MY MELODIC BEST 261〜280

BANNER PILOT "COLLAPSER"

banner pilotミネアポリス産の2009年リリースの2ndアルバム。今回からFATリリース。激渋なボーカルと疾走感がAMERICAN STEELやDILLINGER FOURそしてOFF WITH THEIR HEADSなんかを思い浮かばせます。熱くて、畳みかける哀愁の激渋メロディーてんこ盛り具合にメロメロであります。以前は2006年リリースのミニアルバムな"PASS THE POISON"を紹介しておりましたが、軽く凌駕しております(但し3曲目"Sunbelt Scars."なんかは、格好いいとしか言いようのない超名曲だと思います。ちなみに分かっていらっしゃるとは思いますが、最後の曲はBUZZOCKSの"Ever Fallen In Love?"のカバーです。オリジナルも勉強のため、聴いておきましょう!)。なお、1st"RESIGNATION DAY"もクオリティーは2nd同様、高いです。意地悪な見方をするとどっちでもほぼ同じ感じではありますが、比較的聴きやすさと曲のメリハリがあると感じた2ndをとりあえず選んでみました。

PRETTYBOY THORSON & THE FALLING ANGELS "AIN'T IT FUNNY..."

PRETTYBOY THORSON & THE FALLING ANGELSこれは私がよく取り上げているUKメロディックといった分類からはかけ離れている感じのアメリカ的かつ牧歌的なテイストな作品です。フォークな感じは本来どちらかというと後回し気味の私ですが、素晴らしいメロディーが10曲23分強の間ずっと終始流れ続け、男の哀切がにじみ出ている味わい深い傑作となっています。超名曲があるわけではありませんが、これは無視できません。録音メーターが振り切れているようなダミっているボーカルを含め、全て格好良いです。OFF WITH THEIR HEADSのメンバーも参加しているようです。2006年リリースの1stアルバム。

BRAVER "STAY BUSY!"

BRAVER盛り上がりまくる巧みな展開が魅力的な1〜2分台の曲で構成されているので、さくっと12曲を満喫できます。短いのに切ない哀愁エッセンスを各曲に振りかけられており、非凡な曲作りの能力を感じさせます。そしてGreen Dayを思い浮かばす鼻に抜けたボーカルに味があり、ポップパンクとメロディックパンクのええとこどりの快作であります。ALKALINE TRIOやUNWELCOME GUESTS好きなんかはイケるのではないでしょうか。2012年作のミネアポリス産の1stアルバム。

ANN BERETTA "NOBODY'S HEROES"

ANN BERETTA以前は1stアルバムを紹介していましたが、やっぱり冗長なので1997年リリースの5曲入りの1stシングルに変更します。名曲"Shovel"が入っており中身が濃いので作品のクオリティは断然こちらだと確信。以下はアルバム紹介時のコメント。「何年も、もしかして10年ぐらいアップしようと思いながら踏み出せなかったアルバム。19曲で1時間超でちょっとアルバムとしては散漫で聴き疲れるってところがその原因なのかも。やっぱり演者としては苦労して制作した作品は収録したくなるのでしょうが、それを勇気を持って削ることが名作アルバムにするためには必要ですね。とはいえ、1曲目"Forever Family"とか11曲目"Shovel"とか名曲があるので紹介しないのも如何なものかと思った次第。内容は、熱いラフメロディックといってもいいのでしょうか。とはいえOFF WITH THEIR HEADSなんかよりポップ寄りだと思います。あと、なんとなくCLASHからの影響も感じたりします。1997年リリースのバージニア州リッチモンド産の1stアルバム。」

