Alfa Romeo 164
トラブル&メンテナンスレポート(No.29)


2001年 5月  走行距離86,400キロ

ホーンのメンテナンスをおこなう。過去のトラメン(トラブルメンテナンスレポート)でレポートしていないが、ホーンは純正のボッシュ製からフィアム製のエアーホーンへと交換している。このエアーホーンは通称フェラーリホーンと呼ばれるフェラーリの御用達。「パファンッ!」といかにも陽気なラテンサウンドを鳴らしてくれる。構造的には純正の電気仕掛けに比べるとめちゃくちゃ機械式。コンプレッサーで作られた空気をホースを通じ2つのラッパ(音階はDとE)に送り出し音を鳴らすという構造である。シンプルゆえ鳴らなくなるということはほとんど無いが、長い間使い続けると音に元気が無くなる。もう2年以上メンテナンスしていないので音量が落ち、また音にも張りがなくなっていたので、今回オイル交換と同時に行うことにした。
ホーンの設置位置は純正のホーンが取り付けられていた場所と同じフロントバンパー左下。かなり強引に取り付けてある。そもそもコンパクトなボッシュ製ホーンがぎりぎりに納まっていたスペースにデカイコンプレッサーと20センチ程もあるラッパ2本を収めようとする訳だからしょうがない。

フェラーリなどはコンプレッサーとラッパを一体化させなるべくホースを短し、音量やレスポンスの効率を上げているらしい。クロヨンの場合スペースの問題から各々を離して取り付ける方法をとった。ホースは多少長めになったが音量やレスポンスに問題は無い。わかりにくいが左写真が固定されたコンプレッサーを下から写した写真である。純正のホーンが固定されていたネジを使っている。コンプレッサーは水平に立てた状態で固定しなければいけないらしく長めのステーを使い持ち上げるような状態で固定してある。ラッパはコンプレッサーの固定ボルトより約15センチ程後方に取り付けた。たまたまそこにちょうどいい穴があいていたのそれを使い固定している。
さてメンテナンス。といってももちろんラッパ部はメンテが必要ないからコンプレッサーを外し内部の清掃といういたってシンプルなメンテナンスである。ボルトを外しホースと電源コードを本体から外すとコンプレッサーははずれる。コンプレッサー上部の蓋を外す。蓋はマイナスネジ(3点)で固定されている。蓋が外れると白いプラスチックのローターとそれに挟まった茶色のフィンが3枚現われる。長い間使い続けるとこのローターやフィンに塵や固まったオイルが付着して動きが鈍くなる。これが音量や音質劣化の原因である。白いローターとフィンを外し清掃する。清掃後は元に戻すわけであるがローターの向きはもちろんフィンにも裏表があるので間違わないよう戻す。最後に潤滑油(CRC556)を吹き付けて蓋を閉じれば完了。
メンテナンス後は購入時の音に戻る。あの甲高くなんともラテンな音である。イタ車はこうじゃなきゃね。フィアムは最高!。ホーンを鳴らす瞬間だけ気分はフェラーリオーナー…(笑)。

2001年 5月  走行距離86,400キロ

オイル交換を行う。前回交換時が昨年の9月、走行距離80,430キロであるからちょうど8ヶ月ぶり走行距離で6,000キロ走った計算になる。今回はオイル交換のみ。エレメントはそのまま使う。オイルの銘柄は今までと同じセレニアレーシング。購入先も同様RACさん。価格も3,500円/2L と同様である。余談であるが沼津から横浜に越してからというものRACさんにも気軽に行けるようになった。交換方法は前回同様十分走り込みオイルがかなり熱くなった状態で一気に抜きとる。さらにドレーンを開けた状態で一晩放置し、翌日新しいオイルを注入する方法である。使用量は7L。それにしてもクロヨンはオイル消費量が少ない。前回交換時からオイルを継ぎ足すという作業は一切おこなわなかったがゲージは2センチ程下がった程度である。6000キロで2L消費。優秀である。

2001年 5月  走行距離86,700キロ

エアーフィルターのメンテナンスを行う。ホーン同様これも純正からK&N製に交換している。メンテナンスサイクルは2回のオイル交換に1回の割合。したがって距離的には約10,000キロ毎のメンテナンスである。K&Nに変えたからと言ってエンジンのレスポンスが際立って良くなった訳じゃないが、純正の使い捨てと違い長く使えるから重宝している。
さて、メンテナンスは同社からメンテナンスキットが販売されているのでそれを使う。キットの内容は洗浄液と洗浄後に吹き付けるオイルスプレーである。洗浄手順はまずフィルターを熱めのお湯でぬらし表裏くまなく洗浄液を吹き付ける。そのままで20分ほど放置したあと熱い湯をためたパレットの中で揺らしながら洗う。これを2回程繰り返しおこない汚れが出なくなったら乾燥へ移る。あまりよくないがフィルターが完全に乾燥するまでの間はフィルター無しで走行することにしている。この状態で走るとこれまた気持ちいい。まず音!。回転をあげると「ゴォー」という吸気音が聞こえてくる。まるでキャブ車のようだ。吹けあがりのレスポンスも抜群である。このままにして走ろうかな・・・など一瞬脳裏を過ぎるが汚れたフィルターを思い出すと元に戻さなきゃと思ってしまう。「よい子は決してマネしないでね!」。

2001年 5月  走行距離86,900キロ

今年も暑くなりそうである。毎年この時期になると考えさせられるのが車内の温度対策である。ある程度のスピードで走っていれば問題は無いが渋滞中のクロヨンのエアコンは「やる気あるのか!」と怒鳴りたくなる程の能力である。また新車時に比べここ数年のクロヨンのエアコンの効きの悪さには少しばかり閉口してしまう。センターコンソールの外気温度計が30度を超えるとパッセンジャーや後部座席のお子ちゃまからはブーイングの嵐である。そんな中ガラスにスモークフィルムを張るとかなり涼しいという情報を得、早速クロヨンも試してみることにした。貼る箇所はリアーのサイドガラス。

