◆病名別分類(医療用医薬品<成分名>)ー早めの予防・治療を!◆
※このページでは病名についての簡単な解説と使用されるお薬の成分について記載しています。医師・薬剤師の指示に従って、早めの予防・治療を心がけましょう!(
記載内容につきましては担当の医師・薬剤師にご確認の上、判断なさるようお願いいたします)
★パーキンソン病★
中脳の黒質が変性し、ドパミンという物質が不足するために、震え(振せん)、鈍重な動作(無動症)、筋肉のこわばり(筋硬直)といった運動障害が現れる病気で、原因不明のものをパーキンソン病といいます。
おもに、中年以降の人に発病します。人口10万人に対し50人の割合で発病し、厚生労働省の難病(特定疾患)に指定されています。
パーキンソン病と同じ症状が、いろいろな病気でおこってくることがありますが、この場合はパーキンソン症候群(一酸化炭素中毒、脳腫瘍、向精神薬の副作用、慢性硬膜下血腫、正常圧水頭症などでおこることがあります)といいます。
◆パーキンソン病の治療
現在の治療は、不足しているドパミンを補う薬物療法が中心ですが、そのほかに食事療法、運動療法が並行して行われます。
いずれも症状の改善を目的とするもので、根本的な治療に結びつくものではありません。
<使用される薬物>
1.ドパミン前駆体;脳内で不足しているドパミンを補う薬ですが、ドパミン自体は血液脳関門を通れないので、血液脳関門を通過して脳でドパミンに変わるL−ドーパ(ドパミン前駆体)という物質が用いられます。;レボドパ、レボドパ・カルビドパ、レボドパ・ベンセラジド
2.ドパミン受容体刺激剤;Lードーパの長期投与によって、効果の低下や副作用が現れます。この問題を解決するために開発されたのがドパミン受容体刺激剤です。症状を抑える作用はL−ドーパより弱いですが、薬の作用時間が長いのが特徴です。;メシル酸ブロモクリプチン
3.ドパミン分泌刺激剤;脳内の神経末端を刺激して、ドパミンの放出を促進し、また、放出されたドパミンが脳内に長くとどまるのを助けます。;アマンタジン
4.抗コリン剤;パーキンソン病ではドパミンが減少しているため、相対的に神経末端でアセチルコリンの量が多くなっています。そのためアセチルコリンによる神経伝達が盛んに行われ、振せんや硬直などのパーキンソン症状が出てくると考えられています。そこでアセチルコリンの作用を抑え、ドパミンとのバランスをとるために使用される薬です。;トリヘキシフェニジル、ピペリデン、プロフェナミン、プロメタジン
5.ドロキシドパ;パーキンソン病では、ドパミンのほかに、ノルアドレナリンという物質も減少するといわれています。ノルアドレナリンはドパミンときわめてよく似た構造をもった神経伝達物質ですが、ドパミンが神経系の神経だけに分泌されるのに対し、ノルアドレナリンは脳ばかりでなく交感神経からも分泌され、覚醒や行動に大きく関与し、人間の意識を持続させる役目を果たしています。ドロキシドパは、このノルアドレナリンを補う目的で開発された薬物で、パーキンソン病に特有のすくみ足に効果があります。;ドロキシドパ
お薬などの成分
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