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99’.10.2〜10.29

10月29日 「アナライズ・ミー」
久しぶりに試写会に当ったので、「アナライズ・ミー」一足先に観て来ました。この映画の キャッチフレーズが「マフィアのボスがノイローゼになった。頼みは気弱なセラピスト」なんですが、 そのまんまでした(笑)。
マフィアのボス、ポール・ヴィッティにロバート・デニーロ。気弱なセラピスト、ベンがビリー・クリスタル。

全体的に笑いの絶えない映画でしたね。あったかい笑いに包まれてました。
マフィアのボスであるポールは、とにかく強引で・・・(笑)。発作が起きると夜中であろうが、 ベンが休暇中であろうが、呼び立てる^^;。そぉ〜結婚式の最中であってもね。
ベンの方は、成り行きでボールと知り合ったのであって(ほんまに成り行きよ)、主治医になったつもりもなかったのに・・・ ポールの強引さに惹き込まれていく。
正直マフィアのボスになんて、お近づきになりたくないって感じなんだけど、気が弱いのと、 人がいいのでついつい、助けてあげようとしてしまうの。
このふたりのやりとりが・・めっちゃくちゃに面白い。全然噛み合っていないんだもの会話が(笑)。 映画を見終わったあと、よっく考えるとなんでだぁってことも、あれはどーなったの??って こともあったけど、とにかくテンポ良く進むから、惹き込まれていく。

デニーロの百面相っぽい、表情の変わりようもすごい。威厳があり風格があるだけに・・ 突然泣き出す姿がコミカル。ビリー・クリスタルは、の映画ははじめてなのですが、 コメディ界の売れっ子さんだそうで・・間の取り方が絶妙。飄々として憎めない風貌がなんだか気に入りました。 (なんかね、井上順さん思いだすんですがねぇ^^;)
警戒心を与えないかんじがセラピストって職業にうってつけなんじゃないでしょうかねェ。
ポールの心の底の確信に触れる場面は、それまでのコメディっぽい雰囲気から 一転して、なかなかジーンと来ちゃいました。すぐにコメディに戻っちゃうんですけどね(笑)。

10月25日 「スルース」
先週末に劇団四季の「スルース」をみてきました。
行く前に、結構よいとのこと、今回は下村さんが普通っぽい役だよぉ〜とだけ聞いていた。 (しかし、あの役で普通と言われたら・・・かなり色物役者のイメージつよいなぁ(笑) そういう人好きだけど。)
まあ、ライオンキングのスカーのような、役じゃないですけど。やっぱりエキセントリックかなぁ。 これは脚本のせいか。
日下さんも同じで、探偵小説に骨の隨までひたった男を演じていて、 どこまで正気なんか、そんな状態でまだそんなこというのかぁ〜とちいとばかし怖かったよ二人とも。 流れるように台詞がでてくるんですよねぇ・・・日下さん。どこで息継ぎしてるのだろうと 変なこと思っちゃいました。

話の方はね、1幕が終わった時点では、???マーク飛び交ってて、面白いって聞いてたんだけどなぁ・・・ っていうのが正直な感想でした(スルースって題名勝手に想像してたのとえらい違うっていうのも 半分あったんですけどね^_^;)。
舞台の場所がずっと、作家の家の一室ですから・・台詞のせめギ合いをじっと聞いているといった風情で・・・ でも、これはコメディ??だったのかぁって一瞬思っちゃうほどおちゃめで楽しいシーンもありましたが、 やっぱり?マークもんだったの。
2幕から思いもよらない展開が続いて・・・おもしろかったぁ〜。もぉ人が悪いなぁ〜の ふたこと(笑)
しかし、これは絶対にネタバレ厳禁ですわ。
単純にストーリー展開を楽しむって言う感じでしたもの。

余談ですが・・・舞台の上じゃないところで、観客の心理状態をうまく利用した細かい細工がしてあって・・・(笑) まぁったくやられたデス。
10年ぶりの再演なんだそうです・・・10年前って誰がやってたんでしょうねぇ・・
昔の「アルプ」引っ張り出してこなあかんかなぁ。

