LEATHERFACE "MUSH"
田中邦衛似のおっさんがボーカルをとるイギリスの至宝。このアルバムは世間的にも最高傑作とされている1991年リリースの3rdアルバムで、"Not A Day Goes By"や"Bowl of Flies"など、全曲シングルカットできるほどの大々傑作。「完璧」、「捨て曲なし」というフレーズはこのアルバムのためにあって、これまでの人生で最も聴いたアルバムかもしれません。速くて、熱くて、哀愁があって、美しいメロディー、これ以上何も足す必要がないほど誠にパーフェクトな作品。昔のインタビュー記事で、フランキーがアコースティック・ギターで作曲してから破壊していると発言していたことに納得です。大学の授業中、暇さえあればノートの端によく"LEATHERFACE"って書いていたなぁ〜。哀愁溢れるだみ声のボーカルとゴードン・スミスなツインギターの激流のせめぎ合いがなんとも最高なんであります。ちなみに"HÜSKER DÜ meets MOTÖRHEAD"とリリース当時言われていましたが、今となってはよく分かる(実のところ当時はどちらも知らなかった。お金もないし、インターネットもないしね。)。そう言えば来日ライブ(1992年8月3日大阪/難波ロケッツ)に行ったのですが、飲んだくれのダサイ風貌から想像できない格好いい演奏に加え、そこから醸し出される音がレコードから出ている音と同じだと思って感動したことを今でもはっきり覚えております。なお、3rdの次は1st"CHERRY KNOWLE"が手に入りやすいし、素晴らしい作品だと思います(でもちょっとゴリゴリなのでメロディー&歌重視なら4th"MINX"かもしれません)。
FIFTEEN "CHOICE OF A NEW GENERATION"
FIFTEEN!宇宙一格好良くて切ないバンド。個人的には神です。アルバム単体ではLEATHERFACEの"MUSH"が個人的な一番なのですが、バンドが産み出した総アルバムの平均点としてはこのFIFTEENが一番なのです。これまでFIFTEENを聴いて100リットル以上の涙を流してきました。このWebサイトを作ったときはラストアルバム"SURVIVOR"を、その後は3rdアルバム"BUZZ"を紹介してきましたが、最近、一気に全アルバムを聴いてこの2nd(1992年LOOKOUTからのリリース)に変更することにしました。勿論、1stアルバム"SWAIN'S FIRST BIKE RIDE"でも良かったのですが、その時の気分で2ndが一番かもと思った次第。最初のスローで長めの曲である"Petroleum Distillation"で徐々にエネルギーを貯めていき、カンカンカン!との音とともに超絶大名曲の"The End of the Summer"がぶち込まれていく展開はこの世のものとは思えない多幸感を味わえます。なお、曲中で展開が変わることが多いのがFIFTEENの曲づくりの特徴でまるで2曲分を1曲にぶち込むみたいな感じが私のツボなんですが私のFIFTEENのベストソングは3rdに収録の"Predisposition"で、2番目は"THERE'S NO PLACE LIKE HOME(GOOD NIGHT)"の"Land Mine"(地雷のことね)となります。フロント・マンJeff Ott師匠の態度・姿勢はまさしくPUNKって思います。いや〜、FIFTEENのベストソングはいくらでもあって全て良しなのでアルバムは全て買って欲しいのです(ライブ盤は最後でいいけど...)。頼むからJeff師匠、アコギはいいからエレキギターを持ってバンド活動を再開して作品を世に出して欲しい!何なら制作費を出す覚悟はあります。
SUPERCHUNK "HERE'S WHERE THE STRINGS COME IN"
