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ローズ・アダージョのアチチュード・バランス   (2000.2.11)
チャイコフスキーのバレエ「眠りの森の美女」の中の最も華やかな見せ場「ローズ・アダージョ」。
その中でも主役のバレリーナの至芸をたっぷりと味わうことができる所が「アチチュード・バランス」です。
一方バレリーナにとっては、片足で立ったまま長くバランスをとり続けるという極めて高度な技術を要し、ベテランのバレリーナでも緊張する所です。
  
このように書くと、「アチチュード・バランス」=「ローズアダージョ」で、バランスの長さを競うように見えてしまいますが、決してそうではありません。
オーロラの登場で小走りに出てくる足の運び、バラを受け取る時の仕草など「パ」や「ポーズ」以外の体の動きや、至難な技にも終始失わない柔和な表情など、バレリーナの織りなす「ローズアダージョ」全体の流れが美しければ美しいほど、この「アチチュード・バランス」が引き立つのです。踊りの「味」はそんなところにあるのだと思います。
ややもすると、観客もバランスの長さだけを期待し、踊りそっちのけでオリンピックの判定ムードのようになってしまうのは感心しません。バレエは曲芸ではなく芸術なのです。  
  
私のホームページを読んで下さる方の中に、鈴木さんというとても熱心なバレエファンがおられます。
鈴木さんは、森下洋子さんがとてもお好きで、森下洋子さんの「ローズ・アダージョ」をご覧になって、次のように感想を送って下さいました。
私の見た中で一番好きなオ−ロラ姫は森下洋子さんのものなのですが、まず、出てきた瞬間のオ−ラがすごいのです!
そしてロ−ズアダ−ジョとなるわけなのですが、お目当てのアチチュ−ドのバランス!!
私は森下さんのオ−ロラは去年初めて見たのですが、今まで私が見たことがあるどのオ−ロラとも異なるものでした。そのフォ−ムが独特なのです。
@バランスをとった後、パ−トナ−の手をつかむように見せかけて、王子達が差し出しているその手の少し上で手を止めて、 今まで微笑しながらうつむき加減だった顔をすっと上げてにこっと笑いかけてから手を握るのですが、手の握り方もわざと大げさにアクセントをつけて、 まさに宮廷で育ってきた愛らしくそして誇り高い凛としたお姫様という感じを表現していました。手を上に上げてバランスしている時間もかなり長いのですが、 その後の片手を少し下げてのバランスもかなり長いのです。
そして、
A2回目のアチチュ−ドバランスの場面の最後(4人目の王子の所)ではアンオ−のままかなり長い長いバランスをとって アラベスクへと優雅に伸ばしていくという形でした。私は今までそこの場面はアチチュ−ドよりもアラベスクでバランスをとるという踊り方しか見たことがなかったのです。 言葉にしてみると少しの違いですが、本当にそこも素晴らしかったです。
 
Bバランスの所だけじゃなく私は「ローズ・アダージョ」は全体の振りが大好きです。 姫の登場の振りも、いかにもお姫様の登場というような旋律の中にわくわくするようなリズムの刻みがあって・・・
お友達の肩につかまって(つかまらない版もありますが)パンシェをする所、求婚者から花を受け取って、両親に投げるところ←ここは批評家の方が洋子さんのオ−ロラ に対して「普通両親に花を投げる場面はどうしても「投げる」になってしまうのが、 森下は「花を投げかける」にしてしまうのはなんの力だろう・・」 と絶賛をあびた場面でもあります。
そして最後の愛くるしいポーズ!! どれもが素晴らしいですよね!
というものです。
 
私は、この森下洋子さんの踊りを見ていませんが、鈴木さんのご感想に大変興味を持ったので、私のコレクションのビデオをかたっぱしから見直してみました。ローズアダージョのビデオは全部で15種類ありました。
15種類のオーロラ姫は、以下の通りです。
デュランテ、バッセル、フォンティーン、テナント、シゾーワ、レジュニーナ、コルパコワ、セメニャカ、セミゾロワ、クシネリョワ、吉田都(2種類)、草刈民代、森本由布子、下村由理恵
英国のオーロラが3種類、カナダ1種類、ロシア6種類、日本5種類です。
 