10月19日 「ステップ」
北村薫さんの「ステップ」を読んでました。なんだかとってもみずみずしいって印象デス。
文化祭の準備をしていた次の朝、17歳の一ノ瀬真理子は、25年後世界にスキップしていた・・・ と言うお話。なんだかこの手の、目覚めたら・・・って設定はやってるんかいな(笑)。 「秘密」といい「僕を殺した女」といい・・・(^_^;)
「秘密」の時は42歳のお母さんが子供の体の中にはいってしまった・・・そして今度は、 17歳の真理子がお母さんになってた。あの映画の中の台詞にもあったけれど、 子供がいきなり成長しているほうが受け入れにくいだろうって・・
そりゃそうだ、いきなり17歳の娘の親になっておまけに旦那までいるだもの・・・
そう、一ノ瀬真理子は桜木真理子、17歳子供をもつ母親、そして高校の国語の先生になってたのだ。 (なんかまわりくどくなったな(^_^;))

25年という時間をタイムスリップしたわけだから、世の中変わっていてそれにビックリする姿も コミカルでかわいらしいのだけれど、この話のおもしろさはもっと違うところにあるのだろう。
最初は戸惑っていた真理子さん、娘の美也子さんと旦那さんと一緒にとにかく頑張る・・・ 《嫌だからやろう》モットーとしていたという真理子さんはとにかく、自分の立場を受け入れようと一生懸命になる。
そう17歳の一生懸命さ・・・感性・・・
旦那さんが言うの、「ずっと、心は若いままなのになんで体だけ動かなくなるのだろうってずっと思っていた」って。 そして、「それは錯覚だと気付いた」という・・・
見た目は年をとっていても中身は本当に若いままの真理子さんをみて、やはり時間の流れの中で 成長とは違う心のずれを感じたと・・・
この旦那さんの言葉って淋しいけどホントだなぁってなんか、しみじみとしちゃった。

あとはいつもながらに、文章のテンポがおもしろい。その作家さんによって独特のテンポがあるものだけれど、 北村さんのは゛言葉゛っていうものがものすごく好きで、それで遊んでいる様に感じる。 ちょっと理屈っぽいけど・・・(笑)
ちょうど言い具合に、この作品では、国語の先生。授業の場面もいくつかでてくるが、こんな授業なら おもしろかっただろうなぁっておもうもの。高校の国語の授業キライだった私はちょっとうらやましい。
そして、ここに出てくる高校生もなんだか、みずみずしく感じてしまうの。これって やっぱり私が17歳から遠くなってしまったってことなんだろうなぁ(^_^;)
付録に「40代はじめ」用語ミニ辞典がついている。これみて懐かしいとおもう人、そうなんだぁっておもう人 なんとなく知っていたとおもう人・・どんな風に感じる人がこの小説をよんでもおもしろい って感じられるだろね(∩.∩)。

10月16日 「ブロークダウン・パレス/シンプル・プラン」
映画を2本見てきました。舞台はあるのですが映画を1日に2本みるのは覚えている限りじゃはじめてです。 なんかしんどそーな気がしてたんですが・・・なかなかいけるかも・・・と思い始めている自分がちょっと コワイ(笑)。
1本目は「ブロークダウン・パレス」
卒業旅行でタイに訪れたアリスとダーリーンが、その旅行先で知り合った男性にはめられ、 麻薬の運び屋にしたてあげられ、33年の刑に罰せられるという話。
タイという国は、麻薬には厳しいらしいのだが。。。
昨年見たリチャードギヤの映画といい、他の国で何か事件を起こした時っていうのつくづく大変なのだなぁ って思ってしまう。そして、理不尽なことも多くあるということも考えさせられる。
とにかく2人は無実・・・どうにかして刑務所からでようとする。
そこに登場するのが、タイに住む弁護士。なんか信用していいのか悪いのか分からない人物。 たぶんこういう事件を主に対応し、その家族からお金をせしめるってパターン で仕事をしているみたいで、最初はその事件の中のひとつにすぎなかったのだろうが、 何故か、仕事として以上にのめりこんでゆく。この辺りがちょっと謎だったなぁ。いきなり 正義感にめざめたのか、ただたんに彼の職業意識をくすぐったのか・・・

