2001年 3月 走行距離84,700キロ
プラグの交換。
前回交換時が1998年8月、走行距離が58,000キロなので約2年半、約27,000キロ走行したことになる。今まで何故かNGK製ばかりを採用した。といってもアルファとの相性や性能を考えた末に選んだわけじゃない。理由は簡単だ。このメーカーは比較的にどこのショップでも手に入り安いし、何よりも適応一覧表にアルファ164が掲載されているからだ。しかし今回はDENSO製。それも「IRIDIUM」プラグである。選んだ理由として適応一覧表にアルファ164が掲載されていたことが大きいが、イリジュームという新しい素材を試したい衝動に駆られたことも嘘じゃない。カタログによると燃費やパワーの向上が謳い文句として書かれているが、今までこの手のチューニング(?)で絶大な効果を体感したことは無く今回も期待はしていないが、なんと言っても未知の素材だ。もしかしたら吹け上がりが良くなるんじゃないかと心の片隅で期待した。また価格がプラチナに比べあまり変わらないことも選定理由としてあげられる。
<DENSO製のイリジューム。適応品番はIW20。1本1,500円。6本で9,000円。>
さて、各社選定の際に調べた適応一覧を参考資料として掲載する。尚ショップにある各メーカーの一覧表をコソコソと書き写した為写し間違いも考えられる。実際に購入される場合はショップにてご確認いただきたい。*赤い部分がクロヨン(型式E164B)の各社適応プラグ
型式
NGK製 チャンピオン製 DENSO製 スタンダード レーシング プロジェクト
ゴールドダブルカッパー スタンダード スタンダード イリジューム E164A BRP7ES 307 2332 RN7YCC RN7YC W22EPR-U IW22 E164 E164AG PGR6A P20PR11 IW20 E164B BPR6ES − − W20EPR-U E168B PFR6B 207 2883 − RC8PYP PK20PR-P8 IK20 E164K1C 307 2332 − − E164K1H ターミナルの形状が異なる為不明 E164K1P BPR6B 2332 − − W20EPR-U IW20 E164K1G PFR6B ターミナルの形状が異なる為不明 PK20PR-P8 IK20 各社の適応表を見比べふと気が付いたことがある。それは車の型式ごとに細かく分類しているメーカーもあれば大雑把にまとめているメーカーもあるのだ。たとえばNGK製が各型式にあわせ5タイプを用意しているのに対しチャンピオン製のレーシングはたった2タイプしかない。これをいい加減と考えるべきか、神経質になることは無いととればよいのか。あれこれ考えた末、あまり難しく考えないで<熱価><ネジ径><ネジ長>を純正品と合わせてやればよいという事に落ち着いた。
そこで前回の車検の際にディーラーが装着してきたNGK製BPR6ESという型番の意味する内容を調べてみた。
B P R 6 E S A:18mm M:小型プラグ R:レジスター
タイプ<熱価>
2:焼け型〜
12:冷え型
<ネジ長> S:標準タイプ B:14mm P:絶縁体突き 出しタイプ E:19.0mm Y:グリーンプラグ C:10mm H:12.7mm V:Vプラグ D:12mm U:セミ沿面又は沿面放電タイプ L:11.2mm VX:VXプラグ E: 8mm IX:イリジューム この表の各記号が意味するとおり、クロヨンの型式E164Bにあった適応したプラグはネジ径14mm、絶縁体突き出しタイプのレジスター、熱価が6のネジ長19mmのタイプである。上記の考え方からするとこの3項目の数値にあったプラグを探せばいいわけだ。あとはターミナルの素材をスタンダードにするかプラチナにするかイリジュームにするかである。
左写真が今回引退するNGK製BPR6EVX。プラチナプラグは10万キロ交換不要とあるがインターバルが3万キロ弱。ご覧の通り焼け具合は本当に綺麗である。カーボンの付着はほとんど皆無。心なしか白いかす(デポジット)が見られる程度である。6本のプラグは程度のばらつきはあるものの平均してまだまだ使えそうな感じである。開けてみて少し後悔が走る(笑)。右写真が新しいイリジュームプラグとの比較。ターミナルはプラチナよりさらに鋭く細くなっている。 さて交換作業について。
V6横置きのエンジン為エンジンルームに向かい手前のバンクの3本(4・5・6番)は至って簡単であるが後ろ(コックピット側)のバンクの3本(1・2・3番)はかなり大変である。なぜならばそのバンクのプラグホールを覆う形でエアーコレクトボックス(通称サージタンク)が横たわり、このサージタンクと遮熱板のわずかな隙間から長めのロッドを使いプラグを交換しなければならないからである。この作業はかなりコツがいる。もちろん手なんか入るスペースなど無い。プラグコードを抜く際はプライヤーでコードの先端をつまみ慎重に引き抜く必要があるし、プラグコードの唾の部分(ホールを覆うためのキャップ)を折り曲げなければサージタンクとブローバイホースや遮熱板の狭い隙間から抜き出せない。
(写真A)いっそサージタンクを外しちゃえ!。などと余計なことを考えてしまった事が大きな間違えだったのか。でも結局は寿命を迎えた部品が新しくなったのだから正解かと考えるべきか・・・。
とんでもない事態になった。説明するとサージタンクを外すために各種のゴムホース類を外したのだが、7年8万キロという歳月はゴムをプラスチックのように硬くさせていた。外そうとするといとも簡単にちぎれるのである。部品をオーダーし待つこと3日。もちろん平日に修理は出来ないからその週は1週間徒歩通勤となった。トホホ(爆)。
