◆病名別分類(医療用医薬品<成分名>)ー早めの予防・治療を!◆



※このページでは病名についての簡単な解説と使用されるお薬の成分について記載しています。医師・薬剤師の指示に従って、早めの予防・治療を心がけましょう!( 記載内容につきましては担当の医師・薬剤師にご確認の上、判断なさるようお願いいたします)



★貧血★

血液は、肺のなかを通過する間に、炭酸ガスがすてられ、酸素がとり入れられて酸素の豊富なきれいな血液となります。全身組織は、動脈を介して送られてくるこの酸素の豊富な血液から、酸素と栄養素を受けとり、これをエネルギー源としてはたらいているわけです。

肺で血液中に酸素がとり入れられるのは、赤血球という血球成分が血液中に存在するからです。血液が肺のなかを通過する間に、赤血球が酸素をとりこみますが、赤血球中には、血色素(ヘモグロビン)という蛋白質が存在し、この血色素と酸素が結合することによって、酸素の豊富な血液になるのです。

全身の組織や臓器が、酸素と栄養素をエネルギー源として利用したあとには、炭酸ガスが生じます。この炭酸ガスを静脈を介して肺にまで運んでくるのも赤血球と血色素です。

血液中のこの赤血球や血色素の量が減少した状態を貧血といいます。

鉄欠乏性貧血;体内の鉄分が不足するためにおこった貧血をいいます。

巨赤芽球性貧血;ビタミンB12や葉酸の欠乏でおこった貧血をいいます。

溶血性貧血;肝臓や脾臓で、赤血球の破壊が亢進するために生じた貧血をいいます。

再生不良性貧血;骨髄で赤血球などが十分につくられなくなっておこった貧血をいいます。

続発性貧血(症候性貧血);他の病気にともなっておこる貧血をいいます。

◆貧血の検査

貧血の有無を調べる血液検査はいろいろありますが、基本的には1dl中の血液にヘモグロビンが何g含まれているかを目安にします。

正常男性では、16g/dl前後あり、女性でも14g/dlあります。貧血の目安としては、男性では13g/dl以下、女性では12g/dl以下となります。

女性は、男性に比べて貧血が多く、それは1回の月経によって約20mg、1回の妊娠・出産によって約1000mgの鉄が失われることによります。

また、その後の授乳でも、鉄分が母乳に含まれるため、鉄の損失が続くことになります。

人は鉄をヘモグロビン鉄として血液中に含有するだけでなく、貯蔵鉄というかたちで肝臓や脾臓に確保していて、貧血状態になると体内に指令が出され、この貯蔵鉄が不足分を補う働きをします。

◆貧血の治療

貧血の原因に食事の摂取不良などがあげられます。ダイエットなどで貧血になる可能性も考えられます。

栄養のバランスがとれた食事を心がけ、健康的に過ごすことが大切です。

貧血が長く続くようなときは、他の病気が原因になっている場合もありますので、早めに医師の診察を受けた方がよいでしょう!

<使用される薬物>

鉄剤;鉄は血液中に吸収されると骨髄まで移行し、赤血球の成分であるヘモグロビンの合成に利用されます。貧血が回復すると貯蔵鉄として体内に蓄えられます。1日の投与量は100〜200mgが適当で、貧血状態のときは鉄の吸収能力は高まっていますが、多すぎても吸収しきれずに排泄されてしまいます。

クエン酸第一鉄ナトリウム、ピロリン酸第二鉄、フマル酸第一鉄、硫酸鉄



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