刑務所という追いつめられた場所で疑心暗鬼にかられていく2人。そのはめた男との関係について 嫉妬したり・・・隠し事をしたり・・・男が絡むと女って・・・(^_^;)
このあたりの友情というものへの問題提起がこの話の主になっているのだろう。
ダーリーンは優等生タイプ、アリスはちょっと不良っぽいのかな・・・2人の少女の性格の裏付けがはっきり ているのがおもしろかった。
たぶん、普段からいろいろといわれているアリスの方がある意味で守るべきものがすくないぶんだけ、 デンとしてられるのかもしれないなぁ。しかし・・・ダーリーンの父親にゃ腹がたったなぁ・・・ 普通言うかァ〜あんなニコニコした顔して・・・ちょっと恐かったわ
ラストは、こんな展開になるとは思わなかったんだけど・・ あれでよかったのかなぁ・・って思いつつもアリスのすがずかしい笑顔を みるとなんか希望が見えてきて、よかったねぇ・・って思えるから不思議だった。

2本目は「シンプル・プラン」
こっちは・・・(´〜`)もぉ途中で帰ろんかと思ってしまった。
この手の話はうけつけないぞぉ〜私。映画がおもしろいおもしろくないって以前にだめだわ(笑)
自然保護区域で、ひょんなことから墜落した飛行機をみつけるハンクS兄ジェコブスと その親友ルー。その飛行機の中には440ドルという大金がつんであった。
3人は、とりあえずお金を隠し、飛行機が見つかってこのお金が、やみに消えるお金かどうかを、 確認してから山分けするってことで、話をつける。
しかし、それがきっかけとなって、殺人事件を起こしてしまうのだ・・・
「うそからはウソしか産まれない」そなん風にとにかく自分の身を守るためいろいろな計画を練るが・・・

一番真面目で最初は躊躇していたハンクが、どんどんその悪いことかばれないように行動する。 冷静に・・・策略的に・・・
兄のジェイコブがハンクに向かって「罪悪感はないのか」と問う。悪いことをしてしまったという感情よりも つかまりたくないっていう感情が前におしだされるハンクと、その妻(こっちのほうがすごかったけど) の行動力に恐くなってくのだろう・・・
お金は魔物ほんと良く言ったもの。

無実の罪にとわれる「ブローク・・・」と、罪を犯しているのになかなか捕まらない「シンプル・・・」 反対でちょと笑えるなァ・・

10月8日 「僕を殺した女」
北川歩実さんの長編ミステリー。この方の小説を読むのははじめてだ。
朝、目が覚めたら、篠原涼一は自分の部屋であるはずの場所が違う人の部屋になっていて、おまけに男性であるはずの 自分は、女性になっていた・・・
そんなシュチエーションではじまり。自分は誰なのか・・・そしてなんでこんなことになったのか・・・ を突きつめようと話は進んでゆく。目覚めた時に一緒にいた男性とはいったい何者か・・・
映画「転校生」の様に目の前にいる誰かと入れ代わったなら、それなりの説得力はある(この話の中にもででくる) が、人の体の中にいる自分、そしてそれならば自分であるはずの体はどこに・・・
登場するもう一人の篠原涼一・・・では、自分は篠原涼一ではないのだろうか・・・もぉ謎が一杯よぉ〜

この話は極めて現代的。1995年に書かれているが、それよりも10年早かったらきっと、 非現実的な話としてとらえられたような気がする。今だから・・・こんな状況もありかしらって そんなことを感じる。
結局彼が、彼女になってしまった原因にはいろいろな思惑が絡んでいて、よんでいくうちに こんがらかってくるのだわぁ・・・
で、主人公本人が自分が篠原涼一である確信がもてなくなってくる状況においこまれるのだけれど、 読んでる私も結局いったい君は何ものぉ〜って 叫びたくなったわ。
だからおもしろいのだけれど・・・この本を読んで結末を予測できた方に私は出会いたい(笑)。

後ろについていた解説によると、この作者は覆面作家だそうな。男だか女だか分からないらしい。 そう思うと、名前もどっちともとれるし・・どっちなのだろうなぁ。私はなんとなく男性のような気がするけど・・

