◆病名別分類(医療用医薬品<成分名>)ー早めの予防・治療を!◆
※このページでは病名についての簡単な解説と使用されるお薬の成分について記載しています。医師・薬剤師の指示に従って、早めの予防・治療を心がけましょう!(
記載内容につきましては担当の医師・薬剤師にご確認の上、判断なさるようお願いいたします)
★便秘★
小腸で栄養分が吸収された食物の残りは、盲腸へ運ばれます。このときの腸内容物は、水分を多く含んでいて、液状から泥状の状態です。その後、腸内容物は、大腸の蠕動運動によって、からだの右側に位置する上行結腸、左側に位置する下行結腸へと運ばれていくうちに、濃縮され、水分などが大腸粘膜から吸収されて固形化され、S状結腸へ運ばれます。
S状結腸にある程度の量の腸内容物がたまると、重力の関係や食物摂取による胃の刺激がきっかけとなって大蠕動運動がおこり、腸内容物は直腸まで運ばれます。このときに加わる直腸粘膜への刺激が脳へ伝えられて便意を感じ、排便の姿勢をとると、肛門挙筋が収縮し、肛門括約筋がゆるんで便の排泄が行われます。
◆便秘の種類
排便が二四〜四八時間の間隔で規則正しく行われていれば正常です。四八時間以上も便通がなかったり、便意があっても排便ができず苦しんだりする場合を便秘といいます。
この便秘には、器質性便秘と機能性便秘の二種類があります。
器質性便秘;大腸に慢性腸炎、腸閉塞、ガンなどの病気があって、内腔が狭くなって腸内容物が通りにくくなっておこる便秘をいいます。ほとんどの場合、手術などの医師による治療が必要です。
機能性便秘;大腸の蠕動運動が弱かったり(弛緩性便秘)、逆に蠕動運動が活発すぎたり(けいれん性便秘)、排便の際に肛門括約筋が開くという排便反射がうまくはたらかなかったり(直腸型便秘)などの、大腸のはたらきが異常になるためにおこる便秘をいいます。脳と大腸をつなぐ神経の伝達経路に障害があっておこる場合もありますが、大部分は、病気などの原因はなく、便秘が習慣になってしまったものです。このことから、常習性便秘とも習慣性便秘ともいいます。
◆便秘の予防健康講座の<便秘>の項参照
◆便秘の治療
便通をよくする緩下剤などは、医師の指示で使用するようにしましょう!浣腸は、ひんぱんに使用すると、自然な胃・大腸反射をさまたげ、浣腸を使用しないと便通がつかなくなったりする危険もあります。できるだけ応急処置だけに使用するようにしましょう。
<使用される薬物>
1.増量性下剤;カルボキシメチルセルロース、クエン酸マグネシウム、酸化マグネシウム
2.刺激性下剤;グリセリン、センナ、ピコスルファートナトリウム、ビソキサチン、フェノバリン、薬用石鹸
3.漢方薬、ビサコジル、無水リン酸二水素ナトリウム+炭酸水素ナトリウム
※市販薬(一般用医薬品)の成分<便秘薬>、お薬の注意事項【便秘薬】も参照して下さい。
お薬などの成分
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