2000.5.1〜5.30
- 5月30日「ザ・ハリケーン」
- 「ルービン・ハリケーン・カーター」というボクサーが その絶頂期に殺人罪で問われた。人種的偏見の交じった裁判によって彼は終身刑に・・・
彼が獄中で書いた自伝はベストセラーになり、 支援者たちが何度も裁判のやりなおしを求めるがそのたびに却下され、彼は無気力になっていた。
それから7年。 少年レズラが古本の中にあったその本を見つけ、彼の生き方に感動し1通の手紙を書いた。ふたりの出逢いは、 ハリケーンの運命を変えていく。デンゼル・ワシントン主演の映画です。かなーり期待していきましたが、ちょっと期待はずれかも・・・
この話は真実、無実のボクサーハリケーンの生涯は、偏見の渦にまきこまれていたようなもの。少年期 の出来事からすべて・・・
物語的には感動ものなのですが、あまりにたんたんとしていて・・・どこにも感情移入できない。 彼を落しいれる刑事がいるのですが、もう何度フックをいれたか(笑)・・・・ってぐらいなのです。
頭の中でしか理解できない人種差別。それにより簡単にいろいろなことが偽称されていく真実。 それをみせられても、一方的な怒りしかでてこないから・・・
少年レズラとハリケーンの出逢いまでが長すぎで、映像的にもかなり重複していて展開に テンポがない。
特に最初の1時間がつらかった。2時間35分という映画だが2時間ぐらいにすっきりと してくれたらよかったのに・・・と思わずにはいられない。
視点がばらばら・・・そんなイメージです。ストイックなまでに真実を求め、自由を得るために一人戦うハリケーンを演じるデンゼルワシントンは、 研ぎ澄まされた雰囲気がとてもよく、それでいてレズラにみせるあたたかい目がいい。
この役にあわせて減量とかもしたのだろう、どちらかといえば華奢な体がいっそう華奢にみえた。
えらそうだけれど、もっとおもしろくなる映画・・そんな気がした(別に感動巨編だぁ〜 って、脚色する必要はないと思うけどね)。
アメリカの裁判ってば・・・なんて単純なんだろ。まあ、細かいことは描かれていないのかもしれないけれど、あまりに 裁判官の思い一つで違ってきすぎ。検察官のあまりにもみえみえの人種差別的発言にも驚いた。 それが、裁判官によっては通ってしまうのだろう・・(^_^;)
しかし、日本だったらこの最後の裁判からさらに10年ぐらいはまだかかりそうだから・・・ どっちがよいのが分からないなっ(^_^;)- 5月25日「過ぎる十七の春」
- ここんとこはまってる小野不由美さんのホラーです。
直樹と隆は同い年の従兄弟、春休み、直樹が隆の家に泊まりに行くと、 隆の様子が変だった。なにか人の気配がする・・・といい、 穏やかで母親思いだった隆がどんどんと母親に対して冷酷な態度をとっいていく・・。
17歳なる・・・そういうと、母親達がそろって暗い目をした・・そして、隆の態度はエスカレートし、 隆の母親は自殺をする・・・菅田家長男は17で母親を殺して死ぬ・・・ホラーなんだけれど・・母親の思いの強さに感動し、そしてちょいと恐怖かんじる。 家系図で何代もさかのぼってみて分かる ひとつの悲しい事件・・・こういうことは昔はたくさんあったのだろうな。
だから、末代まで祟られたんじゃたまったもんじゃないけど(笑)
2人の少年がとりつかれていく様の描写が、絵に描いたように幻想的で、それでいて 冷たい感触があってこわいんだなぁ〜。猫だけが分かる本当のもの・・人間はやっぱり いろいろな五感をにぶらせて生きているのかもしれないね。余談だが・・これを読んで2,3日後に風呂でうたた寝している時に変な夢をみた。 誰かを殺せと命じる声に一生懸命戦っている夢・・・(ーー;)。