メロコア君には2ndアルバムの"NO POCKY FOR KITTY"の方がパンキッシュでお薦めですが、とりあえずおっちゃんなので1995年にリリースされた5thの方を紹介します。どちらにせよSUPERCHUNKのアルバムは最新作も含め全てが最高なのです。彼らの凄いところは、例えスローな曲があっても、アルバムを聴き終わるまでぞくぞくさせる感覚を保ち続けさせてくれることにあると思う。とにかく、それぞれの曲に個性があり、美しくて格好いいというのはとてつもない才能であります。ちなみにこのアルバムには私の好きな曲ベスト3にランクインする"Detroit Has A Skyline"という涙無しで聴けないドラマチックな曲が収録されているので、是非、本作品を手にして堪能して欲しいです。で、ライブ(2009年12月11日京都)に行きましたが、田舎の車のセールスマンのようなマックの容貌、雰囲気に逆に感動を覚えるとともに、どれもこれも名曲だらけで圧倒されました。そしてTシャツを買ったときに握手してもらって嬉しかったことが良い思い出として残っております。
FACE TO FACE "DON'T TURN AWAY"
渋くてメロディックで疾走感に満ちたハードコアが好きであるのなら是非とも入手して欲しい。全部シングルカットできるほどの奇跡の大傑作1stアルバム(1992年リリース)です。それなりの枚数が売れているはずなので、CDなら努力せずに中古で安価に入手できると思います。ちなみに当初はFATではなくDr.Strangeからのリリースで写真のとおりジャケは紺色です。で、本作は駆け抜けながらもフックが絶妙に効いた演奏に哀愁爆発の熱いボーカルが乗っかかってくるという完璧な展開でこれを"メロコア"って言って欲しくないと心底思っております。1995年秋の天保山BAYSIDE JENNYでの初来日のライブ、痺れるほど格好良かったなぁ〜(ちなみに対バンはBODYJARでした)。なお、2nd"BIG CHOICE"は当然として、3rd"FACE TO FACE"も私は断固支持しております。より深みのあるものに変わっていながらも、1stの外へ発出する熱さを内に秘めることにより熱さの総体は変わらないので(熱量保存の法則ね)、決して退屈になりません。CLASHは1stだけてはなくて3rdも認めるっていう方は大丈夫だと思います。また、DVD"SHOOT THE MOON"もライブ映像等がかなり良いのでめちゃお薦め。ただし、それに収録されているインタビューで4th"IGNORANCE IS BLISS"はとっても自信作で今でも傑作だと思っているとの発言にはちょっと吃驚しました。個人的にはハテナです。
MEGA CITY FOUR "TRANZOPHOBIA"
1989年のリリース当時、LEATHERFACEやSNUFFとは違い日本では若干メジャーな扱いを受けたため、パンク小僧だった私は軟弱な感じがして聴かず嫌いでいましたが、後年、聴いてびっくり、涙・涙の大傑作でした。やっぱり、周りに流されずに自分の耳で確かめないことにはどうしようもないね。でもインターネットもなくて気軽に聴けなかった時代だし仕方がないか。曲作りに天性のものがあるようで切なくて盛り上がりまくりの素晴らしい曲ばかりで号泣せざるを得ません。この世にこれ以上ないと思わせる神懸かった青臭さでどれもこれも名曲であります。そして、なぜか元気が出ます。2ndアルバム"WHO CARES WINS"やSINGLE集である"TERRIBLY SORRY BOB"も間違いないものですが、まずは比較的手に入りやすいと思われるこの涙腺崩壊マシーンと化したこの1stでしょう。"Pride And Prejudice"や"Severe Attack Of The Truth"等、超名曲ばっかし。UKの国宝です。Wiz、こんな素晴らしい作品をこの地上に残してくれてありがとう。R.I.P.
