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無鉛はんだと鉛はんだ

はじめに

 意外に知られていないのが、正しいはんだ付け方法です。はんだ付け作業そのものは、比較的簡単に行えることから、今まで製作記事ではあまり述べられていませんでした。昔のラジオ雑誌などでは、せいぜいイモはんだ、てんぷらはんだとか仕上がりに関することばかりです。多少の理屈がわかると、良いはんだ付けが出来ます。初心者の方も熟練者の方も一度お読みください。半田の良し悪しで大きく信頼性が変わります。長期安定動作ははんだ次第といっても過言ではありません。芋のように抜けるからイモはんだとか。てんぷらの衣のように剥がれるからてんぷらはんだ。それらは形容としては的を得ていますが、それではあまりにも極端過ぎて初歩的です。理論が解って実技ではんだ付けを習得するのと見様見真似で、習得したはんだ付けでは、違いがはっきり出ます。ここでは理論を少しでも多くの方に理解していただきたいと思います。
ここでは、旧来の鉛はんだと、昨今の環境対策はんだについての記述で、実践主体に述べてあります。オーディオ製作には無鉛半田が音質的に有効です。同じものを有鉛、無鉛で基板組立てし比較した結果そう判断しました。


鉛半田

無鉛半田 オーディオ用途に音質向上効果があります
無鉛半田が登場したときは、扱いにくくてこんなもの使えないと、一蹴してしまっていたのが事実です。半田ごても無鉛対応のものを用意しましたが、それでも上手く出来ず、コテ先は酸化して、お手上げでした。しかし千住金属からM705が発売されると、一気に作業性が向上しました。今では有鉛半田を使わず基本的に無鉛半田を使用しています。コテ先は、若干痛み易いので早めに交換する必要がありますが、温度は、高くしても上手く付きません。基本は鉛すず半田と変わりありません。温度は375℃設定で使用しています。何よりも音質向上に寄与します。現在千住PAT、錫96.5%、銀3%、銅0.5の半田で銀が3%も入っているため非常に高価です。ローコスト対策で銀が入らないものが出てきていますので今のうちに、銀系半田を買っておくのもオーディオ用途には得策です。

無鉛半田