注文できず、最後の最後に棚からぼたもちで飲めました。透明感が高く氷の棒をなめているかのように固い気がするが、食べごたえのある水という感じ。値段次第ではあるけれど、わざわざ頼む価値はあるかもしれない。レストラン・パリで。
10月5日
帰国の前夜、ルドワイヤンでいろいろ飲みました。料理とそれにあわせたワインつきのコースで税・サ込み244ユーロ(34160円)。
Roses de Jeanne/Cedric Bouchard/Champagne(ローズ・ドゥ・ジョアンヌ/セドリック・ブシャール/シャンパーニュ)
食前酒にグラスシャンパーニュを頼むと、ワゴンが登場。全部で8種類。ブランは他にビルカール・サルモン96とヴーヴクリコ96。ここでもなみなみと注いでくれるけど、まあ普通。というか、もっと舌を鍛えないと味の違いがわかりませんな。猫に小判でした。80点。ルドワイヤンで22ユーロ(3080円)。
Chateau Hostens-Picant 2002/Cuvee des Demoiselles/Sainte-Foy Bordeaux(シャトー・オスタン・ピカント/キュヴェ・デ・ドモワゼル/サント・フォワ・ボルドー)
ラングスティーヌに合わせて出されたグラスワインコースの一杯目。軽めの白。かなり冷えた状態でのサーヴィス。だからか味は薄く感じ、ミネラル、ミントの雰囲気がようやく感じられるくらい。飲み切るとお代わりをくれた。さすがに貪欲な私でも、どうせお代りできるなら後半に出されるであろうよい目のものの方がいいから、セーヴするべくゆっくり飲んだ←やっぱり貪欲。けど貧乏性には勝てず、結局2杯半。72点。
Clos de la Mouchere 2001/Puligny-Montrachet /Jean Boillot(クロ・ドゥ・ラ・ムシェール/ピュリニ・モンラッシェ/ジャン・ボワイヨ)
一杯目のボルドー白が弱いのでハテナと思ったけれど、これを飲んで納得。味のアクセントをつける意味もあったのでしょう。ふくよかさがぐっと違う。バターと、なぜかキャラメルの味がするけれど、肉厚のひらめに泡立てたトリュフバターソースによくあう(気がした)。80点。
Les Terrasses de l'Empire 2003/Condrieu/Georges Vernay(レ・テラス・ドゥ・ランピール/コンドリュー/ジョルジュ・ヴェルネ)
メインはリ・ドゥ・ヴォー。淡白系だからどんな赤を飲ませてくれるかと思いきや、なんとコンドリュー。同じ白でも上のワインたちとは全くタイプが違うし、出されてみればリ・ドゥ・ヴォーとぴったりではある。けど、やっぱり赤を飲みたかったな。77点。
Ledoyen/Champagne(ルドワイヤン/シャンパーニュ)
ワゴンのチーズは12種類。グラン・ヴェフールで食べ過ぎて後が大変だったので、ルクロンとフルムダンベールだけを選択。前者に合わせてシャンパーニュ。だいぶ軽い感じがしたけれど、チーズを口にしたあと化学反応が起こって、全く別のお酒のようになる。77点。フルムには年代物のポートが出されました。
Clos Nicrosi 2001/Muscat du Cap Corse(クロ・ニコルスィ/ミュスカ・デュ・カップ・ニコルス)
グレープフルーツのデザートにはヴァン・ドゥー・ナチュレル。コンドリューのような柑橘系果物の皮の香りがするのに、味はソーテルヌ的。デザートの香りと甘味の両方にぴったり重なるわけですな。80点。
Banyuls Cuvee Reserve 89/Cave de Etoile(バニュルス・キュヴェ・レゼルヴ/カーヴ・ドゥ・エトワル)
バニュルスのカラメルをソースにした無花果にはバニュルス。締めにふさわしく、熟成して時間をへてぶどうに戻ってきたようなお酒。ポートと似ているようで違う。ヴァン・ドゥー・ナチュレルの白と赤の味比べができるようにもなっているのでしょう。80点。
まるでワイン会のように色んな種類のワインを飲んだけれど、いいお酒は気持ちよく酔わせてくれ、しかも翌日に頭が痛くなることなく、素敵な思い出と余韻だけが残る。ガツンと来るような強烈な印象のワインはなかったけれど、全体では一つの物語のごとく、まさにワインがコースになっている。 10月3日 Taittanger Brut Reserve/Champagne(テタンジェ・ブリュット・レゼルヴ/シャンパーニュ)
グランヴェフールのハウス・シャンパーニュは当然オーナー企業であるテタンジェのもの。今回の滞在で飲んだシャンパーニュでは一番おいしかった。軽やかで華やか。なのに味は濃いめ。歴史的建物で雰囲気がよく、グラスがバカラだったのもよかったのかも。82点。グラン・ヴェフールで20ユーロ(約2800円)。
La Gaffeliere 97/St-Emilion(ラ・ガフリエール/サンテミリオン)