最近残虐な事件は多いし、そういう映像も話もよくみるからなんか深層意識の中に蓄積されているものがあるのかなぁ〜 なんて思ったりした(笑)。
しかし、夢の間はいいけれど、今世間を騒がせてる少年達もまた、こういう情報の渦のなかで 育ってきたのだと思うと、違う意味でも怖いきがした。- 5月20日「エリン・プロコビッチ」
- やはりジュリア・ロバーツは可愛いわぁ〜。もう期待を全然裏切らないとて も楽しいアメリカン・ドーム(∩.∩)。痛快って言葉がぴったしよ。
2度の結婚と離婚、8才の子を筆頭に子供3人。貯金残高16ドル、求職中のエリンは その昔ミスコンの女王に選ばれたことのある容姿の持ち主。しかし、今は最悪・・・
ある接触事故がきっかけで、引退直前の弁護士の事務所に転がり込む・・・(かなり 無理矢理(笑)で笑っちゃう)。そこで、ある大企業の環境汚染みつけ全米史上最高の和解金350億円を 勝ち取ったというお話。
超ミニスカートをはき、大きな胸を誇張したかっこうは、どう見ても3児の母親であり、 求職中にはみえないぞっと(笑)。
訴訟をあつかったはなしだけれど、話の軸は訴訟ではなく、エリンの生き方。無学でもいいから、 マナーの学校が必要だなっと思わず言ってしまう、弁護士の気持ちもよくわかる。・・・が、 彼女の言葉には嘘はなく、何事も一生懸命で頭の回転がものすごく速い。
みていると本当にすかっとする女性なのだ・・・
訴訟にかかわり、被害者達のとの親交を深め、どんどんと自信をつけていく彼女。 そして、どんどんと輝いてくる。
あきらめることを知らない・・・そんな姿にホレボレだ。
エリンにたきつけられたような形で、この大きな事件をもってしまう弁護士も いいわぁ〜、一筋縄じゃ行かないおっちゃんって感じで・・気前いいし(笑)
ラストにみせるエリン顔負けのジョークは、ユーモアに溢れていておもしろい。スタイルバツグンのジュリアロバーツ。あの足の長さにゃおどろきだぁ〜 そして、胸も・・・^^;。こちらはニセモノって噂もあるがほんまはどうなんでしょね。
- 5月19日「ミッション・トゥ・マーズ」
- 2020年、マーズ1号が火星に到着し探査活動を行っていた。ある日原因不明の事故により、 4名のクルーのうち3名の死亡が伝わってきた。
残りったルークの救出に友人であるジムを中心に火星に向かうことになる。だが、 その旅は危険がいっぱいだった。
その事故の理由に隠されたものとは・・・SFってスペース・ファンタジーの略なのねって(違ったらどーしよ)、すごく実感した映画でした。
ここ数年映画をよくみるようになっているが、SFッぽいものをみた記憶がない。 なんでかなぁ〜って感じだ(笑)
SFは空想力がないと見られないという・・・現にうちの母親なんかはだめなんだそうだ・・・
私は好きなんだけど、それでも、 舞台は20年後だしあまりの想像は、嘘になってしまい覚めてしまう・・・ そういう点ではちょっと現実的な部分を残しながら、宇宙に向かって期待があってよかったと思う。
現在のロケットの技術については全然しらないけれど、機械技術が発達して、 一瞬の間に空気の量や湿度、危険度などを音声で知らせてくれ る様は昔見たヤマトやガンダムなどのアニメを思い出してなんか懐かしかった。
中盤、火星圏内に突入する際、救出隊のロケットに亀裂が走りクルーたちはいったん外に出て、 その一部に乗り移らなければならなくなる・・・
