◆病名別分類(医療用医薬品<成分名>)ー早めの予防・治療を!◆
※このページでは病名についての簡単な解説と使用されるお薬の成分について記載しています。医師・薬剤師の指示に従って、早めの予防・治療を心がけましょう!(
記載内容につきましては担当の医師・薬剤師にご確認の上、判断なさるようお願いいたします)
★高血圧★
肺から送られてきた血液は、まず左心房に入ります。左心房がいっぱいになると、左心房と左心室の境にあってとびらのような役目をしている僧帽弁が開き、血液は左心室に流れ込みます。左心室が血液で満たされると、左心室とつながっている大動脈との境にある大動脈弁が開き、同時に左心室は収縮して血液を大動脈へ送り出します。この血液の流れの勢いが動脈の壁に加える力、圧力が血圧です。正確には、血管壁の単位面積あたりにかかる圧力(側圧)が、血圧です。世界保健機関(WHO)では血圧分類の基準を次のようにしています。
(単位;mmHg)
| 最高血圧 | 最低血圧 |
低血圧 | 100以下 | 60以下 |
正常血圧 | 139以下 | 89以下 |
境界高血圧 | 140〜159 | 90〜94 |
高血圧 | 160以上 | 95以上 |
◆高血圧の種類
高血圧は、原因となる病気もないのに血圧が高くなる本態性高血圧と、からだのどこかに原因となる病気があって血圧が高くなる二次性高血圧に、大きく分けられます。
◆高血圧の臓器に及ぼす影響
脳では、脳出血や脳梗塞などといった障害がおこる可能性があります。心臓では、心筋梗塞や狭心症など、腎臓では腎不全など。いずれも命にかかわる重大な病気をひきおこします。
◆高血圧の予防
高血圧を予防するには、血圧に悪影響を及ぼすさまざまな要因、特に生活環境の改善をはかることが大切です。
・肥満を防ぐ
・タバコの吸いすぎ、お酒の飲みすぎに注意する
・塩分を控える
・ストレスを避ける
・適度な運動をする
◆高血圧の治療
・食事療法では、塩分の制限とカロリーの制限がもっとも重要です。塩分は1日4〜5g程度に抑え、食事の内容をチェックして肥満を是正します。また、禁酒、禁煙も欠かせません。運動療法も必要となります。
・薬物治療では、主治医の診断のもとに、食事療法・運動療法との併用によりからだの状態にあわせて行われます。自己判断を行わないようにしましょう!
<使用される薬物>
1.利尿剤;尿の量を増やして、余分な水分や塩分を減らし、むくみを取って流れる血液の量を減らすことで血圧を下げます。
・サイアザイド系利尿剤;インダパミド、クロルタリドン、シクロベンチアジド、トリクロルメチアジド、トリパミド、ヒドロクロロチアジド、ヒドロフルメチアジド、ベンチルヒドロクロロチアジド、メチクロチアジド、メトラゾン、メフルシド
・ループ利尿剤;フロセミド
・カリウム保持性利尿剤;スピロノラクトン、トリアムテレン
2.交感神経抑制剤;心臓の負担を軽くし、心臓から出てくる血液の量を減らしたり血管が縮むのを抑えることで血圧を下げます。
・αーブロッカー;ウラピジル、テラゾシン、ドキサゾシン、ブナゾシン、プラゾシン
・β−ブロッカー;アセブトロール、アテノロール、アモスラロール、アルプレノロール、アロチノロール、インデノロール、オクスプレノロール、カルテオロール、ナドロール、ニプラジロール、ビソプロロール、ピンドロール、ブニトロロール、プロプラノロール、ベタキソロール、ペンブトロール、マレイン酸チモロール、メトプロロール、ラベタロール
3.カルシウム拮抗剤;筋細胞にカルシウムイオンが入ることを妨害することによって血圧を下げます。;アムロジピン、エホニジピン、ジルチアゼム、ニカルジピン、ニソルジピン、ニトレンジピン、ニフェジピン、ニルバジピン、バルニジピン、ベニジピン、マニジピン
4.アンジオテンシンU受容体拮抗阻害剤(ARB);アンジオテンシンUが平滑筋や内皮細胞のアンジオテンシンU受容体に結合するのを阻害します。;オルメサルタンメドキソミル、カンデサルタンシレキセチル、テルミサルタン、バルサルタン、ロサルタンカリウム
5.ACE阻害剤;アンジオテンシンUの生成を阻害し、血圧を下げる物質の生成を促します。;アラセプリル、イミダプリル、エナラプリル、カプトプリル、シラザプリル、テモカプリル、デラプリル、リシノプリル
6.その他;メチルドパ、ヒドララジン、クロニジンなど
お薬などの成分
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