◆病名別分類(医療用医薬品<成分名>)ー早めの予防・治療を!◆
※このページでは病名についての簡単な解説と使用されるお薬の成分について記載しています。医師・薬剤師の指示に従って、早めの予防・治療を心がけましょう!(
記載内容につきましては担当の医師・薬剤師にご確認の上、判断なさるようお願いいたします)
★心不全★
心臓は、肺や全身に血液を送り出すポンプのはたらきをしています。このポンプ作用が低下して、必要な量の血液を送り出せなくなった状態を心不全といいます。
右心室には、静脈系を通ってもどってきた血液が右心房をとおって送られてきますが、右心室は、収縮することによってこの血液を肺に送り出すポンプのはたらきをしています。この右心室の収縮力が低下すると、肺へ十分に血液を送り出せなくなり、血液がうっ滞して全身の静脈にたまるようになります。この状態を右心不全といいます。
左心室には、肺から送り返されてきた血液が左心房を通って入ってきますが、左心室は、収縮することによってこの血液を全身の動脈へ送り出すポンプのはたらきをしています。この左心室の収縮力が低下すると、全身に十分な量の血液が送り出せなくなり、肺静脈に血液がたまるようになります。この状態を左心不全といいます。
心不全は、突然なるものではなく、高血圧や狭心症、弁膜症、心筋障害が原因で心臓のポンプ機能が衰えてきておこります。
◆心不全の予防
心不全を悪化させる病気は数多くありますが、特に感染症、貧血、甲状腺機能異常、不整脈、食塩・水分のとりすぎ、過労などがあげられます。これらの病気を予防することと日常生活での節制が重要なポイントとなります。
◆心不全の治療
薬物療法が基本ですが、医師と相談の上で、日常生活での注意をよく守ることが大切です。
<使用される薬物>
1.ジキタリス製剤;心筋の収縮する力を強めます。;ジゴキシン、メチルジゴキシン、ジギトキシン、ラナトシドC
2.利尿剤;尿の量を増やして、余分な水分や塩分を減らし、むくみを取って流れる血液の量を減らすことで血圧を下げます。
・サイアザイド系利尿剤;インダパミド、クロルタリドン、シクロベンチアジド、トリクロルメチアジド、トリパミド、ヒドロクロロチアジド、ヒドロフルメチアジド、ベンチルヒドロクロロチアジド、メチクロチアジド、メトラゾン、メフルシド
・ループ利尿剤;フロセミド
・カリウム保持性利尿剤;スピロノラクトン、トリアムテレン
3.硝酸剤;冠状動脈の拡張により冠血流量を増加し、また末梢静脈の拡張により心臓への負担を軽くします。
・ニトログリセリン、硝酸イソソルビド
4.カルシウム拮抗剤;筋細胞にカルシウムイオンが入ることを妨害することによって血圧を下げます。;アムロジピン、エホニジピン、ジルチアゼム、ニカルジピン、ニソルジピン、ニトレンジピン、ニフェジピン、ニルバジピン、バルニジピン、ベニジピン、マニジピン
5.アンジオテンシンU受容体拮抗阻害剤(ARB);アンジオテンシンUが平滑筋や内皮細胞のアンジオテンシンU受容体に結合するのを阻害します。;オルメサルタンメドキソミル、カンデサルタンシレキセチル、テルミサルタン、バルサルタン、ロサルタンカリウム
6.ACE阻害剤;アンジオテンシンUの生成を阻害し、血圧を下げる物質の生成を促します。;アラセプリル、イミダプリル、エナラプリル、カプトプリル、シラザプリル、テモカプリル、デラプリル、リシノプリル
お薬などの成分
このページは個人・非営利目的のページです。