この辺りは手に汗握るって感じで見を乗り出してみていた。しかし、2時間の映画で火星に 到着したのが1時間半経過ぐらい・・この話はいったいどーやって収集つけるのだろうかと思っていたら・・・ やっぱりちょいと尻切れトンボ状態^^;。
愛する人、大切な友人が死に直面した時、人のとる行動は・・・そんなテーマが見えていて、 考えることもあり、感動もしていたのだけれど・・
見終わった後は・・・何が主だったのかなぁ〜と思ってしまいました。
- 5月18日「THE CONVOY SHOW 18 −新タイムトンネル−」
- コンボイの舞台は3回目、今年は全国ツアーだとぉ〜しゅごいねぇ、この勢い。グッズの数もさらに 増えて・・・
とっていただいた席は前から3列目^_^;。 大丈夫かいなと我が身(なんでや^_^;)を心配しながら、行きました(笑)。
前回見たときに、ここの舞台はパターンがあるから、 またかぁ〜って思うか、これが見たかったんだぁ〜って 思うか・・・次に見たときに分かるなぁ〜って思っていたけれど、 でたぁ〜って思うと嬉しくなるから・・・ええんでしょねこれが(笑)。 あかん・・縁切れないようだ・・・^^;またみたいもん。すごい前で見たせいか・・1年経ったせいか・・ なんかみんなすごくおっちゃんくさくなったよな気がしたが・・(笑)。>ねずみさん除く(なんか かいらしくなってたもんこの人だけは・・)
むちゃ元気だわ。客席のエネルギーをもってっちゃってんじゃないかしら・・・。
もうこれでもかぁ〜ってぐらい盛沢山・・正直いっちゃうともう少しすっきりとまとめるっていう のもいいかなぁって思ったりもするが、このサービス精神(というかなんか自分らが楽しんでるよな気も しないでもないなぁ〜)がここのウリなんでしょね。
何やっても一級品だから・・飽きないんだけど、やっぱり3時間弱も休憩なしだと 正直まだやるんかぁ〜なんて気になっちまうこともある。それでもさて終わるとなりゃ ずっと見てたいと、拍手しまくりなんだから勝手なもんだ(笑)
でも、それなら開演を30分繰上げてくれないかなぁ〜と思うわ。まさか・・2時間予定の構成が アドリブで延びてここまできたのだろか・・・そんな気もする・・・^^;なんだっけな、途中、「踊りが一番、タップが2番・・・歌や芝居・・」 なーんて歌詞がでてきて・・そぉかぁ〜これはショーだったなと変なところで再確認(笑)・・
私の中じゃミュージカルみているのと同じ感覚だから・・・。
流れ的ににゃちょいと浪速節入ってて(笑)、かなりベタな笑いがあって・・かっこいい歌とおどりと、 いろんなもんパロってたり・・・(客席の反応で認知度の深さが分かるねェ〜で、時代も分かる(笑)) ・・・人に説明すると、私の趣味じゃないみたいといわれるが・・たまにゃ苦笑まじりながらも 思いっきり楽しんできた。
ラストはみんな立って・・なんだかコンサート会場のようにノって・・ こういうライブ感って新鮮だったりする・・ ノリの悪い私にさえやらしちゃう雰囲気ってすごいよぉ〜(笑)メンバーの個性をひとりひとり・・最大限にこれでもかぁ〜って出してくる。 脚本、演出そのたもろもろをやってらっしゃるねずみさんのメンバーへの愛が見えるねェ(笑)
仲良さそで・・・ええかんじ^^;
タップみてて、そーいや去年も42NDの合間に行ったなぁ〜ってふと思った、 ただの偶然だが・・・(去年はどちらも4月だったの・・・)
一緒に行った友人は、コンボイ初めて・・・反応グッドで嬉しい。
- 5月16日「マン・オンザ・ムーン」
- 35歳でなくなったエンタティナーのアンディ・カフマンの話しでした。この方、アメリカでは有名なんで しょうかねェ・・・??