どうせ張るなら完璧に!とガラス外す馬鹿は自分だけだろうか・・・(笑)。フロントドアーの内装脱着は以前パワーウインドーの修理の際に経験しているが、もちろんリアーは未経験。「まあ、フロントと大差ないサ!」と簡単なノリでチャレンジする。
内装は右写真の赤い矢印が示す8箇所で固定されている。その中、ウインド開閉スイッチを外したところと足元を照らすライトの中に隠しネジがあるので要注意。もちろん肘の部分もネジの頭は化粧されている。すべて外したら大き目のマイナスドライバーをドアーと内装の隙間に差込み内装を剥がしてゆく。フロント同様アクリルのフックで埋め込まれているのでまっすぐゆっくり剥がしてゆく。冬場の寒い状況では割れる可能性があるがたいていは割れない。心配せずに剥がそう。ちなみにフックの位置は下の写真の赤い矢印の部分である。5箇所のフックが外れるとドアーを開ける為のワイヤーとロックリンケージ(ガラスのところの出っ張り)を外す。下写真黄色い矢印がそのワイヤーである。ワイヤーを外す際は少しコツと力がいるのでよく考えてね。内装が完全に外れたら白い防音材(?)を剥がす。さてこれからが本番!。

ガラスを袋状になったドアーから抜き出すためにドアー上部のガラス出入り口部にあるサッシ(右写真)を外す。そのためにはガラスのレールの役目をしているセンターピラー(?)を固定している3箇所のネジを外しピラーとドアーの交差する部分に隙間を作る。右写真の黄色い丸印の部分がそこである。この隙間が今後のガラスを外すカギとなるので重要!。隙間がある程度できれば内側のサッシを外す。内側は埋め込んだ状態なので簡単。外側はドアー付け根付近でネジ留めされているのでまずネジを外すことが必要である。
左写真がセンターピラーを緩め隙間を作るための作業。上部と交差する部分はプラスネジで固定されている。下部は10ミリのボルトで固定されている。この3点を外すとピラーは緩む。また交差する部分にも隙間ができる。ちなみに三角窓の交換はこの段階でおこなう。
さてここまでくると後はガラス自体の脱着作業である。ガラスはパワーウインドーユニットに固定されているのでユニットから外す。ガラスを一番下げた状態にするとドアー内板の隙間から固定されているボルトが見える(右写真)。10ミリボルト2箇所で固定されている。この2箇所を外すとガラスは外れるが無造作にボルトを緩めるとボルトが外れた瞬間ガラス自体がドアーのそこに落ちるので要注意。ガラスを持ちボルトを緩めよう。
ボルトが外れるとガラス上部を掴み持ち上げる。その際センターピラーのガラスレールに沿って上げると外れないのでレールから外した状態で持ち上げる。半分くらい持ち上げるとレールから脱線したガラスはセンターピラーとドアー外板の隙間に挟まった状態になる。ここからが先ほどの隙間が重要になる。少し強引であるが左写真のようにこの部分に大きめのドライバーを差込み隙間を作る。隙間ができたらガラスをその間を通し持ち上げる。これで完了。隙間を通すコツだけ掴めばいたって簡単な作業である。

これからはガラスにフィルムを貼る作業。フィルムは潟純RーのWF655。同社フィルムは色の濃さを選べるようになっており一番濃いスーパーブラックは日中でも外から車内はまったく除けない程真っ黒。今回は初の試みでもあり、また夜間の運転や冬場の事を考えて一番薄い色(スーパーライト)を採用した。しかしながら張り終えてから正直失敗したと思った。もう1段階濃くてもよかった。なぜならほとんど変わらないから・・・(笑)。
まずガラスの洗浄をおこなう。水垢や手垢、油は仕上がりに影響があるらしい。次にカッティング作業。直線は定規をあてて切ればよいがラウンドした部分はできればフレックス定規をあてがい切ってやれば完璧である。今回は残念ながらフリーハンド。

カッティングが終わるとフィルムの貼り付け。フィルムには粘着材が塗られていてガラス面に霧吹きで水を吹付けてやれば自然に張り付くが今回は専用のスプレーを購入した。フィルムメーカーと同じ潟純RーのB349(520円)。また専用のへらも購入した。同社F244(750円)。少し多めにスプレーしたガラス面にフィルムを張付ける。フィルムをガラス面においただけならガラス面をすべるのでその状態で位置決めを行う。位置が決まったらへらで水を外に追い出す。右写真の黄色い矢印のように内側から外側へと。この際に気泡や水泡、しわ等ができないように十分に水抜きを行う。水抜きができたら風通しのよいところで3時間ほど放置し乾燥させる。説明書によると完全に乾燥するには丸1日程度かかるそうだがガラスの無い状態で一晩駐車場に置き去りにするのも物騒なので半乾きの状態で作業開始する。作業は今までの逆を行えばよいわけだが一番難所であるガラスを隙間に通す作業ではフィルムが擦れ傷がつく可能性があるので厚手のクリアーフィルムをあらかじめ貼り付け作業を行う(右上写真)。

右上の写真の通り色はほとんど無い。ただし熱をさえぎる効果は予想以上凄い。炎天下の中フィルムを張っていない左の三角窓と張った窓に手をあててみると違いは歴然。フィルムを張った方が太陽熱を感じさせない。
心なしかエアコンの効きも良くなったようだ。エアコンの効きでお困りの方は是非お試しください。


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