まず、鈴木さんが@で書かれておられる部分についてです。
コルパコワなど大部分のロシアのバレリーナは、バランスを長くとりません。アンオーまであげないうちに手を下ろし次の王子の手を握ります。せめて頭上まで手を上げて欲しい。ちょっとさびしいですね。
 
続いて吉田都さん、草刈民代さん、森本由布子さんの3人の日本のバレリーナ。3人ともアンオーまで手をあげるのですが、すぐ下ろしてしまいます。手を上げきったところでの一呼吸が欲しい。アチチュードのポーズが上品で美しいのに、バランスが短いのはとても残念。もう一頑張りの粘りを期待します。吉田さんはロイヤルで鍛えられているのに余裕が感じられず、なぜなの??。調子が良くないの??と思ってしまいます。
 
下村由理恵さん。前半調子が出ないようでバランスはやや不安が漂いましたが、後半のアチチュード・アン・プロムナードはバッチリ。長〜い長〜いバランスにうっとりしてしまいます。終始柔和な表情失わないのも立派です。
 
次は、カナダ国立バレエのヴェロニカ・テナント。バランスはとても長く素晴らしいのですが、16才のお姫様の可愛らしさと気品に欠けている気がします。
 
最後に、デュランテなどロイヤルのバレリーナ。3人ともバランスの良さは驚異的!!。王子たちのサポートが要らないくらいです。 
デュランテとバッセルは、3人目の手を離してから、手をアンオーに上げたままずっと長くバランスをとり続け、差し出された4人目の手に一切触れず、そのままフィニッシュのアラベスクに持ち込みます。こんなに長〜いバランスがよくとれるものだと驚きです。
特にダーシー・バッセルは、握りしめていた王子の手を静かに緩めて、指先だけでデリケートに支え、そっと離して、長〜いバランスを保ちます。途中前傾ぎみの上体をすっと上げて、姿勢を正し、ゆっくりと手を握るのです。とても美しいと思いました。 
 
またロイヤルバレエの演出では、次の王子は現在の掴まっている王子から数メートルも後方に居て、バレリーナが手を離した後に、近づいてきます。
従って、他のバレエ団のように、バレリ−ナをサポートしている王子のすぐ横に次の王子が控えていてるのと違い、すぐ次の王子の手に掴まるわけにはいきません。バランスを保ってサポートの手を待たなければなりません。
まさにバレリーナにバランスの極限を求める過酷な振り付けだと思います。
 
ただ鈴木さんの言われる、森下洋子さんが「バランスをとった後、サポートの手に触れる前に手を止めて、さらにバランスをとって手を握る」 という踊りをしている人は一人もいませんでした。きっと森下さんは、バランスに絶対の自信を持っていたからこそ、自身で即興的な演出をしたのだと思います。 

それにしても、森下洋子さんにしても、デュランテにしても、バッセルにしても、万有引力に逆らって、これほど長くバランスを保てるようになるには、並大抵のことではないと思います。日頃のたゆまぬ訓練の成果だと思います。
 
またAの部分のようにアチチュードでバランスをとりアラベスクにつなげる踊りをしている人は、デュランテと下村由理恵さんと森本由布子さんでした。 デュランテは腕をアンオーにあげた後、アチチュードのバランスをたっぷりとってからアラベスクに移っていきます。アンオーから手を左右に開く瞬間の気合いが絶妙。時間が止まったようで息をのむ素晴らしさです。
下村由理恵さんは、3人目の王子の手を離し、手をアンオーにあげたまま、4人目の王子のサポートを受けずに、最後のアラベスクへゆっくりと移っていきます。あまりの素晴らしさに、期せずして観客の拍手が沸きました。
森本由布子さんはとても初々しく魅力的ですが、初のローズアダージョに緊張がかなりあるようで、バランスに不安が漂います。 
 