ロマネ・コンティが6ヴィンテージも載っているリストの割に、通常選べるワインについては三ツ星としてはさほど種類が多くない。ギヨンの、なんとかいう名前のついたヴォーヌ・ロマネ99(110ユーロ)なら当たりさわりないかな、とソムリエ氏にたずねると、ブルゴーニュならクロ・デ・ランブレの方がいいなんでいわれたけどちょい高いので難色を示すと、こんどはトラペのシャンベルタン(240ユーロ)とか特級畑ばかりを薦められる。よっぽど金持ちに見えたのかなあ?逃げを打ってボルドーのお薦めをきくと、「サンテミリオンがいい。特にガフリエール90。杉やトリュフ、下草の香りでうっとりするよ」なんていわれたけど、そりゃー90年のボルドーならいいでしょうが、いかんせん高すぎ。で、97年は今おいしいのでは?と水を向けてようやく決着。肝心のワインはというと、ソム氏とバトルした甲斐あって、ぴったりど真ん中に焦点があって大当たり。果実味がまだ残りながら熟成味も出ていてまさに飲み頃。土とかトリュフとか樽とかの焦げた系の香りと、犬の毛や杉、トリュフ、湿気の多い森とかのしっとり系の香りが次々と。シャンベルタンじゃなくても十分。ミディアムボディで、重さはないのに飲むとどっしりしたものが残るというパラドックスを味わえる。日本に帰ってこのワインについて調べると、パーカーは85点、ヒュージョンソンは97年を掲載すらしてない。にもかかわらずこの味。先入観をもたずにソムリエのお薦めに従って(従ってはないか?)よかった。92点。グラン・ヴェフールで140ユーロ(約19600円)。
10月2日 La Tour d'Argent Grand Cru/Blanc de Blanc/Champagne(ラ・トゥール・ダルジャン・グランクリュ/ブラン・ドゥ・ブラン/シャンパーニュ)
日曜日のランチは、トゥールダルジャン。ここの前身カフェ・アングレは1867年6月7日にロシア皇帝アレクサンドル2世がビスマルクらと食事をした場所なので、その資料をオーナーのテライユ氏に見せてもらうことが訪問の目的(のはず)。 Vosne Romanee 90/Jean Gros(ヴォーヌ・ロマネ/ジャン・グロ)
噂には聞いていたけれど、電話帳より重く厚いワインリスト。じっくり読みたかったけど、時間もないし、場違いだし。で、とりあえずはパラパラとH.ジャイエのクロ・パラントゥをさがしてみたら8ヴィンテージもある。88年ものは588ユーロと、タイユヴァンより安い。もちろん絶対額は高いけど。H.ジャイエのただのヴォーヌロマネが240ユーロくらいであったのでかなり心が揺れるが酔っぱらってはインタヴューができないので、ハーフの中では魅力的なこのワインに。村名ながら作り手とヴィンテージと保存がよいからか、超掘り出しもの。きさくなソムリエ氏はがばがば注いでくれて、澱もばっちりはいっていたけど、とにかく透明感の高いワイン。ゆっくりした時を味わえ、味、香りについて言葉を失う。キザながら飲みながら思うのはブルゴーニュのぶどう畑だけ(見たことないけど)。優しくて柔らかくて、それでいてしっかりした芯のあるワインでした。88点。トゥール・ダルジャンで66ユーロ(約9138円)。
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某サイトによれば、発酵はステンレスタンクで熟成は樽だそうです。樽はいずれにしても使うものなんでしょうね。かわばた酒店で2205円(2005/11/21)。
このワインはヴィンテージ違いを何回か飲んだが、なかなか酒質が強いので若いとちょいキツめ。今回のはゆるやかな年だからかちょうどよく、じっくり空気に触れさせて飲むとキャラメルの香りがじわりと出て来てかみごこちが気持ちいい。表面はほうじ茶のようにそっけないけどなぜか味を確かめたくなる。中身は意外にもフルーツ爆弾系。よくいえばいぶし銀タイプ。ということで本日にふさわしい一本でした。81点。うきうきワインの玉手箱で1522円(2005/10/30)。
1年に1回くらいしか会わないけれど、「お久しぶり!」なんていう挨拶もなく、いきなり濃い話題に。あっという間の5時間でした。
すっきりどっしりとヴォリュームがあり、味も濃いけれど、いい意味で後に残らず飲後感はすっきりしたシャンパーニュ。グランヴェフールでも同じものを飲んだけれど、気持ち新鮮さが落ちる感じ。82点。レストラン・パリで16ユーロ(約2240円)。
フランスのレストランは日本と段違いで流れるようなサーヴィスが気持ちいいけれど、特にソムリエはどこのお店でも優しくわかりやすく、しかもたくさんの語彙を使って説明してくれました(フランス語なので私の理解力では7割くらいしかわからなかったのがもったいない)。その中でもルドワイヤンのソム氏は頭ひとつ抜きん出ており、理想のサーヴィス。思い出すだけでまた行きたくなってくる。
で、お約束のシャンパーニュはハウスもの。特級畑のブラン・ドゥ・ブランというけど、こくのある、普通のシャンパーニュ。飛び抜けておいしいというわけでもない。食前酒はこういうものなのかも。メーカーを聞いておけばよかった。80点。トゥール・ダルジャンで19ユーロ(約2630円)。
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