くだらないだ洒落はこれくらいにして(笑)レポートをサージタンク脱着作業の説明へと戻そう。
まず写真Aの黄色い丸印の3点を外す。上からグランド2点、そして一番下が電気配線を束ねたフックである。次にサージタンクをタペットカバーに固定させているボルトを外す。ちなみにこの固定箇所はタンク左側手前に1ヶ所、右側前後に2ヶ所、いずれも10ミリのボルトで固定されている。
(写真B)
(写真C)サージタンク左側の処理が済んだら後ろ側に移る。ここにはぶら下がるようにブローバイトラップとアイドルアジャストアクチュエーターがある。写真Bにある黒いタンクがブローバイトラップ。まず、それに繋がる3本のホースを外す。一番手前はタペットカバーからあがってくる送りホース。今回見事にちぎれたホースだ。写真CとDがそれである。トラップで溜まったオイルは黄色い丸印一番下の細めのオイルホースでエンジンに戻される。このホースも交換。そしてトラップ上部につながるブローバイ送りホースを外す。これもひび割れが見られたので交換した。次に写真は無いがアイドルアジャストアクチュエーターに繋がるコネクターとホースを外す。外されたコネクターは写真Aの矢印。ホースはブローバイ戻りホースと同様サージタンク手前に繋がっている。これで後ろ側の処理は終了。次にサージタンク右側の作業。
(写真D)
(写真E)写真Eの1から4を順番に外す。1がフュエールレギュレターと繋がるバキュームホース。これも亀裂が入っていたため交換する。2がたぶんクルーズコントロールホース(よく分らない)。3がスロットル開閉センサーのコネクターである。これも外す。そして最後に4のクーラントホース。このホースは外すとクーラントが噴出すから事前にクリップを準備し外すと同時にホースを挟み漏れを一時的に止めれば良い。その際ホースが硬くなっている場合は要注意。下手に傷をつけるとエンジンが熱くなり加圧された際クーラントが漏れだしオーバーヒートにつながる可能性がでる。最後に黄色い丸印のサージタンクの固定ボルトを外す。ご覧のように(よく分らないが)サージタンクはタペットカバーに直に固定されている訳じゃなくプラスチックのダンパーを挟んだ形で固定されている。実はこのダンパーも疲労で割れてしまっていた。
(写真F)
カシメを外すとこのように亀裂が入っていた。最後にスロットルワイヤーを外す作業である。写真Fの青い丸印がそれである。位置的にはスロットルポジションセンサーの反対側にある。ブローバイホースとアイドルアジャストアクチュエーターからのホースを束ねた金属製のフックを外し、その下のプラスチックのカバーを外すと現れる。ワイヤーはテンションがかかっている訳じゃないから簡単に外れる。同時に付け根のロックナット(21mm)を緩めワイヤーをスロットルボディーから完全に外す。次にクーラントホースが現れるのでこれも外す。ここまでくればサージタンクはインテークマニホールドホース6個と入り口の部分、計7箇所のみで繋がっているだけである。各ホースのカシメを緩める。ここでまたしてもゴムが切れる。メッキされたインテークマニホールドとサージタンクを繋ぐジョイント(部品ではホースとあった)が駄目になっていた。6個すべて交換する。さて無事にサージタンクは外れプラグの交換作業を行う。
1、ブローバイホース(戻し)
2、ブローバイホース(送り)
3、インテークマニホールドホース
4、バキュームホース
5、オイルホース今回オーダーした部品は以下の通り。オーダー先はコーンズ。尚エアーフィルターも一緒にオーダーした。
品 番 品 名 数 量 金 額 60513179 インテークマニホールドホース 6 9,180 60513183 ブローバイホース(送り) 1 1、120 60543834 ブローバイホース(戻り) 1 3,220 60556085 バキュームホース 1 200 60777347 オイルホース 1 1,900 7797229 A/Cマイクロエアーフィルター 1 5,600 さて予想以上に手間がかかったプラグ交換であったが新しいイリジュームの効果は・・・・。
はっきりいってあまり変わらない(笑)。まあ、最初から期待して無かったので落胆も無い。それよりも今回は機関の各部品、特にゴム類が予想以上に劣化していることにショックを受けた。今回交換したホース以外でもゴム類はきっと触れると「待ってました!」のごとく亀裂やちぎれるに違いない。触らぬ神に祟りなしとは良く言うが路上での立ち往生は避けたいものだ。といってもオーバーホールする予算も無いが。旧車所有という夢(憧れ)は未だなくならないが、こういうことを考えるとやはり腰が引けてしまう。7年の経年変化で怖気てしまう自分と比べると、所有し維持されているオーナーは本当に立派だと思う。
2001年 3月 走行距離84,900キロ
エアコンのマイクロフィルターを交換する。
毎年この時期交換している。理由は少しでも花粉が車内に侵入するのを防いでもらいたいからと、夏に向けてエアコンの風量を上げるためである。花粉防止などほとんど気休めであるが風量は交換前後でかなり変わる。エアコンをかけているが効かないという方はまずフィルターをチェックしてみてはいかがだろうか?。さて左写真の通り形状が少し異なっている。それにしても毎年変わるんだよな。まあちゃんと交換できるから良いけれどね。交換作業は右写真の通り。エバポレーターが入ったボックスの上部蓋を開け抜き差しすればよい。品番と価格は上記表を参照していただきたい。
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