古川司法書士事務所
      姫路市安田4丁目31−15 司法書士 古川 美奈子 079−222−6672


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  相続放棄・限定承認

 
  相続人の選択
 
  相続人は相続が始まった時から、被相続人の財産に属したいっさいの権
  利義務を引き継ぎます。

  現金、預貯金、土地・建物、家財道具、自動車、宝石、ペットなどの動産の
  みならず、賃借権や借家権、株式、貸金などの債権や契約上の地位なども
  すべて引き継ぐことになります。

  ただ、相続財産となるのは上記にあげたプラスの財産だけとは限りません。

  借金や買掛金、手形等のマイナス財産も相続財産となります。

  相続財産がマイナス財産しかない場合は、どうすればよいのでしょうか。

  現在の法律は、相続するかしないかは相続人自身の意思を尊重しています。

  相続を単純承認するか放棄するのかそれとも限定承認するのか。
  
  相続人は、自分に相続が開始したと知った時から3ヶ月以内であれば、これ
  を選択することができます。

  3ヶ月間、何らの手続きをせず放置していると、単純承認したものとみなされ、
  被相続人のすべての権利義務を引き継ぐ事になります。

  なお、「自分に相続が開始した事を知った時」については事案によって異な
  りますので、ご相談ください。


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  単純承認
 
  単純承認とは、被相続人の権利義務をすべて承継する相続です。
 
  相続の本来的なパターンです。

  単純承認をするのに、特別な手続きは必要ありません。

  なお、相続人が以下にあたる行為をしたときは、単純承認したものと扱われ
  ますので、注意が必要です。

  @ 相続人が相続財産の全部または一部を処分したとき
    
     ただし、相続財産の現状を維持するために行った保存行為については
     この効果は及びません。

  A 相続人が、相続の開始を知ったときから3ヶ月間の間に限定承認も相続
     放棄 もしなかったとき

  B 限定承認または相続放棄をした者が、その後に相続財産の全部または
     一部 を隠匿し、ひそかに消費し、または悪意で(知りながら)財産目録に
     記載しなかったとき

  ただし、その相続人Aが相続放棄したことにより、次順位の相続人Bが承認
  をした場合などは、Aについての単純承認は生じなかった事になります。


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  相続放棄


  相続放棄とは、被相続人の死亡により開始した相続を、はじめからなかっ
  たものにする手続きです。

  相続放棄をするには、自分のために相続が開始したことを知ったときから
  3ヶ月以内
に、家庭裁判所にその旨を申述する必要があります。

  相続放棄申述書に必要事項を記入して家庭裁判所に提出します。

  相続放棄は、この申述を受理する審判によって成立します。

  ◆申述先(管轄裁判所)

    被相続人の最後の住所地の家庭裁判所

  ◆相続放棄の申述に必要となる書類等

    ・相続放棄申述書(家庭裁判所にあります)
    ・申述人の戸籍謄本
    ・被相続人の戸籍(除籍)謄本
    ・被相続人の住民票の除票
    ・収入印紙 800円
    ・連絡用の郵便切手(申立される家庭裁判所へ確認してください)

  なお、次順位の相続人がいる場合、注意が必要です。

  たとえば、子と妻が亡夫のマイナス財産(借金)を相続したくないため相続
  放棄すると、子と妻は始めから相続人ではなかった事になり、亡夫の相続
  人は第2順位の直系尊属(亡夫の父母)になります。

  この場合に父母が亡息子に借金があり自分に相続が開始した事を知りな
  がら、なんらの手続きをとらずに放置していると、単純承認したものと扱わ
  れ、借金を相続してしまう事になります。
 
 
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  限定承認


  相続財産は、あきらかにマイナス財産の方が多いという事がはっきりして
  いる場合は、相続放棄を選択すればよいでしょう。

  しかし、被相続人の残した債務額がどれだけあるかわからない、プラス財
  産とマイナス財産の比重がわからない場合などは、限定承認を選択すれ
  ばよいと思います。

  限定承認というのは、相続によって承継した財産の限度においてだけ、被
  相続人の債務の負担を受け継ぐ相続の形態です。

  限定承認をした相続人も、被相続人の負っていた債務を引き継ぎますが、
  その支払義務は、あくまでも相続財産の限度で行えばよく、相続人自身の
  財布から弁済する責任はないことになります。

  限定承認も相続放棄と同じように、自分が相続人となったことを知った時か
  ら3ヶ月以内
に家庭裁判所に申述しなければなりません。

  なお、相続人が数人いるときは、必ず相続人全員が共同して限定承認をす
  ることを要します。

  したがって、共同相続人のうち、ひとりでも限定承認に反対すれば、限定承
  認を行うことはできません。 

  ◆申述先(管轄裁判所)

    被相続人の最後の住所地の家庭裁判所

  ◆限定承認の申述に必要となる書類等

    ・相続の限定承認の申述書
    ・申述人の戸籍謄本
    ・被相続人の戸籍(除籍・改正原戸籍)謄本
     (出生から死亡までのすべての戸籍謄本)
    ・被相続人の住民票の除票
    ・財産目録
    ・収入印紙 800円
    ・連絡用の郵便切手(申立される家庭裁判所へ確認してください)           


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