10月6日 「グロリア」
映画の日ってことでシャロンストーン主演の「グロリア」を見てきました。
ひさびさに派手なシャロンのお姿でしたわ(∩.∩)。別に私は男性じゃないんで、彼女のナイスなボディが お目当てってことはないですが、とにかく文句なしにかっこよいわぁ〜。見ほれてしまう。
15pはあるだろうっていうヒールはいて、ミニのスカート着て颯爽と歩く姿は見習いたいものです(笑) (ちまたの厚底靴はいてる子もあのぐらいきれいに歩けるならいいのにねぇ・・・)
子供を守ろうとするタフなヒロインなんですが、別に正義の味方じゃないの、たぶん裏切られた仲間への 仕返しに子供を利用しただけなんだけれど、その少年の両親が仲間に殺されていたりして、 ほっとけなくなってしまうの・・・
前半はね、もぉイライラしっぱなしのグロリアをみてて、私もイライラしっぱなしでちょっと嫌だった(笑)。 でも、少年と一緒に過ごすうちに、どんどん母性にめざめちゃう姿も自然で、なかなか感動的かも・・・
そぉ〜後半は涙涙のグロリアでしたねぇ。
と云ってみてもなーんか、いまいち物足りなかったのも事実。何が一番みせたかったんだろう・・って思っちゃう。
子供が持ち出したフロッピーディスクが、ギャングの組織の致命傷になるってんで追われてたにもかかわらず、 彼女の美貌のおかげで(たぶんそうなんたろう)あっさりととぉーっても綺麗に決着がついちゃうし・・。 もう一波乱あるかなぁ〜って思っていたのに・・・・(ーー;)

まぁっ黒な目をした男の子。ちょと生意気で意志がつよそうな・・・・
こにくたらしいけどもグロリアの気持ちも良く分かっちゃう。
子供の瞳にゃ、根っからの悪党以外いはやつぱりよわいのね。

10月2日 「秘密」
広末涼子主演の「秘密」見てきました。原作が東野圭吾氏ってことで、これはもう原作を先に読むか、 映画を先にみるか迷いに迷い、原作を読んでから見た方に、先に映画のパターンの方が良いと助言を いただき、早速に行ってきました。
バスの転落事故にであった母ナオコと娘ホナミ、ナオコは死亡してしまうが同時期にホナミは息を吹き返す。 しかし、息を吹き返したはずのホナミの意識はナオコだった・・・
高校生の娘の体のなかに入ってしまった、40過ぎの母親。世間的にはナオコはホナミとして生きるしか なかった・・・
娘ホナミが広末涼子。その父親が小林薫。

ひとことでいってとぉってもせつないラブストーリーかな。とにかく涙が自然に出てきます。
バックに流れる、竹内まりあの曲もぴったしで・・・この曲を聴いたら条件反射でせつない気分に なっしまいそう。^^;。
ヒロスエがともかく可愛い。もうね、こんなかわいい娘がいたら、奥さんがいたらどーんなに父親は 幸せだろって(笑)。小林さんの娘の姿をした奥さんに戸惑う姿は、ちょっと笑いを誘います。 この辺りの、バランスもものすごくよかった。
高校生だったホナミが大学生になり、大学で男友達ができて、嫉妬するあたりは、もぉ「お父さんは 心配性」ってマンガのようで・・・
そのことが原因で、最初は家の中ではナオコとしてかわることなく接してきた二人の関係に、 変化が起きてくるのだけど・・・
愛する妻がそこにいるのに・・・結ばれることができない・・・
どーすれば一番幸せなのか、見ていてわからなくなってきました。
小林さんが、ナオコを見る時の目とホナミを見る時の目が違っていて、お父さんって こんな目で娘のことをみているのかってちょっと考えちゃいましたね。

転落事故を起こした運転手にまつわるエピソードもなかなかじんときます。
さらーっとたんたんと日常がすぎていくようで、要所要所に泣かせるツボ満載の映画でした。 これは、ひさびさにおすすめって感じですね。
原作にはないらしいラストの秘密・・・これには参りましたね。お互いがお互いの ことを思っている・・・これが一番よかったんだよ・・って・・・この時の小林薫とヒロスエの見詰め合った 表情がなんともいえませんでした。

東野さんが、途中大学教授の役で出演してらしたのに一人でうけてました(笑)。

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