最後まで見て・・なんだかどうとらえていいのか・・・
天才と〇〇は紙一重・・そんな言葉がちらつく(笑)。とにかく人をびっくりさせたい!!スターになってやる・・って 構成作家(?)の友人のボブと君で色んなことを仕掛ける・・なんとも楽しそうにやるんだが、 かなりブラックなジョーク・・・だしやること無茶苦茶。
それでもなんか笑ってしまう部分もあり、やはり天才なんかなぁ〜^^;
そんなこと考えながらみていた。どこまでが冗談でどこまでが本気なのか・・どこまでが計算されたもので、 どこまでが本物のハプニングなのか・・・
日本のやらせ番組゛っていってすごいバッシングを受けていた某番組なんて、 甘いもんだよぉ〜って感じ。身内もなにもあったもんじゃない。人のびっくりする顔をみて よろこんでいる。
純粋といえば純粋なんか・・・
中盤、彼が肺がんだとわかり最後に、最高のショーを計画する。それは本当に子供と大人が 楽しめるような、ブラックなジョーク(人が死ぬってあんまりジョークにしないほうがいいよねぇそれも ほんまに死んじゃいそうなおばーさんだと)も笑って許せる雰囲気があって、 この人は本当にこれがやりたかったんだなぁ〜ってちょっと感動した。
子供のまま・・だったのかもしれない。
マレーシアだったかの奇跡を起こす医者のところに行くのだが・・その奇跡のからくりを めざとく見つけてしまった彼・・・の表情がちょっとなんともいえなかったな。 やられたぁ〜ってなんか嬉しそうなんだもの。
お葬式まできっと自分で企画して死を迎えたのだろう・しかし、この映画のラストは一体・・ 何がしたかったんだろ^^;。
最後のテロップまで何かが起りそうな気がして真剣にみちゃった(笑)・・はめられたんかなぁ・・ なんとも変な気分。- 5月13日「黒衣の女」
- 記憶を失った女性、カバンの中には100万のお金と身元が分かるものはなく、手帳には、五十嵐信彦、片山健司 高森逸郎という3名の男の名前が印されていた。
探偵事務所に雇われることになった彼女は、彼らのことを調べるが、 既にみんな殺されていた。一見無関係な3人だが、共通点は現場で黒い服の女性が 目撃されていたことだけだった。折原一さんの推理小説です。以前から気になっていたのですが・・・おもしろかったです。 違う作品も読みたいと思いました。
かなり不思議な感触が後味として残ります。人の心理をうまいこと利用した組み立て方・・ 正直者はだめですねェ(笑)、もっと裏を読みながら話を読み進めていくべきなんだろうかなぁ〜。
3人の男の殺人事件についてひとつづつの物語があります。そして、それとは関係なく謎の女性の 行動も描かれます。バラッバラの人達がひとつになる・・・
かなり突拍子もなかったりすんですが・・・
時間の流れがいれくんでいて・・・タイムテーブル作らないとはっきりいってちゃんと理解するのは 難しいよな気がする・・・ややっこしいの。一応最後にちゃんと説明されてはいるんですがねぇ。
この作者・・・かなりヒトが悪いとみた(笑)- 5月10日「エニイ ギブン サンデー」
- アル・パチーノ主演の「エニイ ギブン サンデー」試写行って来ました。
トニーが監督をするフットボールチームのシャークスの今シーズンの成績はイマイチ。 ある試合で名クォーターバックのキャップが、怪我をした。変わりに新人のビーマン を起用する。ビーマンは大活躍をし、一躍スターに。しかし、彼にはチームをひっぱる気はなく、 作戦を自分勝手に変更し派手な試合をしたがった。
シャークスのオーナーは数年前他界し、先代の娘のクリスティーナがやっていたが トニーとは上手く行かず、衝突ばかりしていた。ものすごーくエキサイトな熱い映画で、かなり疲れたけれど^_^; いい映画だったと思う。 でも、ビデオで見てたら途中で止めてるかも(笑)。
途中までが鼓膜破れそうなぐらいいろいろな音の洪水で・・・バックに流れる 音楽、観客の大声援の中で怒鳴りながら支持を出す監督と、罵り合いながら 試合をする選手達・・・
なにかにつけエネルギッシュで・・・びっくり。
オーナー側と監督やコーチ側との意見の食い違いとかは、どのスポーツでもありそうな ことだし、新旧後退による人の心のざわめきとか、そんなにめずらしい話じゃないけれど、 誰もが一生懸命に生きている姿を映し出されるといやおうなく感動してしまうようだ。