また今回シゾーワやセメニャカなどロシアのバレリーナがこれとは違う踊り方をしているのに気がつきました。サポーターの手を握ったまま体を前に倒していき、足を180度近くまで上げたアラベスクの後、足を90度まで戻し、手を離してバランスというものです。
 
 
ローズアダージョのバランスの部分は、数あるクラシックバレエの最大の見せ場であり、技術的にも最高に難しく、ベテランのバレリーナですら、とても緊張する場面と言われています。
それにしても、プティパはなぜこんなに難しい技をバレリーナに強いたのでしょうか。
 
いろいろな解釈があるようですが、私は次のように思います。
まず、一つは、ポアントの先でしっかりと立った姫は、世界が自分中心に回っていることを謳歌します。天真爛漫なお姫様の自立心を、サポートに頼らないバランスで表現しているのだと思います。
もう一つは、4人の求婚者に惹かれながらも、やはり動かない姫の心を表しているのではないでしょうか。アチチュード・アン・プロムナードでぐるっと回されて誘われ、幾分不安定になった娘心も、その後手を離した長いバランスで、少しも動じない姫の心を示しているのだと思います。
このように考えると、観客としては、技術的に途方もなく至難な業だと分かっていても、時間が止まったような、たっぷりとしたバランスを期待してしまいます。
 
ともあれ、このプティパの振り付けは、なんと素晴らしいことでしょう。
バレリーナに完璧を求め、これが見事に達成されたとき、観客も、おそらく踊り手も最高の満足感に酔いしれることが出来ます。
さらに、森下洋子さんやデュランテのように、自分独自の技を付け加え、一層魅力的なものにできる余地を残しているあたり、理想的な振り付けの一つだと思います。
「やはりバランスの部分にもそれぞれのバレリ−ナの個性が出て欲しいと思ってしまいます。洋子さんのオ−ロラは愛らしくて愛らしくてのお姫様なんですが、一本芯が通ってる凛とした雰囲気がします。そんなオ−ロラを見事にバランスの部分でも表現していたと思います。」と鈴木さん。

Bバランスの所だけじゃなく私は「ローズ・アダージョ」は全体の振りが大好きです。・・・・そして最後の愛くるしいポーズ!! どれもが素晴らしいですよね!
同感です。始めにも書きましたが「アチチュードバランス」=「ローズアダージョ」ではないのです。鈴木さんの言われるとおり、オーロラの登場は明るく軽快、次のアダージョはゆるやか、そして最後のバランスでクライマックスに!!。パンシェのところ、バラを受け取るところ、そして最後のアラベスクを決めてホッとしたバレリーナの笑顔など、どれをとってもほんとうに素敵です!!
 
 
このように見ていくと「ローズ・アダージョ」の楽しみは尽きません。さらに別のバレリーナの踊りも見たくなります。
もしどなたかこれ以外の「ローズ・アダージョ」のビデオをお持ちでしたら、お借りできませんでしょうか。私のコレクションに加えさせて頂きたく存じます。