VA "THE BEST PUNK ROCK IN ENGLAND,SON"
私の持っている中で一番大事かつ偉大なコンピレーション。Snuffy Smileからの1994年リリース。90年代初期のUKメロディックの重要なバンド達による名曲オンパレードの数々。EXIT CONDITION、DR.BISON、MIDWAY STILLなんかに至っては、この曲があればバンドのディスクを買う必要がないくらいの大々名曲だし(但し、MIDWAY STILLのそれはBob Dylanのカバー)、当時の主要なバンドが網羅されているのでUKメロディック史の勉強にもなります。で、このコンピレーションって今となっては普通に手に入れるのはなかなか難しいかもしれませんが、これに限っては何とかして入手した方がいいと思います。これに対して次の世代がメインの"THE BEST PUNK ROCK IN ENGLAND,MAN"は印象薄いのが否めません。それよりNAVELやJ CHURCHなどのUK以外のバンドも少し収録されていますが"KILLED BY CRACKLE"の方が断然お薦めであります。
BROCCOLI "HOME"
ある意味、今となってはUKメロディックを体現していると言ってもいいぐらいのバンド、BROCCOLI(英語の綴りが難しい)。1998年リリースのこの2ndアルバム"HOME"に匹敵するような作品がUKメロディックバンドからなかなか出てきていないと思うのですが、懐古趣味のおっさんの遠吠えなんでしょうか?哀愁、疾走感、どちらの要素も完璧!曇り空のような決して明るくなれない、まさしくザ・UKメロディックな香りが充満しております。まあ、現代ならエモの方にカテゴリーされるのかもしれませんが...。正直BROCKOも悪くありませんが、残念ながら足元にも及ばない気が...(BROCKO好きの人すいません)。永らく再発もされず、高価で取引されていましたが、日本の名宝FIXING A HOLEさんがやってくれました。流石です。そして、2016年9月19日の京都でのライブ、期待を裏切らない演奏で実に感動的でありました。会場で買ったトートバック、いつも愛用しています。
JAWBREAKER "UNFUN"
FIFTEENとLEATHERFACEを紹介してしまうと、これは絶対はずせないでしょう。90年代前半における哀愁メロディック・パンクの御三家(私見)のJAWBREAKERです。えっ、この1990年リリースの1stアルバムって巷の本ではエモの名作ってことになってるんですか?どうだかな〜。「エモ」ってよく分からん。なお、エモ界では4thの"DEAR YOU"の方が超名作となっているようです。私の場合、名曲揃いで音的にもしっかりしている3rdの"24 HOUR REVENGE THERAPY"も大好きなのですが、本当に微妙な差でラフな感触の1stの方を気に入っています。ボーカルのBlakeの熱くて渋い独特の声と心に熱さを秘めたメロディーが最高であります。とりあえず、超重要バンドですので勉強のためにも押さえといていただければ幸いです。あと、ドキュメンタリー映画『ジョウブレイカー/ドント・ブレイク・ダウン』も必見です。
THE SCARIES "OVER YOU"
これまで1st"OVER YOU"と2nd"WISHING ONE LAST TIME"と2003年のデモを詰め込んだ編集盤を紹介しておりましたが、苦節数年ようやく入手困難な1stCDを手に入れたのでこちらのオリジナルアルバムに変更。とはいえ編集盤を日本版でリリースしてくれたことでこの1stにめぐり逢えたわけでしてその編集盤には感謝しきれません。それにしてもいや〜1998年リリースのこの1stアルバムは本当に素晴らしいです。確かに良い録音とは言えませんがメンバーがなぜ再発を望んでいなかったのか分かりません。ここまで内容が良ければ超超名盤以外の何物でもないじゃないですか!3rdはエモっぽさがありながらも良作でしたが、この偉大な1stには私が音楽に求めている全ての要素がぎっしり詰まっています。ティッシュ1箱なくては聴けないハートを鷲掴みする甘酸っぱくて美しいメロディーに、1stならではの小気味よい疾走感。これらが見事に絡まって、いとよろしです。SUPRCHUNKと同郷のチャペルヒル産で音的にも類似性はありますが、UKメロディック好きでも美味しくいただけると思います。で、再結成ライブ(2009年4月9日京都)に行きましたが、ご機嫌な演奏に楽しませていただきました。最高!