すごい技術を持っていてもメンバーがついてこなければ勝てない。そのことを 怪我を押して(トニーも無理矢理出場させたよなぁ〜)出場したキャップを見ながら、 学ぶビーマン・・・素直な心持っててよかったよぉ(笑)
でも、無茶なビーマンをみながらトニーもまた、老いというものへの考え方を 変えて自分も変わろうとする。
試合前のトニーの演説はすごかった・・・むこうの人って演説好きだよねぇ。 でもじわじわとそれで士気が高まっていくのをみながら私も興奮してた(笑)。
ラストのおちゃめさもアメリカらしいなって・・・気がした。アル・パチーノはまたまた、頑固な男気の強い男性・・・トニーの頑固さに触れて みんなが自分を見つめなおして行く・・一筋縄じゃいかない男させたら 右にでるものはいないかもね・・・
またまた惚れなおして来ました(笑)あと・・びっくりしたのがね、キャップの奥さん^_^;。キャップが今年限りで 引退すると告げた時の反応が・・・
「まだ、あと2、3年はできるわよ、そんな話聞きたくない」バコンってひっぱたいて、 去って行った・・・唖然〜。いいか悪いかわからないけど・・ 数いる取り巻きの中からスターの奥さんになろって人はあのぐらい気が強くなければ いけないかもしれないのか・・・スポーツの試合をみるのは好きなほうだが、フットボールに関しては全くみたことがなかった。 ルールしらないから・・人がもみ合っているようにしか見えなくて・・・でも、 フットボールの見方が変わるかもしれないなぁ(笑)
- 5月5日「魔性の子」
- 十二国シリーズの番外編って感じかな。昨日読んだ「風の海 迷宮の岸」の泰麒がなんでかまた、 人間の世界に戻ってきて、高校生になってます。
6歳の時に「神隠し」に会い1年後ふらりとその間の記憶をなくして帰ってきたという設定(その空白の 1年が王を選ぶ話ってわけだ)。
高里(泰麒)をいじめたり 責めたりして人間が次々と事故にあって死んだりケガをしたりしていく・・・それが 段々エスカレートして、殺され方も悲惨なものになっていって・・・てな話で、 高里自体は、なにも分からず、いじめられようが責められようが決して人を恨まず、 自分を責めつづけている ・・・そして奇妙な「キを知りませんか」と聞いては消える女人・・・
解説では、ホラーだとこの本を分析してらっしゃるが・・・高里が麒麟だと私は、 知っているから・・かわいい泰麒君だと知っているから・・・自分が命じているわけでもないのに、 自分の周りの人が次々と被害にあっていく現実に戸惑い悩む姿がいじらしいてぇ。 ホラーだなんて思ってる暇なかったっす(笑)
起こった事件自体はあんまり重要なことに思えなかった。高里の周りに起こる奇妙な 事件が重なってきて、人が死んできてた時にとる周りの行動がとても細かくか 書かれているからおもしろい。群集心理というか、恐怖に対する防衛本能というか・・・
高里のクラスに教育実習にきた広瀬という男は、高里に出会って自分の中にある 「帰りたい」という感情にもう一度向き合ってしまった。居場所がない・・・という感覚に同類を 感じ、高里に興味をもちつづける。そして、理解者に・・・
このあたりに妙に感情移入してしまったからかなぁ〜。クライマックスじゃ、広瀬の気持ちが痛くて、 またまた涙しそうになっちゃいましたもの・・・
しかし、なんで泰麒は日本に戻ってきてしまったのでしょうねぇ^^;。角なくしたらしいし・・・ そっちの話のほうが気になってしゃーないぞぉ。- 5月4日「風の海 迷宮の岸」
- 先日読んだ「月の影 影の海」と同じく小野不由美さんの十二国記シリーズ物語です。 前回の主人公陽子さんにいたその麒麟(麒麟は神獣で、その国の王は麒麟によってしか選ばれない) の景麒くんも出てきます・・
人間として育ちった戴国の麒麟「泰麒」が、 麒麟としての役割を理解し、王を選ぶまでのお話。
もぉねぇ〜泰麒がかわいいてぇ〜・・・メロメロだす(笑)。
幼い泰麒は、10年間か人間として生きたために本来なら、麒麟として自然に覚えることがわかんない・・ でも、どんどん成長して、立派な麒麟になって王様を見つけるんですわ。
人間の社会で生きている時に、いじめられていたせいか・・かなり小心者でね・・裏を返せはすごく優しいわけです。 こっちの世界にやってきて、女仙に守られて生活するのには、すぐなれたし、女仙たちの ことも大好きなのに・・・自分は病気の麒麟だから・・って負い目を感じて・・・ 泣くのよぉ〜^_^;。