  • 以下は私のローズアダージョの映像のコレクションです。
オーロラ姫 録画ソース/収録年等 アチチュードバランスの感想
マーゴ・フォンティーン コヴェントガーデン王立歌劇場/1959年/LD/モノクロ バランスは安定して素晴らしく、にこやかな笑みを絶やさず、華やかさ一杯の踊りです。モノクロで映像が古いのが残念
アラ・シゾーワ キーロフ劇場/1964年のソヴィエト映画/VIDEO-CT 16才のオーロラをとても可愛く演じている。力の配分が上手で、長く美しいバランスにうっとり。ただ映像が不鮮明で残念
ヴェロニカ・テナント カナダ国立バレエ/1972/VIDEO-CT バランスは長いが、16才のプリンセスの可愛らしさと気品に欲しい。表情が硬さが気になります
リュドミラ・セメニャカ ボリショイ劇場/1978年/LD バランスはばっちりですが、やや繊細さが欲しいと思うのは贅沢でしょうか。古い映像で残念です
イリーナ・コルパコワ キーロフ劇場/1983年/LD 堂々たるオーロラ姫ですが、年齢のためか少し可愛らしさが欲しいところです。バランスはアンオーまで手を上げて欲しいところです
森下洋子 ウィーン国立歌劇場バレエ団・ソウル公演/1983年/YouTube  30台後半の森下洋子が最も油の乗り切っていた頃の映像で、絶妙なバランスが見られます
森本由布子 東京文化会館/1986年/NHK-TV 20歳頃のオーロラ初挑戦。一人目の手を離しかけた途端グラリ。ヒヤッとしたが必至に堪えて、ういういしい踊りが素敵
ラリッサ・レジュニーナ キーロフ劇場/1989年/LD 撮影当時16歳のフレッシュなオーロラ姫。やや表情硬く、ぎこちないが可愛らしい踊り。ただアンオーまで手を上げて欲しかった。
ニーナ・セミゾロワ ボリショイ劇場/1989年/LD もう少しお姫様の上品さが欲しいところ。バランスはアンオーまで手を上げるものの長さは今一です
アンナ・クシネリョワ キエフ劇場/1990年/LD 大柄な体系でオーロラ姫にはチョット?。バランスの安定感も今ひとつです
草刈民代 東京文化会館/1994年/NHK-TV 伸びやかな肢体にほのかな色香が漂う。危なっかしいバランスは壊れやすいガラスのよう。そっと支えたくなる不思議な魅力
ヴィヴィアナ・デュランテ コベントガーデン王立歌劇場/1994年/LD バランスは驚異的!。トーの先に根が生えていて、サポートが要らずにずっと立っていられるくらい。終始柔和な表情なのは立派
吉田 都 東京文化会館/1996年/NHK-TV ふっくら可愛らしいオーロラ姫。バランスが不調なのか、離しかけた手を握り直すなど力の配分に苦労しているよう
吉田 都 新国立劇場/1997年/NHK-TV 終始にこやかで、最後のアラベスクもバッチリ。背中に汗びっしょりの熱演。バランスはチョット。もう少し頑張って欲しかった
下村由理恵 日立市での公演/1998年/VHS 初々しく上品で指の先まで優雅。16歳のオーロラの雰囲気にピッタリ。グラグラしながらギリギリまで頑張ったバランスに感動です
ダーシー・バッセル コベントガーデン王立歌劇場/1999年/NHK-TV 肢体は伸びやかで美しく、春風のようにおおらかで、お姫様とはこうもあろうかと微笑ましさを感じる。バランスも長く最高!!
川村真樹 新国立劇場バレエ/2007年/DVD オーロラ姫初役の舞台。バランスは終始穏やかな眼差しだったのは見事。ただ離した手がほんの少ししか上がらなかったのは不満
タマラ・ロホ ロイヤルバレエ/2011年/YouTube 3人目の王子をパスして4人目の王子もパスして微動だにしない驚異的なバランス。まるでポアント先に根が生えているよう
タマラ・ロホ イングリッシュ・ナショナルバレエ/2012年/YouTube 3人目の王子をパスして4人目の王子もパスして微動だにしない驚異的なバランス。まるでポアント先に根が生えているよう
ミリアム・ウード=ブラム パリ・オペラバレエ/2013年/YouTube おっかなびっくり手を離し必死に揺れを堪えて保つ手に汗握るバランス。思わず「頑張れ!!」と応援を誘う真剣な眼差しが魅力的



