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とかく韓国という国はダンスやヒップホップ天国といった印象がある。
それはもちろん、特徴として悪いことだとは決して思わないが、そんな中で意外にもかっこいいロックバンドもあったりする。
まあ、お馴染みのところでは紫雨林やシナウィといったところだろうか。
そして日本と同じようにビジュアル系ロックもちゃんと存在しているのだ。
それが今回紹介するEVEなんである。
最近ではメンバー兼プロデューサーのGORILLAがソロアルバム『サランイラヌン イルメ ホンドン(愛という名の混沌)』をリリースし、こちらもヒットさせている。
CDを聴くと日本のビジュアルの影響を受けている感じだが、決して二番煎じではないテイストを感じさせてくれるバンドである。
全体的にマイナーの、ストリングス(なんと30人組!)をフューチャーした重厚な様式美的な雰囲気がある。
かつて、70年代に活躍したレインボーが名曲「スターゲイザー」などでこのような試みをしているが、ちょっとそんなイメージをオーバーラップしてしまった。
それをさらにポップにまとめている感じがこのアルバムの特色といった感じだろうか。
では、特筆すべき曲に注目してみよう。
トラック1の「MuseU」から様式美の臭いがプンプンだ。
オーバーチュア的なイントロが、おどろおどろしい雰囲気で、そこから一気にパワフルなリズムが爆発するあたりに「おお、ロックしてるやんけ〜!」って感じがナイス!
特にドラムがなかなか際どいタイミングでフィルインをカマしてくれるところなんかゾクゾクさせられるのもがある。
トラック2の民族音楽調の「INTRO」から続く、トラック3の「アガベ」の重いリズム隊が繰り出すビートに乗っかる美しいマイナー調のメロディが素晴らしい。
何気にコーラスとゴージャスなストリングスの盛上げ方も秀逸だ。
ただ、ちょっと突発的に終わってしまうあたりがちょっぴりもう少し聴いてみたいなあという印象を与えてしまうかも。
トラック4もなかなかドラマティックなナンバーで、特にメロディアスなギターソロがいい!
特に早弾きに優れているとかではないが、なんていうかとってもエモーショナルなのだ。
この辺はテクニックに走らずに、味で勝負している感じに好感が持てる。
さて、そろそろマイナーの曲から開放されたいと思うところにトラック5「LOVER」。
これはオーソドックな明るいロックンロールで、割と初期の日本のビジュアル系の影響を感じられるナンバーだ。
トラック6「PRAY」はタイトルからしてビジュアルロックぽさが感じられる。
循環コードが多いK−POPという目から見ると人によっては非常に韓国的な印象を受けるかもしれない。
トラック8「Last Love」は尺八の音色をフューチャーしたエキゾチックなマイナーバラード。
トラック10は「ノエゲロ ナルジャ」はイントロの切れ味抜群のチョッパーベースとワウワウギターがなんともファンキーでかっこいい!(それにしても最近、韓国のロック界に限ったことじゃないがチョッパーをこなすベーシストって増えてきましたね〜)
ブラックロックとまではいかないまでも、彼らの曲「カガワ」あたりと聴き比べるのも面白いかもしれない。
トラック12「Forever (金婚式)」はワルツのリズムのちょっと可愛らしいバラード。
しかし、彼らの年齢で金婚式の歌をやってしまうなんてちょっと驚いてしまう。
トラック13はトラック4の、トラック14はトラック12のインストバージョンでおしまいとなる(あ、でも一応、14は最後まで聴いてね。ここでは製作意図を考慮して内緒にしますが ^^;; ※どうしても知りたいという人だけ私宛にメールください)通して聴いてみると要所で雰囲気の変る曲を入れている辺りにちゃんと聴き手に飽きさせないように考えてくれているのがわかる。
そしてあえて最後まで触れなかったが、トラック11に素直にキモチよさそうにロックしているのに、思わずこちらまで楽しい気分にさせられたことを告白しておきましょう(笑)。
※もしこのコーナーで取り上げて欲しいCDがありましたらどうぞ私宛にメールで!
リクエストお待ちしております!! from usk
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