◆病名別分類(医療用医薬品<成分名>)ー早めの予防・治療を!◆



※このページでは病名についての簡単な解説と使用されるお薬の成分について記載しています。医師・薬剤師の指示に従って、早めの予防・治療を心がけましょう!( 記載内容につきましては担当の医師・薬剤師にご確認の上、判断なさるようお願いいたします)



★アレルギー★

わたしたちのからだには、生まれつき自分の体内にあったもの(自己)とそうでないもの(非自己)を識別できる能力が備わっていて、非自己のものが体内に入ってくると識別してこれを体外へ排除しようとします。この働きを免疫といいます。

体内に入ってきたものが非自己であると識別すると、からだは抗体をつくって、非自己であることを記憶し、再び同じものが体内に入ってきたときに、抗体が結びついて非自己のものを体外へ排除しようとします。この抗体と結びつく非自己を抗原(アレルゲン)といい、抗原と抗体が結びつく現象を抗原抗体反応または免疫反応といいます。

抗原が体内に入ると、生体は複雑な反応をおこします。この反応を免疫応答といいます。

免疫応答は、原則として

@自己に対しては抗体をつくらない

Aいろいろな抗原に対し、特異的な抗体とリンパ球をつくる

Bその質や程度は過剰にならないように調節される

C遺伝的な素因が関係する

といった性質をもっています。

この免疫応答に質的、量的な変化が生じて、調節機能の異常、とくに過剰な免疫応答がおこって、からだに障害を与えることがあります。

この現象をアレルギーといいます。
免疫応答をおもにつかさどっているのは、骨髄でつくられるリンパ球マクロファージ(大食細胞)です。抗原が体内に入ると、マクロファージが抗原をとりこみますが、この情報が胸腺でつくられるT細胞と骨髄でつくられるB細胞に伝達されます。情報が伝わると、B細胞は抗体をつくる抗体産生細胞(形質細胞)に分化し、抗体ができます。この反応は、ヘルパーT細胞(促進作用)とサプレッサーT細胞(抑制作用)のはたらきによって、促進されたり、抑制されたりして調節されています。この抗体は、グロブリンという蛋白質で、免疫に関与するところから免疫グロブリン(Ig)といい、IgE,IgG,IgM,IgA,IgDの五種類があります。抗原が再び体内に入ると、これらの抗体と抗原との間で免疫反応がおこります。このB細胞由来の免疫応答を体液性免疫といいます。一方、T細胞からは、遅延型反応性T細胞(感作Tリンパ球)、キラーT細胞、ヘルパーT細胞、サプレッサーT細胞などのリンパ球がつくられます。このうち、感作Tリンパ球とキラーT細胞が抗原と反応しますが、このT細胞由来の免疫応答を細胞性免疫といいます。
◆アレルギーの種類とおもな病気( 気管支炎・喘息膠原病感染症皮膚炎参照)

・T型(アナフィラキシー型)反応;IgE抗体によっておこるアレルギー反応。IgE抗体がつくられると、組織に存在するマスト細胞(肥満細胞)や血液中の好塩基球の細胞膜と結合しますが、これを感作された状態といいます。感作された状態にあるときに、抗原が体内に入ると免疫反応(抗原抗体反応)がおこり、その刺激で反応が細胞内で生じて、ヒスタミン、SRS−Aといった化学伝達物質が、細胞から遊離してきます。この化学伝達物質が、からだのいろいろな部位の平滑筋の収縮、毛細血管の透過性亢進、腺からの分泌亢進をひきおこし、さまざまな症状が現れてきます。

 おもな病気;アナフィラキシーショック、アレルギー性鼻炎、気管支ぜんそく、じんましん、アレルギー性胃腸炎(腸管アレルギー)など

・U型(細胞障害型)反応;細胞膜自身や細胞膜に結合した他の物質が抗原となり、これに対してつくられた抗体が、細胞に作用して細胞を溶かすなどのいろいろな障害を細胞におこすアレルギーです。IgG抗体とIgM抗体が関与する。

 おもな病気;不適合輸血、自己免疫性溶血性貧血、無顆粒球症、血小板減少性紫斑病など

・V型(アルサス型/免疫複合体障害型)反応;血管内(血液中)やその周囲の組織で抗原抗体反応がおこると、その結果つくられた免疫複合体という物質が血管壁や組織に沈着します。この免疫複合体に補体が結合して活性化され、血管や組織が障害されるアレルギーです。ふつうIgG抗体が関与しますがIgM抗体が関与することもあります。

 おもな病気;血清病、血管炎、急性腎炎(溶血性連鎖球菌感染に伴う)、腎炎(全身性エリテマトーデスに伴う)、アレルギー性気管支アスペルギルス、過敏性肺臓炎など

・W型(遅延型/ツベルクリン型)反応;抗原と特異的に反応する感作Tリンパ球によっておこるアレルギーです。抗原と反応した感作Tリンパ球から、リンホカイン(活性物質)と総称して呼ばれるマクロファージを活性化する因子をはじめとするいろいろな活性物質が遊離し、組織障害をおこします。

 おもな病気;アレルギー性接触皮膚炎、自己免疫疾患の一部の病変など

◆使用される薬物

1.抗ヒスタミン剤

酒石酸アリメマジン、シプロヘプタジン、ジフェニルピラリン、ジフェンヒドラミン、トリプロリジン、ヒドロキシジン、フマル酸クレマスチン、プロメタジン、ホモクロルシクリジン、マレイン酸クロルフェニラミン、、マレイン酸クロルフェニラミン・副腎皮質ホルモン配合剤

2.抗アレルギー剤

@抗ヒスタミン作用のないもの

アンレキサノクス、クロモグリク酸、タザノラスト、トラニラスト、レピナスト

A抗ヒスタミン作用のあるもの

アゼラスチン、エメダスチン、オキサトミド、ケトチフェン、テルフェナジン、メキタジン

3.副腎皮質ステロイド剤

酢酸コルチゾン、デキサメタゾン、トリアムシノロン、パラメタゾン、ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、ベタメタゾン、マレイン酸クロルフェニラミン・副腎皮質ホルモン配合剤、メチルプレドニゾロン

市販薬の成分<かぜ薬><せき止め薬><鼻炎薬><皮膚炎の薬>参照

高血圧 狭心症・心筋梗塞 心不全 不整脈 動脈硬化
胃潰瘍・十二指腸潰瘍 気管支炎・喘息 膵炎 糖尿病 痛風
甲状腺疾患 肝炎 腎臓病 パーキンソン病 てんかん
膠原病 貧血 感染症 皮膚炎 脂質異常症
便秘 下痢 不眠症 アレルギー




お薬などの成分







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