SKIMMER "COMPITOENAIL"
UKメロディックの中でも青くて甘酸っぱさ満開なバンドによるシングルを集めた編集盤(1998年リリース)。前身バンドであるTHE SECTを含めて考えると本当に息の長い素晴らしいバンドで脳天気ではない如何にもUKなキャッチーなフレーズとかわいさもある甲高い声が個性を発揮している名作であります。1曲目の出だしのギターなんか一瞬BROCCOLIかと思いましたが、長い活動歴を考えると、IDENTITY等の流れにあるバンドなのかなぁとの印象を受けました。来日ライブ(2008年4月6日京都など)にも行きましたが、出てくる音そのままの、Kevin(ボーカル&ベース)の人の良さというか気さくさに脱帽しました。
(追記:紹介した本コンピや1stアルバム"VEXED"の内容を含んだ豪華初期コンピが出ていますので、初めての人はそちらをどうぞ!)
HOOTON 3 CAR "SPOT DAYLIGHT..."
意外にというか、かなり好きです。HOOTON 3 CAR。世間的にはUKメロディック第二世代(必読WEBサイト"The Best Punk Rock In England"テキスト編参照のこと)の中では地味な印象でこんなランクにあるバンドではないかもしれませんが、いかにもUKって感じの影のある切ない音が私の感性に見事にマッチしております。CHOPPERの疾走感とBROCCOLIのエモいメロディーを足して2で割ったという感じ。個性がないなんてそんなことはありません、聴き込めてないだけのはずです。私は彼らが奏でる音を断固支持しております。ちなみにジャケを見るとFrankie師匠が制作を手伝っているみたいです。これまで1996年リリースの1stアルバムを紹介しておりましたが、超名曲ばかりの密度の濃さから4曲入りの12インチシングルの"SPOT DAYLIGHT..."を紹介しておきます(1994年リリース)。なお、全てのアルバムが最高です(ちなみに3rdアルバム"...BY MEANS OF MAYBE"収録の名曲"Ginky"を我らがJIM ABBOTTがカバーしてますね)。兎にも角にもまず本12インチシングルの1曲目"Bleak"を聴いてみてください。まさにHOOTON 3 CAR節が聴ける名刺がわりの珠玉の名曲。拘りがなければCD2枚組の便利な編集盤があるのでそちらを入手して聴き込んでみてください。
TULSA "SOUR DIGS"
リリース当時HYPER ENOUGH RECORDSさんが大絶賛していた1stアルバム。2007年リリースでいいのかしらん。上位に記載したこれまでのバンドとはちょっと趣が異なる感じです。思い浮かぶのは、CRIMPSHRINE等のAaronが関わる系のイーストベイパンクやPLAN-IT-Xのチープなフォークパンク。とはいえ、TULSAの方が断然好きであります!全体的にチープでポップで、名曲揃い。胸がキューンとなるような美しい素朴なメロディが噴水のように湧き上がり、ザラついた感触がなぜか青くて涙を誘います。11曲中9曲が1分台というのも未練がましくなく素晴らしい。独特のくせがあるので聴く人を選ぶかもしれませんが、これ本当に大々傑作なので虚心坦懐に聴いて欲しい(ジャケットはヒドイですが...)。暗涙にむせびくはずです。
BUM "IN WANNA SMASH SENSATION!"
カナダ産のポップパンク・バンドの大々傑作1stアルバム。ライブ盤"SHAKE TOWN"は昔から持っていましたが、この1stアルバムを購入したのはその後しばらくしてからなんです。なんて間抜けな僕。人生損した気分です。ジャケットによるとレコーディングが1992年のシアトルで、プロデュースがあのFASTBACKSのKurt Bloch師匠ってそりゃ悪いはずないやん。"Wedding Day"など、甘酸っぱくて珠玉の泣きメロディーの洪水が押し寄せてきます。PARASITESやVACANT LOTが好きなら、絶対はずせないと断固言い切りたい爽快感満載の不朽の大名作であります。ちなみに2nd"I AM SUPERWOMAN"や3rd"MAKE IT OR BREAK IT"は、個人的にはそこそこの作品と思いますのでまずはこの1stをゲッツです。
THE VACANT LOT "WRONG"
甘酸っぱいポップなパンクソングを作らせたら世界トップクラスの鬼才、Pete Ciccone先生によるバンド。以前紹介していた3rdアルバム"SHAKE WELL"も1st"BECAUSE THEY CAN"もポップパンク度全快でお勧めですが、現在の好みからこの1993年リリースの2ndをとりあえず挙げておきます。"Never Said"などほろ苦い甘さを味わってみていただければと。皆さんにおかれてはどのアルバムでもいいので目にしたら買っていただけると嬉しいです。PARASITESやSICKO等のポップパンク好きなら絶対ゲットで間違いなしです。ちなみに1st(バーンホームズからの日本盤)の解説によると、PeteはDEVIL DOGSの前身バンドに在籍していたが、歌詞のひどさに我慢できず脱退したと書かれていました。なるほど...