心細くなって、馴染めなかった家だったけど、それでね「帰りたい・・」ってもらした時には・・ 私も泣きそっだった。電車の中で・・それも混んでいる電車で読んでいたので、 ここで泣いたらかっこ悪いぞぉ〜と思い持ちなおしましたが、うるうる・・
よわっちかろうがなんだろうが、 愛される子っていうのはこういうことを言うのねェと変なトコにも感心してしまった私。 隣国の景麒も最初は撫愛想だったのに、最後にゃとても親愛感を示すようになるしね、 まだ子供だけれど、すばらしい王と共に戴国は安定するだろうなぁ・・と願うが・・・
- 5月1日「一絃の琴」
- 宮尾登美子さんの作品です。ちょうど今NHK総合で田中美里さん主演でドラマ化されています。 ドラマは見たことないですが、きっと美里さんに似合っているだろうなと思います。
土佐の生まれの宮尾さんご自身が、その演奏に魅せられてしまったという「一絃琴」。主人公も おなじく「一絃琴」に魅せられて一生を過ごす2人の女性です。
読んでいても普通のお琴とどう違うのか・・・お琴自体、幼い頃に父親の実家の2階に 立てかけてあるのを見つけて「さくら」をはじいて遊んでいてぐらいで、良くわかってないので、 「一絃の琴」といわれてもちょっと想像できないのですが、本を読んでいると 物悲しい、音色がなんとなく聞こえてくるような気がします。
作者本人の思い入れが文字から音を奏でているのかもしれません。苗と蘭子・・士族の誇りを持ち、ストイックなまでに琴に弾き込まれ打ちこむ姿 ・・・になんとも言えない魅力を感じる。
そして、苗の生活、性格を通して当時の常識(元士族という誇りをもった方々の)、生活の模様が おもしろい。一人目の師匠をなくした後、どうしてももっと上手く弾けるようになりたい、盲人の有伯に 教えを請いたいと願うが、なかなか口に出せずにいるところや、 有伯が死んだ後、お手伝いの美千代が彼の子供を身ごもっていたことに、ショックを受け、 そのまま寝こんでしまう辺り・・今の感覚では到底ありえないようなことが普通であり、 なんかとても新鮮に感じてしまう。
1度目の不幸な結婚の後、優しい旦那に恵まれ(妹の旦那だったひとなんだわな)、有伯の死後、辞めていた 琴をもう一度弾き始める。40歳にして、市橋塾と呼ばれる一絃琴の学校をつくる。
そこの生徒で、見た目麗しい才女が蘭子。苗に憧れ、後継ぎのいない市橋塾の後継者にと日々努力をするが、 苗が、幼子を引き取ると言う形でその願いが叶えられなかった後、苗をライバルとして、過ごして行く。
この蘭子さん・・尋常じゃないぐらい気位高くて・・^^;おもしろい(笑)。 その分ものすごい努力もしているし、こうでありたい、こうであらねばならないっていうのに 凝り固まっている。
最後の最後まで苗の一生と自分の一生を比べて生きていく姿はすさまじいものがあるが、 ここまできたら立派としかいいよがない。
ただ、傅かれるのがあたりまえだと思っていると評される人柄であり、 どこか距離を置いた自分が上にいなきゃ気がすまない付き合いしかできない 人であっても、嫌いになれない部分、カリスマといえるような部分が読んでいる私にも 伝わってきて、哀れな最後に涙してしまった。解説に宮尾登美子さんの作品の履歴みたいなものが載っていた。それを見ていると、宮尾さんの作品は ある程度、本人の経験に基づいての話が多いように感じる。
この話の中で「業の強い人や」という表現がよくでてくるが、宮尾さんもまたそのような女性なのかもしれないなぁ・・と 漠然と思った(私が意味を取り違えてなければの話ですが^^;)
●過去のDiary ☆97’10.23〜12.30 / ☆98’1.3〜3.30 /☆98' 4.5〜5.30☆98' 6.7〜7.28 /☆98’7.29〜8.30 /☆98’9.1〜10.30 ☆98’11.1〜11.29 /☆98’12.4〜12.31 /☆99’1.4〜1.30 ☆99’2.3〜2.26 /☆99’3.3〜3.29 /☆99’4.7〜4.27 ☆99’5.2〜5.31 /☆99’6.5〜6.25 /☆99’7.4〜7.30 ☆99’8.1〜8.24 /☆99’9.4〜9.29 /☆99’10.2〜10.29 ☆99’11.5〜11.27 /☆99’12.2〜12.31 /☆2000.1.1〜1.31 ☆2000’2.1〜2.29 /☆2000.3.4〜3.31 /☆2000.4.1〜4.30