情報カレンダー

人気ランキング

K-POP 掲示板

K-POP情報館

usk(ユースケー)のCDレビュー


   Special       Special2   Special3 10 11 12  13 14 15 16 17
アーティスト名: キム・ドンニュル

アルバム名: 3集 帰郷

試聴:「また愛していると言うのか」[試聴]

これは大人の音楽だ!・・・・・・・といきなり結論から入ってしまったが、テクノを初めとする打ち込み系のサウンドに飽きた方、硬派なAOR路線命の方、どうせバラードを聴くなら飽きの来ない「いいアルバム」が聴きたいと思いの方には大変オススメだ。
さらに付け加えると、このアルバムは大人の音楽を聴く耳を持っていると自認している方以外はあんまりオススメしない。
このようなコーナーを持っているくらいだから、僕は当然K−POP好きなのだが、たま〜に機械の音に疲れてしまうことがある。
勿論それはK−POPに限ったことじゃなく、J−POP、洋楽においても、80年代あたりから機械的な音が中心になってきているのだけれどネ。
ボクは昔ながらの音を今でもこよなく愛しているのだが、最近はストリングスなどシンセサイザーで代用されているのが一般的になっていて寂しいなあ・・・としみじみ感じるのである(誤解してほしくないが、テクノなども好きは好きですよ!)。
そんな時に出会ったのがこのアルバムだった。
「おお、なんてゴージャスオーケストレーションなんだ〜♪」と、ときめいてしまった。
クレジットをよく見るとロンドン・シンフォニック・オーケストラなんてあるけど、なんかよくわからないが凄そう・・・(すいません)。
ついでに他のを見てみると、ほとんどの曲をキム・ドンニュル本人が作詞・作曲・アレンジまでこなしているのがわかる。
参加ミュージシャンの中では注目すべきはGIGSのベーシストであり、PURIの新メンバーでもあるチョン・ジェイル
最近、スタジオミュージシャン並に彼をあちこちのアルバムで見かけ、実際にロングレンジな方であるのだが、あくまでもボクは彼をファンク・ベーシストであってほしいと願っていたりする。
本人も「ラリー・グラハム大好きです!」とか言っているし・・・。
GIGSではファンキーなスラップ・ベース(チョッパーともいうけど)、ここでは落ち着いたベースプレイを聴くことが出来る。
ま、このアルバムの主役が主役ですから(^^;

では、ちょっぴり話がズレ気味になったので彼自身に目を向けてみよう。
非常に独特なこの声。「キム・ドンニュル印」といわれる、野太い声が特徴的だが、これがまた何ともいえない美しさを感じさせるものがある。
そこに優しさや、男らしさ、哀愁を感じ取ることができると思うが、1曲の中で、強弱の付け方の絶妙さが実に見事!
男であるボクが、「かっこいい!」と素直に思わせる説得力を持っているボーカリストなのだ。

さて、アルバムの内容だが、1曲目からしていきなりスゴイ熱唱を聴かせてくれている。
サランハンダヌン マル(愛しているという言葉)」は古きよき時代のバラードのイメージで、前述のようなストリングス大フューチャーした傑作だ。
ドラマティックに盛り上がるメロディと彼の熱唱ぶりに圧倒されてしまう。
さらに、6曲目「Requiem」では、ワンコーラスはピアノ一本で聴かせ、ツーコラス目から突然リズミックに変るあたりの引っ張り方がこの曲のポイントだろう。
ボクの印象では彼の歌のテンションはこのアルバムの中で一番高いような気がするのだが、どうだろう。
そんな中でJazzyな7曲目「クエガ(求愛歌)」において韓国民謡の代表歌である「アリラン」のフレーズを引用しているあたりにも、この人がやると非常にオシャレな感じだ。

このように、色んなジャンルの要素を持っているのだが、どんな曲を歌ってもキム・ドンニュルの個性を損なわず、バラエティに富ませていながら、統一感を持たせることに成功させている。
セールス的には(ボク的には)思ったほどではなかったが、名盤であることには変りはないと断言してしまおう。
ところで・・・・・10曲目「クィハン(帰郷)」を聴き終わってCDの回転止めた方、います?(^^;

※もしこのコーナーで取り上げて欲しいCDがありましたらどうぞ私宛にメールで!
リクエストお待ちしております!! from usk
文:usk 装飾:yojiji
   Special       Special2   Special3 10 11 12  13 14 15 16 17

yojiji Works takayoji@hotmail.com