DUGONG "THE EASTMOOR RULES"

dugong2001年リリース作品。1stシングル"...I'm Not Leaving"(Bomb Outのwebサイトでは"日本でよく売れた"と記載されています)はChopperを彷彿させる王道UKメロディックでかなりイケてますが、それにエモ・エッセンスを多少振りかけているのがこの1stアルバムである本作です(2nd等は未聴ですが、もっとエモ度がひどくなるらしい)。こんなエモなら私は十分許容範囲です。本当に優れた良い曲書いてます。哀愁爆発のメロディックな曲の数々に彼らの才能が窺えます。なかでも1曲目"Decide To Fall"の小気味の良い展開が好物であります。

THE SLOW DEATH "BORN UGLY GOT WORSE"

THE SLOW DEATHPRETTY BOY THORSON & THE FALLING ANGELのメンバーによる1stアルバム(2011年リリース)。1曲目"Ticks of the Clock"の出だしから女性ボーカル(SOVIETTESのAnnie)が始まりますが、ゲストである彼女の声はその曲のみ。その他の曲は、DEAD LANDLORDやOFF WITH THEIR HEADSなんかが思い浮かぶ男の世界。ただその周辺バンドによく見受けられるむさ苦しさと勢いだけで最後の曲まで強引に持っていこうというわけではなく、単調にならず、1曲1曲のクオリティーが高いものとなっております。ちょっぴりカントリーな味付けが懐かしさを増幅させるアメリカンなラフ・パンクロック作品であります。

TILT "'TIL IT KILLS"

TILTCRIMPSHRINEのベースであったPeteが在籍したTILT。1stアルバム"PLAY CELL"では"Fool To Blame"でPeteが唯一メインボーカルをしているのですが、もろCRIMPSHRINEって感じで感激・感涙であります。とはいえ、実のところTILTのアルバムとしての最高傑作はPeteが抜けてしまっているこの2ndアルバム(1995年リリース)なのではと思います。多少聴き飽きたところは否めませんが、ブロック姉御の声がとにかく格好良い。女性ボーカルものの中ではかなり上位の作品かもしれません。メロディー、疾走感、完璧で元気もりもりであります。ちなみに、「ここでもかっ!」のKevin Armyプロデュース。

QUEST FOR RESCUE "TURNIP"

QUEST FOR RESCUE人類は地球上の他の生物よりどうやら知能が高いらしいので武器を作り、軍隊を組織し、いまだに同じ生物同士で殺し合っています。そんな馬鹿なことをやめてみんな仲良くなったらいいのでしょうが、人類はまだまだ生物として未熟な存在なんだなって思います。で、駄文で字数が稼いでから、本題。RISE、SAMIAM、GAMEFACE、POLITICAL ASYLUM(実はこれらのバンドよりもっとこの雰囲気を感じさせるバンドがあるはずで思いだそうとしたのですが見事に挫折)など、速さに頼らないながらも疾走感を感じさせるのが好きなのであれば、このドイツ産の1998年リリースの2ndアルバムはどうでしょうか。ちなみ先ほど紹介したバンドに比べ、もうちょっと穏やかでほっこりする感じです。決定的なグレートソングはないのかも知れませんが、このアルバムの中には"Seasons"など、透き通った美しい曲が盛り沢山なので、彼らの才能を感じながら是非このアルバムを楽しんでもらえたらと思います。

BODYJAR "HOW IT WORKS"

BODYJARFACE TO FACE初来日時(1995年)の対バンだったのが懐かしい(会場で1stアルバム"TAKE A LOOK INSIDE"を買いました)、今やオーストラリアのメロディック界の大御所となった彼らによる2000年リリースの5thアルバム。ジャケットのセンスは全く駄目で、初期より若干駆け抜けるような疾走感は減りましたが、名曲である1曲目"Not The Same"など爽やかでキャッチーでかつ泣きのメロが全快で実に気持ちよい。曲作りのコツを会得したのか、ツボを押さえた曲構成となっております。彼らがこれまでに培ってきた能力が最大限発揮された力作だと思います。

ALLI WITH AN I "I LEARNED IT BY WATCHING YOU"