SOUTHPORT "NOTHING IS EASY"
こんな位置にあるのが、おかしい?SNUFFより順位が高いのはなぜ?はい、おもいっきし世間の評価より過大に評価しております。あの初期SNUFFにいたギタリストSimonのバンドによる2000年リリースの1stアルバム。Simonの存在を忘れて6曲目"Pilot"とか聴いていると、ふとSNUFFに似ているバンドだなあ〜とか思ってしまいます。確かにあの初期SNUFFの派手さはないけど、じわっと染みる曲はやはりSimonならでは。歳をとったせいか今やSNUFFより好きになってしまってます。で、8曲目の大名曲"The Tone"で撃沈してください。泣きながらも元気になっていきますよ。Simonといえば、ドラムで参加していたYOUR MUMなんかもありますが、そちらはあまりに地味なので買うならこちらの本作からどうぞ。話が変わりますがライブ(2009年9月6日京都)に行きました。どこから見ても100%おっさん成分に満たされたSimonでしたが、貫禄のある格好良さがありました。ちなみに2nd"ARMCHAIR SUPPORTERS"もいとよろしおす。
REVERSE "GLANCE SIDEWAYS"
以前の記載では1995年頃にリリースされたシングルを紹介していて、その中の記載で『アルバムを出しているバンドを紹介している本サイトですが、シングルオンリーバンドであるREVERSEをやっぱり無視するわけにはいけません。名作VA"THE BEST PUNK IN ENGLAND,SON"にも収録されているバンドなので、そこそこ知られていると思うのですが、他のシングルも含めて全曲名作です。UKメロディックの特長というか、良いところを凝縮した曲ばかりで本サイトを頻繁に訪問していただける人(そんな人いるのかしらん)にはたまらん内容となっています。哀愁、疾走感、メロディー、完璧!個人的には、最もコンプリートCDが待たれるバンドとなっております。』としておりました。ところが、DAMAGED GOODSと日本のSP
RECORDSさんから奇跡の共同リリースが2009年に実現。しかもLEATHERFACEのFrankie師匠のプロデュースの未発表曲もあり、夢が叶っちゃいました。素晴らしい奇跡の一品!ジャケットは超絶にださいけど...。伝統のUKメロディックの素晴らしさがてんこ盛りであります。
そして時は流れて2023年、彼らはアルバム"BEHIND THESE WELLS"をリリースしたのですが、これが再結成した中年バンドによるものとは思えない非常に素晴らしい作品で驚きでした。普通なら結成から30年以上経つバンドの作品なんて興味がないかも知れませんが、これ無視しちゃうと非常に勿体無いです。本当に傑作なんですよ。
TOKYO ADVENTURES "THE HUNTER'S HANDBOOK"
これまで日本の宝FIXING A HOLE RECORDSさんから出たコンピ(レアなシングル(2002年)とミニアルバム(2007年)を収録)を紹介しておりましたが、やはりオリジナルアルバムに敬意を払おうということで超名作2ndアルバム"THE HUNTER'S HANDBOOK"(2004年)にまたもや変更(どちらにしても最高)。とにかく甘く美しく切ない!最初から最後まで青くて泣きが入ったメロディーはとてつもなく素晴らしく、心が揺さぶられ、知らぬ間に床が涙で溢れております。なぜ、世界中の人がこの素晴らしさに気付いてくれないのか、全く分かりません。LEATHERFACEが狭い世界でのみ支持されていることは理解し納得できるけどWEEZERが世界中で聴かれ、このTOKYO ADVENTURESが世界から無視されているのは、私には到底理解が出来ないのです。世界中の人が聴けば癒されて戦争をする気が無くなり平和になるはず。これがパンクなのかギターポップなのかは傍に置いておいて、いい音楽なのは絶対間違いない!心の平安を求める人も独裁者もヤクザもお願いだから聴いて欲しい。