  • 以下は私がかつて観て印象に残った「ローズ・アダージョ」の舞台です。
オーロラ姫 バレエ団
公演日
アチチュードバランスの感想
牧阿佐美 牧阿佐美バレエ、1966年頃 最初のオーロラとの出会いです。ローズアダージョは相当緊張していたようで、笑顔を忘れた真剣な表情で必死にバランスをとっている様子でした。
アラ・シゾーワ 東京バレエ、1970年頃 とても可愛らしいのですが、映画の印象が強かった為、やや期待はずれでした。バランスも映画のようにはいきませんでした。
小林紀子 東京シティバレエ、1971年頃 スラッとして優雅な舞姫。ポアントの足首が小刻みに震え、ハラハラ、ドキドキ、手に汗握る応援モード。 ふらつきながらも、歯を食いしばって頑張った姿は感動でした。
ノエラ・ポントワ 東京バレエ、1972年頃 小柄でほっそり、繊細なオーロラ姫。バランスは長くバッチリ、うっとりでした。フランス人なのに、どこか日本的な感じのバレリーナでした
マーゴ・フォンティーン 東京バレエ団
1973年
私の見た最高のオーロラでしょう。「ローズ・・」が終わってボーとして力が抜た感じでした。時間が止まったようなバランスに、はっと息をのみました。
メール・パーク ロイヤルバレエ、1974年 ロイヤルバレエの日本公演。お茶目な娘役が多いメールパークとしては珍しいオーロラです。素晴らしいテクニックで、長ーいバランスでした。
コムリョーワ キーロフ劇場バレエ、1975年 コルパコワが目当てだったのにコムリョーワで残念でしたの巻。高いお金を払ったのに。途中までしか手をあげないバランスは今一でした。
吉岡美佳 東京バレエ、1998年 バランスがスゴイ。よくぞ頑張ってくれたと嬉しくなった。でもピルエットが止まりそうになってチョットというところがありました。
吉岡美佳 東京バレエ、2000年 吉岡美佳の再挑戦。二年前より一回りも二回りも大きく成長していた。にっこり微笑んで長〜く決めたバランスはこの世のものとも思えない美しさ
岩田唯起子 日本バレエ協会神奈川ブロック、2001年 気品溢れる美しい舞姫。バランスの表情は強張り、アンオーから手を下ろして王子の手をギュッと握りしめた姿に、思わず「頑張って!」と声をかけたくなりました。
島田衣子 井上バレエ、2003年 島田衣子の「眠りの森の美女」初挑戦。にこやかな美しい笑顔に、軽やかなステップ。バランスでは、彼女の神経がピーンと張り詰めたのが伝わってきました。
上野水香 牧阿佐美バレエ、2003年 上野水香の「眠りの森の美女」初挑戦。やや教科書的な踊りでしたが、歯を食いしばって懸命に維持したバランスに、「決めるんだ!!」という意地を感じました。
西田裕子 日本バレエ協会、2004年 西田佑子の「眠りの森の美女」東京へデビュー。二人目の王子の手を握った瞬間「あわや!」と手に汗を握ったけれど、必死に体勢を建て直して踊りぬいたのは立派。
さいとう美帆 新国立劇場バレエ、2004年 さいとう美帆の「眠りの森の美女」初挑戦。愛らしくて、純真なオーロラ姫そのもの。腕を肩のあたりまで上げてバランス。もう少し頑張ってアンオーまで挙げて欲しかった。
森下洋子 松山バレエ、2004年 50台半ばとは思えない。指先から爪先まで、踊りと音楽が充ちている、という感じでした。四人目の王子の手を離して、長〜い長〜いバランスな見事。
島田衣子 世田谷クラシックバレエ連盟、2005年 島田衣子の「眠りの森の美女」再挑戦。四人目の手を離した後、グッと堪えて見事なアラベスクのバランス。一瞬時間が止まったよう、息を呑みました。
吉岡美佳 東京バレエ、2006年 吉岡美佳の眠りの集大成。「日本的な繊細さ」に尽きます。細くしなやかな体のライン、アートを超越した美しさ、繊細で優美な仕草、溢れる気品
真忠久美子 新国立劇場バレエ、2007年 握り締めた手がギクギク震えて、やっとのことで手を離しても、横滑りのようにして次の王子の手にしがみついてしまった。いやはや、ハラハラ、ドキドキ、きつそうでした。
沖香菜子 東京バレエ、2013年 初々しい沖香菜子。バランスは、アンオーまで手を上げて立派。プロムナードの二人目でグラっとしたけれど破綻せずにセーフ。 笑顔を絶やさずのりきったのは見事。
 

 


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