ALLI WITH AN I2003年作の2ndアルバム。疾走感とグッドメロディーがあるのになぜ私のWebサイトにアップされていないのだろうって思っていた人がいらっしゃるかもしれませんが、確かにずっと前から候補として考えておりました。ただこちらにするか2001年リリースの1stアルバムにするか悩んでおりまして、曲の練り上げ具合がやはり2ndの方が優れていると思ったので結局こちらを紹介。海外のWebサイト上でも音的にはSCARIESやATARISとの類似性をあげられておりますが、キャッチーな展開、疾走感からしても私もそのとおりだと思います。2曲目"For Future Reference"なんかはフックが効いた名曲でありまして比較したバンドが好きであるのならば、次の購入候補の一つに挙げられてはと思います。

THE 'TONE "HERE'S ANOTHER REASON..."

'TONE日本ではSnuffy Smileからもリリースされた唯一のオリジナル・アルバム(2001年リリース)。1曲目からスカ・テイストで始まり、ありきたりのUKメロディックバンドではないことを感じさせます。とはいえ、巷に氾濫したスカ・コアというものでは全くなく、まさしくCLASHが持ち込んだようなスカの使い方なんです。横揺れ系UKメロディック・スカとでも言えましょうか?ジャケどおりに夜中に聴きたい哀愁漂う一作。ちょっと自分の所有レコードに独自のアクセントを付けたい人は是非入手してみてください。

LEFTY LOOSIE "100 MILES AN HOUR!"

lefty loosie我らがPEAR OF THE WESTとのSPLIT EPもリリースしているバンド。声量はないものの味のある女性ボーカルと軽やかなギターをはじめとする疾走するメロディーとの調和というか追いついたり、離されたりするせめぎ合いが実に魅力的な作品であります。ミルウォーキー産で2007年リリースの1stアルバムで間違いないでしょうか。7曲目"Tired"など、ローファイなポップさに加えて哀愁というスパイスをちょっぴり効かせた曲がそれぞれ良くて、漫ろ涙が流れること請け合いです。

PSYCHOTIC YOUTH "BAMBOOZLE!"

psychotic youth1993年リリース"JUICE"と1994年リリース"POP"の中のいい曲を選曲して収録した編集盤で、私が持っているのは2枚組となっており、もう1枚はライブ盤となっております。バンドの存在自体は栄森さんのテイチク時代から知っていたのですが、実際に聴いたのはそれから大分と経ってからでした。いつも私のコメントで出てくるフレーズなんですが、なんでスウェーデン出身バンドってこんな美メロを持ち合わせているでしょうか。BUMやVACANT LOT級に匹敵するような青臭い青春ポップパンク。

W.O.R.M. "VERTICALLY UNCHALLENGED BABY"

W.O.R.MFIXING A HOLE RECORDSで4thを出したということで存在を知ったUKバンド。つまり、後追いですね。そういうことで評価が高い2000年リリースの3rdアルバムを入手。確かにUKメロディックのメインストリートっていう感じではない地味な感じ。それほど明るいわけでも、暗いわけでも、渋いわけでも、甘いわけでもない、地味と胸がきゅ〜んとなる良いメロディーを武器に頑張っております。アルバムタイトル曲なんかとっても好きです。ちなみに疾走感を重視の方は本作よりも軽快な2nd"MULLET IN THE HEAD"がお薦めであります。

THE GUTS "SOMETIMES YOU JUST CAN'T WIN"

guts過去の作品の編集盤で33曲の盛り沢山であります。こういった場合、お腹一杯になってしまいそうですが、"Change"や"Mary Jane"などのあまりのキャッチーなポップ・パンクの連射に心が揺さぶられ続けてしまいます。甘くて伸びやかなボーカルも素敵です。Webサイトを見回しても、どうも注目されていないようですが、無視するにはもったいない曲の良さ。THE QUEERSの"MUNKI BRAIN"とかが好きなら、胸がキューンと押しつぶされること請け合い。2006年リリース。