PEAR OF THE WEST "PASSED OUT THE WASTED"
福岡のバンドで2000年から2008年までに録音されたほぼコンプリートな作品集だそうです(2009年リリース)。正直、知識なしで値段が安かったので購入したのですが思いがけなく大正解でありました。かなり長い期間の活動でかつ29曲ということで本作品全体の完成度については全く期待しておりませんでしたが、いや〜吃驚です。無視しても構わない曲がない。好みに強弱あれどどの曲も魅力的で切なくて、編集アルバムとしてとっても優れております。たまに出てくる男性ボーカルが出てくる曲なんかもとっても格好良いでござります。音的には日本のバンドでよく見かけるCIGARETTEMANな女性ボーカルメロディックバンドと大きくかけ離れた音ではないですが、曲の盛り上げ方がとっても上手で無視してはもったいないと思います。"The Song Of My Tune"、メロディーセンスありまくりで死ぬほどサイコー。世の中にある全ての音楽の中でも頂点にあるような曲です。葬式で流して欲しいし、この曲で紅白に出場して欲しい。そして2024年1月13日に初めてライブ(京都)を見ることができました。目の前で演奏していただいているだけで感動的でありました。
THE REVOLVERS "REVOLVERS"
攻撃性のない癒しのポップ&メロディックパンク。優しさと切なさが同期し、世知辛いこの世の中でも、とりあえず明日まで頑張ってみようと思えるような極上のサッド・メロディックアルバムであります。ということで一家に一枚、無人島にもこっそり隠してこの一枚を忍ばしておくべきクオリティーの高さであります。1999年リリース。仕事でへまをして落ち込んでいるときにこれを聴いて寝れば、何とか明日まで辿りつけるはずです。2曲目"Better off Alone"や4曲目"Devotional"など、超名曲を詰め込んだアルバム作品としてかなりイケてます。これまたAGE OF DISTRESSさんからの入手でした。涙溢れる完璧な作品で実に見事で脱帽であります(ちなみにシングル2作品も最高なので是非)。LPレコードでの再発、めちゃ希望!
BEAUTY SCHOOL DROPOUT "TEASING THE FAT KIDS"
UKメロディック・ポップパンク・バンドの唯一のアルバム。1999年リリース。まずは1曲目"Schizo Girl"。出だしのギターから傑作の予感。そして軽やかなボーカルが乗っかかり、確信へと見事に変化。更に極め付けの最後の超名曲"Pass The Buck"で笑顔で泣けて締める。SKIMMERやFUNBUG等に匹敵する、若干地味でB級臭が漂ってくるこの雰囲気に魅了され、個人的に超過大評価系バンドです。彼らのMYSPACEで影響を受けたバンドとして、DOUGHBOYS、BIG DRILL CARなんかも挙げられてましたが、それらよりもうちょっとUKならではの陰りと青臭さが際立っております。ちなみにアメリカのバンドは"BEAUTY SCHOOL DROPOUTS"で複数形なのでお間違いなく。
自分のことを勝手に個性的だと思っていましたが、いざベスト20を作成してみると意外と定番ばかりで凡人ってことが分かってしまいました。ベスト40でちょっぐらいと個性が出るのでしょうか?あと、間違いがあれば遠慮無く掲示板で指摘してください。公開し続けるのが恥ずかしいので…。
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