BLOCKO "BLOCKO"

blocko神BROCCOLIを思い浮かばせるバンド名とサウンドを武器にして、我らをあっと驚かせた彼らの唯一のアルバム。2003年リリースと言って間違いないでしょうか。買った当初は、その似せ過ぎた雰囲気が好きになれなかったのですが、冷静に聴くと、神様やHOOTON 3 CAR等、90年代初中期UK王道メロディック・サウンドなんだから中身自体は悪いはずがございません。個性のなさは否めませんが....。2曲目"Fibs"とかそのまんまな雰囲気ですが、格好いいです。超名曲はないかもしれませんが、このアルバムに充満する哀愁と疾走感は魅力的であります。

MILLOY "CREATING PROBLEMS WHILE PRACTISING SOLUTIONS"

milloy1stアルバム"MORE THAN A MACHINE"は個人的には単調に感じてどうもぱっとしたものがなくそれほど好きになれずじまいでしたが、2008年リリースの2ndの今作はかなりの成長ぶりというか私好みの作品として仕上げてくれました。どちらかと言えば、前作はHOT WATER MUSICよりだったものが今回はLEATHERFACEよりになったと言っていいのか悪いのか。まあ実際はTHE GREAT ST.LOUISなどの方が近いかもしれませんが...。難しいことは言えませんが、曲作りに格段の進歩が認められます。立派に成長されました。

65 FILM SHOW "BREATHING WILL BE ASSISTED"

65 FILM SHOW2000年作の唯一のアルバム。Waterslideさんのレビューに惹かれてCDを購入したものの、なぜか既に同じCDを持っていたという思い入れのある(?)作品。ジャンル的にはエモに一歩踏み入れているかも知れませんが、重たさがなく、耳馴染みがよいので私自身としてはメロディックパンク作品扱いとしております。言ってみれば、GARDEN VARIETYなぐらいの聴きやすさであります。2曲目"When The Canvas Turns Black"など、スケール豊かなメロディーが盛り込まれていてどれも水準以上の良い曲を揃えておりますが、水準をぶっ飛ばした極上曲を1曲だけでも入れられなかったのが、世間的に地味な扱いとなってしまっている結果なのかも。バージニア産。ちなみにSCARIESやALLI WITH AN IをリリースしていたLaw Of Inertiaからです。

NO FUN AT ALL "THE BIG KNOCKOVER"

no fun at allアルバム全体に流れるこのスピード感とスウェーデンなメロディーを聴くと懐かしさが溢れてきます。他でも書いていますがこの時期のスウェーデン王国作品は当時は本当にノリが気持ち良くてよく聴いておりました。"When The Time Comes"など気持ち良すぎです。最近、聴くことはほとんどなくなったので、Best200圏外としていますが、おそらく聴いた回数ランキングではRANDYなんかとともにBest20位近くはいくのではないでしょうか。万人に勧められる今時の作品ではないかもしれませんが、スカッとしたい時があればどうぞ。1997年リリースの3rdアルバム。

BACK TO NORMAL "MONEY & HEALTH"

back to normal 意味が分からないセンスなしジャケットが際立つ唯一のオリジナル・アルバム。1995年リリースのフィンランド産。1995年ってことはRANDYやNO FAN AT ALL等のスウェーデン旋風が吹き荒れていた頃にひっそり隣国で産み出されていたわけね。彼らによると影響を受けたのはALLやSNUFFや初期のBAD RELIGION等ということですが、やはり上記のスウェーデン・バンドなどで見られるような北欧テイストが加味されているのが、彼らの魅力なんでしょう。垢抜けない弾き切れていないポップ感は地味という言葉で片付けられるかもしれませんが良いもんです(ちょっと後半はダレるけど)。特に2曲目"Remember"は適度なスピード感とキャッチーなメロディー展開がサイコーであります。


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